2018/02/09 - 2018/02/19
6位(同エリア17件中)
風神さん
この旅行記のスケジュール
2018/02/11
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飛行機での移動
午前1時ころ、イスタンブールから、エリトリアの首都アスマラの国際空港に到着。
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バスでエリトリアの首都アスマラの市内観光。 セント・マリア教会など。
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エリトリア鉄道蒸気機関車乗車
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車での移動
アンセバ地方の中心地ケレンへ移動
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ケレン到着後、マリアム・デ・アリット等見学
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【2022.5現在、新型コロナワクチン接種を実施していない国は、北朝鮮とエリトリアだけです。】
エリトリアは西はスーダン、南はエチオピア、南東はジブチと国境を接し、北は紅海を挟んでサウジアラビア・イエメンと向き合うアフリカの小国です。1350km以上にも及ぶ紅海に面した長い海岸線を持ち、領海域には、およそ350の島があります。
国土面積は、約12.4万平方キロメートルで、北海道と九州を合わせたくらい、その内、領海域が5.5万平方キロメートルを占めます。
人口は約500万人で、主に若者の国外脱出のため毎年約5000人減少しています。
沿岸に続く低地では、暑期気温が45度に達することもありますが、首都アスマラを含む標高2000m以上の高地では、比較的過ごしやすい気候です。
全体に乾いた土地で、多くは砂漠です。農業国ですが食糧自給率は3割前後、日本をはじめ多くの国の援助によって成り立っているという面もあります。
エリトリアは「アフリカの北朝鮮」と言われることもある専制独裁国家で、イサイアス・アフォルキ大統領の37年間に及ぶ独裁が現在も続いています。憲法上議会や選挙の規定はありますが、ずっと有名無実です。秘密警察の目が行き届いており、政府批判に対しては拘束・拷問・強制収容所送致が行われています。
義務教育である高校の最後の1年間、国内の全員が南部の決まったキャンプに集められ、最初の半年間は学習と最後に一斉テスト、後の半年間は軍事訓練がお行われ、その後に一斉テストの結果が発表されます。
問題はその一斉テストの結果で、その成績によって大学進学の可否と、進学可の場合の進学先大学と専攻、否の場合の就労職種がすべて強制的に決定されます。つまり学ぶ自由と職業選択の自由が全くないのです。
一方で、インターネットは遮断されていないので、若者たちは「外の自由な世界」をよく知っていて憧れます。
命を懸けて国外脱出を図り、その場で銃殺される者も少なくないようです。
毎年人口が約5000人減少している主な理由はその点ようです。
(今回、元政府の官僚から直接話を聞いています。)
今回旅行の日程概要です。
成田からイスタンブール経由で、午前1時にエリトリアの首都アスマラに到着。
現地1日目:アスマラの聖マリア教会見学、イタリア占領時代に建設されたエリトリア鉄道体験乗車、その後アンセバ地方の中心地ケレンに移動。
2日目:ケレンの家畜市・野菜市見学。その後、標高2400mのアディケイへ移動。
3日目:エチオピア国境近くの村サナフェへ。A.C1~4に栄えたアクスム時代のメテラ遺跡などを見学。その後、紅海沿岸の港町マッサワへ移動。
4日目:ボートで紅海のダラク諸島へ。アファール族が暮らすデッシー島・
白砂と海鳥が楽しめる無人島マドーテ島に上陸。午後マッサワへ戻り、エリトリアで最も古い歴史を持つ旧市街散策。
5日目:4輪駆動車でブリ半島の先端に位置するインガルに移動。海岸の砂漠でキャンプ。
6日目:広大な家畜水場、海岸崖下の温泉、オスマントルコ時代の井戸などを見学しながらマッサワへ戻る。
7日目:首都アスマラへ戻り、イタリア植民地時代のアールデコ調の建物などを見学。深夜イスタンブール経由帰国の途に。
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今回旅行のルートです。
イスタンブールと首都アスマラ間を空路で移動しました。 -
前日深夜、エリトリアの首都アスマラに到着。
本日が実質エリトリア第1日目です。
まずアスマラの聖マリア教会へ。
日曜ミサの最中ですが、聖堂に入りきれない人が、
外でも祈りをささげています。 -
門の外でも一心に祈っている人が沢山います。
ほとんど女性です。 -
この地域では女性の外出は少な目、
エリトリアは男尊女卑の傾向が非常に強い国です。
ただ教会のミサに行く場合は「出やすい」ようです。
(夫も止めにくい) -
聖堂と鐘楼
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カラフルな宗教画、
聖堂全体もモダンな造りです。 -
エリトリア鉄道に乗車します。
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傷みが目立つ小さな機関車です。
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エリトリア鉄道は、1887~1932にかけてイタリアにより建設されましたが、対エチオピア戦争で破壊され、1975に廃止となりました。
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2003年一部区間のみ予約運転を開始しました。
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何故か機関車の前と客車を連結して走ります。
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窓はもともとガラスが無かった?
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この連結の仕方は、
客車に煙と煤が多少は入りにくい? -
機関手
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「小さい!」が一番の印象です。
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ドラム缶よりは大きいです(笑)
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こんな風景を眺めながら走ります。
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ここが雲海になることもあるそうです。
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かなりの狭軌です。
日本のJR在来線よりもずっと狭い線路幅です。 -
これがSLらしいところ。
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キリスト教会
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一時停止。
機関手と助手が徒歩で引き返し、
何かを持って戻ってきました。
どうも部品の一部が脱落したようです。
往復で計3回このようなことがありました。
機関車の老朽化と、
たまにしか運行しないことによるメンテナンス不足が、
原因でしょうか。 -
車内では、コーヒーセレモニーのサービスがありました。
炭火で豆を非常な深煎り、
まだ熱いうちに客たちを回って、その香りをかがせます。
(正直に言うと深煎り過ぎて焦げ臭くなっている)
煎った豆を深めの容器に入れて突き棒で粉状にして、
画像の女性が持っている鶴首の容器に入れて、
コーヒーを淹れます。
3煎までふるまうのが作法です。 -
こんな石の橋が何か所も架かっています。
元の駅に戻り、ケレンに向け移動です。 -
エリトリア鉄道を降り、車でケレンに向かって移動中です。
ティグレーニャ族の家屋
長屋式で、ひと棟に何家族も住んでいます。 -
ドアひとつがひと家族分で、
一部屋です。 -
自然の木をほとんど加工することなく使っています。
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ティグレーニャ族の幼児
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エリトリアの伝統家屋トゥクルです。
円筒形の本体と、円錐形の屋根、
よく見かけます。 -
トウダイグサ科のアリアム・デ・アリット、
サボテン風の形状ですが、サボテンではありません。 -
赤い実が目立ちます。
石鹸代わりにしていた時代もあるようです。 -
夕方ケレンに到着。
ケレンは人口12万人、標高1392mに位置し、
ケレンは高原を意味します。
まずはマリアム・デ・アリットへ。
バオバブの大木の中に、
1825年フランシスコ会が小さな聖堂を設え、
黒いマリア像を安置しました。 -
このバオバブです。
熱心な信仰の対象になっています。 -
黒いマリア像
大木の幹の中です。 -
一帯は、村の人たちの憩いの場でもあります。
シートを広げ、
ピクニックランチのように楽しんでいるグループもいました。 -
ちょっと恥ずかしい・・・
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翌日まず、ケレンの戦没者墓地へ。
エリトリアはたびたび戦争の舞台になってきました。
ここケレンも第二次世界大戦、エリトリア独立戦争の戦場になりました。 -
写真の「1939~1945」は、
第二次大戦終期から、
対エチオピア独立戦争の時期に当たります -
墓守の男性。
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キリスト教徒の人も、
イスラム教徒の人も、
戦争の犠牲になっています。 -
イタリアやエチオピアに帰りたかった人も眠っているのでしょう。
敵味方、両方の兵士が埋葬されています。 -
墓地の外、
エリトリアはどこも乾ききった土地が続いています。 -
ケレンの月曜市
この場所は家畜市場です。 -
ラクダが中心です。
ラクダは一頭7万円くらい。
過剰生産で、家畜は全体に値下がり傾向だそうです。 -
ラクダは婚約時の、
「結納金」代わりにも使われます。 -
ヤギも非常に多いです。
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外人は珍しいようです。
もと政府観光省の役人だった人の話では、
観光ビザで入国する人の数はエリトリア全体で年間20~30人くらい、
信じられない数字ですが、
実際今回の旅で他の観光客には全く会いませんでした。
もちろん観光ガイドだけで食べて行けるような人は存在しません。
ただユニセフや建設分野など国際援助関係の人の公用ビザによる入国は、
相当数ありそうです。
マッサワのホテルでは、
ユニセフマークの複数の車両とチームに会いました。
ジャーナリストとしてのは入国は、許可されません。 -
ロバは一般的な移動手段、運搬手段です。
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ケレンの月曜市、
こちらは家畜市とは別の場所にある、
日用品市です。 -
野菜と果物が多いのですが、
農業国であるエリトリアの食糧自給率は、30%台。 -
国民生活は海外援助と、
闇物資、結局は隣接国からの密輸で成り立っている、
という見方もあります。 -
ラクダが積んでいる自然木は、
薪にも家屋の材料にもなります。 -
この地域では、
女性の撮影OK、カメラ目線は珍しいです。 -
衣装はカラフルです。
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黄色でほとんど無地の民族衣装は珍しいです。
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ケレンの街
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ケレン最大のモスク。
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ここはしっかりした建物の常設市場です。
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ケレンの郵便局
このあと標高2400mのアディケイに向かいます。
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