最後から2番目の秘境へと　（2）

2017/08/03 - 2017/08/05

今庄を出て、敦賀を経由して大垣へ向かう。翌日は馬籠宿まで。
距離的には敦賀に向かわずまっすぐに琵琶湖方面へと向かった方が良いが、旧北陸本線を走ってみることにした。
その後大失敗だったのが、グーグルマップの徒歩ルートに従って関ヶ原に向かったこと。この検索条件はとにかく最短距離を探索するようで、砂利道や獣道のような道を案内することに加えて、傾斜をまったく考慮してくれない。自転車には非常に相性が悪い。といって、自動車用の案内では使い物にならないし。なかなかいいナビがない。

大垣では駅近くの「ホテルグッディ大垣」宿泊。古いホテルだったが、まあ悪くはなかった。居酒屋の方はあまり当たりという感じはせず。

翌日は少し早めに出発。何せ暑い。ルートは途中からひたすら国道19号を走るが、アップダウンが激しい。加えて、自動車のマナーはすこぶる悪く、特に大型車の幅寄せには何度も震え上がった。歩道を走ろうにもほとんど整備されておらず草どころか木が生えているような状態のところまである。愛知、岐阜は自転車で行きたくない都道府県不動の一、二位だ。

エリア 南条・今庄(福井)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• ホテル: 4.0
• グルメ: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 旅行の手配内容: 個別手配

鉄道跡が道路になったところは比較的カーブと傾斜が緩やかなのだが、ここ旧北陸本線は別格。難所といわれるゆえんだ。

最も高い峠となる山中峠までに二箇所もスイッチバックの場所があった。

山中信号所 名所・史跡

山中トンネル。
全面通行止めという不吉な看板があったが、途中の関係者とおぼしき人たちも何も言わないので、行ってみることにした。

最初のトンネルを抜けるとチラリと敦賀湾が見えた。
美しい海だが、ちょうど見えている山の向こうが、おそらく敦賀原子力発電所。ここから原発銀座が始まる。

工事のおかげか車は全くなく、久しぶりに心地よく下ることができた。唯一一箇所、北陸自動車道を越えたところにあるトンネルは、狭い上に明かりもなく、かなり怖かった。当然ライトはつけているが、路面の状態が不安だったので、押して歩いた。

敦賀駅に到着。
この辺りから猛烈な向かい風になった。

敦賀駅 駅

小さめの動輪。

台風の影響だろう、わずかに雨交じりの強風。
これがなければ心配したほどきつい峠ではなかった。

近江塩津駅。ここにはいささか苦い思い出がある。
本格的に自転車旅行を始めて間もない頃、ちょっとした仕事で近江八幡に来ることがあった。日程としては1日半まるまる空く日があったので、自転車を持ってきて、琵琶湖一周にチャレンジした。時計回りで回ったが、高島市辺りから大雨。琵琶湖の北の山の方を走っていると異常に重い。自転車を確認すると、変速用のケーブルが緩んでしまい、重いギアから変速できなくなっていた。雨の中修理しようとしたが、ケーブルを止めるナットがなぜか普通使うものと違う大きさになっていて、持ってきた工具では対処できず、どうにかここ近江塩津駅まで来て、輪行で帰った。

「道の駅 塩津街道あぢかまの里」でお昼。食堂は意外に高かったが、「鴨そば」が600円と安く、川エビのかき揚げの香りも良かった。

その後、ちょっと異常な蒸し暑さで、ひどい眠気に襲われた。「小谷城跡ガイド館 浅井三代の里」という看板があったので、休憩のつもりでちょっと立ち寄ったが、何もない。プレハブみたいな建物にご自由にお入りくださいとあったが、中が全然見えないので、なんとなく不安で入らなかった。

そこからほどなく「道の駅 浅井三姉妹の郷」。
お市は捨てて浅井三姉妹なのね。

グーグルマップの魔の手にかかったのが、ここら辺り。
素直に365号を走らせてくれれば良いのに、一番きつい道を走らされた。

以前来たときの関ヶ原は何もなかったが、現在はこのようにユニークな風景になっていた。

石田三成陣跡 名所・史跡

こちらは島左近陣跡

ちょっとした休憩施設。どちらかというと家族向け。
甲冑を貸し出ししていて、親子連れが屋外で写真を撮り合っていた。

大垣に宿泊し、次の日は一路馬籠宿まで。

ここは墨俣の一夜城。こんなに立派じゃなかっただろう。

墨俣一夜城 美術館・博物館

今日もとにかく暑く、しかもかなり激しいアップダウン。しかも割と狭い道で幅寄せバリバリ。くたびれた。
ボトルの水が切れた頃、やっと自販機を発見。「いこい」というお店も気になったが、14時も回っていたのでこちらは諦めた。

いこい グルメ・レストラン

くたびれて落合宿はほとんどスルー。
やっと馬籠宿の入り口に。
しばらく行くとかなり急な坂道。時間的には17時前だったので、ここは無理せず押して歩く。
途中、地元の人と少し話すと、宿はもうすぐとのこと。
ところが、道は古い石畳。押していてもタイヤは滑るし、ゴツンとはまって足にペダルが当たったりするしとここで一番消耗した。

どうにか到着した今宵の宿「梅の家」。お客さんは誰もなく、貸し切り状態。
若いご夫婦であまり接客という風はなかったが、料理はおいしく居心地は悪くはない。夕方からは涼しく、窓を開けて寝た。

民宿 梅の家 宿・ホテル