2018/05/04 - 2018/05/07
31位(同エリア270件中)
ぶんさん
2018年のGWは、インドからパキスタンを経由して中国のカシュガルまで陸路で移動しました。
中パ国境越えは以前(まだパキスタンやイランにノービザで行けた時代)から関心のあったルートなのですが、当時学生だった私にはハードルが高かったり、社会人になるとそんなに長い休みが取れなかったりと、行く機会がなかなか巡ってきませんでした。近年になって、GWの谷間の平日に有休を取って10日程度の連休を取れるようになりましたが、私自身が訪問国数を稼ぐ旅に傾倒した事もあって、大型連休期の旅先に選択する事は無くなってしまいました。
ただその国数を稼ぐ旅というのが、時間をお金で買いまくるか、かなりの高頻度で旅行に出掛けるとかしないとなかなか国数が伸びない事に最近気づいてしまい、ごく平均的な日本のサラリーマンである私にはハードルが高く挫折気味に・・。という訳で中パ国境越えが旅先に選ばれる運びになりました(本当は昨年のGWの予定でしたが、しょうもない理由で今年になりました)。
【日程】
27 APR 関空~仁川(ソウル泊)
28 APR 仁川~北京~
29 APR ~デリー~アムリトサル(アムリトサル泊)
30 APR アムリトサル~国境~ラホール~ラワルピンディ~(車中泊)
01 MAY ~ギルギット~アリアバード~カリマバード(カリマバード泊)
02 MAY カリマバード滞在(カリマバード泊)
03 MAY カリマバード~アリアバード~ススト(ススト泊)
04 MAY ススト~国境~タシュクルガン(タシュクルガン泊)
05 MAY タシュクルガン~カシュガル(カシュガル泊)
06 MAY カシュガル~成都~(機中泊)
07 MAY ~仁川~関空
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 高速・路線バス
-
(パキスタン編からの続き)
バスのドライバーから集合がかかり、いよいよこのゲートの向こう側へ。 -
国境線から少し下った所にあるこのシェルターの中で、悪名高き荷物検査が行われます。
シェルターは道路脇ではなく、本線上に建てられているので、通り過ぎるのは絶対不可。 -
シェルター内部。たぶん、撮ったらアカンやつ。
「この検問所が、社会に害悪を与える流入物を水際で食い止め、国家の安寧にいかに貢献しているか」をアピールする内容になっています。
そして、ここでバスを下りて、国境警備兵の小僧達による手荷物検査。
一人ひとり入念に調べるので、一人につき30分ぐらいかかるといった情報も見かけましたが、私の場合は、大したものを持っていなかったせいなのか、それとも荷物自体が少ないせいなのか、10分程度で終わりました。
少し前まで、ここの警備兵の小僧達の態度がかなり横柄だったようですが(尖閣国有化直後の頃には、日本人旅行者がかなりひどい目に遭ったらしい。)、北京からのお達しで方針が変わったのか、私には普通に接してきました。 -
全員の荷物検査が終わると、車内で謎の放置プレイ。勝手に車外に出る事もできません。これだけ標高の高い所なので、皆あくびしまくり(笑)。
ここでの詳細なトイレ事情が提供できれば、かなり役に立つとは思うのですが、如何せん私が、十時間超の陸路移動中一度もトイレに行かないという事を普通にやるぐらい、非常にトイレが遠い人なので、トイレ事情はわかりませんm(__)m -
5時間にも及んだ放置プレイののち、ようやくタシュクルガンに向け出発。
放置プレイとかまるで、イスラエルのアレンビー国境のよう。(アレンビーから入国した事はありませんが)
新疆はアジアのパレスチナといったところでしょうか。 -
警備隊の車による先導のもと、時速60km程度で走らされています。
監視の為、警備兵の小僧もバスに乗り込んで。 -
腹の立つことに、添乗する警備兵の小僧達が、助手席などでふんぞり返って、とにかく煙草をバカバカ吸い倒す。幸い、我々の車には乗って来ませんでしたが。
先ほどから「小僧達」などと嫌悪感を漂わせた呼び方をしているのは、この時の振る舞いに対して頭に来たから。 -
タシュクルガンの町なかにある紅其拉甫口岸にて入国手続き。クンジュラーブ峠でみっちり検査されたのに、またここでも手荷物検査がありました。
口岸に着いてから一連の手続きを終えるまで2時間ぐらい要して、ようやくリリース。 -
口岸から徒歩約20分でK2ユースホステルへ。
チェックインできたのは、新疆時間でも22時頃になってしまいました。
ドミトリーがフルだったので、Oさんとツインルームをシェア。
1泊ひとり150元(別途デポジット100元)。
改装して間もないのか、ホテルのようにきれいな宿でした。 -
外観はこんなんですけど(笑)。
-
宿の前の広場。
なかなかの絶景ですが、タシュクルガンの町のどこにいても、だいたい見られる景色。
このあと、バスターミナルからカシュガル行き乗合タクシーに乗車(120元)。
10時頃にガラガラの状態でバスターミナルを出て、町の色んな所に寄って満席になったのち、警察署のような所に寄って、そこを出発したのが11時頃。 -
町を出るとすぐにこんな景色に。
道の制限速度は時速60km。しかし時速55kmに近づくと、運転席に据え付けられたタクシーメーターのような機械から中国語で警告メッセージみたいなのが流れ、それ以上のスピードは出さない。時速100kmぐらいは出せる道なので、かなりのノロノロ運転。 -
こりゃ、時間かかりそう・・。
写真は少しは撮りやすくなるんですけどね。 -
道中はしばらくほぼ平坦ですが、少し標高が上がると、辺り一面真っ白になります。
この辺りで標高4000m近かったかな。 -
タジキスタンとの国境○拉蘇口岸(○=縦向きに上下と書いて「か」と読む字)を過ぎたあたりで、標高が下がってきました。
長らく外国人には開放されていないとされていた○拉蘇口岸ですが、どうやら第三国の外国人でも通過できるらしい。(もちろん、行かれる方は最新情報要確認です。)ただ、アクセスが難しいみたいですが。 -
ノロノロ走っていると、バイクに抜かれてしまいました。
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ほどなくすると、カラクリ湖の湖畔を通過します。
背後にはムスタグアタ峰(?)、標高約7600mとか。 -
入場料を徴収するような、風光明媚な場所なのですが、
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観光客用の乗り物ではないので、写真タイムなど気の利いた事はあるはずもなく、ただただ通過して行きました。
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カラクリ湖を過ぎると、コングール峰が間近に。
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こちらも標高約7700m。
7千メートル級の山々が、すぐ真横にそびえる道。 -
これは白沙湖という湖だそうです。
ここを過ぎると長い下り坂になります。 -
そしてフンザのように、岩山の間を縫うような道になりました。
ただ、道路事情はフンザとは桁違いです。 -
結構な勾配なのですが、そこを上ってくる欧米チャリダーを何度か見かけました。
タジキスタンへ向かうのかも。 -
坂の途中の長いトンネルを抜けたところに、国境のような検問所があり、全員下車してIDチェック。
検問所の写真をこっそり撮ろうとしましたが、遠めから何か言われたような気がしたので、撮るのは控えました。 -
下り坂が終わると雪山はもう見えなくなりました。気温も急に上がります。
この後すぐに一か所と、最後カシュガル市に入る前にもう一か所と検問所があり、同じようなチェックを受けました。
どの検問所も、係官の対応は淡々としたもので、カシュガル市境の検問所では、明らかに漢族ではない係官でしたが、「ジャパ~ン、コニチワ~!」などと言われました。 -
カシュガルに到着。
前日にOさんから「カッ飛ばすドライバーだと4時間半、ダメなヤツに当たると6時間。(原文ママ)」と言われたタシュクルガンからの道のりに7時間要しました。
写真の場所で下ろされ、よく分からなかったのですが、タクシーを捕まえて、途中通行人の助けを借りるなどして、予約していた宿にたどり着けました。 -
エイティガール広場近くの宿に荷物を置いて、少し街歩き。
奥に見えるモスクが市内最大のモスク、エイティガール寺院。
入場時間はすでに終了していました。 -
国際バザールに行ってみましたが、こちらも今日の営業は終了。
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あの辺りにも行こうとしましたが、入り口付近に立ち入り禁止の表示があり、検問は無かったのですが、行きませんでした。
高台民居風景区というらしいですが、ただのスラム街にしか・・。 -
匂いにつられて、羊肉の串焼き2本をナンで挟んだものをお買い上げ。合計7元でした。
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日が暮れると旧市街もライトアップされ、
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旧市街入口横のフードコートのようなバーベキューコーナーは大賑わい。
ただ、客が漢族しかいないというのが、何だかねぇ・・。 -
買ってそのまま食べられる物が見当たらないので、最も簡単に食べられそうなカットスイカだけ買いました(5元)。
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夜の旧市街を通って宿へ。
それにしても、整備され過ぎててテーマパーク感が満載。
中国あるあるアル。 -
翌朝、少し早起きして街歩き。
やっぱりテーマパークっぽいな・・。 -
昨夜通ったのは旧市街の東側、少し黄色く写っている、弧を描いたような道。
今日は西側をメインに、後で東側も寄ってみよう。 -
旧市街(老城)内
日曜の朝なので、ひっそり。 -
所々、駅の自動改札機のようなゲートを見かけましたが、稼働している様子はありませんでした。
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#カシュガル老城
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#カシュガル老城
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エイティガール寺院。
既にオープンしていましたが、中に入ろうという気になれず・・。 -
このあたりは職人街。木工細工や楽器、金属製品などの工房兼店舗の立ち並ぶエリア。
やはり日曜なので、開いているお店はわずか。 -
わずかに開いていた、金属製品のお店。
店先で職人が金属を叩いて成形していました。 -
「この先は非観光ルート」らしい。
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人民広場。
やはり中国ですから。 -
毛主席像の裏手あたりの旧市街。
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職人街のある西側より、日用品を売る商店や飲食店の割合が多いようです。
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ここはモスク。
アラーよりも共産党という事でしょうか。
エイティガール寺院も含めて、どこのモスクにもこの手の標語が掲げられています。 -
少しずつ露店がオープンし始めたので、朝食や(自分用の)お土産のドライフルーツを、ここで調達。
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街歩きを終えて10時頃に宿に戻ってきました。
泊まっていたのは、右のビルの最上階にあるパミール・ユースホステル。
ドミ1泊45元。チェックイン時にデポジット100元預けて、チェックアウト時に宿泊費を差し引いた額を返してもらうという支払方法。 -
雰囲気抜群な宿のバルコニーで、買っておいたカットフルーツやパンやらを広げて、遅めの朝食。フライトが15時半なので、それまでのんびりと・・といきたいところですが、飛行機などの公共交通のスケジュール表記は、新疆時間より2時間早い北京時間。土地柄セキュリティ関係が面倒そうなので、空港にはフライトの2時間前には着いておきたい。となると、実際は全然時間が無く、さっさとかき込んでチェックアウト。
う~ん、ややこしい。 -
近くのバス停から2番のバスで空港へ。
運賃はたったの1元。乗り方は1元札を運賃箱に入れるだけ。 -
終点の空港までは約20分。
バス停は空港内ではなく、空港前の道路上。
空港から乗る場合、空港入口のゲートを出て左、100mだったか200mだったかぐらい先。 -
セキュリティチェックを抜けて出発階に上がると、共用ラウンジがありました。
入室条件が分からないので、とりあえず受付でエーゲ航空のゴールド会員カードを見せてみたら入れました。
食べ物は無く、飲み物もコーヒーとお茶ぐらい。ラウンジ内にトイレあり。 -
フライトは成都行きCA4242便。
私がスタアラゴールド持ちという事で、出発前にCAさんが私のところに挨拶に来ました。ゴールドになってからも何度かフライトはありましたが、CAさんの挨拶を受けたのは、後にも先にもこの時だけ。
あちらはウルムチ経由北京行き。世間を騒がせているB737-MAXsのようです。 -
飛行時間が4時間を超えるので、ちゃんとした機内食が出ます。
チキンorフィッシュからチキンをチョイス。
どうせ何の変哲もないチキンwithライスだろうとみて、清真シールが写るよう、フタをしたまま撮ったのですが、開けてビックリ、食べてさらにビックリ、あんなに辛い物を機内食で出すのかってぐらい辛かったです。左上の緑の袋に入ったザーサイのような物も結構ピリ辛。それに辛いだけでなくしょっぱいので、かなり喉も渇きました。さすが四川料理の本場成都で積んだだけあります。 -
成都双流到着。
国内線用のT2から国際線用のT1へは徒歩で。
ターミナル間シャトルバスもあるようですが、遠くなさそう&しばらく来なさそうだったので。 -
帰国はアシアナで仁川経由。
カシュガル~成都~仁川がUA特典、仁川~関空が全く別切りで購入したエアソウルなのですが、エアソウルがアシアナの子会社だからなのか、仁川からの帰国便のEチケット控えも見せると、エアソウル分の搭乗券も発券されました。 -
エアチャイナのラウンジには入れないので、共用ラウンジへ。
日中はホットミールも提供していたっぽいのですが、この時間はサンドイッチなどのコールドのみ。
順調に帰国し、午後から出社しました。
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印~パ~中 陸路国境越え(2018GW)
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