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789系基本番台は、かつて新幹線リレー特急「スーパー白鳥」として、青函トンネルを駆け抜けた、JR北海道を代表する車両です。<br />新幹線が新函館北斗まで開業して以降は、本州連絡列車の座を「はやぶさ」「はやて」に譲り、函館運輸所より札幌運転所に転属のうえ、札幌~旭川間で、ライラック号として活躍しています。<br />道内では札幌に次ぐ大都市、旭川と、札幌、さらには「スーパー北斗」を介して北海道新幹線とを連絡する、北海道の主要特急としての地位は健在です。<br /><br />JR北海道の車両は、極寒、豪雪の中を、高速かつ円滑に運行するため、営業運転で発揮している性能を大幅に上回る走行性能を有するのが特徴ですが、789系基本番台はこれに加え、青函トンネルの長い急勾配で、連続して140㎞/hで走り続けるため、登坂性能を確保するためのより高い電動車比率、下り勾配での定速走行のための抑速回生ブレーキの装備などにより、一層、性能に磨きのかかった車両といえるでしょう。<br />(ブレーキシステムについては、ライラックへの転用の際、変更されたようです)<br />また、快適性の面でも、同トンネル内での騒音対策や湿度100%という環境に耐えるべく、気密性、耐久性の高い車体構造となっていて、前述した性能のゆとりも相まって、札幌~函館間の直線区間で、120㎞/h前後で走行しているときは、非常にゆっくり走っているように感じてしまいます。<br />ちなみに、車体構造はキハ261系とほぼ同じで、振り子装置は未搭載ながら、取り付けることができるように準備されています。

789系基本番台(HE-106編成+HE-206編成)グリーン席

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2018/08/15 - 2018/08/15

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古川大輔

古川大輔さん

789系基本番台は、かつて新幹線リレー特急「スーパー白鳥」として、青函トンネルを駆け抜けた、JR北海道を代表する車両です。
新幹線が新函館北斗まで開業して以降は、本州連絡列車の座を「はやぶさ」「はやて」に譲り、函館運輸所より札幌運転所に転属のうえ、札幌~旭川間で、ライラック号として活躍しています。
道内では札幌に次ぐ大都市、旭川と、札幌、さらには「スーパー北斗」を介して北海道新幹線とを連絡する、北海道の主要特急としての地位は健在です。

JR北海道の車両は、極寒、豪雪の中を、高速かつ円滑に運行するため、営業運転で発揮している性能を大幅に上回る走行性能を有するのが特徴ですが、789系基本番台はこれに加え、青函トンネルの長い急勾配で、連続して140㎞/hで走り続けるため、登坂性能を確保するためのより高い電動車比率、下り勾配での定速走行のための抑速回生ブレーキの装備などにより、一層、性能に磨きのかかった車両といえるでしょう。
(ブレーキシステムについては、ライラックへの転用の際、変更されたようです)
また、快適性の面でも、同トンネル内での騒音対策や湿度100%という環境に耐えるべく、気密性、耐久性の高い車体構造となっていて、前述した性能のゆとりも相まって、札幌~函館間の直線区間で、120㎞/h前後で走行しているときは、非常にゆっくり走っているように感じてしまいます。
ちなみに、車体構造はキハ261系とほぼ同じで、振り子装置は未搭載ながら、取り付けることができるように準備されています。

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  • 789系基本番台は、旭川方3両がHE-100編成、札幌方3両がHE-200編成が合体した6両編成となっていて、一見では解りませんが、3号車と4号車の連結部に簡易運転台があり、別の編成が連結されていることがわかります。いずれも単独で営業運転をすることはありません。<br />この基本編成が計6編成、それぞれHE‐101+HE‐201~HE‐106+HE‐206まであり、現在は全て札幌運転所に所属し、通常はライラック運用専属で活躍中です。<br />グリーン席がある車両は、旭川方の先頭車両、HE‐100編成の、クロハ789系の運転台寄りです。窓の配置が違っている部分を境に、運転台寄りがグリーン席、連結面寄りの一部が普通席の合造車になっています。<br />今回紹介している編成は、HE‐106+HE‐206編成です。

    789系基本番台は、旭川方3両がHE-100編成、札幌方3両がHE-200編成が合体した6両編成となっていて、一見では解りませんが、3号車と4号車の連結部に簡易運転台があり、別の編成が連結されていることがわかります。いずれも単独で営業運転をすることはありません。
    この基本編成が計6編成、それぞれHE‐101+HE‐201~HE‐106+HE‐206まであり、現在は全て札幌運転所に所属し、通常はライラック運用専属で活躍中です。
    グリーン席がある車両は、旭川方の先頭車両、HE‐100編成の、クロハ789系の運転台寄りです。窓の配置が違っている部分を境に、運転台寄りがグリーン席、連結面寄りの一部が普通席の合造車になっています。
    今回紹介している編成は、HE‐106+HE‐206編成です。

  • グリーン室入口、外部の喧騒から隔離された、落ち着いた静かな空間への入口であることを感じさせます。

    グリーン室入口、外部の喧騒から隔離された、落ち着いた静かな空間への入口であることを感じさせます。

  • ダークブルーの本皮シートと、ひじ掛け部や化粧板の木目調がマッチして、涼しげで開放的なホテルのお部屋のような印象です。<br />前述のように、旭川方先頭が1号車ですが、座席の列番号は、この車両に限り、逆に振られており、札幌方、すなわち連結面寄りが1列、旭川方、運転台寄りが9列です。<br />このうち、札幌方1~4列が普通指定席、5列~9列がグリーン席と、連番になっています。もちろん、普通席とグリーン席の間は、完全に仕切られているので、札幌行きの場合、グリーン席の進行方向最前列席、壁に面する席は、5番-A,B,Dになります。<br />グリーン席は、1+2の3列シートが5列の、計15席で、A,Bが二人掛け、飛んでDが一人掛けになります。 北海道の気動車特急のグリーン車のように、途中で配列が変わるレイアウトではありません。

    ダークブルーの本皮シートと、ひじ掛け部や化粧板の木目調がマッチして、涼しげで開放的なホテルのお部屋のような印象です。
    前述のように、旭川方先頭が1号車ですが、座席の列番号は、この車両に限り、逆に振られており、札幌方、すなわち連結面寄りが1列、旭川方、運転台寄りが9列です。
    このうち、札幌方1~4列が普通指定席、5列~9列がグリーン席と、連番になっています。もちろん、普通席とグリーン席の間は、完全に仕切られているので、札幌行きの場合、グリーン席の進行方向最前列席、壁に面する席は、5番-A,B,Dになります。
    グリーン席は、1+2の3列シートが5列の、計15席で、A,Bが二人掛け、飛んでDが一人掛けになります。 北海道の気動車特急のグリーン車のように、途中で配列が変わるレイアウトではありません。

  • 789系基本番台<br />グリーン席

    789系基本番台
    グリーン席

  • フルリクライニングの状態<br />(フットレストあり)

    フルリクライニングの状態
    (フットレストあり)

  • ひじ掛け収納テーブル<br />畳んで片手分のみ使用時

    ひじ掛け収納テーブル
    畳んで片手分のみ使用時

  • 両面使用時

    両面使用時

  • コンセント

    コンセント

  • 読書灯は頭上、荷物棚下

    読書灯は頭上、荷物棚下

  • 全く同じ区間を、同じ速度、停車駅で走る「カムイ」との違いは、このグリーン車の有無です。カムイに使用する789系1000番台にはグリーン車はなく、グレードアップ指定席「uシート」が設定されています。

    全く同じ区間を、同じ速度、停車駅で走る「カムイ」との違いは、このグリーン車の有無です。カムイに使用する789系1000番台にはグリーン車はなく、グレードアップ指定席「uシート」が設定されています。

  • 前面の愛称表示も、かつては幕式でしたが、札幌転属時にLEDタイプに交換されています。

    前面の愛称表示も、かつては幕式でしたが、札幌転属時にLEDタイプに交換されています。

  • 札幌転属後、6編成それぞれの先頭側面部に、北海道の観光名所や名産品のラッピングがあしらわれ、これにより編成番号を見分けられるようになっています。<br />今回、紹介したHE‐106編成+HE-206編成のテーマはまさに旭川で、旭川八景の一つ、旭川市を象徴する橋「旭橋」の風景がデザインされています。

    札幌転属後、6編成それぞれの先頭側面部に、北海道の観光名所や名産品のラッピングがあしらわれ、これにより編成番号を見分けられるようになっています。
    今回、紹介したHE‐106編成+HE-206編成のテーマはまさに旭川で、旭川八景の一つ、旭川市を象徴する橋「旭橋」の風景がデザインされています。

  • ラッピングには、テーマになった場所の地名も書かれています。

    ラッピングには、テーマになった場所の地名も書かれています。

  • HE‐106,HE‐206編成は、今年(平成30年)6月まで、旭山動物園開園50周年を記念して、特別ラッピングを施していました。こちらは、HE‐106編成の、その当時の姿です。

    HE‐106,HE‐206編成は、今年(平成30年)6月まで、旭山動物園開園50周年を記念して、特別ラッピングを施していました。こちらは、HE‐106編成の、その当時の姿です。

  • 旭山動物園「オオカミ」ラッピング

    旭山動物園「オオカミ」ラッピング

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