2018/02/08 - 2018/02/15
11位(同エリア81件中)
Hazamaさん
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高校のワンゲル時代からの憧れであった、キリマンジャロ登山のことを46歳に突然思い出し、1年弱の準備期間を経て2018年2月に無事登頂を果たしました。特別な技術無しで登れる世界最高峰と言われていますが、なかなかハードな6日間の山行きでした。少しでも今後登られる方の参考になればと思い、記録を残させていただきます。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 4.0
- グルメ
- 3.0
- ショッピング
- 1.0
- 交通
- 2.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 25万円 - 30万円
- 交通手段
- 徒歩
- 航空会社
- エチオピア航空 ANA タイ国際航空 ターキッシュ エアラインズ
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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さぁ、4日目の朝です。キリマンジャロ本体を眺めながら、最終キャンプ地に向かいます。コースタイムは8時間
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朝イチから、この急な壁をへばりつくようについた道を登ります。バランコウォールと呼ばれており、登山客は何とかなるのですが、重い荷物を背負ったポーター達にとっては非常に難関なコースのようです
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ところどころ、非常に高度差がある道で、身体が固くなった私にとっては1歩1歩が辛いことも。
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途中でポーターがバランスを崩して荷物を落としたりして、危ない危ない
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このような道なので、ところどころ渋滞が発生します
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うちのガイドはせっかちなので、団体さんを追い越すので、意外に時間がかからず上がってきました
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バランコウォールを約70分で登り切りました。登り切ったところが、非常に景色がいい場所です。ただ、近すぎてキリマンジャロ頂上も綺麗に眺められません
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疲れて天を仰いているように見えますが、元気です
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いいですねー。このようなトラバース道、気持ちいいです
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と思ったら、でかい溝を下り→登りしなければいけない場所に来ました。昔、立山のザラ峠で「どうせ登るねんから、降りんなよ」とキレていたのを思い出しました。ザラ峠の2倍は急な道です。
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登り返したところで、振り返った道を撮りました。この急激な下りで足の親指の爪をやってしまったようです
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中間地点のカランガキャンプに着きました。ここで1泊する方もおられます。その場合は6泊7日になりますが、どうやら飲料水の事情は良くないので、私はこのキャンプに泊まらない5泊6日のコースにして正解だったと思います
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このキャンプ場の水場(水を汲む場所)は、なんと先ほど登ってきた急激な坂道の峠になります。ポーター達は水を汲むためだけに、先ほどの道を下っていきます。ホント仕事とは言え、ご苦労様です
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カランガキャンプを出て1時間、霧が晴れて、頂上がはっきり見えてきました。20時間後にはこの頂上に立っているはず
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本日のキャンプ場に着く直前の最後の登りです。なんでもなさそうなこの道が、空気の薄さもあり、すごく時間がかかります
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ほんと、なんでもない道なんですが・・・
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振り返ってみました
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頂上を見ても、ほとんど先ほどと変化がありません
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ようやく本日のキャンプ場、バラフキャンプに到着しました。標高約4700メートル、富士山よりも1000メートル高い場所です。
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下から霧が上がってきています。
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マラングルート方面を撮ってみました。道が見えている分けではありませんが、緩やかで体力的には優しいコースなのではと思います。私も3日目にアップダウンを繰り返している時に、マチャメルートを選択したことに後悔していましたが、ここまで来ると、苦労はしたけれど、道や景色に変化があるマチャメで良かったな~と思っていました
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バラフキャンプに着いてからは、いよいよ高山病の症状が出てしまい、私の場合は吐き気として症状に出ました。夕食は17時頃に出してもらいましたが、通常食べる量の3分の1程度しか食べられず、不安が残る本番前日となってしまいました。
夜、日が落ちてからも、猛烈な風がテントを揺らし、気温よりも風の音がうるさいがために、睡眠を満足にとることができませんでした。 -
しかしながら、23時起床、奇跡的に風はやんでいました!。計測した私の酸素飽和度は80%超、若干ではありますが睡眠をとった後の計測値としては、酸素飽和度が想定以上に高い値となりました。この数字を見た瞬間、自分の中では『勝った』と思いました。(睡眠をとると、人は呼吸がおだやかになり、酸素の取り込みが減少します)
寒くない・呼吸もキチンとできており頭痛も無い・吐き気だけちょっと心配だが水を飲むことはできる→→→あと7時間頑張れば頂上に立つことができる!!!という自信を持つことができました。いざ23時50分に出発!! -
途中、真っ暗なので写真はありません。
この7時間の登りは、自分の人生の中で最も体力的にハードなイベントだったと思います。5500メートルを超えてからは、【徹夜仕事明けフラフラの状態で電車に乗り、つり革を持ちながら寝てしまい、膝がガクンとなるような感覚】が、3時間ぐらいずーっと続くような状況でした。ポールを持っているのでバランスは取りやすいはずなのですが、フラフラしてガイドに支えてもらうことも多かったです。途中で他のパーティーの方が断念して引き返す場面にも何度も遭遇しました。
ガイドは「大丈夫なのか?本当に大丈夫なのか?」と何度も聞いてきます。ここで疲れたなんて弱気なコメントを言えば、ガイドは私がこれ以上登山を続けられるかどうかを外観で判断し、場合によっては強制的に降ろされることになるでしょう。まるで野生の動物が、弱っていても死ぬ直前まで「私、元気ですよ~」という顔をするかのように、私も無駄に元気をアピールし続けていました。
このアタック日は23時頃から登り始めることについて、私はご来光にはそれほど価値を見出さないので朝から登らせてよ~と思っていましたが、今はっきりわかることがあります。『先が見えない方がいいこともある』です。もしはっきりと見えていたら心折れていたでしょう。真っ暗で頂上が見えなかったこと、真っ暗なので降りるのも一苦労だからとりあえず登り続けようと思えたこと、太陽さえ登れば身体は楽になるだろうと思えたこと、これらの【思い込み】により私はこの7時間、心が完全に折れることなく登り続けられたと思います。
そして・・・ちょうど6時、5756メートルのステラポイントに到着しました -
ステラポイントは、富士山で言う吉田口の頂上であり、本当の富士頂上3776メートル=剣ヶ峰にあたるのは、キリマンジャロではウフルピークという場所になります。ステラポイントからあと標高差139メートル距離で約1km、道もなだらかですが、酸素は地上の半分であり、最後の試練です
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そうこう言っている間に、ご来光です。気温が上がり、血が巡ってくるのを感じます。太陽は命の源ですね
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氷河が見えてきました。2020年には消滅する可能性があるといわれているこのレブマン氷河、100年間で9割減少しているそうですが、その原因は地球温暖化なのか、それとも降雨不足で氷が水に溶けることなく昇華することで氷河が減少しているのか、よく分かっていないそうです。
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ステラポントからウフルピークまでの1キロ弱、ガイドからは『あと10分で着くからガンバレ』と言われました。10分と言われたら、『あのピークかな? よっしゃ、ひと頑張りや!』と心奮い立つのですが、10分後それが嘘であることが分かり、まず脱力。その後も『大丈夫、もうほとんど着いたようなもんだから』とすぐバレる嘘をつかれ、無駄にイライラしながら急かされながらウフルピークに向かって歩きました。本当はここで今までの苦労を振り返りながら、感動しながら歩きたかったのですが・・・残念
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そして、6時45分、とうとうウフルピークに到着しました。
思いついて約1年、家族および会社の皆さんに色々とご迷惑をかけた中で、何とかやり遂げることができました。ありがとうございました。 -
私の右に写っているのが、ガイドのGoodLuckです。もう200回登頂しているとのこと。色々ありがとうございました
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頂上はカルデラになっており、中に降りることもできるようです
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富士山の河口より、はるかになだらか
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実際に中でキャンプすることもできます。5500メートルでのキャンプ、楽しいのでしょうかね
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ステラポイントより、今日登ってきたルートを撮ってみました。よく登ってきたもので、関心します。ホント、見えなかったからこそ頑張れたのかもしれません
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登りは7時間かかったところ、2時間弱で降りてきました。9時45分にキャンプ場に一旦戻ってきまして、パーティーの皆さんとハグ・握手しました。
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到着後、若干の睡眠をとった後、とうとう消化器系が(ほぼ胃に限定)が完全に壊れてしまい、食べ物を何も受け付けなくなりました。飲料水も水の環境が悪いため、浄水剤を多く使っているんでしょうね、すごく匂いがきつくて、水そのものが飲めなくなってしまいました。幸い、最後の望みの綱として、登山口からミネラルウォーター1リットルと、ゼリー飲料を持参しておりましたので、それらを大事に飲みながら、ここからさらに4時間山を下りました。
今日は4700mから5900mに登り、そこから4700mまで下って、休憩後に3100mまで下るという、非常にハードな1日になりました。15時間行動でした -
下りの道は、砂ぼこりがひどく、また疲れているので、ちょっとした石につまずいたりします
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ところどころに放置してある、病人搬送用のリアカーです。なかなか良いサスペンションまで付属しています。でもこれに乗りたくはないですね。
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最後の宿泊キャンプ場のムウェカキャンプ(標高3100メートル)に到着しました。疲れ切って写真は撮れずです。もう高山病は治まっている感じなのですが、胃がやられているため何も食べることができない状態は変わりません。昨日、ちょっとおかしいなと思った時から正露丸糖衣を服用していたので下痢にはならなかったのですが、吐き気は続いており、結局アフリカを立つまでの間、吐き気は治りませんでした。自己分析では、高山病の影響に加え、衛生的な問題がウフルピークに登り降りするどこかで発生し、食中毒になってしまったと思っています
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ウェイターをやってくたCharlas(チャーラス)さんです。苦しんでいる時も色々励ましてくれました。いつかガイドになるための勉強をしていると言っていました。頑張ってくださいね
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こんな重そうなガスボンベを運び、毎日料理をしてくれていたんですね。ほんとありがとう
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うちのパーティーの写真です
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ポーターのサイリー
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ポーターのダニエル
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シェフのLonengo(ローニンゴ)、寒くてもすぐに上半身裸になる面白いおやじでした。彼はこの先ガイドになる(試験を受けてランクアップする)つもりはなく、シェフを楽しんでやっていくよ、と言っていました。そんな生き方もアリなんでしょうね
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ポーターのハサン、頂上にも同行してくれました
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ウェイターのCharlas(チャーラス)
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名古屋時代にお世話になったCさんにいただいた、登山用グローブです。こんなになるまで大活躍してくれました。ありがとうございました
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最終日、コースタイム4時間のところ、吐き気に悩まされてアミノバイタルゼリーしか栄養を取れない状況でしたが、2時間で降りてきました。
降りたら何食べようかなんて気分になれないのは残念ですが、達成感に満ちております -
左の小屋、なんでコンテナを勝手に転用するんだ・・・(笑)
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とうとう、降りてきました。Congratulations! Bon Voyage だって
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MWEKAゲートです
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この行程で、ずっと同じ時間帯・同じペースで登っていた・同じ単独行のベルギーの方です。富士山にも登ったことがあるとのこと(しかも3時間で!)。こっちは失敗ができないワンチャンスで気合を入れて重装備で来てるのに、旅慣れたお兄ちゃんはふらっとキリマンジャロに登り、翌日からサファリで野生動物を満喫だって。なんとも言えない格差を感じました
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デコボコ道だろうと、ポーターは命がけで車にしがみついて山を下ります(2時間ぐらい)。凄い格差だ・・・
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途中、コーヒー畑が見えました。これは本物のキリマンジャロコーヒーと言えるそうです。キリマンジャロブランドも、タンザニアサイドではきちんと管理しているんですね。でも畑の面積から考えると、日本のありふれたキリマンジャロブレンドの缶コーヒーは、本物なんだろうか・・・
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結局、下山した日も、全く食欲は復活せず。リゾートホテルに泊まったのですが、食事は一切せずに過ごしました。次の日、朝早くにホテルの車で空港に移動。タンザニアの車のほとんどはTOYOTAの中古車でして、ホテルの車もNOAHでした。TOYOTA率は9割超えているんじゃないかな・・・。車の内装は日本で走っていた時のまま。なぜかナビゲーションは徳島県で止まっていました。
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キリマンジャロ空港は、相変わらずホスピタリティが無い空港で、10本指の指紋をチェック、やたら厳しい金属チェックがあり、非常に時間がかかりました。
ラウンジはそこそこ綺麗で、久しぶりにコーラを飲みました。
8日間の楽しい苦しい感動的なアフリカ旅行となりました。GOOD BYE Tanzania!!
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