2018/07/14 - 2018/07/16
41位(同エリア501件中)
ひらしまさん
脚の弱いことにはちょっと自信のある妻と私の、3日連続アルプスハイキング計画はこうだった。
初日 メンリヒェンからクライネシャイデック経由ヴェンゲルンアルプまで、ユングフラウ三山を間近に見ながら歩く (前回・前々回旅行記)
2日目 フィルストから標高2265mの池バッハアルプゼーまでを往復
3日目 登山鉄道でアイガーグレッチャーへ登り、氷河を見てクライネシャイデックまで下る
それは、私らの幼児並み体力に合わせてよく練ったつもりのプランだった。でも、計画どおりにいかないのが旅というもの。
その結果、古都ベルンをじっくり観察することができたのだから、それもまたよし。
〈旅行時の実質レート 114円/1フラン〉
- 同行者
- カップル・夫婦
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
7月14日。グリンデルヴァルトの宿の朝7時過ぎ、表が騒がしいので見てみると、道路はランナーでいっぱいだ。トレイルランニングの大会らしかった。
その後雨が降り始めてきょうのハイキングは無理かと思った(内心ゆっくりできるとも思った)が、幸か不幸か雨はやみ、10時頃フィルストに向け出発。同じように雨が上がるのを待っていた人たちでロープウェイ乗り場は混んでいた。 -
フィルストでは、まずクリフウォーク。断崖絶壁のスリルを手軽に楽しめる遊歩道だ。
-
先端の撮影ポイントでは日本人母子と撮りっこした。
-
そして、バッハアルプゼーに向けて歩き始める。が、ここも登りが続く。
マウンテンバイクのおじさんも大変そう。 -
この小さな池まで来て、もう足が止まった。
きのうの想定外アップダウンの疲れが残っていたこともあるが、なにより、あのメンリヒェンからクライネシャイデックを経てヴェンゲルンアルプに至る最高のハイキングで、私の心は200%満ち足りてしまっていた。 -
バッハアルプゼーは見られなくても、この小さな池もなかなか素敵だよ。
勝手にクライネアルプゼーと命名し、しばし休憩。 -
軟弱ハイカーはゆっくり戻ることにする。
-
さっき歩いたクリフウォークの全景が見えてきた。
-
ロープウェイ駅の近くのフィルスト・フライヤー。
冒険好きの妻は予想どおりあれに乗りたいと言い出したので、彼女はフライヤー待ちの列に並び、裏方担当の私は荷物を持ってひとつ下の駅で待つことに。 -
ロープウェイは牛の群れの上をゆく。
-
追い越してゆくフライヤー。
-
余裕のポーズのみなさん。ちなみに妻はメガネが風で飛ばされそうでポーズを決められなかったと残念がっていた。
宿に帰り、在庫一掃の昼食のあと爆睡。
夕食は妻がガイドブックから選んでくれた。降りだした雨の中を歩きながら店の名前を尋ねると、「忘れた。でも店を見れば思い出すよ」。この図太さを見習いたい小心者の私だった。
実際にはその時もう目当ての店を通り過ぎていて、雨の中探し回るのもいやなので手近な店に入り、まあ結果オーライかな。 -
7月15日。スイス最終日。
グリンデルヴァルトの村に朝もやが流れている。
やはり3日連続ハイキングなんて私らにはありえなかった。きょうのアイガーグレッチャーから歩く計画は最初からとりやめ、ベルンでの時間を長くすることにして、ゆっくり宿を出る。
グリンデルヴァルト発の列車で隣り合わせたハワイのご夫婦は、30年来スイスに通っているという。正反対の自然環境に惹かれるのだろうか。
車窓からメンリヒェンの山やロープウェイを見ながら、アルプスに別れを告げた。 -
ベルン駅には12時前に着いたものの、コインロッカーに少々手こずった。
スーツケース中小2つをLサイズのロッカーに入れようとしたが微妙に入らない。そして、XLサイズは10フランもするのに、10フラン札は受けつけない。手持ちの硬貨はわずかに足りない。
クライネシャイデック駅で小銭を求めてきた旅行者を思い出した。
幸いクレジットカードが使えるようなので、一番近い集中管理式支払機で操作してみたが、これがまたうまくいかない。
通りがかった係員にきいたら、荷物を入れたロッカーの同じ並びの支払機だけが操作できるらしい。近くても向かいの支払機ではダメだったのだ。
ようやく身軽になって街に出て、まずはランチ。
妻の希望のパン屋Glatzでサラミのサンドイッチ。有名店だけあっておいしいパンだった。 -
観光のメインルートに戻って、牢獄塔とアンナの泉の像。
-
15世紀以来の重厚な建物が並ぶ通りを路面電車が走る。電線の多いのが残念。それは日本もそうだけど。
-
射手の泉と時計塔。
-
左にちょっと入って子食い鬼の泉。
-
時計塔の正面。
-
隣の建物と一体化して楽しいデザイン。
-
ツェーリンガー泉。
-
シムソン泉。建物の壁のレリーフも目を引く。
-
この通りの最も東にある泉の正義の女神の像。凜々しい!
-
アーレ川にかかるニーデック橋を渡る。川岸には水と親しむ人たちがたくさんいる。
この旅の最初にトゥーンで見たアーレ川を、最後にまた見られてうれしい。 -
バラ公園に向かって上る道の途中で旧市街を見おろす(丘の上まで登ろうなんて頑張らないのが私らのポリシー)。
ベルン旧市街は、蛇行するアーレ川に囲まれた袋状の土地につくられている。 -
中世以来の町を感じさせる。あのクレーンさえなければ。
-
クレーンを木の枝で隠した苦心の一枚。
左の塔はニーデック教会、右寄りの塔は大聖堂。 -
ニーデック橋に戻って隣のウンタートーア橋を見ると、川に飛び込もうとしている人がいる。
-
こちらを向いている3人の男女もこのあと飛び込んだ。
日曜日ということもあるだろうし、今年の暑さのせいもあると思うけれど、スイス人がこんなにどんどん川に飛び込む人たちだとは意外な一面を発見した思いだった。
ベルンでいちばん印象深いのは、世界遺産の街並みより、間違いなくアーレ川飛び込み症候群だ。 -
こちらはワンちゃん連れご一家。楽しそうだな。
だけどこの犬、犬なのに犬かきできないのか。 -
大聖堂拝観のあと、妻のたっての願いでSaleの店に行くが、今日は日曜日、どこも閉まっていた。残念でした。
-
時計塔の3時のからくり時計を見てからチューリヒ空港に向かう。
近頃の派手なからくり時計を見慣れた目には、あれ、それだけ?という感もあるが、昔としてはよく頑張ったで賞。 -
旅の最後は中国国際航空の乗り継ぎ問題だった。
北京空港での乗り継ぎ時間は2時間25分。でもチューリヒ発が90分遅れ、さらに着いた北京では滑走路に長く留め置かれたので、空港建物に入ったのは羽田行きの出発40分前。
私は内心、北京で胡同の四合院などに1泊するのも悪くないかなと思っていたが、翌日ある催しの司会をする妻はそうもいかない。CAから冷たく乗り継ぎ不能宣告を受けたけれど、我々は羽田行きも遅れる可能性に賭けて走ることにした。
意外なことに空港内では中国国際航空の職員が待機していて誘導してくれ、幸い旅券チェックも保安検査も空いていた。走って走って走って、搭乗口に飛び込もうとすると、無愛想な係員が"No Boarding"。えっ?。
なんとなんと全便が大幅遅延中だった。だったら最初から教えてくれればあんなに走る必要なかったのにとブツブツ。
ポリシーに反し頑張っちゃって疲れたから休もうと行ったラウンジ(写真)も、当然大混雑。
結局、羽田行きは4時間遅れで出発した。中国国際航空は往復4便のうち3便が最短30分、最長4時間の遅れ。北京乗り継ぎは二度とご免こうむりたい。 -
最初はルツェルン音楽祭が主目的のスイスだったけれど、諸々あって音楽祭が消えたのにハイキングは残った。残してよかった。
圧倒的なスケールの美しい風景。ほとんどどこも牧草地という、生産の場と観光とが両立しているように見えるのもなんかうれしい。
電車やロープウェイは便利で正確だし、どこでも英語は通じるから、とても旅がしやすい。
難点は物価高だけど、交通パスをうまく利用し、外食をなるべく減らせば、なんとかなる。
あまり頑張らなくても大きな自然と向き合えるスイスの幸せな旅だった。
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
ベルン(スイス) の旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
0
34