2017/12/10 - 2017/12/10
10位(同エリア932件中)
かっちんさん
小湊鐵道(こみなとてつどう)は五井~上総中野間39.1kmを大正・昭和初期に開業した鉄道です。
駅舎などの建造物は開業当初に近い状態で使用され、国の登録有形文化財(建造物)になっています。
また、東京に近い里山鉄道として、春に菜の花、秋に養老渓谷の紅葉など、観光鉄道の魅力があります。
2015年には大正12年製のC型蒸気機関車を現代版SLとして再現し、「里山トロッコ列車」を連結して走らせています。
そして、養老川沿いにある田淵の地層が地質時代の境界GSSPを示す第一候補地に選ばれました。
今後、正式にGSSPに認定されると、この地層に含まれる地磁気逆転地層(約12万6千年前~77万年前、更新世中期)を「チバニアン」(ラテン語で「千葉時代」)と呼称し、日本の地名が地質時代に登場する快挙となります。
今日は小湊里山鐵道に乗り、最近話題の「チバニアン」を訪れます。
今年の「チバニアン」へのシャトルバスの運行は、12月16・17日(土日)が最終です。
旅行記は、小湊鐵道HP、市原市教育委員会「市原市田淵の地磁気逆転地層」などを参考にしました。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 交通
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 高速・路線バス JRローカル 私鉄 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
小湊鐵道五井駅(ごいえき)
武蔵小杉から横須賀・総武線と内房線に直通運転している電車に乗り、五井に来ています。 -
小湊里山鐵道の旅(ポスター)
東京から日帰りで里帰りができる「小湊里山鐵道」の景色です。
春には菜の花畑、秋には養老渓谷の紅葉が楽しめます。 -
里山トロッコのSL
2015年より運行を開始した「里山トロッコ列車」を連結するSLです。
かつて小湊鐵道で活躍した大正12年製のC型コッペル蒸気機関車を現代版でリアルに再現しました。
ボルボ製クリーンディーゼルエンジンを搭載し動力としています。 -
五井機関区
五井駅ホームから見えます。
旅客輸送に使うキハ200形ディーゼルカーが並んでいます。 -
名物「あさりめし」
小湊鐵道五井駅改札口手前の通路で販売している「やり田」の駅弁「あさりめし」を昼食に購入。
あさりの風味が醤油味のご飯を引き立てています。 -
1日フリー乗車券
小湊鉄道全線乗り降り自由なので、今回はこのきっぷを利用します。 -
小湊鉄道駅舎群等(ポスター)
駅舎などの建造物の多くは、大正・昭和初期の開業当初に近い状態で使用され続けています。
駅舎10・橋梁5・隧道3・その他4の計22件の建造物が、国の登録有形文化財(建造物)として登録されています。 -
ホームにいるイノシシ石像(五井駅)
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上総中野行きの列車
昭和50年、日本車輌製のキハ212に乗ります。 -
車内は里山を訪れるハイカーたち
1週間前は養老渓谷紅葉狩りの乗客で超満員だったそうです。 -
扇風機(車内)
夏になると窓を開け、扇風機を回します。 -
スリムな列車ドア(車内)
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小湊鐵道沿線案内(車内)
全18駅の見どころが案内されています。
これから行く月崎駅の「チバニアン」はまだ掲載されていませんが・・・
では、月崎駅までの車窓を紹介します。 -
上総村上駅(国登録有形文化財)
昭和2年(1927)開業。 -
海士有木(あまありき)駅(国登録有形文化財)
大正14年(1925)開業。
海士(あま)はその昔漁夫(海人)の集落、有木は付近に有木城があったといわれています。 -
上総三又(かずさみつまた)駅
-
上総山田駅(国登録有形文化財)
大正14年(1925)養老川駅として開業し、昭和29年(1954)上総山田駅に改称。
大正時代の駅舎の形はどの駅もほぼ似ています。 -
ドア灯
一段低いステップを照らす照明があります。 -
馬立(うまたて)駅(国登録有形文化財)
大正14年(1925)開業。
馬立という名の由来は、鎌倉時代の頃、この付近で馬のセリが行われたという説と、馬の集結場の説があります。 -
車内で乗車券発売
車掌さんが車内で乗車券を発売しています。 -
列車の映る上総牛久駅(国登録有形文化財)
大正14年(1925)開業。
牛久地区は享保年間からの開拓で集落が生まれ、牛という字は沼を意味し、元は一帯が沼沢であったようです。
沿線で1番利用者の多い駅です。
上総牛久駅を過ぎると、田園風景が広がります。 -
イチオシ
きっぷを受け取る車掌さん(上総川間駅)
-
小さな上総川間駅
昭和28年(1953)開業し、田園地帯の中にある無人駅です。 -
上総鶴舞駅(国登録有形文化財)
大正14年(1925)鶴舞町駅として開業し、昭和33年(1958)上総鶴舞駅に改称。
「関東の駅百選」に認定され、テレビドラマ、雑誌のグラビアなどの撮影に使われています。 -
ホームに待合所のある上総久保駅
駅前に巨大な銀杏の木があるのですが、黄色い葉はすでに落ちていました。 -
高滝駅(国登録有形文化財)
大正14年(1925)開業。
近くに高滝湖、高滝神社があります。 -
里見駅(国登録有形文化財)
ここで反対列車との交換待ちで、4分ほど停車します。
里見の地名は、土地の豪族 里見氏からきたものと伝えられています。 -
駅弁売り(里見駅)
地元の「喜動房倶楽部」の人たちが、第一・第三土日、イベント時に産直品や焼き芋、祭り寿司、コーヒーなどをホームで売っています。
新聞紙の中身は焼き芋。つい買ってしまいました。 -
駅を守る木彫り人形(里見駅)
-
ここにも(里見駅)
ネコやフクロウもいます。 -
里山トロッコ列車(里見駅)
反対列車は上総牛久~里見~養老渓谷間を走るイベント列車でした。 -
SLが後押し(里見駅)
煙が出ていますね。 -
現代によみがえったDB4形機関車(里見駅に停車)
-
イチオシ
タブレットを運ぶ駅長さん(里見駅)
里見~上総中野間は、スタフ(棒状の金具)を持っている1列車だけが走れるスタフ閉塞区間に入ります。
上総中野からやって来た里山トロッコ列車からタブレット(スタフの代用)を受け取り、我々の乗っている上総中野行きの列車に渡すのです。
珍しい光景です。 -
イチオシ
バック運転するSL(里見駅)
トロッコの先頭車に運転台があり、ここからSLを遠隔制御しています。 -
ホッカホカの焼き芋
甘い焼き芋を車内でほおばりました。
旅の醍醐味ですね。 -
飯給(いたぶ)駅で降りる観光客
難読駅名ですが、日本武尊が東国の蝦夷を鎮圧する為、同地を通ったとき、住民から飯を献上されたところから名付けられたと伝えられています。
ここには大きなトイレがあるので、後で立ち寄る予定です。 -
月崎(つきざき)駅
「チバニアン」の玄関駅です。 -
月崎駅(国登録有形文化財)
大正15年(1926)開業。
15人ほど一緒に降りました。 -
列車のお見送り
五井から57分かかりました。
この先に養老渓谷があります。 -
地球磁場逆転地層「チバニアン」までの案内図
月崎駅から徒歩40分です。 -
シャトルバス
2017年11月19日(日)~12月17日(日)までの土・日・祝日は9時~15時まで、無料バスが運行されています。
バスは「チバニアン」近くの田淵会館入口まで所要時間10分位、そこから500m先の養老川沿いにある「チバニアン」まで歩きます。
バスは約30分間隔で運行されているので乗ります。 -
田淵会館入口から現地へ
バスは途中で自家用車の人たちも乗せ、30名ほどが現地へ向かいます。 -
ニッコリ顔のお地蔵さんがお出迎え
誰かに似ているような・・・ -
地球磁場逆転期の地層
養老川の河原に下り、崖面を見上げると露頭の地層があります。
地層は3つに分かれ、磁場逆転時代を赤、磁場がふらふらしていた時代を黄、現在の磁場を緑で案内されています。 -
3つの地層
露頭の各所に試料採取の穴が開いていますが、地磁気の逆転を連続して分析した跡です。
地磁気の逆転は、過去360万年間だけを見ても11回確認されています。
その最後にあたる77万年前に起きた逆転について、逆磁極期(赤)から過渡期の磁極遷移帯(黄)を経て、現在と同じ正磁極期(緑)に戻る様子が観察できます。
観察できる堆積層は、世界でイタリアの南部と房総半島の地層だけであり、なかでも田淵の地層は、観察に最適な条件を備えています。 -
イチオシ
地上に現れた海底の地層
養老川沿いの露頭「千葉セクション」の上の方に、1本の筋が見えます。
赤と黄の境目の筋は、およそ77万年前に御嶽山が噴火した時の火山灰の堆積層で、地磁気が逆転していた時代の目印になります。
そこから下はもっと古い時代、上は新しい時代の堆積です。
これらは海底で堆積した地層が、後に房総半島が隆起して、養老川の浸食作用によって崖になり、見えるようになったものです。
千葉セクションは地質時代境界のGSSP(国際標準模式層断面とポイント)の第一候補地に選ばれました。 -
養老川
水位の低い川です。 -
イチオシ
養老川
房総半島内陸部の麻綿原高原に源を発し、蛇行しながら北上し、五井のあたりで東京湾に注ぎます。 -
イチオシ
トンネル用水路(アクセス路)
田淵会館入口へ戻る途中で見つけました。
房総半島には素掘りトンネルが数多く残っています。 -
庚申塔(アクセス路)
享保十四と彫られています。 -
青空に映えるススキ(アクセス路)
この後、月崎駅に戻り、集落と集落を結ぶ素掘りトンネルの江戸道を歩きます。
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この旅行記へのコメント (2)
-
- 墨水さん 2017/12/20 22:11:39
- ステップ灯。
- かっちんさん、今晩は。
ステップ灯には、気が付きませんでした。
私が行った時は、気動車がもっと混んでました。(笑)
ほとんど、養老渓谷へ行く人々でしたが・・・。
なんでも、今や大変な事に為ってる様で・・・。
月崎駅からシャトルバスが出て、大賑わいの様で、正式決定したら現状ではダメですね確実に。
現場は、立ち入り禁止に為ってる様で・・・。
でも、立ち入ってるようですけど・・・。
私が行った時は、規制が無かった。(良い時行ったな~~っ、と。笑)
ネットでも、現場保全と観光施設(含、駐車場、科学館、土産物屋)が必要だと・・・。(笑)
現場は比較的生き易いし、川の上流部にも見所が有るので、複合型が良いかと。
墨水。
- かっちんさん からの返信 2017/12/21 12:02:25
- RE: ステップ灯。
- 墨水さん こんにちは。
気動車のステップ灯を見て懐かしく思いました。
墨水さんの地磁気逆転層の旅行記を見ていて、いつか行こうと思っていました。
11月にチバニアンが話題になり、訪れたときは混雑していて、現場は下から眺めるだけになっていました。
墨水さんは近くまで上がれる道に行けたのですね。
千葉が元気になるのであれば、周辺を整備して訪問客を増やしたいですね。
かっちん
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