2018/05/21 - 2018/05/21
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belleduneさん
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日本一と言われる土佐漆喰の鏝職人、入江長八の美術館へ行ってきました。
伊豆下田に電車で行くのは、初めてでしたので、ワクワクしながら、お弁当を買って乗り込みました。平日のため、自由席もガラガラでした。ネットを見たところ、踊り子号も年季が入っていて、シートも草臥れているとありましたが、座っていても、腰が痛くなることもなく、大丈夫でした。品川から乗り込んだのですが、熱海で修善寺へ行く列車5両が切り離されます。次回は修善寺へ行ってみようと思います。
今日は五月晴れで、新緑の車窓を眺めながら、良い伊豆の旅でした。しかし、遠い...品川から伊豆下田まで2時間半程、そこから東海バスで50分。この美術館は、見る価値のあるものでした。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 交通手段
- 高速・路線バス JR特急
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長八美術館は休館日が決まっていないので、熱海を走っている頃、電話で確かめました。
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伊豆下田に到着した踊り子号です。初めての体験です。夏は混むのでしょうね。
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やっと到着した長八美術館。漆喰の白が緑に映えますね。この美術館の施工には、日左連(日本左官業組合連合会)が左官の神様・入江長八のために日本各地から集まり、その腕を競ったそうです。「江戸と21正気を融合させた建物」として、現在注目されています。
竣工当時、建築家の藤森照信さんが、この美術館を見て「掃き溜めに鶴」とおっしゃったそうです。当時、お土産物屋さんがある他は寂れた、うらぶれた感じだったそうですが...しかし、この作品で石山修武氏は、吉田五十八賞を受賞されています。「一つの材料につき、一つの名作を生む」と藤森さんは確信されたとのこと。この長八美術館以降、土佐漆喰の建築は作っていないそうですから。 -
国道沿にあり、まず蔵があります。
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「夢の蔵」と名付けれています。内部は自由には入れます。
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入り口横に、多分、「龍の図」の複製が描かれていたのでしょうが、消えかかっています。
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蔵の側面。紋は何でしょう。
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軒下にも葡萄の鏝技が見えます。
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反対側の窓枠側面にも装飾が付けてあります。
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本館。入江長八は、松崎出身で、江戸末期から明治初期にかけての鏝絵作品を収集し、展示するために、石山修武氏が設計し、昭和59年(1984)に完成しました。土佐漆喰とは、南方から伝えわったとされ、中国南部、台湾、沖縄でも使われている工法です。土佐では、毎年台風に見舞われるため、通常の壁では被害が大きいので、考えられました。生石灰にワラスサを大量に入れて、暫く寝かせて、発酵させます。ワラの色素によって、黄色に染まり、大量のワラの繊維が混ざって、ひび割れが起こり難くなります。また、通常の3~4倍の厚さに塗ると、ワラの繊維によって、ひび割れしないそうです。これが、「日本で最強の壁仕上げ」ということです。
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アプローチには、花を象ったタイル状の敷石
あとで、2階から見たアプローチ全景があります。 -
正面2階
戦後の建築界は、「乾式工法」が主となり、完成までの速さと合理性が重要視されてきました。漆喰工法だと時間がかかり、完成までに時間が掛かります、石山修武氏がこの美術館で、左官の鏝技術を見直させてくれました。西洋のフレスコ画は有名ですが、この長八の漆喰鏝絵も壁画技術として高く評価されています。 -
その奥に、ドームのようなエントランス部分があります。
このアプローチも変わっています。 -
所謂、海鼠壁です。竣工当時は、土佐漆喰は黄色味を帯びたバターのような色だったのですが、時が経つと白くなっていきます。淡路島で焼いた瓦を使っているそうです。
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壁面上部に開けられた窓部分
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玉石を貼り付けた階段模様と、タイル状の敷石とのコントラストが面白い。
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本館2階の展望室のようなところ。
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8本の円柱で支えられた本館2階
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斜めの線が強調されている構造とアプローチのちょっと崩した線。
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内部は基本的に撮影禁止ですが、カメラO.K.とされている作品と本館内部は許可を得て、撮っています。
2階への階段方向。屋根に開けられた窓からの採光が明るい。 -
このフロアに展示されいた「小壁に竹と雀」明治8年(1875)
側に備え付けてある虫眼鏡で細部までしっかりと見ることができました。実際に見ないと分かりませんね。
フレスコ画は、漆喰面と顔料溶液の化学融合で絵を作り出すのですが、長八は、特殊な方法で下地を作り、色彩を自由に駆使する鏝画で、肉薄の彫刻を併せ持って表現されています。 -
「ランプ掛けの龍」明治8年(1875)
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「富獄」明治10年(1877)現存する作品の中で最大のものです。
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先程、外から見た2階の展望室へ上がってきました。
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その天井には「花を持つ天女」が鏝で彫刻されています。
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印でしょうか。
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展望室から見た建物側面
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後ろに見える本館エントランス上部。両側に本館が広がっているので、羽を広げたようです。
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あまり広くないので、全体が撮れません。
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海が見えています。松崎港方向でしょう。
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竣工当時は半円形状の階段広場のようです。現在、ちょっと壊れているところもありう、残念な姿でした。
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右手が国道で、そこからアプローチが手前に続いています。花びらを模してようなデザインでしょうか。
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反対側へ降りるように階段があります。階段の手すりが緑色なんですが、植物を感じさせるためなのか?違和感があります。
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階下は展示室なので、ここから全体を撮っています。壁面上部の窓からの採光で明るいです。
天井から下げられた円形のスポットライトが点いています。 -
この展示室中央にビデオが放映されていて、撮影禁止のため、天井部分のみ撮影しています。
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「富獄旅愁」明治5年(1872)
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本館エントランス周り
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この写真では、分かり難いのですが、壁の中央部分に膨らみを持たせ、目の錯覚によって、平面に見せるための工夫が施されています。
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エントランスの天井にも展示室を同じ円形状のスポットライトが吊るしてありました。暗くなると点灯して、綺麗だと思います。夏に無料のナイトミュージアムがあるそうです。
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エントランス中央にデザインされた玉石はやはり「花」でしょうか。
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こちらは外側の側面です。
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やはり石山修武氏がデザインしたカサ・エストレリータ(当初はレストランだったそうですが、現在は体験工房として不定期に開館)がありますが、かなりユニークな構造になっています。
この彫刻は、サグラダファミリア教会で彫刻家として活躍している外尾悦郎氏の作品で、昭和61年に造られた「ナミシェントの塔」。スペイン語で生誕の意。「花とロマンの里」松崎町がこのタブノキの芽のように、蕾から芽を出し、更に次の芽が生まれてくる生命力を表し、未来へ向かって発展してゆく姿を表現したそうです。 -
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この2階がレストラン入り口だったそうです。
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そのレストラン側面と裏手。
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こちらは現在、1階のみ売店として使っています。2階が不定期に体験工房として使われtます。鏡を駆使した当時としては新しい構造。
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この中央の円形タワーのようなものが何を表しているのか、ちょっと分かりませんでした。
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本館からレストラン棟への通路もターコイズブルーのタイルの通路と拉たような形のトンネル。
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更に、タワー横に立つ羽が付いた2つのタワー
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大空に向かって、未来に羽搏くことを意味するのかな?
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本館横に建つ鏝塚です。左官名工の魂である鏝を奉る施設として、日左連が建設母体となって、平成17年に完成。高さ5,5m、直径3,4mの円筒形です。木本勝己氏の意匠と技術で、伝統的左官技法に拘り、建物に左官技術の粋を結集させたものとなっています。正面の「鏝塚」の文字は、当時の総理大臣小泉純一郎氏の揮毫によるもの。施工に当たったのは、神奈川県左連の職人が中心となり、松崎町の左官職人と共に外壁に海鼠壁、前面に青海波の洗い出し、鳳凰の中心飾りが付いている天井は星七宝の石膏型抜き、竜虎や牡丹の花、飛翔する鶴の群れなどが漆喰鏝絵で巧みに描かれています。天井は見れませんが、この裏手の鶴は見れます。
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こちらがその飛翔する鶴の群れです。
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内部のお社には、鏝鍛治師がこのために打ち込んだ大きさ60cm、日本で唯一の「御魂鏝」が奉納されているそうです。
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洗い出し工法による五重の塔は昭和35年頃から日左連の玄関脇に置かれてイアmした。鏝塚の完成を記念して、平成19年にこの地へ移築されたそうです。
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鏝塚建設の施工技術を称えて贈られた枝垂桜です。
春には綺麗だったことでしょう。草取りをしないと... -
本館側面
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奥の階段広場から撮っています。
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そろそろ修復が必要な時期だと思われます。正面に海も見えるし、良い場所なのですが...
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国道川から見た石山修武氏がデザインしたレストラン棟の2本の塔ですが、手前のお土産物屋さんの広告の色がちょっと残念な景色です。
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バスの本数が少なく、松崎のバスターミナルへは歩いた方が早そうです。
伊那下神社 -
この通りは長八通りとも言われています。海鼠壁の家が数件あります。
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宮の前橋
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左手は、海になります。この橋は平成8年に竣工したので、まだ新しいですね。海鼠壁を模したデザインなのでしょう。
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歩道のタイルは少し凝ったものでした。白い丸ではなくて、角を削って八角形担っています。
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美術館から歩くこと10分足らずでターミナルに着きました。青い矢印が伊豆下田駅で、右手が松崎ですから横断することになりますね。先日、NHKのブラタモリで、天城トンネルを放映していました。次回は天城越えを実行します。今回、バスは婆娑羅峠を越えました。
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