2018/07/14 - 2018/07/14
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ミズ旅撮る人さん
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北海道には炭鉱が多くあったため、多くの鉄路が敷かれ、多くのSLが今でも保存されています。
これまでそうしたSLを訪ねてきて、最後に残ったのが「雨宮21号」です。
保存されている場所は、遠軽の近くで、旭川紋別自動車道も通っており、行くのが困難な場所ではありません。
しかし、このSLは普段は機関庫の中に保存され、土日祝日のみ、営業運転のために出て来るのです。
毎年のように訪れる北海道ですが、曜日の関係上どうしても土日にはここ丸瀬布に行くことが出来ず、最後の未訪問のSLとなりました。
「雨宮21号」は多くのSLとは違い、木材を運ぶ森林鉄道でした。そのため、車体はかなりコンパクトです。
牽引する客車は1輌と、短いトロッコが4輌。「いこいの森」の敷地内をおよそ10分間走ります。
動態保存されている従来型のSLには何度も乗車していますが、この小さなSLにこんなにすごい魅力があるとは思ってもみませんでした。
SLとの一体感が走っている間中続きます。カーブを曲がる時の傾ぐ様子がたまりません。
ここを訪れる度に乗りたい。そんなSLに会えました。
おまけで、旭川の田んぼアートの写真も掲載しました。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 交通手段
- 自家用車
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
国道333号線を遠軽から旭川方面に走って来ると、こんな看板が現れます。
「丸瀬布(まるせっぷ) いこいの森 」
ここに森林鉄道「雨宮21号」が保存されています。 -
丸瀬布の町から道道1070号線に入り、後は一本道。
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「いこいの森」の駐車場には「スハ43 703」が保存されています。
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駐車場から踏切を越えて「雨宮21号」の停車場に向かいます。
「いこいの森」は、オートキャンプ場を併設していて、バンガローもあります。丸瀬布いこいの森オートキャンプ場 キャンプ場
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武利川を渡る鉄橋もあります。
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ここが停車場です。屋根の庇に「駅」とありますね。失礼しました。
まだ「雨宮21号」は出て来ていません。運転は10時からなので、まだ機関庫の中のようです。 -
駅の前の切符売り場は準備中。ここで切符を買って(大人500円子供250円)乗車します。
SLグッズも販売しています。 -
少し離れたところにある機関庫。扉が開いて、SLが顔を覗かせています。
煙突からは煙が立ち上っているので、準備は済んでいるようです。
以前、ここに見に来た時は、この機関庫の窓から暗い庫内を覗き込むだけでした。 -
駅に続く一本道の線路を前に、もくもくと煙を上げて準備万端。
さあ、出番だというような晴れがましい顔に見えます。
やっと会えたね。 -
武利意(むりい)・上丸瀬布森林鉄道。昭和3年7月に木材の輸送を開始しています。
当初15kmで始まった森林鉄道は、昭和28年には40kmとなり、最盛期には84kmにまでなりました。SLが12輌、ディーゼルが17輌ありました。
やがて、昭和33年にSLの運用が廃止され、「雨宮21号」のさよなら運転が36年に行われました。
森林鉄道自体も37年に廃線となりました。 -
早く到着したので時間があります。SLに搭乗までの間、足こぎ自転車に乗ってみます。
これは、午前9時~9時40分(雨宮21号運行前)に乗ることが出来ます。大人500円。1便につき最大9名。
「足こぎ」と書かれていても実は全部電動です。ハンドルに掴まって座っているだけで一周できます。
全身に風を受けて爽快そのもの。しかも、SLと同じ軌道を走るので、予行演習が出来ます。
これからどんな所を走るのか、予めわかるので、実際にSLに乗った時に役立ちます。
鉄橋を渡ってバンガローの裏を走り、ぐる~っとカーブすると子供用の遊具を設置する工事を行っていました。
以前来た時とは随分変わったと思ったら、2016年に武利川が氾濫して敷地内に流れ込み、全部押し流してしまったそうです。
その後、役所の補助が出て復旧工事が行われ、2018年夏に完成すべくがんばっているのだそうです。
今年(2018年)の7月初めも、石狩川が氾濫するなど北海道各地で被害が出ましたが、2016年の被害は甚大でした。
日高から帯広に向かう日勝峠の国道274号線は今だに3か所の橋の復旧工事が行われ、迂回路を走行するようになっています。 -
足こぎ自転車が軌道を走っている間に、SLは機関庫から出て、客車を迎えに行っていました。
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この場所には、森林鉄道時代の車両が保管されています。
写真は2013年のものです。左が今回SLに連結されている客車。右の客車は看板に描かれていました。 -
こちらの客車は老朽化が著しい。最後尾にあるデッキがかつての貨物の車掌車を思い起こさせてくれます。
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このSLはもう動かせないのかな?
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まさに森林鉄道といった車両ですね。「働く鉄道」。
これらの写真は2013年のものなので、2018年現在がどうなっているかは未確認です。 -
さて、現在に戻ります。「雨宮21号」は、客車を連結して駅にやって来ました。
石炭車の壁が低いので、石炭や薪が良く見えます。今も補充中。石炭の匂いが漂って来ます。 -
駅の手前にある看板が、絶妙な位置に設置されているのがよくわかります。
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小さな車体に不釣り合いな大きな煙突。どんな理由があるのかな?
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「雨宮21号」は昭和3年、東京の雨宮製作所で製作され、道内における国産第1号として武利意森林鉄道に配置されました。
当時、石北線(旭川~網走)が全通していなかったので、部品にして池北(ちほく)線(池田町~北見)で迂回して運び、丸瀬布町で組み立てられました。
地北線は1989年JR北海道から第3セクターの北海道ちほく高原鉄道ふるさと銀河線となりましたが、2006年に廃線となっています。
2008年陸別駅構内において観光鉄道「ふるさと銀河線りくべつ鉄道」が開業しました。銀河線の車両を実際に運転する体験が出来、日にち限定で松本零士デザインの「999号」に乗車できます。
https://rikubetsu-railway.jimdo.com/ -
こうした如何にも手作りの金属の部品から煙が出ているのを間近に見られるのは、嬉しいです。
この「雨宮21号」はとても地元の人たちから愛された車両で、廃車となる前から保存運動が行われ、昭和33年に丸瀬布営林署に保存されました。
昭和44年群馬県への移管が協議されると反対運動が起こり断念。
昭和51年に丸瀬布町に譲渡されました。
昭和51年札幌交通機械(株)にて復元整備が行われ、54年にいこいの森へ移されて動態保存となりました。
平成16年北海道遺産に指定。21年近代化遺産に認定。24年準鉄道記念物に指定。 -
動輪が3つで、先輪と従輪はありません。小さな小さな車輪です。でも、ピカピカ。
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一番後ろの動輪です。
動輪には主連棒・連結棒が中心から少しずれた位置に取り付けられます。
このままでは回転する時にブレが生じるので、バランスウエイトと呼ばれる「重し」が反対側に取り付けられています。
「雨宮21号」のウエイトはかなり大きいです。 -
「雨宮21号」の足回りの部品には「374」という数字が刻印されています。
普通は、ナンバープレートと同じ「D51565」などと刻まれるのですが、「21」ではありません。
これは「雨宮21号」の製造番号374が刻まれているのです。
説明板には「昭和22年林政統一につき改番 19→21号」とあります。
※林政統一とは、,農林省所管の国有林,宮内省所管の御料林,内務省所管の北海道の国有林が統合されて、現在の林野庁のもとに管理されるようになったこと。 -
営業運転をしているSLは各地にありますが、どうしてもホームから見るので、足回りで蒸気が出ているところなどを見ることはありません。
それらを真横で見られるのが、「雨宮21号」のいいところ。 -
森林鉄道時代のサボが取り付けられていました。
「快速」なんてあったんだ? -
まだ、改札が始まらないので外周を見て回ります。
こんなに近くで、活動中のSLに近寄っても何も言われない。すごく貴重な動態保存車輛です。
もちろん節度は絶対に必要で、断りもなしに車輛に触れるなどということは厳禁です。
自分の不注意で、とんでもないご迷惑をかけることのないよう、気を付けて行動します。 -
運転中の機関車の運転席にはいろんなものが置かれています。展示物とは違いますね。
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機関車と客車を繋いでいるのが、これです。鉄の輪っか。へえ~~
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運転席の窓の枠に、細い丸太が取り付けてあります。これは、運転手が窓枠にもたれる時に非常に役に立っています。
森林鉄道らしさがありますね。
奥の木立の中には、バンガローがいくつか見えます。
鉄橋(右端にちょこっと見えている黄色いのがそうです)を渡ったSLは、バンガローの向こう側を左方向に走り、ぐるっと回って戻って来ます。 -
客車とトロッコ車輛が続きます。
その後方に機関庫、そして更に奥にかつての森林鉄道時代の車両が保存されている倉庫があります。 -
小型でも、大きく見えるね。よろしく!
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こんなプレートがありました。
MECHANICAL LUBRICATOR
RATIONAL
TYPE MEY-2 G.R.1:1
M.F.G.NO.8733
OSAKA KINZOKU KOGYO CO,LTD. -
改札が始まり、一番乗りで客車へ。車輛の横幅が狭いので、座席は内側に向いています。
風を感じるトロッコが人気なのでしょうが、カメラマンには客車にこそ特等席があります。 -
この位置こそが特等席。運転している様子がつぶさに見られます。
客車の窓は昭和初期のものなので、木枠の持ち上げ式です。持ち上げる時は少し位置をずらしてストッパーから外す必要があります。
先頭の窓も開けられるとわかり、早速開放。
すると運転手のおじさんが「石炭の灰が飛ぶよ。」と注意。でも、そんなこと全然構いません。
実際に飛んで来たのは、細かい粒が少しだけ。ほとんどわからないくらいでした。 -
出発の時は動画で撮ってしまいました。鉄橋を渡り、バンガローの後ろを走っています。
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煙突から煙を吐きながら、緑の中へ走って行きます。
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イチオシ
機関車が傾(かし)いでいるのがわかりますか?
園内を周遊するので、カーブが多いコースです。
小さなSLは、小回りが利くので森林鉄道に適しています。現役時代もこんな風に右に左に傾ぎながら木立の間を走っていたのでしょうね。
大きなSLにはない魅力です。 -
木立から出るとまたカーブ。右は洪水で流されてしまった遊具広場を直している工事現場です。
この話は、足漕ぎ自転車に乗った際に、この場所で停まって説明してもらいました。 -
センターハウスが見えて来ました(SLの左)。
あの手前で、バンガロー側に進み、ぐるっと回って戻って来ました。 -
さあ、鉄橋です。あれを過ぎたら、すぐに駅です。
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駅に戻って来たSLは、そのまま駅を通過してしまいました。
SLは、前進しか出来ないので方向転換が必要なのです。
多くの動態保存のSLは、乗客を降ろした後に転車台で方向転換をして、駅のホームに戻って来ます。
しかし、「雨宮21号」はこの先にもう一つループコースがあるので、全体で八の字のコースとなり、方向転換も出来てしまうのです。
余談ですが、鳥取県の若桜(わかさ)鉄道では、転車台にSLを乗せた状態で、観光客が手動で押して回すことが出来ます。
自分の手でSLを転車台で回せるのは、なかなか出来ない体験です。 -
イチオシ
機関庫の付近で釜に石炭を補充し、再び動き出します。前方に池が見えて来ました。
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池の手前で右に曲がって行きます。
多くの動態保存は、短い直線の線路を往復するだけだったり、通常の鉄道の軌道を走ったりするもので、こんなに身近に自然を直に感じながら乗れるのは、他にはないんじゃないかと思います。 -
右手には、通り越してきた機関庫や、保存車庫が見えます。
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さあ、一番木立の多い部分に突入します。
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周囲が白飛びした写真ですが、SLの速度感が出る気がするので選びました。
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木立の出口に差し掛かると、SLはあらん限りの蒸気を一気に噴き出します。
ここは、後で絶対に撮りに来る!心に決めた瞬間です。 -
程なく、SLは八の字コースを走り切り、駅に到着しました。
「雨宮21号」は、10時から16時半までの30分おきに運行します(12時半はお昼休み)。
次の運行まで、燃料の補給をしてお休みです。 -
10時30分。第2便が発車しました。今度は走っている姿を撮影します。
一度乗車しているので、大体の撮影ポイントはわかっています。ずっと追いかけるのは無理なので、どこで待ち受けるか計画を立てておきます。
この便の頃から、SLを撮影する人が増えて来ました。
撮影するのはもちろん自由ですが、撮るだけではなく、多少は援助も必要なのではないかと思います。
SLを走らせるには、特殊な技術を持った人々が尽力し、費用も相当かかります。
走っている姿が素晴らしいと思って撮りに来ているのですから、そのSLが走り続けられるように、援助をしてもいいのでは?
「撮り鉄」が「撮り逃げ」にならないよう、せめて乗車して料金を支払うとか、グッズを買うなどして、これからも「雨宮21号」が存続できるよう、ほんの少しの心遣いをして欲しいものです。 -
鉄橋を渡る前に汽笛を鳴らし、黒煙を吐き出します。
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鉄橋を走っているSLを撮ると、柱が邪魔をするのですが、何枚か撮っているとたまにすっきり顔が出ることがあります。
だから「撮り鉄」のおじさまは連写モードで撮るんですね。 -
鉄橋を渡りました。これからセンターハウスの後ろを通ってバンガローへと向かいます。
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やっぱり小っちゃい!よく頑張ってるね!
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こんなに客車を引っ張って、シュッシュッポッポ!現役時代は、どれだけの木材を運んだんだろう。
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この先はちょっと見られないので、その間に鉄橋の向こう側に移動します。
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遊具広場の向こうをSLが走っているのが見えます。
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木立から出て、敷地の一番端を走っています。
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回り込んで、鉄橋のそばにやって来ました。
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ポイントを通過します。
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踏切通過中。運転士があの窓枠に腕を乗せています。
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鉄橋を再び渡ります。
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人が渡る方の橋には、こんな絵が描かれています。
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駅付近に歩いて戻る間に、SLは機関庫を通過して池の辺りを走っていました。
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そうしてカーブを曲がって、両側を木々に囲まれた一番のポイントへと入って来ました。
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ここは、最高のポイントになる。そう確信していたので、SLの姿が見えてから、数秒おきにシャッターを切り続けました。
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それが、後でパソコンで見るとコマ送りの映像のようになり、
一覧で見るとだんだんと大きくなってくるSLが、目の前に来て汽笛を鳴らして煙を吐く一連の様子を並べて見ることが出来て、ものすごく満足しています。 -
足回りに蒸気をまとわりつかせ、そろそろ煙突から煙が出る筈。
その瞬間を固唾を飲んで待ちます。 -
黒い煙の中に白い煙が混じります。
汽笛が上がり、「雨宮21号」一番の瞬間がやって来ます。 -
白い煙の勢いが、写真でもわかります。
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イチオシ
煙の高さを写すために、縦撮りに変えます。とても入り切りませんが。
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最高の瞬間と言うのは短いものです。煙が途切れ、あっという間に終わってしまいました。
ああ、これを写すことが出来て、最高に幸せです。 -
「雨宮21号」が、目の前までやって来ました。
こうなると普通のSLなのですが、このちょっと前の木立の中を走っている姿は、幻想的ですらあります。
私はすっかり魅了されてしまいました。
日本国中、いろいろなSLの走る姿を見て来ましたが、これ程感動した光景はありません。
またいつか、見られたら嬉しい。どうしても運行日に来るのは難しいのだけれど、来たい。 -
どうもありがとう。素敵な夢を見せてくれて。
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なんだか、とても大きく見えるよ。格好いいね。やっぱり走っている姿が一番!
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やがて「雨宮21号」は駅に到着。
短い夢の余韻を味わいながら、丸瀬布いこいの森を後にしました。 -
せっかくなので、帰りに立ち寄った旭川の田んぼアートを紹介します。
JAたいせつ 田んぼアート 名所・史跡
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右側のタンチョウとキタキツネ。
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左側のエゾユキウサギとオオワシ。
場所は、道央道の旭川北ICと比布大雪PAの間です。 -
田んぼアートを見るために、こんな鉄骨の櫓が組まれています。
櫓の上には人数制限があります。階段の上り口に括り付けられた箱の中にあるカードを持って上に上がります。
カードがなければ、制限数に達しているので、誰かが降りて来るのを待ちます。 -
2018年の絵柄です。左端の「150」は、北海道命名150周年です。
8月5日に記念式典が札幌にある北海道立総合体育センター「北海きたえーる」で行われます。
今回はここまで。ありがとうございました。
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