2017/05/26 - 2017/05/31
50位(同エリア1730件中)
ひらしまさん
去年イランのペルセポリスを訪ね、あれを破壊したのはアレクサンドロス率いるギリシャ(マケドニア)軍だったことを知った。そして、その前にアテネの旧アクロポリスがペルシャ軍によって破壊されていたことも。
紀元前5~4世紀の世界の中心で覇を競い合ったのが今のイランとギリシャ。一方のペルセポリスだけ見てアクロポリスを見ないというわけにもいかない。
今年はギリシャへ行こう、経済危機も少しは落ち着いてきたみたいだし。
〈旅行時の実質レート 1ユーロ≒127円〉
- 同行者
- カップル・夫婦
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
初めてのギリシャなのに、乾いた土地に灌木の茂みが点在する眺めには見覚えがある。そうだ、トルコやシチリアと同じ、地中海地方の風景だ。
イスタンブル経由のターキッシュエアで朝9時頃アテネ空港に着き、 空港からシンタグマ広場へ向かうバスの中で感じたギリシャの第一印象。
さて、シンタグマ広場から近いホテルへは近いにもかかわらず道を間違えてしまった。
でも、私にはよくある失敗なので手は打ってある。妻のスマホに入れてきたグーグルのオフラインマップを呼び出して、それを見ながら無事ホテル到着。通信料金もかからずとても便利で助かる。
まだ午前中だけど部屋に入れてもらえ、写真は部屋の窓から横の方に見えるロシア教会。 -
ニューホテルという名前だけあって、部屋はモダンなデザイン。1泊235ユーロ。
背もたれがはしごのようになっている椅子があって、それはその後洗濯物を干すのに活用させてもらった。
このホテルには、サントリーニから戻ってからも含めて3泊した。その間のエピソードをいくつか。
2泊目の朝食に行くと先客は1組だけだったのに、窓際に通されず、あとから来た白人客はグループ以外はすべて窓辺の席だった。こういう経験、アジア・アフリカではしたけどねえ…。
もっとも、構えていった3泊目はすんなり窓際へ。
2泊してチェックアウトする時、クレジットカードにPIN入力したにもかかわらずサインを求められ、疑問を呈すると不要となった。あれは何のサインだったんだろう。
3泊目のチェックアウトの時は、請求金額が1ユーロ多い。指摘すると寄付分だという。寄付には賛成だけど、勝手に寄付させるやり方には反対なので断った。
全体的にはそう悪くないのだけど、あれっと思うことの多いホテルだった。 -
この旅最初の目的地は考古学博物館。
1駅だけだが地下鉄で移動する。
地下鉄の切符は簡単に買えたものの、改札でほかの人をまねて読み取り部に切符を押しつけても反応しない。どうするんだろうと首をかしげていたら、あとから来た女性が壁に取り付けられている刻印機を教えてくれた。日本と違って、ICカードは改札機を、従来型の切符は刻印機を通すシステムらしい。
オモニア広場駅で地上に出て、すぐ目についたこの店で軽い昼食をとることにした。
しかし、注文をさばくのに時間がかかること。妻がカプチーノなんか頼んだせいもあるが、ずいぶんと待たされた。
こんなに非能率だからギリシャ経済はうまくいかないのだ、とブーブー言いながら2階で食べたサンドイッチもケーキも、しかし、おいしかった。
うーん、効率なんかより味の方が大切、というのがギリシャ人の哲学なのかも。 -
国立考古学博物館はギリシャを代表する博物館で、質量ともに見ごたえがある。内部はちょっと複雑。
以下、いいなと思った展示品を10点だけ年代順に紹介しましょう。 -
ギリシャ最古、紀元前3千年~2千年にキクラデス諸島で栄えたキクラデス文明の大理石の妊婦像。
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同じく女性像。現代の作品に見える。
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これもキクラデスの陶器。ユーモラスなハリネズミの花瓶。
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イルカが飛び出しそうに描かれた甕(かめ)。紀元前1500年の大噴火で失われたサントリーニ島のアクロティリ遺跡の出土品。
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ミケーネのアクロポリスから出土した象牙の置物。紀元前14~15世紀。
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ゼウスあるいはポセイドンのブロンズ像。紀元前5世紀。海底から発見された。
古代ギリシャでは男性同性愛が盛んだったこととつながるのだろうか。この時代、男性の裸体像が人気で、女性裸体像はまだ作られていなかったそうだ。
たしかに男の目から見ても美しい。 -
シンタグマ広場から出土した弔いのモニュメント。紀元前420年。
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狩りの女神アルテミスの像。ミコノスの海で発見された紀元前4世紀の作品。
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ペルセウスともパリスとも言われるブロンズ像。紀元前330年代。難破船から回収された。
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「アルテミシオンの騎手」。紀元前140年頃。これも難破船で発見されたブロンズ像。
少年が生きているようだ。
2時間の予定を30分延長してなんとか見終わった。 -
次は1kmほど歩いて中央市場へ行こう。
通りは緑が多くきれいだ。 -
最初に入ったのは肉市場。肉屋だけがひたすら続く。
店先で肉をさばいて見せるのがここの特徴だ。 -
肉切り包丁を構えてみせてくれたイケメン君。
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骨董品屋。
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青果市場も八百屋がずっと続く。本格的な市場という感じがする。
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そして魚市場。
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もう夕方なので閉まっている店も多いが魚は生きがよさそうだ。
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これ何? わからないけどおいしそう。
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歩いてホテルへ帰る途中で見かけた歴史ありそうな聖堂。アテネ市内ではところどころにこうした古い聖堂があった。
この日の夕食は持ってきた雑炊やカップ麺で軽くすませ、10時就寝。 -
現地2日目。きょうは古代アゴラ、アクロポリス、ディオニソス劇場を見ようと思う。
まずはローマ時代のアゴラを外から眺める。 -
そして古代アゴラに到着したのだけれど(写真は外から見た「南東の神殿」)、入口が見つからない。
入口らしき門は閉まっていて、「○○門だけが開いている」と英文で表示されているが、その○○門がどこなのかは書かれていない。なんて不親切なんだ。
しかたがないので中にいる人にどこから入ったか教えてもらって右方向に回り、ようやくたどり着いた入口で例によって時間のかかる列に並び、共通券を買って入場した時には、暑さも手伝いもう疲れていた。 -
まずは日陰へと、古代アゴラ博物館にはいる。
2階からはアゴラ全体が見渡せ、さっき外から見た神殿の向こうには、アクロポリスの丘とその上の人々も見える。 -
1階にはここからの出土品が展示されている。
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ただ昨日見た考古学博物館と違って小規模のものだ。
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アゴラは、形の残っている建物は少なく、物足りない感は否めない。その代わり、花と緑が目を休めてくれる。
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アクロポリスもよく見えた。
古代アゴラの次にアクロポリスを見るつもりだったが、午後の一番暑い時間にアクロポリスはきついと思われ、一旦宿に帰ることに変更。 -
途中のハドリアノスの図書館も共通券ではいれるのでチラッと拝観。
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緑の多い通りを歩いて。
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ミトロポレオス大聖堂にも立ち寄る。
正教の聖堂内部を拝見するのは初めて。平面のイコンだけで立像がないところがカトリックと大きく違う。
派手さがなく上品な美しさがいいね。 -
パレードが見えたので追いかけてみた。
経済危機のギリシャだから、政治的・経済的なデモだと思ったのだけれど、あとでプラカードの文字を解読すると「永遠のキス」 「みんな一緒に」とずいぶん柔らかく、詳細はわからずじまい。 -
お昼にギリシャ名物ギロピタを買おうと、TAでチェックしておいたオ・コスタスに寄った。小さな店だが、客が途切れない。
ポークのピタを買い、別の店で買ったケーキと合わせて部屋で昼食。香辛料がきいて、なかなかいけた。 -
昼寝の後、アクロポリスへ向け出発。黒い雲が広がって心配だったが雨は降らず、涼しくて助かった。
しかし、道はわかりにくい。およそ案内表示というものがない。写真のところで、登るべきか迂回すべきか迷った。
世界的観光地のわりに不親切というか、それでも人は来るからいいのか。 -
アクロポリスに入場してすぐ、右手に見おろすのはイロド・アティコス音楽堂。2世紀に建てられ今も現役だとか。
スケネ(背景部分)の向こうに市街が広がり、その彼方にはうっすらと海も見え、気持ちのいい眺めだ。 -
プロピレア(前門)の林立する大列柱の間を通り、丘の高みに進む。
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南西のフィロパポスの丘の向こうにはエーゲ海と島々、そしてペロポネソス半島がくっきりと見える。
そして、振り返ればパルテノン神殿が堂々と建っている……はずが…。
ほとんど解体工事中のような痛々しい姿で、とても写せない。西側も南側も。 -
ようやく撮れた東側。
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柱の白い部分はオリジナルの材料がなくて補ったということなのだろう。
アテネのアクロポリスは、宿敵だったペルシャのペルセポリスはもちろん、同時代の植民地だったシチリアのアグリジェントの遺跡と比べても、保存状態が悪い気がする。
ペルセポリスは砂に覆われ忘れ去られていたのが幸いしたと読んだ記憶があるが、アクロポリスはずっと都市の中にあり、また日にさらされていたのが不運だったのだろう。
ただ、アグリジェントより洗練されているのはさすがに本家だ。 -
エレクティオン。ここにある少女像は複製で、本物は4日後に博物館で対面することになる。
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午前中に行った古代アゴラがよく見える。
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丘から下ってディオニソス劇場に来た。
ここでもシチリア・タオルミーナのギリシャ劇場のほうが立派だったなと思ってしまう。 -
ただこのレリーフはすばらしい。
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劇場外の草むらにいた毛並みのよい猫。ギリシャでは猫によく出会った。
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夕食に向かう途中でATMを見つけキャッシング。ところが、実際にはほとんどクレジット払いしたので、大量にユーロが残ってしまうことになった。
ユーロだからまたどこかで使うさとなんとなく思っていたけれど、帰国してから考えてみたら、行きたい国リストにユーロ圏が1カ国もない!どーすんだよ、まったく。
さて、アクロポリスのふもとで「歩き方」掲載のタベルナをめざしたが見つけられず、目についた店に入る。
まずはギリシャサラダ。でも山羊のチーズはやっぱりだめで妻にお任せする。 -
イカを揚げたカラマリア。これは期待通りのおいしさ。
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ムサカ(挽肉とナス、芋のラザニア風)は塩味が濃いがうまい。でも食べきれない。
デザートをサービスされたが手をつけられず、持ち帰ることに。ビール、水、パンを含めて22ユーロと安めだった。
そして翌朝、スーツケースをホテルに預け、サントリーニへと出発した。
※サントリーニ篇は別途作成予定です。 -
現地5日目。
サントリーニから戻った日の夕食はミトロポレオス通りのERGONという店だった。
マッシュルームのリゾットがとくにおいしい。タコのグリルは意外に少量で、都会的な洗練されたギリシャ料理という感じ。笑顔のサービスもいい。疲れていた妻も元気が出てきて「オレオ!」。
そして現地6日目の朝。
アテネの最後にアクロポリス博物館を訪ねる。アクロポリスのふもとにある新しくゆったりした博物館だ。
写真はパルテノンの西側破風彫刻の複製。 -
こちらは東側のもの。現在のパルテノンには左端部分だけが載っていた。
これらはシュヴァルツェクという彫刻家の図面に基づいて再構築した、往時をしのばせる美しいミニチュア。英国博物館にある本物はもちろんもっと傷んでいるはずだ。
英国人貴族が(当時としては合法的に)持ち去った本物の返還をギリシャは求めていて、返還後の保護管理能力を見せるためにこの博物館を建てたと言われている。 -
そのほかの部分もパルテノンのような配置で展示されている。茶色がかっている部分がオリジナルなのだろう。
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どこの破片だろうか。
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社会科見学の子どもたち。静かに話を聞いていた。
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博物館の大きな窓から見えるパルテノンは、今日も修復工事中だった。
ギリシャ流だと、この工事は永遠に続くのかもしれない。
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この旅行記へのコメント (3)
-
- sanaboさん 2017/07/03 23:33:32
- ギリシャの旅♪
- ひらしまさん、こんばんは
昨年はイランのペルセポリスをご覧になり、それでは今年は
ギリシャのアクロポリスを、という流れだったのですね。
紀元前5〜4世紀に覇権を争ったイランとギリシャを訪ねられ
現代に至る歴史の流れを(世界史音痴の私と違って)ひらしまさんは
興味深くご覧になられ体感されたことでしょう。
アクロポリスはもう20年以上前に訪れましたが、
風化が随分と激しいようですね。
サグラダファミリアは2026年にようやく完成の目途がついたようですが
一時は新規の制作と修復作業が同時進行で永遠に完成はしないのではないかと
言われていたことを思い出しました。
奥様がカプチーノをオーダーされたカフェも然り、経済も然りで
非効率性がギリシャの至る所で蔓延しているのでしょうか・・・
今回私たちはリゾートの島だけを訪れましたので、
その緩やかな空気がかえって心地よく感じましたが
国家経済のお話となるとそうはいきませんし
サントリーニの中国人の数を見て、もはや中国の植民地と化して
いるような印象を受けて帰って来ました。
サントリーニはもっと昔、行っておくべき場所だった気がしました^^;
それにしても、本当にひらしま家とは奇遇なご縁があったというべきなのか
(お会いできず)ご縁がなかったというべきなのか、どちらなのでしょう(笑)
サントリーニ編も楽しみにしています♪
sanabo
- ひらしまさん からの返信 2017/07/04 17:51:02
- RE: ギリシャの旅♪
1日にsanaboさんが点検にいらっしゃった足跡を見て、あわてて仕上げました。
さっそくご訪問いただきありがとうございます。
> アクロポリスはもう20年以上前に訪れましたが、風化が随分と激しいようですね。
材質によって差はあっても、結局どんな遺跡も光や酸素による劣化は避けられないんですね。
今それでも見ることのできる幸運を生かしたいと、あらためて思いました。
遺跡そのものは風化していっても、そこから得たものを人類が吸収して知恵や感性に取り込めばいいのでは…、などと。
僕自身はできてないんですけどね。
ところで、sanaboさんは、以前スペインの旅行記に小さく載っていたお姿の記憶ではお年は30歳くらいと思うんですが、アテネはお子さんの頃にいらっしゃったんですね。
僕の計算違い?
それから、「世界ふれあい街歩き」イドラ編、教えていただきありがとうございました。
あの番組は、偶然出会った人に自宅に招かれるというパターンが鼻についてしばらく見ていなかったんですが、少し前に録画リストに復活させていたのを思い出し、すぐに見ました。
そしたら、泊まった宿もちょこっと写っているし、猫のいたレストランには2回も通ってるし、行ったばかりの場所がテレビに映ってるのって初めての経験で、妻と2人で興奮して見ちゃいました。
今度はsanaboさんのフィラ旅行記の番ですね。
お待ちしてますよ〜。
ひらしま
- sanaboさん からの返信 2017/07/20 23:49:29
- RE: RE: ギリシャの旅♪
- > ところで、sanaboさんは、以前スペインの旅行記に小さく載っていたお姿の記憶ではお年は30歳くらいと思うんですが、アテネはお子さんの頃にいらっしゃったんですね。
> 僕の計算違い?
アハハハハ〜、と笑い飛ばすしかありません!(汗)
> それから、「世界ふれあい街歩き」イドラ編、教えていただきありがとうございました。
> あの番組は、偶然出会った人に自宅に招かれるというパターンが鼻についてしばらく見ていなかったんですが、少し前に録画リストに復活させていたのを思い出し、すぐに見ました。
ご覧になれてよかったです。
鼻につくパターン、物凄くよく分かります(笑)
> そしたら、泊まった宿もちょこっと写っているし、猫のいたレストランには2回も通ってるし、行ったばかりの場所がテレビに映ってるのって初めての経験で、妻と2人で興奮して見ちゃいました。
そのビデオは永久保存版ですね^^
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