2017/06/30 - 2017/06/30
4位(同エリア76件中)
かっちんさん
有珠山(うすざん)は20世紀に4度の噴火が起き、活きている火山です。
中でも記憶に残っているのは、1943-45年に麦畑を押し上げた「昭和新山」の誕生、1977-78年に山頂火口原が隆起した「有珠新山」の誕生です。
特に、2000年の山麓・洞爺湖温泉すぐ裏の噴火では、噴火予測に従って事前避難に成功し、死傷者が出なかったことです。
外輪山遊歩道は、次々と新しい山ができた有珠山と銀沼火口群を取り囲み、南側に太平洋の噴火湾、北西側に羊蹄山やウインザーホテル洞爺など、大パノラマ絶景が見渡せます。
銀沼火口群は1977年の噴火により森林や植生が破壊され、火口に変身したところで、火山灰の地層が縞模様になって現れています。
外輪山遊歩道は有珠山ロープウェイ山頂駅から往復2時間程度で歩け、火の山・有珠山を体感でき、6月下旬に咲く白い花のカンボク、綿毛の飛ぶオノエヤナギ、黄色い絨毯のブタナなども楽しめます。
旅行記は、有珠山ロープウェイの資料、国土地理院の基準点・測地観測データHP、伊達観光物産情報サイトなどを参考にしました。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 高速・路線バス 新幹線 JR特急 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
鹿の乗車口(新函館北斗駅ホーム)
東京駅朝一番の新幹線で新函館北斗駅に来ました。
新函館の在来線ホームには、車両の乗車口を示す案内札が「ABCD・・・」で表示されています。
「D」は鹿専用の乗車口と思いきや、鹿の英訳"deer"の頭文字でした(笑)
手前の数字「7」は7両編成の列車の先頭停止位置を示すもので、数字で案内するとこの下に並ぶ人がいて混乱したのではと想像できます。 -
札幌行き特急「スーパー北斗」に乗ります
-
美しい姿の駒ケ岳(車窓)
今日は晴れ渡り、小沼から駒ケ岳が見えます。 -
秘境駅だった東山駅通過
今年の3月に廃止された駅です。
板張りの短いホームが残り、駅名板が外されています。 -
秘境駅だった姫川駅通過
やはり今年の3月に廃止され、信号場になった駅です。 -
「ようこそ!洞爺湖有珠山ジオパークへ」
洞爺駅に到着し、列車を降ります。 -
洞爺・有珠周辺の地図
有珠山へ行くには、洞爺駅前からバスに乗り、洞爺湖のバスターミナルで昭和新山行きバスに乗り換えます。
昭和新山から有珠山ロープウェイで山頂駅へ向かい、外輪山遊歩道へ行くことができます。 -
洞爺駅前バス停
ここから道南バスで洞爺湖へ向かいます。 -
洞爺湖温泉バスターミナル
有珠山の西側の山を越え、洞爺湖に下りてきました。
ここで昭和新山行きのバスに乗り換えます。 -
得トク クーポン券
バスターミナルにある観光案内所で、有珠山ロープウェイ割引券をもらいます。
往復料金1,500円が1,350円になります。 -
有珠山ロープウェイに乗車
ここの住所は有珠郡壮瞥(そうべつ)町字昭和新山で、洞爺湖町の隣です。
大型106人乗りゴンドラが15分間隔で運行し、乗車時間は6分です。 -
青色の洞爺湖(ゴンドラ車窓)
中島のある洞爺湖、遠くに富士山のような羊蹄山が見えます。 -
昭和新山(ゴンドラ車窓)
1943-45年に麦畑を押し上げた「昭和新山」が見えます。 -
そろばん玉の「ドロノキ」
山頂駅で降り、「有珠山火口原展望台」まで遊歩道を歩きます。
「ドロノキ」は噴火後の荒れ地に、真っ先に生えパイオニアツリーとも言われる有珠山を代表する樹木です。
初夏には綿毛のような種子が舞います。 -
イチオシ
ポーズが大好きな中国からの観光客
-
「有珠山火口原展望台」
山頂駅から歩いて7分のところに、有珠山の南東外輪山から眺める「有珠山火口原展望台」があります。 -
噴火湾のパノラマ(展望台)
-
「銀沼火口」(展望台)
1977-78年噴火で、森林や植生が破壊され、銀沼は火口に変身しました。
噴火前の火口原は森林に覆われ、牛たちが草をはみ、静かな銀沼だったとは想像がつきません。 -
「外輪山遊歩道」入口
ほとんどの観光客は展望台で引き返し、この先の景色のいい外輪山遊歩道には立ち寄りません。
外輪山は一周できず、終点の南外輪山まで片道1時間ほどです。 -
外輪山の馬の背を通る遊歩道
東屋が小さく見えるところが「火口原展望台」です。
火口原の見える展望台は全部で3ヶ所あり、奥へ行くほど火口原に近づきます。 -
渡島半島の駒ケ岳
噴火湾を挟み函館方面の駒ケ岳が見えます。
手前の煙突は北海道電力の伊達火力発電所です。 -
斜度45度の急な階段
外輪山の馬の背まで、269段の階段を降ります。 -
「有珠新山」と「小有珠」(右から)
左に外輪山が見えます。 -
「外輪山遊歩道」
しばらく平坦な草地を歩きます。 -
イチオシ
噴火湾と室蘭方面の眺望
長い高架橋は道央自動車道、鉄道の室蘭本線は海岸沿いを走っています。 -
振り返ると
斜度45度の階段と山頂がギザギザした「大有珠(1853生)」が見えます。 -
「大有珠(右)」から続く山は
昔からあるなだらかな「オガリ山(1822生)」、隣が「有珠新山(1977生)」で、噴火のたびに新しい山ができました。 -
「有珠新山(右)」の隣は
「小有珠(1663生)」があり、植生のない窪地が「銀沼火口群(1978生)」です。 -
「有珠新山」と「銀沼火口群」
段々と火口に近づいて来ました。 -
噴火湾に突き出た「アルトリ岬」
-
「火口原展望台」
外輪山遊歩道入口から30分歩き、火口原が近くに見える展望台に来ました。 -
東屋(火口原展望台)
この展望台にはトイレもあります。 -
火山灰に覆われた「有珠新山」
有珠山では1853年の噴火以降120年余りの間、山頂噴火が起こらず、1977年の噴火まで山頂火口原は森林に覆われていました。
1977年8月に始まった山頂噴火では、マグマが地下から押し上げた断層ができ、噴火後も4年7ヶ月の間隆起を続けた結果、火口原の中央が約180m盛り上がった「有珠新山」が誕生しました。
「有珠新山」は溶岩が新しく地表に出なかったので「潜在ドーム」と呼ばれています。 -
イチオシ
「小有珠」と「銀沼火口群」
1977年の噴火では軽石噴火が収まった3ヶ月後に、「有珠新山」の南側に相次いで14個の火口ができました。
そのうち1978年7-10月に繰り返されたマグマ水蒸気爆発により一つにまとまり、「銀沼火口」となりました。 -
「火山変動リモート観測装置」
国土地理院が2007年に設置した旧型「REGMOS(レグモス)」です。
「REGMOS(GNSS火山変動リモート観測装置)」は、活動的な火山において電子基準点を補間して詳細な地殻変動をとらえることができます。
火口の様子を確認する監視カメラも付いています。 -
遊歩道はさらに続き、終点の展望台を目指します
-
眼下に見える有珠湾
リアス式海岸の天然の良港として知られています。
冬になるとシベリアからオオハクチョウが飛来し、有珠湾(有・スワン)の文字どおり白鳥のメッカになります。 -
ブタナの群落
-
噴火湾の西方向
虻田(あぶた)漁港、豊浦、長万部方面です。 -
有珠町への下山口
遊歩道から左に分かれ、有珠町へ下りる登山道があります。 -
有珠山の平穏を願う石仏
-
善光寺奥の院
有珠湾に面したところに「有珠善光寺」があります。 -
「南外輪山展望台」
遊歩道の終点に到着。
外輪山遊歩道入口から1時間かかりました。 -
イチオシ
縞模様の「銀沼火口」壁上部
現在でも火山灰の地層が約200枚確認できます。
当時、毎日繰り返して噴火が続いたことを示しています。 -
有珠新山の噴煙
-
イチオシ
展望台から眺める「洞爺湖」と「羊蹄山」
-
「ザ・ウインザーホテル洞爺」
洞爺湖と噴火湾の両方が一望できる高級ホテルです。 -
展望台から眺める噴火湾
では、遊歩道を引き返します。 -
帰りの遊歩道
-
有珠山に残る枯れ木
-
白い花のカンボク
初夏にアジサイに似た花が咲き、秋には赤い実をつけます。
葉は3つに割れています。 -
帰りは「魔の269段階段」
-
可愛らしい「エゾノコリンゴ」
-
イチオシ
「オノエヤナギ」のリュウジョ(柳絮)
今の時期、白い綿毛が飛び交っています。
この後、ロープウェイで下り、1977年火山遺構公園へ向かいます。
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
2
54