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修学院離宮の見学と下鴨神社のみたらし団子を食べに京都を訪れました。<br />11月頃に宮内庁のホームページで、名園の誉れ高い修学院離宮の観覧許可を取っておきました。<br />一昨年見学した桂離宮とどう異なるのか、出かける日が近づくにつれ期待がふくれあがります。

雪化粧の修学院離宮から下鴨神社

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2018/01/25 - 2018/01/25

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ちびのぱぱ

ちびのぱぱさん

修学院離宮の見学と下鴨神社のみたらし団子を食べに京都を訪れました。
11月頃に宮内庁のホームページで、名園の誉れ高い修学院離宮の観覧許可を取っておきました。
一昨年見学した桂離宮とどう異なるのか、出かける日が近づくにつれ期待がふくれあがります。

旅行の満足度
4.5
同行者
カップル・夫婦
交通手段
私鉄 徒歩 ジェットスター

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  • 大寒波で東京が雪に埋まった頃、厳寒の札幌から凍えるような寒さの京都にやってきました。<br />寒さづくし……。<br /><br />たぶんアウトと思っていた飛行機が新千歳から飛び上がった時は、気持ちもいっしょに舞い上がりましたね。<br />もうこの時期に旅行するのやめようと何度思ったことか……。<br /><br />河原町のホテルにチェックインをして、周辺を散策するも凍てつくような風に心が折れそうに。<br />しかし、冬の京都は北海道より寒い。<br /><br />それでも、祇園あたりは外国からの観光客が溢れていました。<br /><br />

    大寒波で東京が雪に埋まった頃、厳寒の札幌から凍えるような寒さの京都にやってきました。
    寒さづくし……。

    たぶんアウトと思っていた飛行機が新千歳から飛び上がった時は、気持ちもいっしょに舞い上がりましたね。
    もうこの時期に旅行するのやめようと何度思ったことか……。

    河原町のホテルにチェックインをして、周辺を散策するも凍てつくような風に心が折れそうに。
    しかし、冬の京都は北海道より寒い。

    それでも、祇園あたりは外国からの観光客が溢れていました。

  • 河原町松原のサンルート京都<br />四条河原町から一歩きですが、なかなか良い場所にあります。

    河原町松原のサンルート京都
    四条河原町から一歩きですが、なかなか良い場所にあります。

    ホテルサンルート京都 宿・ホテル

    とにかく便利な場所にある by ちびのぱぱさん
  • ホテル裏手の松原橋で鴨川を渡り、宮川町筋を流すと午後5時を廻った辺りは舞妓さんの出動時間らしく、すっかり支度を調えて忙しそうに行ったり来たり。<br />世界遺産の建仁寺境内、花街小路を抜けて先斗町にさしかかると日が暮れました。<br />

    ホテル裏手の松原橋で鴨川を渡り、宮川町筋を流すと午後5時を廻った辺りは舞妓さんの出動時間らしく、すっかり支度を調えて忙しそうに行ったり来たり。
    世界遺産の建仁寺境内、花街小路を抜けて先斗町にさしかかると日が暮れました。

  • ホテルの人に、明日は大雪ですねと脅された翌朝目を覚ますと、京都市内には日本海側からこぼれた雪が数センチ積もり、ときおり青空が覗くほどに天気が回復していました。<br /><br />ホテル向かいにあるバス停から北5番のバスに乗れば40分で修学院離宮前に着くはずですが、札幌が長くなったわたしはこれしきの雪で交通に混乱が生じるという事を失念しておりました。<br /><br />バスの中から事務所に電話すると、「芸大前ですか、まだ20分はかかりますね。一時間後のツアーに入ることになるかと思います。」という返事に、とりあえず見学だけはできると胸をなで下ろす。<br />冬場の旅は危険が一杯、夢一杯。

    ホテルの人に、明日は大雪ですねと脅された翌朝目を覚ますと、京都市内には日本海側からこぼれた雪が数センチ積もり、ときおり青空が覗くほどに天気が回復していました。

    ホテル向かいにあるバス停から北5番のバスに乗れば40分で修学院離宮前に着くはずですが、札幌が長くなったわたしはこれしきの雪で交通に混乱が生じるという事を失念しておりました。

    バスの中から事務所に電話すると、「芸大前ですか、まだ20分はかかりますね。一時間後のツアーに入ることになるかと思います。」という返事に、とりあえず見学だけはできると胸をなで下ろす。
    冬場の旅は危険が一杯、夢一杯。

  • その後バスは順調に進み、微妙に間に合いそうな雰囲気に。<br />私たちと一緒に降りたリュックの若者が、猛ダッシュをかけます。<br />さしずめ御同類ですな。<br />我々はついて行けないな……。<br /><br />幸い、時間通りのツアーに潜り込むことに成功しました。<br />バス停から続く道の終点にある修学院離宮入り口には、心配顔の係の人が温かく迎えて下さいました。<br />寒い日に人の温かさはしみます。

    その後バスは順調に進み、微妙に間に合いそうな雰囲気に。
    私たちと一緒に降りたリュックの若者が、猛ダッシュをかけます。
    さしずめ御同類ですな。
    我々はついて行けないな……。

    幸い、時間通りのツアーに潜り込むことに成功しました。
    バス停から続く道の終点にある修学院離宮入り口には、心配顔の係の人が温かく迎えて下さいました。
    寒い日に人の温かさはしみます。

    修学院離宮 名所・史跡

  • 言わずもがなですが、修学院離宮はディズニーランドくらいの広さがあるそうです。<br /><br />上中下の3カ所の離宮(御茶屋と呼んでます)を中心に庭園が築かれ、比叡山を背後に従え上手に借景に取り込んでいます。<br />周辺からイノシシや猿、狸などが訪れるので、さながら野生の王国のようだとおっしゃっていました。<br /><br />見学には1時間以上掛かり、宮廷文化の極地にたっぷりと浸ることができる。<br />

    言わずもがなですが、修学院離宮はディズニーランドくらいの広さがあるそうです。

    上中下の3カ所の離宮(御茶屋と呼んでます)を中心に庭園が築かれ、比叡山を背後に従え上手に借景に取り込んでいます。
    周辺からイノシシや猿、狸などが訪れるので、さながら野生の王国のようだとおっしゃっていました。

    見学には1時間以上掛かり、宮廷文化の極地にたっぷりと浸ることができる。

  • 案内の方は、新雪の修学院離宮を見られるのはそうあるものではないと、我々がいかに果報者かを強調しておられました。<br /><br />札幌で雪景色は飽きるほど見ておりますが、この眺めを見てつくづくそう思います。

    案内の方は、新雪の修学院離宮を見られるのはそうあるものではないと、我々がいかに果報者かを強調しておられました。

    札幌で雪景色は飽きるほど見ておりますが、この眺めを見てつくづくそう思います。

  • 御幸門(表紙の写真)から入って最初にある下御茶屋の寿月観。<br />一の間、二の間、三の間、茶室などから成る大きな建物で、天皇の御座所でした。<br />1824年江戸後期の再建になります。<br />ただし、扁額の文字は後水尾天皇の筆によるという。

    御幸門(表紙の写真)から入って最初にある下御茶屋の寿月観。
    一の間、二の間、三の間、茶室などから成る大きな建物で、天皇の御座所でした。
    1824年江戸後期の再建になります。
    ただし、扁額の文字は後水尾天皇の筆によるという。

  • 全体に質素ですが、一の間にはふすま絵・渓虎三笑の図があります。<br />中国の「盧山記」にある故事で、儒教、仏教、道教それぞれの三賢者が一同に会して歩きながら話をしたところ、お互いにすっかり話に夢中になって普段超えないようにしていた境界をも越えてしまったという話に基づいている。<br /><br />真理を探究する者同士、深遠なる万有の真相について話し出したらそりゃ時間が経つのも忘れるでしょう。

    全体に質素ですが、一の間にはふすま絵・渓虎三笑の図があります。
    中国の「盧山記」にある故事で、儒教、仏教、道教それぞれの三賢者が一同に会して歩きながら話をしたところ、お互いにすっかり話に夢中になって普段超えないようにしていた境界をも越えてしまったという話に基づいている。

    真理を探究する者同士、深遠なる万有の真相について話し出したらそりゃ時間が経つのも忘れるでしょう。

  • 桂離宮のわびさびに対して、どこまでも伸びやかで開放感に溢れています。<br />ここを17世紀に造営した後水尾天皇は、成立間もない徳川幕府といろいろありました。<br /><br />幕府による皇室統制の中でむりくり天皇に立てられて、家康の孫娘和子(まさこ)さんをお嫁にもらう。<br />やがて何かと介入してくる徳川幕府にブチギレて引退、院政を敷く訳ですね。<br />ところが和子さんが間に立ってくれたので、後半は幕府となあなあの関係を保ったらしい。<br /><br />写真は中御茶屋にある客殿で、和子さんの奥対面所だった建物とか。<br />応接間みたいなものだろうか。<br />午後に行った京都博物館に、和子さんの豪華絢爛な装束がありました。

    桂離宮のわびさびに対して、どこまでも伸びやかで開放感に溢れています。
    ここを17世紀に造営した後水尾天皇は、成立間もない徳川幕府といろいろありました。

    幕府による皇室統制の中でむりくり天皇に立てられて、家康の孫娘和子(まさこ)さんをお嫁にもらう。
    やがて何かと介入してくる徳川幕府にブチギレて引退、院政を敷く訳ですね。
    ところが和子さんが間に立ってくれたので、後半は幕府となあなあの関係を保ったらしい。

    写真は中御茶屋にある客殿で、和子さんの奥対面所だった建物とか。
    応接間みたいなものだろうか。
    午後に行った京都博物館に、和子さんの豪華絢爛な装束がありました。

  • こちらの板戸に書かれた鯉は、作者不明ながら生き生きとして、毎晩板戸を抜け出しては庭の池で遊んでいたという。<br />そこで円山応挙が絵に網を書き足した。<br /><br />ところどころ網にほころびまで描き込まれているところに、応挙のいたずら心が表れています。

    こちらの板戸に書かれた鯉は、作者不明ながら生き生きとして、毎晩板戸を抜け出しては庭の池で遊んでいたという。
    そこで円山応挙が絵に網を書き足した。

    ところどころ網にほころびまで描き込まれているところに、応挙のいたずら心が表れています。

  • 客殿の棚は霞棚と呼ばれ、天下三棚と言われているらしい。<br />他の二つの棚は桂離宮と三宝院にある。<br />自由に見られるのはここだけですよ、案内の方がおっしゃっていました。<br /><br />もともとの持ち主だった和子さんは、けんかっ早い旦那と幕府との板挟みで何かと気苦労が多かったらしい。<br />見ているとなんだか落ち着いてくる霞がたなびくような優雅な棚に、ひとときの憩いを求めたのだろうか。

    客殿の棚は霞棚と呼ばれ、天下三棚と言われているらしい。
    他の二つの棚は桂離宮と三宝院にある。
    自由に見られるのはここだけですよ、案内の方がおっしゃっていました。

    もともとの持ち主だった和子さんは、けんかっ早い旦那と幕府との板挟みで何かと気苦労が多かったらしい。
    見ているとなんだか落ち着いてくる霞がたなびくような優雅な棚に、ひとときの憩いを求めたのだろうか。

  • 大苅込と呼ばれる石垣を隠すための植え込みを登ると頂上の上御茶屋。

    大苅込と呼ばれる石垣を隠すための植え込みを登ると頂上の上御茶屋。

  • 浴龍池が見渡せます。<br />こんどはそちらの方に降りて行く。

    浴龍池が見渡せます。
    こんどはそちらの方に降りて行く。

  • 中国っぽい造りの千歳橋は、当初からのものではなく100年ほど後に寄進されたものだそうです。<br />人目を引く外観が浴龍池のアクセントになっていて、みんな写真をバシャバシャ撮ります。

    中国っぽい造りの千歳橋は、当初からのものではなく100年ほど後に寄進されたものだそうです。
    人目を引く外観が浴龍池のアクセントになっていて、みんな写真をバシャバシャ撮ります。

  • 浴龍池には二つの島が設けられていて、池の中央にある中島に窮邃亭(きゅうすいてい)があります。<br />創建当時の建物として現存するのはこれだけと言われています。<br />変額の文字は後水尾天皇自らの手による。

    浴龍池には二つの島が設けられていて、池の中央にある中島に窮邃亭(きゅうすいてい)があります。
    創建当時の建物として現存するのはこれだけと言われています。
    変額の文字は後水尾天皇自らの手による。

  • 浴龍池では船遊びが行われた。

    浴龍池では船遊びが行われた。

  • 庭園内の棚田は後に買い上げられ、もとの農家の方が代々米を作り続けているという。<br />ほうって置けば、背後に迫る市街に飲み込まれてしまうからと言う配慮だそうです。

    庭園内の棚田は後に買い上げられ、もとの農家の方が代々米を作り続けているという。
    ほうって置けば、背後に迫る市街に飲み込まれてしまうからと言う配慮だそうです。

  • バスで下鴨神社に向かい、名物のみたらし団子を食べました。

    バスで下鴨神社に向かい、名物のみたらし団子を食べました。

  • 境内を抜けて糺(ただす)の森を散策します。

    境内を抜けて糺(ただす)の森を散策します。

  • 目をこらすと、鬱蒼とした森の中に実に様々な鳥たちが群れ遊んでおりました。

    目をこらすと、鬱蒼とした森の中に実に様々な鳥たちが群れ遊んでおりました。

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