2018/06/03 - 2018/07/03
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スタリモストさん
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ベラトはアルバニアの街の中でも特に印象に残った。
オスム川を挟み、オスマン帝国時代の美しい家並み残っていて、ジロカストラともに2008年世界遺産に登録された。
川辺から山の斜面に立ち並ぶ、よく似た作りの白壁の家には、申し合わせたように同じサイズの窓が作られていて、その景観からベラトは「千の窓を持つ街」と言われている。
あわせて、この街には、社会主義時代から続くびっくり仰天の風習が残っていた。
6/3出発→6/4アテネ→6/5.6メテオラ→6/7.8アルバニア/ジロカストラ(+ブルーアイ)→★6/9.10ベラト→6/11クルヤ→6/12シュコダル→6/13バルボナ→6/14セス→6/15シュコダル→6/16.17モンテネグロ/コトル→6/18ボスニア・ヘルツェゴビナ/モスタル→6/19.20サラエボ→6/21ヴィシェグラード→6/22.23セルビア/モクラ・ゴラ→6/24ニシュ→6/25.26.27.28.29.30ブルガリア/ソフィア(+リラの僧院+コプリフシティツァ+3夜ソフィア国立オペラ座『プッチーニ・オペラ「トゥーランドット」』『モダンバレエ「その男ゾルバ」』『古典バレエ「ジゼル」』)→7/1アテネ→7/3帰国
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■7日目(6/9土)
ジロカストラを10:30に出発したミニバス(800Lek)は、2時間半でベラトのバスターミナルに到着した。
そこからシティーセンターにむかう乗合バス(30lek)に乗り換えた。
バスがスタートして直後、センターとは反対側に進むことになったので慌てたが、地元の乗客が身振りで「大丈夫よ」と教えてくれた。
そしてあの家並みが見えた時「オオ・・スゴイ!」と声に出したものだから、近くの皆さん微笑んでおられた。(←「でしょう。美しいでしょ。すごいでしょ。」の声が聞こえてきそう。)
バスの車掌には宿を示したmaps.meを見せておいたので、降りる場所も教えてくれた。みんな良い人たちだ。 -
早速撮したくなるシーンが現れる「千の窓を持つ街」にふさわしい家並みだ。
オスム川北側(橋を渡らない側)のマンガレム地区。 -
このマンガレム地区の一画にある宿を、booking.comで予約していた。
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宿の方向に向かって歩く。
つい立ち止まって写真に収めたくなるシーンが立ち現れる。 -
maps.meはその位置を正確に教えてくれていたが、小さな手描きの表札を確認しなかったものだから、右往左往していると、オーナーも私たちを探している所だった。
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やはりココだった。「Nonaj House」(30EURO朝食付き)・・宿の名前のあとにはSINCE1720と書かれてあるので、家が刻んだ時間は相当長い。
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パティオが美しい。
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この日は、もう一組ゲストがいたが翌日はこの家を独占出来た。
調度品などのクオリティも高く、居心地が良い。
リビング -
リビングの一画。ドアの向こうはバスルーム。
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控えの間
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寝室
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台所
オーナーのこだわりや几帳面さがうかがえる。 -
オーナーのPapiは私より1つ年下の65歳。近い所に日々の暮らしを営む家があり、そこから私たちのために通ってくる。奥さんもいらっしゃるが、この宿での仕事はPapiが一手に引き受けているようだ。
シーズンオフの冬になると、コチラで生活する・・と言っていた。
親切な男で何かと世話を焼いてくれた。 -
宿は、白壁が目立つ3階建てのレストランの真裏だ。
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14時過ぎのホコ天メインストリート。日差しが強く全く人は行き交っていないが・・夕方には・・
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遅い昼はピザ=Piceri(ピツェリ)飲み物2本とあわせて550Lek
アルバニアではどの店でも、生地からこねて焼き上げていてとても美味しい。 -
「鉛のモスク」モスクの屋根に鉛板が使用されているのでかな?/1481年創建
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「聖ビトリ大聖堂」
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ベラト大学・・宮殿のような威風堂々たる姿。
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さて、夕方・・とても興味深いシーンに立ちあうことになった。
市民の皆さんがこぞって歩いているのだ。しかし、このことは一つの情報が頭に入っていたから、インパクトを受けることになったのだと思う。何も知らないでいたら、ただ普通の散歩にしか見えなかっただろう。(いや普通の散歩なんだけど・・・) -
蔵前仁一さんの本『バルカンの花、コーカサスの虹』の中で、ベラトを紹介した下りに以下のような文章がある。
『・・・前に書いたバルボナで会ったドイツ人から聞いたのだが、このベラトではホッジャ時代に、夕方六時から外に出て二時間ほど散歩しなければならないという法律があったという(ほんとに変わった国だったんだねえ)。それで町の人々は毎日夕方になると外に出て散歩したらしい。それが今でも習慣として続いていて、夕方になったら市民がいっせいに外に出てくる様子が見られるというのだ。それはおもしろい、ぜひ見物しよう! と思っていたが、ベラトに行ったらころっと忘れていた。読者でベラトに行く方がいらっしゃいましたら、夕方の町の様子をぜひご確認いただければと思う。 ・・・・』
この下りがあったので、ぜひ確かめようと思ったのだ。 -
声をかけてくれたこの街の人に尋ねると、午後6時~10時頃までの好きな時間に、毎日歩いているとのこと。もちろん強制されている訳ではなく、健康のこともあるけれど、知り合いと出会って「今日一日どんなだった?」と声を掛け合うのも楽しいようだ。
「私たちの街では、そんなことしない。」と言ったら、驚いたように「それはいけない。ぜひやりなさなさい。」と。
彼らにとっては、毎日ここに来て歩くというのは常識となっていて、していないことが信じられないようだ。 -
定点で観察すると・・何往復もしているのがわかる。
この 習慣となっているWalkは、『Xhiro』(ジロウ)とアルバニア語で言われていて、ベラト以外の街でも見られた。 -
メインストリートの片方にはカフェが軒を連ね、片方は公園になっていて、どちらにも市民がたくさん憩っている。
チェスをする中高年 -
子どもたちも楽しく遊んでいる。家族連れも多い。
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カフェは軒並み盛況で、ほとんど席が埋まっている。
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自然保護とネイチャーツーリズムの案内をする学生たち。
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マンガレム地区がライトアップされる。
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なんとも美しい光景だ。
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夕飯は、ゴリツァ地区のレストラン「Hotel Muzaka」のテラスで。オスム川のすぐ横にもテーブル席があったが、そこは飲み物オンリー。
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ほうれん草を潰したのや挽肉などを入れたビュレックの盛り合わせとティラナ(ビール)(1000Lek)。ビュレックはパイ生地に具を入れて焼きあげたもの。アルバニア滞在中よく口にした。
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■8日目(6/10日)
ベラト滞在2日目
朝食は、メインリビングに用意してくれた。Papiが甲斐甲斐しくサーブしてくれる。 -
自家製のジャムが美味しい。
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食器や茶器にもこだわりがある。
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ビワとチェリー
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マンガレム地区を歩く
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相当数宿があるものと思われるが、大きな看板を出す訳でもないし、土産物屋もほんの少しある程度(それも自家製ものの販売)だ。多くの旧市街の1階が土産物屋とレストランになっている他の街とは空気感が全く異なる。
まさにオスマン帝国時代の中世の家並みだ。 -
葡萄棚が路の上に・・・
秋の紅葉の季節も良い感じになりそう。 -
人一人やっと通れる狭い路もある。
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いにしえの宮殿・・放置されているので傷みが進行している。一つ一つの遺構の保存が追いついていない。
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ベラト城にあがった。
坂道を登っていくことになるのだけれど、これがなかなかきつい。おまけに工事中で、土埃が舞う。 -
城壁にたどり着く。噴き出た汗をぬぐう。
石壁に咲くワイルドフラワーが美しい。 -
城門をくぐり、入場料をはらう(100Lek )。
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城壁に囲まれた中には民家や宿が並び、土産物屋や雑貨屋もある。
ハンドクラフト、主に刺繍したものを並べて売っている。 -
石が多用されている。
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ホッジャ政権の時は牢獄として使用されたという。
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兵舎だろうか?
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教会の丸屋根が、波打つ帽子のよう。
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ミナレットだろうか?、あるいは煙突?。
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城壁の南の端には展望台があって、街が鳥瞰できる。
シティーセンター方面 -
西方面
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「ゴリツァ地区」
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北京郊外の「川底下村」を思い出した。
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引き寄せていく・・
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昨晩利用したレストラン「Hotel Muzaka」
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聖ミハイル教会が山の斜面にへばりつくように建つ
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展望台近くで、男が道路の保全工事をしながら歌を歌っていた。それがなかなかの名調子だったものだから、聞き惚れてしまった。
アルバニアの未来を担う高校生たち・・ -
「オノフリ・イコン博物館」(200Lek)に入る。
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15世紀の画家オノフリが描いたイコンを展示するミュージアム。
木彫のイコノスタスはとても手が込んでいて見応えがあった。 -
麓近くまで降りてきて、「国立民族学博物館」(200Lek)に入る。
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国立とのことだけれど、展示品がそんなに充実している訳ではなかったが、興味深い生活用具は陳列されていた。
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壁に掛かっていた写真・・1940年の街。
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玄関のドアの上に、ぬいぐるみを付けている家をアルバニアではよく見かけた。
魔除けなのか、それとも福を招くためなのか・・・どちらだとは思うが、明確に出来なかった。面白い風習だ。 -
城壁が幹線道路にも迫る。万里の長城の風格。
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対岸の「ゴリツァ地区」は、ビザンチン帝国時代のキリスト教徒居住区だった。
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ゴリツァ地区への橋が夕日を浴びて輝く。
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夕飯は、マンガレム地区の幹線道路沿いにある「Wildor」で。
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利用したのは2階。観光客よりも地元のお客が多かった。
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野菜のスープ、豚肉の煮込み
その他に野菜サラダなどとコルチャ(ビール)やワイン・・(全部で1500Lek) -
前日のレストランもそうだったけれど、ウェイターの態度がとても良い。物腰が爽やか、さりげない笑顔、サーブも申し分ない。
雰囲気の良い室内、気持ち良いサーブ、美味しい料理・・そしてお安い・・
アルバニアのレストランは今まで外れなしだ。
2日間だったけれど、充実した時間が持てたベラトだった。
明日は「クルヤ」に向かう。
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この旅行記へのコメント (2)
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- dankeさん 2018/07/22 22:50:38
- 散歩の習慣
- スタリモストさん、
へぇ面白い習慣ですね、でも昔はそれをしなければならなかったのですね。2時間毎日とは結構すごいですけど、本当に今のご時世となってはいい運動ですね。最近は子供は外にもいかずにゲームや動画三昧らしいですし。
あと町並みもしっとりとしていますし、アジア人の観光客も優しく迎えてくれるのは大変いいですね。行ってみたいなぁ私も。
- スタリモストさん からの返信 2018/07/23 08:02:30
- Re: 散歩の習慣
- dankeさん
宗教活動を禁止し、批判すれば投獄されるというとんでもない政権下で始まったのですが、今も続いているのです。特別の日だけでなく、週末だけでなく、毎日・・というのがびっくりでした。
集団ラジオ体操のように健康増進を旨としているとは思いますが、一日の終わりを、友人知人との楽しい談笑とともに迎える・・というは良いなあ・・と思いました。
旅行の楽しみの一つは、日本からすると異次元のこうしたシーンに出会うことですよね。
スタリモスト
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