2018/02/09 - 2018/02/09
69位(同エリア335件中)
naoさん
京都府亀岡市の吉川町と稗田野町にまたがる旧佐伯郷は、京都から丹波篠山を経由して但馬方面に向かう旧篠山街道沿いの町で、亀山藩の中でも高い生産量を誇る古くからの米どころでした。
織田信長の命により明智光秀が築城した丹波亀山城の城下町を抜け、余部交差点で山陰道(現在の国道9号線)から分岐した旧篠山街道に入ると、田園風景が広がる中を延びる一本道の両側に見応えのある町並みが続いています。
現在の国道372号線がバイパスとして旧篠山街道の南側を通ったおかげで、米どころならではと思わせるかつての町並みがそのまま残ったもので、点在する広大で立派なお屋敷には、漆喰塗籠めの伝統的な民家を見ることができます。
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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明智光秀が築城した丹波亀山城の城下町を抜け、京都から但馬方面に向かう旧篠山街道沿いに連なる旧佐伯郷にやって来ました。
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田園風景が広がる中を一直線に延びる、旧篠山街道東側の吉川町から町歩きを始めます。
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この辺りは亀山藩の中でも高い生産量を誇る米どころだったので・・・
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さすが米どころと思わせる集落の、見応えある町並みが続いています。
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亀岡市の汚水桝の蓋です。
二匹の亀の甲羅を組み合わせて市章を表現した、ユニークなデザインがなされています。 -
瓜型の虫籠窓のある町家です。
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こちらの町家は、虫籠窓とともにベンガラも塗られています。
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石積み基礎の土塀を巡らせたお屋敷には・・・
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白漆喰塗籠めの虫籠窓が開けられています。
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玄関先には駒寄もしつらえられ・・・
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苔むしたアラカシが存在感を放っています。
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煙出しの越屋根のある町家の妻壁には・・・
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漆喰壁を雨から守るため、瓦葺の庇が設けられています。
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ここにも煙出しの越屋根のある町家が・・・。
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茅葺屋根を鉄板で覆った町家です。
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町並みにあるバス停。
この辺りは亀岡市のコミュニティバスではなく、民間のバス会社が路線バスを運行しているようです。 -
こちらの町家は大屋根に「ムクリ」を付けられています。
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大八車の車輪を土塀に埋め込んで、意匠が単調にならないよう工夫を凝らしたお屋敷があります。
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こちらの町家の前には・・・
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火伏せの神様として名高い、愛宕神社の石灯籠が建立されています。
亀岡には、愛宕山へ向かうルートがいくつか通っています。 -
隣り合うお屋敷に並ぶ土蔵。
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旧佐伯郷、吉川町の町並みです。
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色鮮やかなベンガラが映える町家です。
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下屋でつながれた二棟の妻入りの町家です。
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妻面に小屋組みを見せている町家です。
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こちらの町家は、左右で建物の奥行きが異なるので、屋根の棟が途中で分かれています。
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こちらもベンガラが塗られた町家です。
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千本格子が外観を特徴づけているこちらの町家は・・・
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妻面に廻ると、丸くてかわいい換気口が設けられています。
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この先を流れる犬飼川の堤防に向かって、徐々に道路が高くなっています。
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道路から少し下がった玄関先には、頑丈な駒寄が設けられています。
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土蔵の入口に杉皮の目隠しを設けた町家。
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犬飼川に架かる吉川橋の手前から、東側の町並みを振り返ったところです。
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吉川橋を渡った西側に続く町並みです。
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東側同様、犬飼川の堤防に向かって道路が高くなっているので、建物が道路面から沈んでいます。
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こちらのお屋敷は、重厚な門をくぐった先にも板塀が伸びています。
敷地の広大さが推し量れます。 -
浅黄色の土壁の町家です。
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焼き杉の塀に開けられた、扇型の下地窓。
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2階の大屋根の一部を、そのまま1階部分にまで葺き降ろした町家です。
これだけで建物の外観から受ける印象が大きく変わります。 -
ベンガラと浅黄色の土壁が調和した町家です。
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城郭に見られる重厚な門や櫓のような附属屋を構えた、豪壮なお屋敷です。
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旧佐伯郷は吉川町の町並みです。
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大きな土蔵を従えたお屋敷です。
この先に亀岡運動公園へ向かう脇道があるので行ってみます。 -
脇道にやって来ました。
左手遠方に見えているのが亀岡運動公園のプールの建物です。 -
脇道から町並みに連なるお屋敷の方を見ると・・・
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表側とは違った別の表情が楽しめます。
では、旧篠山街道の町並みに戻ります。 -
年月を重ねた貫禄が感じられる町家です。
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こちらは、寒天発祥の地といわれる京都で、100年余りも最高級品の寒天を作り続けておられる寒天製造の老舗のお屋敷です。
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その広大なお屋敷の一角にある数寄屋造りの建物はお店のようです。
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豪壮な主屋に設けられた門には・・・
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「丹波寒天製造会社」の表札が掲げられています。
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京都丹波地方は寒暖の差が激しく、寒天作りに向いている土地柄で、かつてはたくさんの製造者がおられたようですが、現在はこちらの会社のみとなってしまったそうです。
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ちなみに、こちらの寒天は京都の老舗和菓子屋さんのほとんどで使われているそうです。
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虫籠窓と格子窓が良いバランスを保っている町家です。
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背後の山並みが、のどかな風情を感じさせてくれる町家です。
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犬飼川の支流沿いにも愛宕山の石灯籠立っています。
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妻面の小屋組みと丸い換気口が見所です。
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虫籠窓とベンガラ塗の格子のある町家。
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こちらの石屋さんの外観を引き締めているのは・・・
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「石」と染め抜かれた藍染の暖簾です。
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こちらはお医者さんのお屋敷です。
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妻面の2段に設けられた雨除けの庇には目を見張るばかりです。
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玄関先の駒寄の上には・・・
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消火用の手押しポンプが吊られています。
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この辺りから旧佐伯郷の稗田野町に入ります。
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稗田野町にも伝統的な町家がたくさん点在しています。
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旧佐伯郷の稗田野町の町並みです。
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立派な塀を巡らせた、ひときわ重厚なお屋敷があります。
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脇道から見えている部分だけでも貫禄が伝わってきます。
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これぞ「壮観」としか言いようのないお屋敷です。
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それぞれ全国に名の知れ渡った三つの神社の石灯籠が並んでいます。
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まるで大黒柱のように太い柱で支えられた玄関のある町家は・・・
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道路側に板塀がめぐらされています。
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入母屋屋根の妻入りの町家です。
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横に廻り込むと、煙出しの越屋根を備えているのが判ります。
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和洋折衷の町家がありました。
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こちらの町家は、大きな一枚ガラスのガラス戸が特徴的です。
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銘柄名を染め抜いた暖簾を掛けている造り酒屋さん。
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こちらは酒蔵のある製造部門で・・・
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こちらの建物が直売所になっています。
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直売所の軒下には、昔使われていた道具が吊られています。
これは大きな酒樽を上下階の間を移動させるために使われた滑車だそうです。 -
こちらは、味噌、醤油などの丹波特産品の販売や和風喫茶のある酒喜庵です。
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水汲み桶が吊られた井戸の釣瓶。
では造り酒屋さんを後にして先へ進みます。 -
平屋建ての大きな町家とは珍しいですね。
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さて、旧篠山街道の風情ある町並みもこの辺りまでのようなので、ここで引き返します。
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造り酒屋さんの手前の角を南に曲がって、国道372号線の方へ向かいます。
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国道372号線を越えた先に、茅葺屋根を鉄板で覆った町家が見えてきました。
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屋根の棟には、神社の社殿に見られる「千木」に似た棟飾りが施され・・・
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妻面には梅鉢紋が掲げられています。
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こちらは、国道372号線にあるバス停なんですが、「佐伯灯籠祭り」をかたどった建物になっています。
「佐伯灯籠祭り」は、稗田野町にある稗田野神社をはじめ、御霊神社、若宮神社、河阿神社の四社合同で行われる夏祭りで、祭りに合わせて「佐伯灯籠人形浄瑠璃」が披露されます。 -
国道372号線周辺には・・・
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のどかな風景が広がっています。
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前の写真の茅葺屋根を鉄板で覆った町家の、玄関部分を写したところです。
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こちらの町家には・・・
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式台のある正式な玄関もしつらえられています。
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かつての茅葺屋根の上で飛行機雲がクロスしています。
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この鳥も飛行機雲が気になるのか、じっと見つめています。
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その後、飛行機雲はお日様の光に吸収されるように消えてしまいました。
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明智光秀が築城した丹波亀山城の城下町を抜けた、旧篠山街道の田園地帯に、こんなにも見応えのある町並みが続いていたとは知りませんでしたが、楽しく歩くことができました。
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では、家路につくことにします。
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