高校のワンゲル時代からの憧れであった、キリマンジャロ登山のことを４６歳に突然思い出し、１年弱の準備期間を経て２０１８年２月に無事登頂を果たしました。特別な技術無しで登れる世界最高峰と言われていますが、なかなかハードな６日間の山行きでした。少しでも今後登られる方の参考になればと思い、記録を残させていただきます。

2018年キリマンジャロ　マチャメルートからの登頂①

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2018/02/08 - 2018/02/15

20位(同エリア81件中)

エリア

キリマンジャロ国立公園周辺(タンザニア)

旅行の満足度: 5.0

観光: 5.0

ホテル: 4.0

グルメ: 3.0

ショッピング: 1.0

交通: 3.0

同行者: 一人旅

一人あたり費用: 25万円 - 30万円

交通手段: 徒歩

航空会社: エチオピア航空 ANA タイ国際航空ターキッシュエアラインズ

旅行の手配内容: 個別手配

キリマンジャロ空港に着きました。着いてまずイミグレーションカードの記載が必要で、さらにイミグレーションのカウンターで指10本分の指紋採取があるので、無茶苦茶時間がかかります。飛行機を降りたら、まずダッシュを心掛ける必要がありそうです。
ホテル到着後、今回のツアー会社F&Kのブリーフィングを受けました。寝袋がマイナス３度までの仕様なので、カバーがなければ寒いと指摘を受けましたが、寝具のレンタルは嫌だったので、厚着で寝るということで納得してもらいました。左のザックは自分が背負うもの、右のザックはポーターが背負うものです。
ホテルはよく停電しましたね。部屋に蚊はおらず、ぐっすり寝ることが出来ました。
バナナ畑です。
モシ～キリマンジャロ空港～アルーシャを結ぶ道路は、ところどころ穴があるものの、綺麗に作られていました。ただ、メンテは良くなさそうです。ドライバー曰く、中国資本で作られたとのこと。(調査中)
痩せた牛たちです。ちゃんと牛乳出るのかな？
トイレ休憩&買い物。綺麗なお店でしたが、登山前で必要なものは、何もありません。
茨城県のある割烹の送迎バスが、タンザニアで活躍していました。
ヤギの道路横断です。タンザニアのドライバーは優しいので、動物に限らず、横断歩道に歩行者が待っていたら、基本的に譲ってくれます。
うっすらとキリマンジャロが見えてきました。とうとう来たんだね～～という気分。
左に曲がれば、マチャメゲート方面です。
看板は壊れかけていますが・・・
綺麗に舗装された道でした
到着後、さっそく準備に取り掛かります。私はポーターに預けるカバンを、タンザニア調達の大型ザックにしたのですが、結局大きな袋に入れて運ぶようです。昨晩に、背負いやすいようにザックのバランスを考えてパッキングしたのですが、全く無意味でした(悲)
距離と時間の案内です。これによると、
１日目　11km　5時間
２日目　5km　6時間
３日目　10km　6時間
４日目　9km　8時間
５日目　5km　7時間（登りのみ）
となるようです
ランチボックスを渡されました。チキン・マフィン・脂っこいチップス・マンゴージュースでした。元気ですから完食です
このゲートの右側に計量器があって、ポーター達は重量オーバーになっていないのか、計量でチェックされてからゲートをくぐります。タンザニアでもブラック企業（過積載）を取り締まっているんですね
登山道の上をふと見てみると、木々がまるで星空のように・・・
歩きやすい道です。こんな道ならいくらでも歩けそう
私のパーティーのコックです。卵はザックの一番外側に括り付けています。割れないんでしょうか・・・
登山客は私以外は全て欧米人のようでした。日本人はマラングルートという、小屋で眠ることができる、アップダウンも激しくないルートを好むようで、今回も5日目の頂上でしか、日本人・その他アジア人と遭遇することはありませんでした
色々説明してくれたのですが・・・地味な花にはあまり興味なく・・・
人形みたいな
ジャングルって感じですね。カメレオンと遭遇したり、獰猛なアリにも遭遇しました
なんか、ジブリの森って感じかな
猿とも遭遇しました。ほとんど写真には写っていませんが・・・
こんなところににも滝が
今日は4時間半かけて歩きました。ちょっとやり過ぎなぐらい、ゆっくり歩いてくれて、それでもコースタイム以内でしたので、ホント標準的な歩く速度はゆっくりなんでしょうね。私の荷物は初日は水をたくさん背負ったので10kg超えでした。慣れていない(久しぶり)というのもあって、肩こった・・・
本日の宿泊地、マチャメキャンプです。標高2,835メートル、おおよそ富士山7合目ぐらいですかね。この高度で高山病になることは無いので心配は不要ですが、日が落ちると気温が下がるのが早い。持参した寝袋の性能に不安が・・・。嵩張っても、もう１ランク上げておけば良かったかな？
私のテントです。一般的な３人用テントでしょうか。一人での使用でも、テントに荷物を広げるので、ちょうど良い大きさです。少々くたびれて補修の後も多いですが、使用する分には6日間通して全く問題がありませんでした。
鳥が何か食べるものを探している・・・
恒例のティータイムです。水分を１日４～5リットル取る必要があるので、行動中のドリンクのほかに、朝夕の食事時、およびこのようなティータイムの時にたっぷりの水分を取ります。写真左は、紅茶・緑茶・ミントティー・コーヒー・ミロ・脱脂粉乳です。使いまわしではなく、私のために新品を開封してくれます。右はポップコーンとビスケットです。パン・ビスケット類は、6日間通してほんっつとパサパサでした。
ティータイムから１時間半で、今度は夕食タイムです。ウェイターが食器を並べてくれて、パンとスープを運んでくれます。素朴な味のスープで、自分で塩コショウして味を調整します。このパンとスープが出てきてから30分何もなかったので、『えっ？これで終わり？　欧米客が多いとは聞いていたが、ハイジの世界じゃないんだから、パンとスープで終わるなんて・・・まさかね？』と狭いテントの中で疑心暗鬼になっていました。ちなみにパンはパサパサです。スープに漬けた瞬間、ちぎれてスープ中にドボンと落ちてしまうぐらい、パサパサです
ようやく待ちに待ったメインディッシュです。魚揚げたものに、ベジタブルソースがかかっています。このベジタブルソース、その後もずっと続きます(笑)
アボガドなんかも乗っています。
基本的には、少々多めのボリュームが出てきますが、高地では胃腸の機能が平地よりも落ちるため、満腹まで食べるのは良くないということを出発前に教えてもらいましたので、腹７分ぐらいに留めます
２日目になりました。6時起床（モーニングティー）、6時半朝食、7時過ぎ出発というリズムが続きます。この写真は朝食のスープ代わりのお粥です。もともとお粥嫌いなので（病気の時にしか食べない）、さらに日本の米とは違うので辛かったです。日本人客だから気を使ってくれているのが分かるだけに、余計に辛い。自分の器にサーブされた１杯はちゃんといただきました
お粥の後、パンとウィンナーと果物と卵料理です。朝から豪華だ・・・体を動かすからちゃんと食べなければいけないんでしょうね。ピーナツバターもタンザニア製でした。なぜかドロっとしている・・・。でも気になんかしてられません。エネルギー不足で山を下りるか、腹を壊して山を下りるか・・・生きて帰るにはエネルギー不足では不可能。ビオフェルミンSを飲んで自分の胃腸を信じるしかありません
こちらの卵の黄身は、白っぽいそうです（黄身じゃないじゃん）。これは鶏に与えるエサが日本とは違うためとのこと。所変われば品変わるですね
出発前キリマンジャロ方面を眺めました。一部しか見えず、感動無し。早く全容が見たい
振り返ると、メルー山が見えました。4,562メートル、アフリカで5番目に高い山とのことです
ポーターの皆さんは頭の上に荷物をのせ、優れたバランス感覚で登ってます。絶対に真似できない重労働です
テント場を高いところから眺めたところです
ステップは大きめです。ゆっくり登っていきます。地元のポーター達はスイスイと登っていきます
だいぶ開けてきました
キリマンジャロが大きく見えてきました
ちょっとした高台で休憩。
ちょうどこの辺りが標高3500メートル。あと2400メートルということは富士山御殿場口と同じ標高差か...
カラスはどこにでもいるな。。。
富士山の3776メートルを越えました。既に空気は薄く感じますので、無理はできません。ゆっくり同じテンポで登っていきます
キリマンジャロ全容が見えてきました
本日のキャンプ場に到着しました。富士山頂とほぼ同じ標高の3750メートルです。ここのキャンプ場は広くて快適でした
ランチタイムです。マカロニとチキンとベジタブルソースです
キジバト？
ヘリポートです。急病人が出たら、来てくれるのでしょう
午後からキャンプサイト周辺を散歩します。高山植物が咲き乱れています
昔はこの下で泊まることもあったそうですが、今は入り口にクラックが入っているため、崩落の恐れありということで宿泊禁止になっています
高台からキャンプサイトを眺めます。ベストシーズンだから登山客は非常に多いそうです
ティータイムは、ピーナッツです
ディナーは今日もスープから始まります。今日はキュウリのスープ
食事はライスとビーフソース、パイナップルです。もうどこの国料理なのかさっぱりわからん
メルー山付近に沈む夕日です
夕方になり、キリマンジャロの霧が晴れました
日が沈んで、本格的に夜になるまでの間、空が色々な姿に変化します
おはようございます。３日目が始まりました。朝焼けですが、天気は今日もいい天気になりそうです
朝食は今日もパンとソーセージと卵です
メルー山がまるで富士山のような雰囲気を醸し出しています
なんか、スターウォーズの撮影に使われそうな風景
ポータたちは今日も頭にのせて登っています
火星みたい。行ったことないけど
だんだん近づいてきました
日本だったら亀石とか名前つけるんでしょうね
ラバタワー。今日の中間地点で４６００メートルになります。４日目の宿泊場所と同じ標高です。このように、高いところに登って降りてを繰り返して、身体を高度順応化させるのが、このマチャメルートの特徴です。そりゃしんどいですが、この苦労がサミットアタック時の成功率の高さにつながるそうです
キリマンジャロを望んで
ラバタワーです。今日は登っている人はいません
ラバタワーから急激に下り、登り、下りを繰り返します
うまく言えば、キリマンジャロの天然水。悪く言えば川の水。キャンプ場には水道が無いので、この川の水を汲んでろ過し、さらに薬剤を入れるか煮沸するかで飲めるようにするとのこと。私が使ったツアーでは、煮沸ではなく薬剤を入れるので、水の状態でほんのり匂いがします。元気な時には気にならなかったのですが、弱ってきたらこの匂いがキツくなって、水が飲めなくなりました
天然水
来た道を振り返って。今日明日は登り一辺倒ではなく、登り下りを繰り返します
ジャイアントセネシオの群生地に入りました。ここでしか見れない植物のようで、まだまだ解明されていないこともいっぱいあるそうです。
大きく成長するには膨大な時間がかかるそうです
ジャイアントセネシオをアップで
３泊目のバランコキャンプに到着しました。コースタイム６時間のところ５時間１０分で到着しました
ランチタイムのスープです
ランチです。地元のパンに似た食べ物で、胃にずっしり来ますが、おいしかったです。右上のフルーツ、彼らはオレンジと言っていましたが、これがまた酸っぱい
大所帯のパーティー。楽しいこともあるでしょうが、このような山の中ではエゴがぶつかり合って大変なことになりそう。よっぽど信頼できるメンバーじゃないと疲れそう
翌日登るバランコウォールです。遠くから見たら、壁ですね
かぼちゃのスープです。スープ類の中で一番好きな味でした
今日の夕食はスパゲティミートソース。なんだか懐かしい味