2018/09/01 - 2018/09/06
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goemonpさん
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今年の夏休みは最近人気急上昇中というベトナム・ダナンを訪れました。
次々と新しいホテルが建設されリゾートとして発展中の都市ダナンはもちろん、かつての日本との縁を残す美しい街ホイアン、ベトナム統一を果たしながらフランスの植民時代という屈辱を味わわざるを得なかった歴史の爪痕が感じられる古都フエ等をめぐり、ベトナムという国が経験してきた様々な歴史的な経緯に思いを馳せつつ、リゾートライフもしっかり楽しんでまいりました。
今回も我が家のマスコット、桜文鳥雛のゴエモンと一緒です。
Part4は古都フエ市内観光編。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 4.5
- グルメ
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 一人あたり費用
- 15万円 - 20万円
- 交通手段
- 徒歩
- 航空会社
- ベトナム航空
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行なし)
- 利用旅行会社
- 日本旅行
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-
一日の初めは一杯のコーヒーから。
本日はベトナム最後の王朝阮朝の王宮があった古都フエへのオプショナルツアーに参加します。
ゴエモン「僕も行くのだ」 -
フエへの道すがら、ベトナムの汽車が走っているのを発見。
ハノイからホーチミンまでは30時間かかるそうです。
かつて新幹線を走らせる計画もあったらしいですが予算その他で折り合いがつかなかったようです。 -
中途にある日本のODAで作られたという長いトンネルを抜けるとランコー地区の近くで、リゾートホテルもちらほら。
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ダナンから車で2時間半ほどでフエに到着しました。
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最初の観光地はカイディン帝廟。
この入場券をもらって入場します。 -
廟の正門。向かって右側は文官、左側は武官、真ん中が皇帝の門だそうで、皇帝の門は恐れ多いので閉鎖されています。
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このゲートに先ほどの入場券を入れて入場。
券は回収されてしまうので、写真を撮りたい人は入場前に。 -
内部には皇帝に仕える役人達の像があります。
文官の方が偉いので皇帝に近い位置にあるのだとか。 -
この建物の中には皇帝の事績を書いた石碑があります。
でもこの皇帝の時代はフランスの植民時代だったので、フランスの言うがままで実際的なことはほとんどできなかったとか。
そのせいかベトナムではあまり有能な皇帝とはみなされていないらしく、人気もあまりないそうです。 -
暇があったせいか廟のデザインにも力をいれたらしく、
塔はヒンドゥースタイル、脇に仏教の宝珠、なぜか十字架のデザインがあったりとユニークな建築になっています。
廟自体も中華様式と欧州様式の折衷で、モルタルを建材に使っているところも変わっているところです。 -
皇帝のシンボル龍の像にはガラス製の龍眼がはめられています。(なくなってしまっているものもあります。)
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これが皇帝が眠る廟です。
死後も宮廷での仕事ができるよう、宮殿を模して造られているとか。屋根には皇帝のシンボルである九匹の龍も彫られています。 -
この方が阮朝第十二代皇帝啓定(カイディン)帝。
阮朝の最後から一つ前の皇帝です。
廟の外側はモルタル製で地味な印象ですが、中は豪華絢爛。 -
これがカイディン帝の墓所です。
他の皇帝は盗掘を防ぐため、廟のどこに遺骸が埋まっているかは秘密にされているそうですが、カイディン帝に関してはこの座像の9メートル下に埋まっているそうです。
なぜ9メートルかといえば、9は皇帝の数なのだそうな。 -
壁もきれいな装飾で飾られています。
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これらのガラスや陶器は外国から輸入したもののようで、これは日本のビール瓶の破片。
「NIPPON]の文字が読み取れます。 -
なんだかよく見るとお茶碗の破片のようなものもたくさん使われています。
ゴエモン「意外と貧乏くさいぞ。」
この皇帝お墓を作りたいけどお金がなく、国民の税金を3割値上げしてやっと費用をねん出したそうなので、実は予算が限られている中でいろいろと苦心したのかもしれません。 -
壁は低コスト仕様?ですが天井の龍の絵などは見事です。
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カイディン帝陵を後にし、地元の線香屋を見学した後、二つ目の見学場所トゥドゥク帝陵に到着しました。
嗣徳(トゥドゥク)帝は阮朝第四代の皇帝で、先ほどの遊び人皇帝とは違い何事にも謙虚を旨とした心優しい皇帝だったのだそうです。 -
墓所は10ヘクタール以上もあり、帝は生前から敷地内に別荘を作ってここに住んでいたそうです。
帝の統治時代にベトナムはフランス軍の進出を許し、実質的にフランスの保護国化する第一歩となってしまいました。そのこと及び世継ぎができなかったことがきっと心の重荷になっていたのでしょう。
領内の様々な建物には「謙」の文字がつけられています。生きながら墓所に住む皇帝とは、まるで彼の屈折した心の内を見るようです。 -
こちらは釣りのために使われていた建物。
帝はよくここで釣りを楽しんでいたようです。 -
こちらは墓所内の帝の別荘の入り口。
この門にも「謙」の文字が使われていますね。 -
別荘はフエ王宮の皇帝の居所と同じ様式で建てられているそうです。
ただし王宮は赤と黄色の瓦を使っていたところ、こちらは黄色のみ。
黄色は皇帝の色なので使われるのは当然ですが、赤は幸せを表す色なので、自分にはふさわしくないと使わなかったのだそうです。
ゴエモン「なんだか自虐的な王様だなあ。」 -
こちらは皇帝の事績を示す碑です。
-
写真ではよく見えないと思いますが、実はこの碑の文章自体皇帝が自ら考え、たくさんの「謙」の文字が使われているとか。
ここまでいくと自虐的というか、なんだかノイローゼ気味だったんじゃないでしょうか。 -
メンヘラ気味だった(?)かもしれない皇帝のお墓を後にし市内のベトナム料理やでランチタイム。
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これはフエ名物のブンボーフエという料理。
ピリ辛スープに中太の米麺が入り、上に野菜を載せて食べる朝食の定番メニューだそうです。 -
ベトナム料理の定番バインセオ。
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昼食後フエ王宮に向かいます。
フエ旧市街はレストランなどがある新市街とは川を隔てた向かい側にあり、縦横ほぼ2キロもの外堀と塀に囲まれた広大なもの。
王宮はその中のさらに600メートル四方ほどの城壁に囲まれた一帯で、その周りは官僚たちの住居となっており、現在も阮朝当時の官僚の子孫が多く住んでいるそうです。
写真は外壁から旧市街に入ったところ。 -
こちらが王宮の正門「午門」。
ベトナム戦争で破壊され、土台は昔のものですが、上部の構造物は再建されたものだそうです。 -
二階部分は科挙の合格者発表や、天皇陛下の一般参賀のようなおめでたいことがあったときの皇帝のお目見えに使われたそうです。
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門をくぐると王宮の儀式等が行われた太和殿が見えてきました。
中国の紫禁城を模して造られたものだそうです。 -
内部は写真撮影禁止ですが、きらびやかな玉座などがあり見ごたえがあります。
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太和殿前にはいくつかの石碑が置いてあります。
これは役人の位により、どこまで近づいてよいかを示したもの。
太和殿の中には役人は入れなかったそうで、建物の外から大声で皇帝に政治に関するお伺いを立てたようです。 -
こちらは役人達の仕事場として使われていた建物だそうです。
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ここら辺までは修復が進んでいますが、かつてはこの後ろにもいくつもの建物が存在していた由。
ベトナム政府は2020年までに修復する計画を立てていたそうですが。。。 -
他の建物は全く手つかずの状態。
お金の問題もありますが、当時使っていた材料が手に入らないこと、当時の工法が失伝していること、また建物の外観は写真等が残っているものの、内装はほとんど資料が残っておらず、どう修復していいかすらわからないのが実態だそうです。
政府は修復目標を2030年に後ろ倒ししたそうですが、まだまだ完全な復元には時間がかかりそうです。 -
王宮を離れ、7重の塔が有名なティエンムー寺へ。
1601年日本で言えば関ケ原のころに建造されたフエで一番古いお寺です。 -
その昔街に老婆が現れ
「いつか王がこの地に寺を建てるだろう」と予言を残したという伝説があり、
もともとは「天婆寺」という名だったそうですが、子供ができないのに悩んでいた4代トゥドゥク帝が、「天」という名前が付いているのが「天」の怒りをかったために子供ができないのでは、と「霊婆寺」という名前に変更をしたそうです。
でも結局子供には恵まれなかったとか。。。 -
寺の境内から望む7重の塔。
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さて寺の境内にあるこの車は何の変哲もない車の様ですが、実はティック・クアン・ドック師というあることで有名な僧侶の運転していた車です。
1963年、当時の南ベトナム政府の仏教徒に厳しい政策に抗議して南ベトナムを支援していた米国大使館前にこの車で乗り付け、自らガソリンをかぶって焼身自殺しました。
この時の姿が世界中に放映されベトナム及び世界の顰蹙を買い、ついに同年11月軍事クーデターにより当時の大統領が暗殺され、南ベトナムの政情は不安定なものとなります。 -
焼身自殺したにも関わらず、なぜか彼の心臓だけは燃えずに焼け残ったのだそうです。
この心臓は後の学者の調査によると、5千度の炎を浴びせても燃えなかったそうですが、真偽のほどはわかりません。 -
ティエンムー寺を離れ、ドラゴンボートでフエ市内に戻ります。
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なんだか生活感のある船だなと思ったら、オーナー一家は夜はここで寝泊まりしているらしいです。
左側には観光客向けの土産物、右手のクーラーボックスには冷たい飲み物が。乗船料は1万5千ドンですが、飲み物は水1万ドン、ジュース2万ドンでした。
船によっては結構うるさく土産物のセールスされるようですが、この船はそこまでしつこくありませんでした。暑かったのでジュースや水を沢山買ったからかもしれません。 -
20~30分ほどで市内の船着き場に到着です。
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車で2時間半かけてホテルに戻り、ホテル内のレストラン「グリーンハウス」で夕食。
今夜もまずはプロセッコ。 -
とんかつと海の幸のパスタ。
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そして至福のベトナムコーヒー。
いやフエは遠かった。そして暑かった。
でも歴史好き・遺跡好きなら一度は足を運ぶ価値のある見どころの宝庫だと思います。
Part5は五行山観光+帰国編。
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