2017年10月4日：第9回ダムカード収集の旅 栃木北西部編（前編）　今市ダム・栗山ダム・小網ダム の3ダム訪問　＆　ダムカードは無いけれど富山じゃない栃木の黒部ダム

2017/10/04 - 2017/10/04

ダムカード
近年人気のダムについての情報が記載されているカードです。

ふとした事から今年5月にダムカード収集巡りを始めて、
気が付けば早くも9回目です

第1回：神奈川編　2ダム訪問
第2回：神奈川編　5ダム訪問
第3回：埼玉県＆山梨県　7ダム訪問
第4回：山梨県＆長野県　6ダム訪問
第5回：東京都＆山梨県　3ダム訪問
第6回：神奈川丹沢周辺　3ダム訪問
第7回：群馬県北部周辺　7ダム訪問
第8回：群馬県＆栃木県　7ダム訪問

※第8回の様子はこちら
　https://4travel.jp/travelogue/11291271

第8回終了時点で、7都県の40施設を巡りました

今回の第9回は栃木県北西部編です。
前回に続き連休が取れたので、1泊2日でダム巡りを満喫
初日は栃木県北西部を中心にダムを巡り、1日で8施設を訪問しました。

相変わらず、あちこち立ち寄りながらの旅なので、
前編・中編・後編に分けてお届けします

前編は「今市ダム」「栗山ダム」「小網ダム」です

「栃木県」ダムカード収集の旅
対象ダム・・・・ 23
前編訪問数・・・ 3（13.0％）
累計訪問数・・・ 5（21.7％）
未訪問数・・・・ 18（78.3％）

※つたない文章＆写真ではありますが、是非最後までお付き合いください

エリア 鬼怒川温泉(栃木)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: 自家用車

本日は栃木県のダムカード収集の旅

栃木県には全部で23箇所のダムカード配布対象施設があり、前回2施設を収集済み

本日の目標は栃木県北西部を訪問
まずは鬼怒川温泉西部に在る揚水発電所の下池と上池である
・今市ダム（今市調整池）
・栗山ダム（栗山調整池）
続いて川治温泉地区の3ダム
・小網ダム（鬼怒川）
・五十里ダム（五十里湖）
・川治ダム（八汐湖）
更に川俣温泉に出て
・川俣ダム（川俣湖）
ラストは湯西川温泉に抜けて
・三河沢ダム（三河沢川）
・湯西川ダム（湯西川湖）

と頑張って8ダムを巡る予定、時間に追われず、時間が厳しくなったら適当に車中泊予定

出発前の愛車のＯＤメーターの値は125,121km
今日のドライブでどこまで伸びるのでしょうか？
※毎度おなじみの儀式、トリップメーターをリセットし、出発～！

まずは東北自動車道を目指します
東京都の西部、多摩地区在住なので、東北自動車道を利用の場合は大泉ICまで一般道を使い、そこから外環道に乗ります

前回の群馬編は少々寝坊してETCの深夜割引の時間に間に合いませんでしたが、今回は早起きして深夜割引の時間帯に高速に乗りました

ETC深夜割引は3割引きなので、「早起きは3文の得」ならぬ「早起きは3割の得」です♪

ETC深夜割引は支払い区間事に各種割引判定を行います
外環道と東北道は支払いが別々なので東北道で深夜割引を適用させるには
4:00前までに浦和本線料金所を通過する必要があります。

逆算して自宅を出発したつもりでしたが、制限速度で走っていたら
ピッタリと言うかギリギリと言うか3:58に浦和本線料金所を通過

東北道をのんびりと走って
5:00過ぎに宇都宮ICを降りて日光宇都宮道路へ

日光宇都宮道路今市ICから一般道へ

まずは本日最初の目的地
「今市ダム」にやって来ました
日光宇都宮道路「今市IC」から「今市ダム」までは県道を北上し17km程の距離

今市ダム
1986年（昭和61年）竣工の重力式コンクリートダム
堤　高　 75.5m
堤頂長　177.0m
ローラーゲート　　　　4門
ジェットフローゲート　2門

東京電力が所有する純揚水発電所の今市発電所の下池として建設されました

揚水発電所とは
電気需要が減った夜間に原発など発電変動が難しい発電機の電気を使い、下池の水を上池に汲み上げ、日中電気需要が増えた時に、上池から下池に水を落とし水力発電する仕組みです
電気は沢山貯める事が大変難しいため、電気エネルギーを水の位置エネルギーに変換し蓄電する訳です。
効率は70％程（つまり30％はロス）ですが、科学の粋を集めても現在もっとも効率的な蓄電方法だそうです

本来、昼の需要に合わせて昨夜中にダム水を上池に汲み上げておき、水位が低くなっている筈ですが然程ではありません。
冷暖房需要が減る中間期を迎え、電力需要が少なくなり、あまり利用していないのでしょうか
はたまた、原発が休止中なので恒常的に揚水発電の需要が少ないんでしょうか

ダム天端は道路になっています

今市ダムによって形成されたダム湖は名前が無く
単純に今市調整池と呼ばれています

前述の通り発電目的で水位変動が激しい場合があるので、他のダム以上に湖面に降りる事は制限されています

奥に見える山の上に上池である栗山ダムがある様です
その標高差約500m直線距離にして約3㎞

管理道路をぐるっと回って調整池の反対側まで来てみました
調整池を挟んで今市ダムが望めます

これぐらいの水位であれば
電力需要が多い時は、発電により上池から大量の水が流入し半日で満水になるそうです

栗山ダムからの放水口です
車のサイズから比較してもその大きさが伺い知れます

ダムの下端も目指して見ましたが、残念ながら関係者以外通行止め
勿論ルールは守って無理に侵入はしません

さて次なる目的地、今市発電所の上池「栗山ダム」を目指します
前述した通り、直線では約3kmですが、それはあくまで直線距離のお話

訪問するには一旦南下して山を下り
東進して鬼怒川温泉街から更に川治温泉を抜け
川俣方面に向かい、ぐるっと大回りして
北側から日蔭牧場経由でのアクセスとなります

写真は日蔭牧場入口

既に放牧シーズンは終わったのか、はたまた恒久的な閉鎖なのかはわかりませんが
訪問日の日蔭牧場は閑散としていました
道路上もあちこちにゲートがあり放牧中は通行者が自ら開閉する様です

夫婦山は800mはありそうな結構な長さのトンネルで抜けます

「栗山ダム」に到着です
「今市ダム」から「栗山ダム」までは
鬼怒川温泉→川治温泉→日蔭牧場を経由する必要があり40km程の道のり

「今市ダム」と「栗山ダム」は直線だと約3km高低差は約500ｍなのですが
車だと約40kmの道のり

年齢がばれますが、昔「私をスキーに連れてって」という映画で
志賀⇔万座が直線2kmですが、冬季は道路閉鎖の関係で菅平経由で大変という話が、ストーリーの肝になっていたのを思い出しました

栗山ダム
1987年（昭和62年）竣工のロックフィルダム
堤　高　 97.5m
堤頂長　340.0m
ジェットフローゲート　2門

東京電力が所有する純揚水発電所の今市発電所の上池として建設されました

ダム下端までは車で行けますが天端までは関係車両以外通行止め
歩行者は通行可なので徒歩で林道をダム天端に向かいます

ダム天端に着きましたが天端自体は関係者以外立ち入り禁止でした

先程訪れた下池の今市ダムが「中くらい」水位だったので上池の栗山ダムも「中くらい」の水位
本来、昼の需要に合わせて昨夜中にダム水を汲み上げておき、満水位の筈ですが然程ではありません。
やはり冷暖房需要が減る中間期を迎え、電力需要が少なくなり、あまり利用していないのでしょうか
はたまた、原発が休止中なので恒常的に揚水発電の需要が少ない？

純揚水発電ダムとは言え、豪雨等で急に水位が増加する場合もあるので、非常用洪水吐は勿論あります

栗山ダムによって形成されたダム湖も名前が無く
単純に栗山調整池と呼ばれています

湖上にボートを出して関係者らしき方々が点検をしていました

遠くに霧降高原方面が望めました
大笹牧場でしょうか？方角的には、あの向こうに中禅寺湖があります
中禅寺湖は先月行ったなぁ・・・

再び日蔭牧場を抜け、旧栗山村市街地方面に向かうと
日本最古の発電専用ダム「黒部ダム」があります

黒部ダム
1912年（大正元年）竣工の重力式アーチダム
堤　高　 28.7m
堤頂長　150.0m
ローラーゲート　8門

黒部ダムと言うと富山の黒部ダムが有名ですが、実はこちらの方が遥かに古くからある老舗ダム
1989年（平成元年）に大改修が行われゲート類は一新されてしまいましたが、提体は当時の物が使われている様です

重力式アーチダムなので、アーチの湾曲が美しいです

栃木県にも黒部ダムがあるとは全く知りませんでした
しかもこちらは大正時代からあったとは

黒部ダムによって形成されたダム湖も名前が無く
単純に黒部貯水池と言われています
湖上に架かる川治地区と川俣地区とを結ぶ県道の橋が美しいです

逆に県道の橋梁側から見た黒部ダム
ダムの提体は県道の旧道になっています

ちなみに日本最古の発電専用ダムというだけでは認められなかったのか
ダムカード配布対象施設ではありません

「黒部ダム」はダムカード配布施設ではありませんが
「今市ダム」と「栗山ダム」はダムカード配布施設です
但しダムでは配布しておらず鬼怒川温泉に在る
TEPCO鬼怒川ランドの隣、東京電力鬼怒川制御所で頂く事ができます
ダムカードを頂くため、再び川治温泉を抜けて鬼怒川温泉にやって来ました

TEPCO鬼怒川ランド 美術館・博物館

両ダムを訪問するため朝から沢山走りましたが
無事「今市ダム」「栗山ダム」のダムカードゲットです

※私なりの拘りで、訪問と入手の順序は別として、実際に訪問した場所のダムカードを収集したいので両ダムを訪問しましたが、実際は訪問しなくても鬼怒川制御所に来れば頂く事が出来ます

「栃木県」ダムカード収集の旅
全23ダム中第3号（本日の第1号）は

・今市ダム

右上の目的記号は「P」
□　F：洪水調節
□　N：流水の正常な機能の維持
□　A：かんがい用水
□　W：水道用水
□　I：工業用水
■　P：発電

右下のダム形式は「G」
■　G ：重力式コンクリートダム
□　HG：中空重力式コンクリートダム
□　A ：アーチ式コンクリートダム
□　GA：重力式アーチダム
□　E ：アースダム
□　R ：ロックフィルダム
□　MB：可動堰

なので
今市ダムは「発電」目的の
「重力式コンクリートダム」という事になります

今市（揚水）発電所の下池ダムです

続きまして
「栃木県」ダムカード収集の旅
全23ダム中第4号（本日の第2号）は

・栗山ダム

右上の目的記号は「P」
□　F：洪水調節
□　N：流水の正常な機能の維持
□　A：かんがい用水
□　W：水道用水
□　I：工業用水
■　P：発電

右下のダム形式は「R」
□　G ：重力式コンクリートダム
□　HG：中空重力式コンクリートダム
□　A ：アーチ式コンクリートダム
□　GA：重力式アーチダム
□　E ：アースダム
■　R ：ロックフィルダム
□　MB：可動堰

なので
栗山ダムは「発電」目的の
「ロックフィルダム」という事になります

今市（揚水）発電所の上池ダムです

「鬼怒川制御所」を後にして
「小網ダム」にやって来ました
鬼怒川温泉に在る「鬼怒川制御所」から川治温泉に在る「小網ダム」迄は国道121号線で10km程の距離

小網ダム
1958年（昭和33年）竣工の重力式アーチダム
堤　高　 23.5m
堤頂長　128.0m
ローラーゲート　3門

このダムの上流には大型のダム「五十里ダム」「川治ダム」がありマイナーな存在ですが、個人的にはこういうダムも大好きです

小さなダムなので満水になりやすいのでしょう
自由越流式の非常用洪水吐も大きめの設計ですし
本日の水位も満水位

ダム天端は遊歩道になっています
川治温泉駅から龍王峡までの遊歩道の一部になっています

ダム天端より下流方面を望む
このすぐ先に龍王峡があります

2014年に訪問しましたが中々素敵な場所でした
※その時の様子はこちら
　https://4travel.jp/travelogue/11026272

小網ダムは鬼怒川を堰き止めていますが、ダム湖は特に名前はありません
この800m程上流で鬼怒川と男鹿川に別れ
更に僅か1kmほどで
男鹿川は五十里ダム
鬼怒川は川治ダム
があります

小網ダムのダムカードはダム左岸にある管理所で頂くことが出来ます

「栃木県」ダムカード収集の旅
全23ダム中第5号（本日の第3号）は

・小網ダム

右上の目的記号は「P」
□　F：洪水調節
□　N：流水の正常な機能の維持
□　A：かんがい用水
□　W：水道用水
□　I：工業用水
■　P：発電

右下のダム形式は「G」
■　G ：重力式コンクリートダム
□　HG：中空重力式コンクリートダム
□　A ：アーチ式コンクリートダム
□　GA：重力式アーチダム
□　E ：アースダム
□　R ：ロックフィルダム
□　MB：可動堰

なので
小網ダムは「発電」目的の
「重力式コンクリートダム」という事になります

さてこの後は、鬼怒川方面の大型ダム群「五十里ダム」や「川治ダム」を目指します

とは言え長くなってきたので、後は「中編」に続きます

※つたない文章＆写真に最後までお付き合い頂きましてありがとうございました
引き続き「中編」もご覧頂くと幸いです