2018/08/25 - 2018/08/29
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2018年8月
毎年夏恒例の旅行です。
何かのニュースで根室本線の廃線が検討されている、というのを聞いて、今行っておかないと後悔するのでは。。。と思い、行き先を根室方面に決めました。
美味しいものもたくさん食べて、道東にしかない雄大な大自然を見て、道東の歴史と文化と遺産を体験した5日間。
日本の東の果ての町、根室への旅の記録です。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 5万円 - 10万円
- 交通手段
- レンタカー JRローカル Peach
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
8月25日 1日目。
関西空港の「RESTAUTANT&CAFE 銀座ライオン DEPARTURE」。
関空は何度も利用してるけど、第2ターミナルは初めて。 -
朝食は、ホットドッグのセットとパンケーキ。
9時50分のフライトには、まだ十分時間があるのでのんびりできます。 -
搭乗手続きを済ませて。
快晴の夏空の下、フーシャピンクのPeach機が2機。
この8月から就航されたばかりの関空ー釧路便。 -
地面から直接乗り込む時は、なんとなく「空港」よりも「飛行場」という感じがしてしまいます。
こちらの雰囲気のほうが好き。 -
タラップから搭乗。
いよいよ旅が始まります。 -
積乱雲の向こう、富士山が頭を見せています。
-
今、この時にも、山頂にいる人もいるわけで。。。
山頂からの景色に、僕たちの飛行機は見えているのかなあ。 -
11時50分、たんちょう釧路空港に到着。
2時間のフライト。
快晴の大阪とはうってかわって、道東は生憎の雨。 -
空港の入り口にはヒグマの親子がいます。
ここからはレンタカーで国道44号線を東に。 -
釧路市を越えて、隣の釧路町へ。
釧路町地産地消センター「ロ・バザール」に到着。
地元の食材に特化したカフェレストランでランチをします。 -
店内はお洒落で落ち着いた雰囲気。
黒板にはどれも美味しそうなメニューが並んでいます。 -
あれこれ悩んで、結局二人とも「仙鳳趾牡蠣フライ定食」。
-
サクサクの衣に、ふっくらとして旨味が凝縮された牡蠣フライ。
産地で食べるので、美味しさも倍増です。 -
ランチを終えて、細かい粒の雨が降り続く中、再び東に走り出します。
やがて「厚岸31km、厚床75km、根室107km」の看板。
次の目的地までは、1時間ちょっとかかりそう。 -
道はひたすら真っ直ぐに。
細かい雨は止みそうにない感じ。 -
しばらく道なりに進むと、花咲蟹の看板。
ついに日本最東端の町、根室市に到達。 -
途中、ランチをはさんで釧路空港から3時間。
道の駅「スワン44ねむろ」に到着。 -
根室市は野鳥の宝庫らしく、「根室半島野鳥出没マップ」なるものが掲げられて、さまざまな情報を教えてくれています。
-
風蓮湖の畔にある道の駅「スワン44ねむろ」。
車を止めて一息ついて、ようやく、はるばる道東までやって来たという実感が湧いてきます。 -
遠くの岸に白い点が2つ。
双眼鏡をのぞいてみれば、丹頂のつがいでした。 -
「根室十景 白鳥の風蓮湖」
2005年には、ラムサール条約にも登録されています。 -
風蓮湖はタンチョウの生息地。
野生のタンチョウを見られるなんて、本州では考えられないことが、ここでは普通にあるのです。 -
湖畔の木道は雑草に覆われて、この先は進めず。
-
道の駅「スワン44ねむろ」から東へ2キロ。
今日の宿、「レイクサンセット」に到着。 -
宿から見える景色一面が、風蓮湖という絶好のロケーション。
自然のど真ん中に泊まることができる、ネイチャーファンには堪らない宿です。 -
荷物をほどいて、少しのんびりして。
夕食は18時から、この場所で。 -
ほかのお客さんより早く食堂に着いたので、風蓮湖を望む窓辺の席を確保できました。
-
この日のメインは、おひょうの煮付け。
鉄砲汁(花咲蟹のお味噌汁)、お造り...
どれも美味しくて、大満足。 -
晩ご飯は、地酒とともに。
根室の碓井勝三郎商店「北の勝」。
ゆっくり一杯やりながら、根室の魚を食べて。 -
あとは寝るだけなので、いい感じで酔いも回って。
日が暮れて窓から見える風蓮湖も、しだいに見えなくなってきて。
自分が今、根室にいることに興奮しながら、1日目が終了。 -
8月26日 2日目。
6時前に起きて、静かな朝の風蓮湖へ。
湿原の独特の匂いと気持ちの良い空気を、体いっぱいに吸い込んで。 -
20~30メートルほど離れた湿地の草の上で、タンチョウのつがいと雛が、しきりに地面をつついているのが見えました。
-
霧がかった景色の中でも、真っ白な体が目立っています。
水面に映る姿もとてもきれいで。 -
やがて3羽が湖を渡って、ゆっくりと僕たちのいる方へと移動してきました。
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どんどん近づいてくる野生のタンチョウ。
こんなに近くで見られるなんて。 -
コテージからは、もう目の前までやってきています。
警戒する風もなく、首から上だけ覗かせて。 -
近くで見ると本当に大きい。
どうやら雛は、3ヶ月くらい前に生まれた子どものよう。
こんなサプライズがこの宿のいいところ。 -
朝食は7時から、昨日の夕食と同じ席で。
窓の向こう、すぐ傍にタンチョウの親子を眺めながら。 -
バイキング形式で、和食メニューと洋食メニューのどちらもちょっとずつ選びます。
-
朝食を終えたら、車で出発。
レイクサンセットのすぐ近くにある野鳥観察舎「ハイド」。 -
「ハイド(野鳥観察舎)」とは、イギリスで生まれた、人の気配を野鳥に感じさせることなく観察するための施設です。
野鳥生息の豊富な根室市では、あちこちに「ハイド」が設置されているのです。 -
ハイドに入って、小窓を開けて。
湖の向こうに見える森は、春国岱。
双眼鏡で覗いてみると、湿地にはアオサギやオジロワシ、エゾ鹿の姿が見えました。 -
「春国岱原生野鳥公園ネイチャーセンター」
まだ開館前なので、車だけ置いて先に春国岱に向かいます。 -
この橋の向こうが春国岱。
春国岱とは、根室海峡を南下する海流によって運ばれた土砂が堆積してできた、全長約8kmにもなる巨大な砂洲で作られた湿地帯です。 -
もの寂しく感じるのは、誰もいない道東の最果て感か。
それとも湿原特有の荒涼感か。 -
「根室十景 春国岱」
2005年に風蓮湖とともに、ラムサール条約登録湿地に登録された春国岱。 -
じっと息を潜めると、聞こえるものは鳥の声、風の音、波の音。
大自然にひとり放り出されたような。。。 -
この日の干潮は9時過ぎ、あと30分ほど。
干上がった浅瀬に、食べ物を探すキタキツネ。 -
ここで、本当であれば春国岱の湿地の上を、木道で歩いて散策しようと思っていたのですが。。。
一昨日、この近くでヒグマの出没が確認されたようで、ここから先は立ち入り禁止になっていました。 -
ヒグマには勝てないですよね。
ここから向こうへは、次に来た時の楽しみにしましょう。 -
春国岱に行っているうちに、「春国岱原生野鳥公園ネイチャーセンター」が開館していました。
-
中には根室半島自然情報として、この季節に見られる野鳥や花の情報などがあります。
-
根室半島の自然観察をするなら、ぜひ訪れておきたい場所の一つ。
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窓からは、さっきまで僕たちが歩いていた場所が見下ろせます。
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「根室市春国岱原生野鳥公園ネイチャーセンター」を出て、次の場所へ。
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霧で道の両側の景色が見えにくくなってきました。
運転にも少し気を付けながら。。。 -
JR根室本線西和田駅近くの「旧和田屯田兵村被服庫」。
明治18(1885)年ごろの建築。
有名な札幌時計台と同じ、アメリカ西部開拓時代の建築様式、バルーン・フレーム構造です。 -
和田屯田兵とは、明治時代に開拓とロシアからの国防を兼ねて根室に入植した一団。
まだ北海道が未開だった頃、命がけで開拓をしてきた人たちが自分たちの力で建てたものだと思うと、胸が熱くなりそう。 -
ガラス越しに内部の資料館が見えましたが、訪れた時は鍵がかかっていました。
-
花咲港。
根室では大きな漁港のひとつ。
花咲ガニとサンマで有名です。特にサンマは年間6万tを超える日本一の水揚げ高を誇る根室の一大産業。 -
「根室市歴史と自然の資料館」
1942年(昭和17年)建築。
大湊海軍通信隊根室分遣所として建てられ、太平洋戦争後は花咲港小学校として利用されていました。 -
花咲岬。
駐車場に車を停めてからは徒歩。
すぐそこが岬の先端なのですが、霧で見えない。。。 -
うっすらと、霧の中に灯台が見えてきました。
-
花咲灯台。
1951年(昭和26年) に改築。
日本の灯台50選にも選定されています。 -
霧にむせぶ灯台は、例えばスコットランドのような。
行ったことないけど。 -
数少ないながら、花もまだ咲いていました。
ツリガネニンジン -
エゾノコギリソウ?
-
何だろう。。。
ハンゴンソウ? -
強風で波が高く、突き出た岩に当たって砕ける音が大きく響きます。
-
眼下に見えるはずの花咲港も、手前の浜しか見えず。
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「根室十景 花咲灯台と車石」
-
水墨画のような朦朧とした景色。
波の砕ける「ドーン」という音が、腹の底から響くようで。 -
遊歩道の先端から下をのぞいてみると、荒波にさらわれてしまいそう。
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遊歩道を降りた傍らに、天然記念物「車石」はあります。
直径7.5m、世界でも珍しい巨大な放射状摂理。 -
これらの岩石は溶岩が冷えて固まったもので、形成は白亜紀ぐらいだとか。
-
よく見ると、柱状節理の中に、あちこちに放射状摂理が埋め込まれています。
岩の形が面白い。 -
とにかく激しい風と波音。
霧で視界が悪い分、大きな音になおさら圧倒されそう。 -
この花咲岬にも野鳥観察舎「ハイド」がありました。
-
一応入ってみましたが、見ての通り真っ白で何も見えません。。。
-
ちょうどお昼時。
花咲蟹の直売と、買った花咲蟹をその場で食べさせてくれる食堂として有名な「大八食堂」へ。 -
店の前にも店の中にも、多くのニャンコがいます。
遊びたかったけど、近寄ってくれませんでした。。。 -
ニャンコと遊ぶのは諦めて、お店の中へ。
おしながきを見ながら、何を食べようか少し悩んで。
カニチャーハンとカニ中華丼も捨てがたいけど。。。 -
やはり今日はカニラーメンで。
注文してから茹でてくれる花咲蟹が、たっぷりと入った塩ラーメン。
味、ボリュームともに最高。 -
お店の前にはロシア語で書かれた看板。
こういうのを見ると、根室が国境の町だと思う。 -
ラーメンを食べている、ほんの30分ほどの間。
気がつけば、あれほど濃かった霧が、すっかり消えて青空になっていました。 -
この天気なら、さっきの花咲岬からの景色も良くなってるかも。。。
と期待して、もう一度戻ってきました。 -
予想通りの絶景。
緑の草むらが岬の先まで広がって、そこから先は断崖絶壁になっています。 -
さっきの白みがかった風景と違って、鮮やかな色彩の風景です。
-
霧に包まれた岬も道東ぽくてよかったけど、青空の下の大自然も別の良さがあります。
-
大きな音を上げて砕ける波のずっと向こう。
さっきは霧に隠れて見えませんでしたが、平らな島が見えています。 -
ユルリ島、モユルリ島。
花咲岬から5kmほど先にある二つの無人島で、エトピリカ、チシマウガラスなどの希少鳥類に指定されている鳥の巣も見られる、野鳥の楽園です。 -
野鳥観察舎「ハイド」からの景色も、先ほどとは一変して。
-
青い海と青い空、緑の草。
時間を忘れるほどの絶景。
気持ちいい。 -
肝心の野鳥は、ウミネコとオオセグロカモメ、鵜やカイツブリみたいな水鳥。
あと、オジロワシが1羽だけ岩の上にいました。 -
花咲岬から次のポイントまでのドライブ。
途中、無人駅に立ち寄ってみます。 -
JR根室本線花咲線「落石駅」。
-
向かいのホームへ渡る通路から、釧路方面を見て。
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一日の乗降客数が20人にも満たない小さな駅。
かつては日本中にあった同じような駅が、徐々になくなりつつある現代です。 -
今日の最後の目的地。
ここからは車を降りて、徒歩で向かいます。 -
落石灯台までは徒歩20分。
僕たち以外に誰もいないので、少し不安になりながら歩いていきます。 -
歩きはじめて5分もしないうちに、コンクリートの建物が見えてきました。
-
北海道の無線発祥の地「旧落石無線電信局跡」
1929(昭和4)年、世界一周中のドイツの飛行船ツエペリン号の無線を受信。
1931(昭和6)年、北太平洋横断飛行中のアメリカのリンドバーグを、濃霧の中、根室港まで誘導。
1945(昭和20)年、旧ソ連軍(ロシア)の択捉島侵攻の無線電信の第一報を受信。
など、数多くの歴史的逸話を持つ無線電信局。 -
旧落石無線電信局跡を越えて、さらに岬の奥へと進んでいきます。
-
途中からは、木道も整備されていて。
-
サカイツツジの群生地でもある落石湿地の中を、一本の真っ直ぐな木道を進みます。
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小さな鳥がいたのは、何だったんだろう?
赤くて小さいのがベニマシコ、あとはノビタキかな? -
誰ともすれ違うことなく15分ほど歩いた頃、大空の下に立つ灯台が見えます。
-
「根室十景 落石岬」
すごくきれいな景色。
落石岬灯台は日本の灯台50選にも選定されています。 -
しかし、台風の影響なのか木道が壊れていて、ここから先は断念。
灯台から先は、次に来たときの楽しみにします。 -
北海道を堪能するコツは、歩いて散策する時間を惜しまないことだと思う。
大地は歩くためにあるものだ。 -
落石岬の付け根から見おろす、落石の集落と漁港。
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一日の予定を終えて、午後4時ごろレイクサンセットに戻ります。
-
風もなく、さざ波すら立たない穏やかな風蓮湖。
この景色がいながらにして楽しめるなんて、本当に素敵な宿です。 -
午後6時、この日も食堂で夕食。
今日のメインは、根室の秋刀魚。お造り、鉄砲汁。
秋刀魚はちょうど解禁になったばかり。
脂ののった初物です。 -
この日も北の勝で晩酌。
根室の魚を食べながら、根室の酒を、根室で呑む幸せ。
この日もほろ酔い。 -
夜、気持ちのいい夜空だったので、国道沿いを散歩してみました。
-
雲の切れ間に、ほぼ満月の月明かり。
天の川は見えなかったけど、満天の星空。
湖で魚の跳ねる音が聞こえるくらい、静かな夜。
五感で大自然を感じながら、2日目の夜も終了。
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