2016/12/16 - 2016/12/18
245位(同エリア378件中)
ちゃおさん
今は冬の季節で桜は全く咲いていないが、知覧基地に向かう進入路は両側に数百mに渡って桜並木が続いている。4月の花の季節には見事なものだろう。桜と大和魂。散り際の見事さを歌った過去の歌人は数多いて、何時の頃からか命短し桜の寿命が命惜しまぬ軍人の行動規範に結び付けられ、桜は軍歌にも歌われるようになった。この桜並木が尽きる正面に知覧特攻平和会館がある。車を降りて開館へ向かうまでの間、厳かな気持ちになる。自分の命を投げ出し、国の為に死んでいった若者。人生に選択の余地もなく、真っ直ぐ突き進んで行った。
会館内は、昨日訪問した鹿屋の海軍特攻記念館と同じような展示品が並べられていて、使用していた遺品、両親に宛てた手紙、遺書、どことなく淋し気な笑顔の写真、愛機と共にある写真、等々、見るにつけ痛ましい限りであるが、残念ながら、この会館は昨日の鹿屋と違って、全館撮影禁止であり、艦内の状況を写真に収めることはできなかった。
ただ会館の外は撮影自由で、復元された半地下壕の兵舎などもあって、出撃直前までこの薄暗い兵舎で寝起きしていた当時の厳しさ、張り詰めた空気のようなものが感じられた。二十歳になるかならないか、今から見れば年端も行かないような青少年が、国家や家族の為とは言え、自ら身を投じて敵艦に向かって行った。その強靭な精神力を思うと、齢70にもなる自分が、ただ単に馬齢を重ねてきたに過ぎない人間の小ささを感じるのだった。
半地下壕は通り抜けできるようになっていて、僅か半畳程の布団がきちんとたたまれ、これがその当時のものか複製かは知らず、日一日と迫る出撃の日、礼儀正しい中での他愛のない笑い、2-3人、4-5人が車座になっての酒の酌み交わし・・、或いは薄暗い灯火の元での必死の日記。とても耐えられることではない、地下壕の中ほどからは急ぎ外に出た。外も又林間の中にあって、小暗く、重い空気は変わるものでなかった。
- 旅行の満足度
- 5.0
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
ちゃおさんの関連旅行記
知覧・南さつま・日置(鹿児島) の旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
0
11