2018/06/03 - 2018/07/03
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スタリモストさん
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バルボナからTheth(セス)に、ガイドと馬を雇ってトレッキングした。
標高1000m地点からスタートして、標高1800mの峠までは4㎞、峠から標高800mにあるセス村までは5.5km、合計9.5kmのルートで、6時間弱要した。
雄大な山容と、咲き乱れる高山の花畑が随所に出現して、素晴らしいトレッキングとなった。
6/3出発→6/4アテネ→6/5.6メテオラ→6/7.8アルバニア/ジロカストラ(+ブルーアイ)→6/9.10ベラト→6/11クルヤ→6/12シュコダル→6/13バルボナ→★6/14セス→6/15シュコダル→6/16.17モンテネグロ/コトル→6/18ボスニア・ヘルツェゴビナ/モスタル→6/19.20サラエボ→6/21ヴィシェグラード→6/22.23セルビア/モクラ・ゴラ→6/24ニシュ→6/25.26.27.28.29.30ブルガリア/ソフィア(+リラの僧院+コプリフシティツァ+3夜ソフィア国立オペラ座『プッチーニ・オペラ「トゥーランドット」』『モダンバレエ「その男ゾルバ」』『古典バレエ「ジゼル」』)→7/1アテネ→7/3帰国
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■12日目(6/14木)
朝、部屋の窓から外を見ると裏山が朝日を受けて浮かび上がっている。
絶好のトレッキング日和だ。
今日はいよいよ、バルボナ村からTheth(セス)村に抜ける。バルボナで最も人気のある有名なハイキングコースだ。馬とガイドの予約はすでに前日ホテルのフロントで済ませておいた(50euro)。 -
まず、バスに乗ってホテルからトレイルのスタート地点まで行く。(舗装道路が途切れる地点まで6.5㎞、そこから川床を進むこと3.5㎞・・合計10㎞)※下の地図参照
トレッキングをスタートする地点の標高は1000m。
そこから1800mの峠まで4㎞登り、峠からは標高800mにあるセス村まで5.5kmを下る。合計9.5kmのトレッキングとなる。
このトレッキングルートは、「Journey to Valbona」で知ったのだけれど、その中でバッグに関して以下のくだりがあった。「・・最大60キロの荷物(通常は4人分のバッグ)を馬が運び、少年がガイドする。費用は50euro・・」。
早い段階で、バルボナからTheth(セス)へのトレッキングは計画したから、荷物を2泊3日分だけ用意し、大きな荷物はシュコダルのホテルに預ける・・という方法もあったのだけど、トレッキングルートは皆目わからないので、ガイドを雇う必要を感じていた。ならばこの際、少年とともに馬に荷物を預けてトレッキングもいいなあと、全部の荷物をもってバルボナにやってきていたのだ。
※結果的にだけれど・・コースには目印が随所に付けられていたので、好天に恵まれ、他にトレッカーがいる状況であれば、ガイドは必要ないと思われた。また体力があれば重いバッグもなんとかなるだろう。
なお、バルボナ渓谷を楽しんだあとの出口は4つある。その1、再びフェリーと車でつないでシュコダルに戻る。その2、ダイレクトで車でシュコダルに戻る。→かなり遠回りとなる。その3、コソボに抜ける。その4、セス村からのバスでシュコダルに戻る。私たちはモンテネグロに向かう計画なので、どうしてもシュコダルに戻る必要があった。いわばセス村へのトレッキングは、旅の移動のためにも必要なことだった。 -
朝8時半、 Rilindjaからミニバス(5Euro)がスタートした。事前に申し込みがあったトレッカーが乗り込む。もう一つのRilindjが経営するホテルにも立ちよって、スタート地点に向かった。
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車窓から、アルバニアン・アルプスの素晴らしい山容が見える。
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一帯は、アドリア海沿岸に645km続くディナル・アルプス 山脈のプロクレティ山地に位置している。
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川床は凹凸が激しく、バスが故障しないかと心配したほどた。
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子連れの荷役の馬・・後ほど再び再会した。
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トレイルのスタート地点に到着した。
川床を歩いてきたトレッカーたち・・。 -
待っていてくれたのは少年でなく、60歳のディモーシュ。一日よろしくね。
私のバッグは10kg、妻のは8kgほど。60kgにはまだ余裕だが、同伴者はなく、2人で占有することとなった。 -
8時45分トレッキングをスタートした。
ディモーシュは慣れた道なので、とてもスピードが速い。彼に付いていけばバテてしまいそう。 -
標識が随所にある。
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一路山の尾根を目指す。
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牧場が現れた。
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ハイジの世界を彷彿させる理想的な山岳風景だ。
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つい撮りたくなるから、ディモーシュとの距離は離れるばかり・・。でも要所では待っててくれたから困ることはない。
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急登は何カ所も待ち受けている。
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1時間後、 カフェ「Simoni Kafe」に到着。Journey to Valbonaはこのカフェをロビンソン・クルーソー風と形容。山の水で冷やした缶ジュース(200Lek)やチャイ、コーヒー(200Lek)などを提供していた。
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私たちは冷えたジュースにチャイ。ディモーシュはウゾ(アルコール分50%!!)をストレートで飲み干す。彼の肉体を燃やし突き動かすガソリンだ。
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他のトレッカーに倣い、すぐ横に流れる山水を空になった500mlのペットボトルに入れておいた。
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スタート地点手前で出会った子連れ馬も上がってきた。ご苦労様!!
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あちこちに咲く花が、背中を押してくれる。
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こましな格好の男性2人が向こうから現れた。セス村の人かそれともバルボナ村の人かわからないが、ディモーシュの知り合いらしい。しばし話しを交わしていた。なんかいいシーンだった。村人にとってこのルートは、両村を結ぶ大切な生活道路でもあるのだ。
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残雪があり、強風で木々が斜めに曲がっている。
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いよいよ、峠に向けての最後の急登だ。左側の斜面を進む。
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前方の山の左中腹を回り込む。
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斜面をジクザクに上ってやっと回り込む先が見えてきた。
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ずいぶん上がってきた。急登がそろそろ終わる。
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10mほどの幅で雪渓が残っていた。慎重に慎重にトラバースする。妻にはディモーシュが手を貸してくれた。
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稜線を行く。
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そろそろ峠にさしかかる。
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正面の山の頂きにトレッカーが見える。
その手前が峠だ。峠には11時20分に到達、2時間半要した。 -
峠を過ぎて下降を始めた直後・・本格的な登山のいでたちの15人ほどのパーティーが登ってくる。なんと日本人グループだった。年齢は私よりも少し上の60歳後半から70歳中頃のよう。若くて屈強な現地ガイド2人、日本からの山岳ガイド1人、現地通訳1人というフル装備。
「アルパインツアー」の人たちだった。
http://www.alpine-tour.com/tourinfo/details.php?keyno=2066
ここ以外にもマケドニア最高峰をめざすようだ。皆さんとてもお元気でよい顔をなさっていた。同好の士と共に、こうした山行ができるのは楽しいだろうな。・・お互いの旅の安全を祈って別れた。 -
花畑が随所に現れる。
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ブナ林が現れる。セス側は、開けた眺望は望めない。森の中を行く・・という感じが続く。
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そしてもう一つのカフェでランチタイム。
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私たちはホテルでランチバック(3.5euro)を作ってもらっていたが、ディモーシュは手弁当。自家製チーズを私たちに分けてくれた。そしてまたウゾ!!
食後のコーヒーは美味しかった。 -
見上げれば美しい山並み、足元には可憐な花・・山っていいな。
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木漏れ日の森の中を行く。
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馬が道連れというのは、楽しい。
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視界が開けると、必ず花畑。ワイルドフラワーが美しい。
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アングルを下げてパチリ。
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にわか雨・・ビニールで荷物を覆う。
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しかし、すぐに雨は止んだ。
道幅が広くなり、村が近づいてることを実感。 -
そして14時半にセス村に着いた。
予約していたホテルは「 Villa Gjecaj」(35euro)。
村の上手で、下山して一番近いところにある。 -
その山小屋風ホテルに到着したときは、安堵感と達成感があった。
ディモーシュと硬い握手をして別れた。彼は今からバルボナ村に戻る。 -
Villa Gjecajは家族経営のホテルだ。63歳のお母さんを中心に、その娘夫婦たちが協力しあって運営している。
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「母がビスケットを作って売り始めたのが、このホテルのスタートなの。まだたくさん借金があるけれど頑張るわ。」と娘。
息子は日本のアニメの大ファンで私たちを見る目が熱かった。 -
ロッジ風別棟の最上階の最も広い部屋を用意してくれていた。(手違いで優遇されてしまった。)
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部屋から村をのぞむ。あちこちでホテルを建設中だ。
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雲行きがあやしくなり、大雨になった。山の天気は変わりやすい。
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夕飯はホテルレストランで当主の家庭料理を味わった。室内の雰囲気もよいし、盛り付けにもセンスがあったし、美味しかった。他のホテルからも来ていてほとんど席が埋まっていた。前菜盛り合わせ(写真)・・自家製野菜・生ハムやチーズが並ぶ/ラム肉のグリル/スープ/赤ワイン500ml/ティをオーダー(20.63Euro)・・
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■13日目(6/15金)
シュコドラに戻るバスは12時過ぎに、このホテルをスタートする。
それまで村を歩いたり、ホテルの庭で過ごした。 -
植栽はうるさ過ぎず、周りの山岳風景とマッチしている。
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庭の片隅にはたわわに実った桑の実が。
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枝を揺すって実を落とす。
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ゲストにも配られた。
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敷地内では、アヒルや
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鶏が放し飼いにされ、
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隣の畑では70歳の父が、朝早くから野良仕事と羊の世話をしていた。
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やんちゃなアナと雪の女王きょうだい。昨日はブルーのマントを羽織って女王気取り。庭のアヒルやニワトリを追いかけていた。
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紙で風船を作ってあげた。すぐぺしゃんこになるので、すぐに寄ってきて「直して・・」。
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村を歩いた。
セス川・・ -
河原にそこかしこに咲いていた花
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村のメインストリート
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教会
重たい雲が空に立ち込めていた。今日がトレッキングだったら、絶景は臨めなかったかも・・。 -
ミニバス(10Euro)は12時45分にスタートした。
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峠までは未舗装のガタガタ道が続き、身体が前後左右に揺さぶられ続けた。
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しかもカードレールもない断崖絶壁の横を行く。
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なかなかデインジャラスな道行きだ。峠を越えたら舗装道路となり快適な走りとなった。
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下界に降り、シュコドラ湖の近くのラベンダー畑では、
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新婚さんが写真撮影の最中で、車内の乗客一同拍手で祝福した。
そして、「Hotel Kaduku」にはセスを出発して3時間後の16時前に戻ってきた。
トレッキングの疲れが出たのか二人とも体調不良・・しかし予想もしなかったデラックスルームが私たちを迎えてくれたので、そのせいか回復が早かった。
明日はモンテネグロの「コトル」に向かう。
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この旅行記へのコメント (5)
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- ひがしさん 2023/05/04 10:13:12
- ひがし
- 私も2017年に同じルートを歩いたので写真を懐かしく拝見しました。ありがとうございました。旅の様子を丁寧に記録されているのは素晴らしいですね。「バルカンの花、コーカサスの虹」をいう本に少しだけ「バルボナ」の記述あり行きたくなったものでした。現地の事情がサッパリわからずに出かけた旅でしたが、非常に感動的な旅となりました。
- スタリモストさん からの返信 2023/05/04 13:08:32
- RE: ひがし
- ひがしさん
こんにちは
書き込みありがとうございます。
4トラは開店休業状態でしたので、久しぶりの書き込みに、あらためて4トラlog inしたしだいです。
美しい山容に抱かれ、ガイドと馬に伴われたトレッキングはかけがえのない一時でした。
バルカンの旅の中でも、アルバニアの印象がとても強く、私の中では好印象の国の2番目にランクインしてます(^O^)。ちなみに1番はイラン!!
ひがしさんのリポートも読ませていただきました。かぶっているところもありましたから、とても興味深かったです。
しかし、旅は出かけられる条件があるときに、迷わず出かけるべきですねえ。
現在、親の介護(→まさに老老介護!!)で、海外の門戸がどんどん開いてきているのに、長期旅行は出来なくなってしまいました。
スタリモスト
- ひがしさん からの返信 2023/05/04 13:51:07
- RE: RE: ひがし
他の多くの旅行記も拝見しました。どちらも素晴らしいですね。割と「かぶっている」行先もあったりして興味深く拝見しました。
中国の「開平」にも行かれているので少し驚きました。私もマカオで働いていた時に、週末の暇な時に何度か訪れたことがあります。
イランは長年行きたいと思っている旅先ですが、なかなかタイミングが合わずに今に至っています。先の事はわかりませんが、チャンスを見て「えいっ!」と行ってみたいと思いました。
> ひがしさん
> こんにちは
> 書き込みありがとうございます。
>
> 4トラは開店休業状態でしたので、久しぶりの書き込みに、あらためて4トラlog inしたしだいです。
> 美しい山容に抱かれ、ガイドと馬に伴われたトレッキングはかけがえのない一時でした。
> バルカンの旅の中でも、アルバニアの印象がとても強く、私の中では好印象の国の2番目にランクインしてます(^O^)。ちなみに1番はイラン!!
> ひがしさんのリポートも読ませていただきました。かぶっているところもありましたから、とても興味深かったです。
>
> しかし、旅は出かけられる条件があるときに、迷わず出かけるべきですねえ。
> 現在、親の介護(→まさに老老介護!!)で、海外の門戸がどんどん開いてきているのに、長期旅行は出来なくなってしまいました。
>
> スタリモスト
>
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- dankeさん 2019/02/12 11:31:15
- すばらしいトレッキングコース
- スタリモストさん、
風光明媚で本当に自然にあふれているコースですね。車でもパンクしてしまわないかと心配されながら道をとおったり、馬に荷物をのせたり、なかなか体験できませんね。途中でよったカフェもとまられたホテルもいいな。
そしてすれ違った登山中の団体さんは、日本の60から70代のかたたち! なんとたくましい。
また素敵な一編をみさせていただきました。
- スタリモストさん からの返信 2019/02/12 16:43:41
- RE: すばらしいトレッキングコース
- dankeさん
コメントありがとうございます。
シュコダル→バルボナ→セス→シュコダルのコースは、とても変化に富んでいて、思い出深い旅の一コマとなりました。
バルボナには、欧州のトレッカーもたくさん来ていて、この界隈の知名度も上がっているようです。
dankeさんのお撮りになったニースの写真・・とりわけ野菜を商っているご夫婦の写真素敵です。dankeさんのまなざしのやさしさが反映されているのでしょうね。
スタリモスト
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