世界遺産を訪ねる旅　～　スペイン・メリダ　～

2015/09/22 - 2015/09/22

　２０１５年９月２０日から９月２７日までスペインを旅しました。マドリードから入りカセレス、メリダと銀の道を抜けてセビリアに出ます。さらに南下してジブラルタルから一日ツアーでアフリカに行きました。その後コルドバに出て、マドリードに戻るというプランです。旅行記を書くつもりで旅を２０１５年にはしていなかったので、写真はトビトビで脈絡に欠けます。しかし、最近は形に残しておきたいと思うようになりました。この旅行記は特に印象が強かったメリダをまとめて書きました。メリダの気温を知りたくてネットで検索するとメキシコのメリダが出てきます。スペインの植民地だったことが地名から分かります。今はメキシコのメリダの方が有名でスペインの本家の知名度が低いことがとても興味深いです。

エリア メリダ(スペイン)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 4.5
• グルメ: 4.5
• 交通: 3.0

• 交通手段: 高速・路線バス 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

メリダはBC２５年にはローマ帝国の属州としてトレドを出発してヒホンを繋ぐ銀の道の要衝として栄えていました。

3世紀には教会が建設され、イベリア半島へのキリスト教の布教に貢献しています。私が泊まったこのホテルは元修道院。改造してホテルにしています。パラドールに一度は宿泊する事をお勧めします。

　私が泊まったのは３階の部屋でした。下を見ると池があって、周りで食事ができるようになっています。お部屋は修道士さん達が住居にしていた厳かな雰囲気のある部屋でした。少し暗かったです。

正面入り口です。ホテルではなかったのでとても狭い感じを受けました。

ローマ橋へ行く途中の市場の屋根の表示です。

一瞬ブタがいてビックリしました。

よく見るとお肉屋さんの置物でした。牛もいます。

　近づいて来ました。アルカサルの表示です。アルカサルはローマ橋を守っていた城です。メリダにはこのような表示を時々見かけました。

出てきました。川です。橋は？

　素敵な橋です。これが紀元前２５年頃にできたというのですから凄い技術を持っています。

そして、現在も歩行者専用の橋として使われているのです。

全長７９２mです。

これは川の水です。アルカサルの中に階段があって下りられました。

端の上から見える景色です。流れは緩やかで緑の中をゆったりと流れていました。

街路灯のようなものがありますが、電気はどこから？

　橋にはところどころにこのようなベンチがあって、休憩することが出来ます。勿論石でできています。

　一休みして通る人を見ていました。BC２５年にもこんな風にここで待っている人がいたのでしょうか？

　途中が飛んでしまいますが、これはモザイクの床。ローマ劇場の入り口を入った所にありました。

　風雨にさらされないように屋根が掛けられています。まだ作業中みたいに見えました。

発掘した跡にも見えます。

このモザイクは少年の絵のように見えます。

建物の中にもモザイクがありました。

部屋の全景です。

出てきました。大理石の柱です。神殿風に配置されています。

紀元前２４年にアウグストゥス帝の娘婿アグリッパによって建設されました。

神殿と言ってもおかしくありません。

全景です。３２本あります。

　そして、ここが舞台の上から見える景色です。6000人を収容することが出来ます。
とてもいい気分でここに立ちました。２０００年を経て今を生きている私がここに来ることが出来る幸せを感じました。

劇場は半円形です。やはり舞台の上に立っている観光客がいます。

　夏にはここで古典演劇フェスティバルが行なわれるそうです。現役の劇場でもあるのです。歴史を感じながら演劇を上演することでしょう。

すごい！

迫力ある劇場だと思いませんか？　舞台の後方の神殿が何とも言えません。

よく壊れずに２０００年も柱が立っています。

　斜めから見た景色の方が立体的です。「小ローマ」とメリダが呼ばれるのは、当然だと思います。

　ローマ劇場で時を忘れて遺跡を見入っていました。好きなだけいられるのは個人旅行の強みです。メリダを訪問する機会はもうありそうもないので。

劇場に続く入り口の上部です。

舞台へ続く入り口の全景です。

　先は行き止まりになっていますが、かってはここから俳優さんたちが出てきたのでしょう。入り口には文字が書かれていましたが、読めませんでした。

　再び舞台に上りました。首のない像は痛々しいです。２階はかってはどのようになっていたのでしょうか？

　舞台の下は少し低くなっています。ここに立って劇を演じ６０００人の観客に見られる気分は最高でしょうね。かなり大きな声で演じないと後ろの席まで声が届きません。

　中央は空いています。ローマ劇場の外へ出ることが出来ました。真ん中の上部に像があります。

　真ん中の像ではありません。真ん中の通路を進むと初代皇帝のアウグスト（シーザー甥）と書いてある像がありました。

　円形劇場です。紀元前８世紀に建設されました。剣闘士や戦車競技、模擬海戦などが行われたそうです。

座席の石段の破損は大きくほとんど崩れていました。

　収容人数は１４０００人だそうです。ずいぶんたくさんの人が集まって余暇を楽しんだのでしょうね。こんな保存状態ですがローマ劇場を含めて世界遺産に登録されています。

　これはすぐ隣にあった国立ローマ博物館の壁面にあるモザイク。
　この博物館にはメリダで発掘されたコイン、彫刻、宝飾品、陶器、ガラスなどローマ時代の遺物が展示されていました。

　狩猟をして生計を立てていたのでしょう。このモザイクのコレクションは見事でこの博物館のメインでした。

地下にあるローマ時代の発掘現場です。ローマ時代の墓や家がありました。

　メリダがかってローマ帝国の属州で栄えていた時代があり、スペインの中のローマを垣間見ることが出来た旅でした。