加子母で森林浴と狂言だ~

2018/08/04 - 2018/08/04

加子母で木曽備林を案内して頂き、森林浴。
ふれあい会館で地元の鮎の塩焼きや、朴葉寿司等で昼食、平成中村座で有名な地歌舞伎の明治座で狂言を楽しむと言う特別なツアーで添乗をしてきました。
加子母の方たちの温かいおもてなしに溢れた一日でした。

エリア 中津川(岐阜)

ツアーは大型バスで津島から出発、名古屋駅、多治見と参加者47名、満車となりました。
付知の道の駅で2台のマイクロバスに分乗して、山守の内木哲郎さんの案内で木曽備林に向かいます。
マイクロバスでもギリギリなのに、トラックに出くわしました。
すれ違える広い場所は２ヶ所だけ、そこまでトラックがバックしてくれました。

窓から見た風景、道路の縁をギリギリ走ります。

トラックの運転手さんの神業バックで無事すれ違えましたが、汗だくになっていらっしゃいました。
ご苦労様。

木曽備林は尾張藩の山で、ここから桧木が切り出されて行ったのです。
今は国有林として、管理されていて、3ヶ所ゲートがあり、しっかり鍵がかけられています。

この日、暑い日となり山の中でも結構温度は高かったのですが、美しい風景に癒されます。

最初に岐阜の名木を案内していただきました。

説明してくださるのは代々山守をされてきた内木家40代内木哲郎さんです。

この備林は植林されたのではなく、自然林で、サワラの木に桧木が合体した木です。

次にマイクロバスで奥に進み、次の伊勢神宮の遷宮の木が切り出されたところを案内して頂きました。
この備林からは伊勢神宮の遷宮の木や、姫路城の木が切り出されます。

５分ほど急坂を登っていきます。

大きな木の間を歩いていきます。
流石に木々に囲まれ、下界よりは涼しいです。

木々たちが自分達で自然に育っていったので、木の根がしっかりはっていて、剥き出しになっていても台地をがっちりつかまえています。
植林された森では根を張ることがなく、雨などで簡単に崩れ落ちるのだそうです。

これが伊勢神宮の遷宮のために最近切り出された木です。
先に囲いを作り、斧で斬り倒すのだそうです。

もう1本の木です。
斬り倒すとき、この木ともう一つの木で、人と言う字になるように計算して切るのだそうです。

この木々が自然林で、山守はどの木を切っていくのか考えて木を切ることで、自然林が存続して行くように仕事をされているのです。

遠くに緑の豊かな風景を楽しみ、眼下は道路ギリギリを走る風景を目にしてひんやりしながら下界に戻りました。

お昼は「ふれあいのやかたかしも」で、地元料理のおもてなしです。

鮎の炊き込みご飯、鮎の塩焼き、五平もち、朴葉寿司、地元野菜のサラダ、ワラビもち。

鮎や五平もちは外で焼いて焼き立てです。
ご馳走さま。

お腹が一杯になったところで、地元歌舞伎の小屋、明治座へ。

ここで、平成中村座の歌舞伎が中村勘九郎達によって演じられました。
今日はこのツアーの主催者の一人、新作狂言作家「山川里海さん」の狂言を観ます。

エアコンはついていないのですが、気持ちいい風が吹き抜けて行きます。

緞帳は昔の製糸工場の女工さん達がお金を出しあって造った物で、寄付した人達の名前が織り込んであります。

緞帳が上がり、立派な松の舞台が現れました。

舞台で挨拶するのが狂言作家の山川さんです。
このツアーは加子母の木が名古屋城再建で使われることから、名古屋城を題材に作られた狂言を加子母で披露することで、加子母の街起こしと、狂言の継承を目的としたものなのです。

最初に演じられたのは、海津の子供達によって演じられる七福人の演目です。

※狂言については主催者の許可を得て掲載しています。

こちらも海津の子供達が演じる、木曽三川の竜の子の話し、「失せうろこ」です。
熱演が可愛いい。

最後の演目は清洲が名古屋へ引っ越す様子を、今の松坂屋の伊藤家、石を運んだ加藤清正、石を運ぶ堀川を造った福島家の家来達のドタバタ振りで描いた「轍」です。
流石にプロの狂言師の方たちの演技は素晴らしく、狂言の楽しさを堪能することが出来ました。

最後は加子母の道の駅に立ち寄り、大満足のツアーを締めくくりました。
加子母の皆さんありがとうございます。