沖縄戦跡巡り

2018/02/12 - 2018/02/13

ここ一年、那覇には出張で何度か訪れるようになりましたが、
いつも国際通り周辺に引きこもるので、もったい無いと思い、
今回、出張と休日がうまくあったので、那覇周辺の戦跡巡りをしてきました。

エリア 那覇(沖縄)

１月に引き続き、２月も那覇にやってきましたが、気温は東京よりも高いものの風が強く、案外冷えます。

ハイアット リージェンシー 那覇 沖縄 宿・ホテル

ホテルのラウンジで供されるローストビーフが美味しいです。貧乏性なので、おかわりいただきました。シェフに「冥土の土産にもう一皿いただきに参りました」とお伝えしました。

ハイアット リージェンシー 那覇 沖縄 宿・ホテル

前日もお肉でしたが、デブは翌日もお肉が食べたくなりました。大昔、初めて沖縄にきた時以来のジャッキーステーキハウスへ。

ジャッキー ステーキハウス グルメ・レストラン

祝日のお昼時ということで、混んでいました。３０分待ちで席に案内されました。

まずはオリオンビールを。

ステーキは、ニューヨーク・ステーキ250グラムをミディアム・レアで。あまりレアだとナイフで切りにくいので、ミディアムでも良かったかも。お店の人におろしにんにくをいただき、おろしにんにくと醤油で食べるのが、好きです。美味しかったです。

お腹いっぱいの体を引きずって、那覇バスターミナルまでやってきました。案内所でOKICAを購入し、合わせて嘉数高台公園までの行き方を教えてもらいます。丁寧に地図まで書いてくださいました。

那覇バスターミナル 乗り物

那覇バスターミナルから、９０番の琉球バスに乗って広栄まで。そこからグーグル先生に従って、住宅街を抜けていきます。

着きました、嘉数高台公園。ここは沖縄戦で、嘉数高地の激戦があったところです。

嘉数高台公園 公園・植物園

園内に入ると早速、弾痕の残る壁がありました。

高台に登る途中には、かつての陣地壕があります。

入り口は封鎖され、中を伺い知ることはできません。

更に階段を登ると展望台があります。

展望台に登ると普天間基地が一望できます。沖縄で明確に米軍基地を目にするのは、初めてです。前日、飲み屋で一緒になった現地の方が、「もう少し本土にも基地を負担していただけるとありがたい」と言われたのが思い出されました。

普天間の反対側には、これから目指す前田高地が見えます。

展望台を降りて、もう少し園内を散策するとトーチカが残されていました。

空いている穴は、銃眼です。

嘉数高台を見学したあとは、少し離れていますが、前田高地まで歩くことにします。ここでもグーグル先生に頼って。嘉数高地から前田高地まで３０分超かかります。奇しくも日本軍が嘉数高地から前田高地まで防衛ラインを下げたところをなぞることになりました。

近頃のグーグルは、裏道をやたら案内しますが、それが吉と出てとても雰囲気のあるところに出ました。

普天間参道ということで、かつて琉球王が普天間に参詣する際、通った道だそうです。

石畳が続きます。

想像以上に高いところに登り、ようやく前田高地、浦添グスク跡に到着。戦跡を見る前に、浦添ようどれを。お休みの日でしたが、誰もおらず。

浦添ようどれ 名所・史跡

ようどれには、人懐っこい猫が一匹いました。ようどれの守り神でしょうか？それとも前田高地で亡くなった人の生まれ変わりでしょうか？写真を撮ろうとしても頭をスリスリしに足にまとわりつくので、お顔は取れませんでした。

ようどれを後にしようとすると、猫ついてきます。しばらく一緒に行動をともにしましたが、ようどれの門より外には出てきませんでした。やはりようどれの守り神なのでしょうか？

ようどれから回り込んで、高地上に出ます。

高地の上には、クチグヮーガマという壕があります。沖縄戦の際、ここに民間人が退避していたそうです。

そして、前田高地の崖へ。そう、ここは米軍にはハクソーリッジと呼ばれ、近年メルギブソン監督で公開された映画「ハクソー・リッジ」の舞台となったところです。映画を見た際、そんな切り立った崖なんてあったの？という感じでしたが、実際に来てみると本当に急峻な崖で。。。

浦添大公園 公園・植物園

右は崖です。ここを米軍は登って来たのですかね。

さて、高地を降りて麓までやってきました。麓には、カンパン壕と呼ばれる糧食を保管しておく壕の跡がありました。沖縄戦の際には、カンパンの箱の上に負傷兵が横になっていたそうです。

壕は水浸しです。

前田高地の麓から、バスを乗り継いで、今度は首里城にやってきました。嘉数、前田、首里と防衛線後退の跡をなぞっています。首里城での目的は、第32軍司令部壕跡です。

第32軍司令部壕 名所・史跡

壕は崩落の危険性があるということで、塞がれています。

近くには通信所の跡もあります。

お城は全く見学せず、今度はバスでおもろまちに出てきました。実はオフィスが近くにあるのですが、最近までここにシュガーローフの丘があるということを知りませんでした。米軍呼称シュガーローフ、日本軍呼称安里52高地、地元呼称慶良間チージと呼ばれる丘は、DFSギャラリアの向かいにあります。

上には給水塔。

そして、戦跡の案内もあります。ここは、沖縄戦でも有名な激戦の場所でした。
と一通り、見学してこの日は疲れて来ました。国際通りに出て、ドンキでお土産を購入してホテルに帰りました。2万歩近く歩きました。何回か那覇に来てますが、ドンキが一番品揃えが良くて、安い気がします。

翌日は、ホテルにレンタカーを配車してもらい、南部を巡ります。まずは、海軍司令部壕跡へ。慰霊塔には、海軍大将で開戦時の駐米大使を務めた野村吉三郎揮毫の碑があります。

旧海軍司令部壕 名所・史跡

水で濡れた階段を降って、壕に入ります。

大田実少将が自決した司令官室です。「沖縄県民斯く戦ヘり。県民に対し後世特別のご高配を賜らんことを」の電文を送った人です。

よく保存されていて、一見の価値があります。

司令部壕の跡は、斎場御嶽などを観光して、沖縄平和祈念公園にやって参りました。おばぁが売っているお花と線香を買って、慰霊碑に備えてから園内を散策。園内はとても広いです。目指す目的地は、中心部からかなり歩きます。観光ツアーでは、あまり行かないかもしれません。

沖縄県営平和祈念公園 公園・植物園

第32軍司令部の慰霊碑です。

牛島司令官、長参謀長の墓碑。

少しわかりにくい場所ですが、近くの階段を海沿いに降りていくと、第32軍終焉の地があります。牛島司令官と長参謀長は、この壕で自決したと思われます。

平和記念公園から車で10分ほどのところには、有名なひめゆりの塔があります。ここに来るまで、慰霊碑が多くの人が亡くなった第三外科壕の上に立ってると言うことを知りませんでした。

ひめゆりの塔 名所・史跡

資料館も併設されており、大変勉強になりました。残念だったのは、多くの方が神妙に見学されているのに、学徒の写真がたくさん並んでいるところ、「この子は可愛い、この子はブスだ、あ、この子タイプ」と値踏みして大声で騒いでる年配の観光客がいたことです。

いつもは、那覇に出張しても仕事をして夜はガールズバーで呑んだくれている私ですが、今回はうわべだけですが沖縄の辛い歴史を知ることができた気がします。
拙い旅行記（そもそも写真マメじゃないし、撮り方が下手）ですが、ご覧いただきありがとうございます。沖縄は良いところですが、戦跡にも少し興味を持っていただける方が増えますように。

この旅行記へのコメント （2）

• ムロろ～んさん 2018/02/14 23:06:55

  目を背けたくなる風景も

  引き続きこんばんは、ムロろ～んです。
  沖縄へ行かれた旅行記を拝見しました。
  
  ひめゆりの塔や海軍司令部壕跡の存在は知っていて、一度行ったことがあります。
  修学旅行ではなく、一人旅としていきました。
  やはり一人で時間かけてゆっくり回ってみたいと思ったんです。
  この地に来て一番感じたことは、命かけざるを得ない状況を作った歴史を二度と起こしてはならないと思ったことです。
  でも沖縄で米軍基地があって本当に日本政府はどのように考えているんだろうって思います。
  これが経済的にも沖縄を支えているから仕方がないって思う人もいるようですが、平和な世界でいるためにも基地って頼らなければならないかなぁと思うことも。
  
  目をそむけたくなる風景、でも「平和」を改めて考えてもらいたいですよね。
  
  
  ムロろ～ん(-人-)

  駄目トラさん からの返信 2018/02/16 15:00:44

  ありがとうございます

  ムロろ〜んさん
  
  ありがとうございます。
  こういうところは、一人の方が落ち着いて回れますよね、
  同行者が興味ないことが多々ありますし。
  
  子供の頃は、本土で沖縄の基地関連のニュースを見ていると、
  毎日飛行機や軍用機見れて羨ましい！（ヲタ目線）
  とか思ったりしましたが、
  沖縄に足を運んでみると、
  辛い歴史の上に成り立っていることが数多くあることを知ることができますね。
  そして美しい海が潰されて、基地になるということは、
  沖縄の方にとっても大変悔しいことだと思います。
  非常にセンシティブで難しい問題です。。。
  
  駄目トラ