中国の世界遺産No.2：「北京と瀋陽の明・清王朝皇宮」の一つ、北京の故宮博物院（紫禁城）を訪れる

2017/08/31 - 2017/09/01

マレーシア滞在中の週末、独立記念日とイスラム教祝日を含む4連休に中国の首都北京を訪れることにした。クアラルンプールから北京への距離は日本へ飛ぶのと同じくらい、時間的には約７時間で、日本から行く方が近いのに何をわざわざ、と思われる方は正解である。距離的にも時間的にも日本から飛ぶ倍かかることは間違いないが、クアラルンプールからはLCCのエアアジアが格安のチケットを販売しており、今回も４連休に合わせて早めに626リンギット（約16,000円）のチケットを予約しておいた。ちなみにクアラルンプールはLCCが多数発着しているため、世界一航空券が安い街だそうだ。そして何よりもマレーシアはイスラム教に加え、中国人、インド人の宗教祝日、さらにはクリスマスのようにキリスト教の祝日まで休日にしており休みが多い。長期休日はないが、短期間の海外旅行に出かけることは日本よりはるかに容易である。

最近池上彰の著作を愛読しており、中国という国に対して特に身構えてしまう。これまでことさらに中国を避けてきたわけではないが、仕事で中国を訪れたことはなく、観光では香港、マカオを除けば3回目、首都北京は初めてである。旅行記に政治的なことを書くべきではないことは承知の上で書かざるを得ない。それは圧倒的に多い警察官と監視カメラの数に象徴されているように、一党独裁の監視国家であることだ。この国ではFacebookもLineも使えない。Yahoo、Googleは使えたが、すべてが監視されている、と思ったほうがよい。また日本で多く見かける中国人の公衆ルール無視の傍若無人な国民性、ビジネスルール無視のコピーの横行、領土問題に対する外交姿勢、中国を嫌いになる要因は余りにも多い。これはもしかしたら小生の中国に対する知識が不足しているせいか？、この機会にどうしても北京を訪れなくてはならない、と思った。

中国について非常に興味深いのは世界遺産の数である。北京には近郊も含め6ヵ所、これはロンドン、ローマの4ヵ所、パリ、ベルリン、モスクワの3ヵ所を凌ぎ、一都市としては恐らく世界最多である。今回の滞在でこの6ヵ所、故宮博物院、頤和園、万里の長城、明の十三陵、周口店、天壇、すべてを訪れたので順にご紹介する。なお世界最多の世界遺産を持つ国はイタリアであったが、毎年かなりの数が追加されており、最新情報によれば中国はイタリアと並び51ヵ所となったそうだ。歴史の長さ、国土の広さから言っても当然かもしれないが、軍事、経済力の強大化とも無関係ではないだろう。

前置きが長くなったが、故宮、または紫禁城についての知識は映画「ラストエンペラー」程度しかないので、以下引用しておく。
「紫禁城は明清朝の旧王宮である歴史的建造物。「北京と瀋陽の明・清王朝皇宮」の一つとしてユネスコの世界遺産に登録された。面積は 72万m2 あり、世界最大の木造建築群である。紫禁城は、もともと元朝がつくったものを明朝の成祖永楽帝が1406年から改築し、1421年に南京から北京へ都を遷してから、1912年の清朝滅亡まで宮殿として使われた。1924年以後は故宮と呼ばれ、ルーヴル美術館などの例に倣い1925年に博物館（故宮博物院）として使用され、現在は建物自体も明と清の歴史を伝える故宮博物院として一般開放されている。」

なお、故宮の南に鉄道博物館があり立ち寄った。中国の高速鉄道はドイツ、日本、イタリア、スウェーデンなどの各国の最新鋭電車を導入している鉄道大国、中でもドイツのICEタイプがお気に入りのようで、この博物館には現物大、縮小模型が展示されている。鉄道ファンとしては複雑な気持ちにさせられる。

エリア 北京(中国)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0
• ホテル: 4.0
• 交通: 3.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 3万円 - 5万円
• 交通手段: 鉄道 観光バス タクシー 徒歩 飛行機
• 航空会社: エアアジアX
• 旅行の手配内容: 個別手配

北京首都空港は2008年のオリンピック開催時に第3ターミナルを開業、世界最大の空港ターミナルビルで設計はイギリスの建築家、ノーマン・フォスター

2008年オリンピック開催前に開業したエアポートエクスプレス、25元と安く、市内東直門まで30分以内

エアポートエクスプレス社内、快適だ

今回の宿は東直門駅から徒歩15分のホリデイイン・エクスプレス

花畑の向こうに見える人民大会堂、政治の中枢だ

毛主席紀念堂

花畑の向こうに見える人民英雄記念碑と天安門

監視カメラの数に驚かされる

監視カメラ付きの照明塔の向こうに見える天安門

何やら抗議している市民、カメラを向けたらすぐ警官が制止に来た

天安門は外装を改修中、毛沢東だけは隠していない

改修を終え真新しい太和門の近景

改修を終えたばかりの太和殿

歌を歌いながら行進する若者たち

正面から見る太和殿

太和殿の近景

斜めから見る保和殿

保和殿の全景

保和殿の内部

改修を終えたばかりの建物

紫禁城の建物

交泰殿の全景

乾清宮

紫禁城内部の建物

紫禁城内部の建物

紫禁城北部の庭園

紫禁城北部の庭園

ドームのある建物

延輝閣

承光門

順貞門

故宮の北の景山公園の万春亭

景山公園の全景

神武門に「故宮博物院」の看板が掲げられている

神武門の近景

中国鉄道博物館のファサード

毛沢東号の看板

ドイツICEモデルの原寸模型

各国から導入した新幹線電車

ドイツICEと電気機関車の模型

この旅行記へのコメント （1）

• tadさん 2017/09/17 19:21:00

  スモッグは？

  いろいろ問題の多いところですね。ところで、スモッグへの言及がありませんでしたが、
  私が近年降り立った記憶では、強烈なスモッグで、樹木の葉っぱには灰のようなものが降り積もっていました。多少、写真では、青空風に見えますが？