2016/10/28 - 2016/10/30
8位(同エリア42件中)
鹿野健太郎さん
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テヘランから一気に南下してシラーズ、ヤズド、イスファハーンと周り最後はカーシャーンに滞在した。バラの香水の産地としても世界的に有名なカーシャーンには16~19世紀のペルシャ文化の美意識があちこちに残されている。改めてイランが世界有数の文化大国である事を実感した。
ここカーシャーンから南に80km、赤い煉瓦の家屋が斜面にへばりつくアブヤーネ村にも日帰りで訪れてみた。
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イスファハーンからカーシャーンへ。何もない砂漠と山が続くが、確かこの辺りには核開発関連施設があったはず。
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まずはホテルにチェックイン。Saraye Ameriha Boutique Hotelのプレジデンシャルスイートルームに宿泊。
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ここはホテルそのものが邸宅博物館なのでちょっと奮発、普段はVIPも宿泊するというテラス付きのスイートルームをリクエスト。
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オリジナルのウェルカムチョコレートが美味しい。「美味しい!」と言ったらご覧の通り「もっと食べてね」とお替わりさせてくれた。
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ホテルのメインダイニング「鏡の間」であまりに優雅な昼食
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煮込み料理のメニューが多彩で魅力的。
そしてよく冷えた名物のバラ水。今までバラの香りはあまり好きじゃなかったのに、これが不思議と良い香りで飲んでいるうちに全身にすーっと行きわたるようだ。 -
バラの花びら(つぼみ)から香りのエキスを水蒸気蒸留する装置。
ここカーシャーンはバラで有名な街。季節(5月頃)になると街中にバラの香りが漂い、観光客だけでなく世界中からバラ香水のバイヤーが集まるほど。
ホテルのフロントでオススメのバラ水屋さんを教えていただいた。 -
こちらがホテルで教えていただいたバラ屋さん。非常に高価なローズオイルはもちろん、ローズジャム、ローズウォーター、乾燥バラなど多種多様。
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地元カーシャーンのバラ香水コンテストでも最優秀賞に輝き、本でも紹介されているお店。
オフィスの女性陣には高級なローズオイルの小瓶を、自分はローズティー用の乾燥バラを買うことにした。そしたらご主人が「もし良いものをお求めなら店頭のじゃなくてこっちがいいよ!」と輸出グレードのバラの保管箱を持ち出して来てくれた。香りを比較したら本当に天と地の差だったので、つぼみの形のままの高級品をどっさり買って来た。
写真はご主人の息子さんかな…英語が上手だった。 -
帰国後 自宅で紅茶にカーシャーンのバラを入れて楽しんだ。
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店内にはバラ以外にもこの地方のハーブ類や花なども色々揃っていた。これは昔、根っこのデンプンををあのお菓子のマシュマロの原料にしていたというマシュマロフラワー(和名:ウスベニタチアオイ)。花は煎じて飲むと喉の痛みを和らげる効能があるそうだ。合唱団のメンバーへのお土産決定。
※甘い香りで飲み心地良し
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/ウスベニタチアオイ -
ヤズド出身テヘラン在住のArezooさんとお喋りして仲良くなった。彼女はとても若く見えるが高校生くらいの2人の娘さんのお母さんで登山家。現代的でアクティブなイラン女性だ。今でもあちこちの登山の写真を送ってくれる。いつか観光ビザが取りやすくなったら富士山に登りたいそうだ。
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スルタン アミールアフマド ハマム
16世紀に建てられた公共浴場。1788年に起きた大きな地震で損傷し修復された。 -
トルコのハマムでスチームバスに入り、温かい大理石の上で垢すりをしてもらった事がある。そこも歴史があって素晴らしいリラックス空間だったが、こちらは、さらに優雅だ。
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屋上に上がるとこんな風に大小のドームが並んでいる。明かり取りがちょっとナウシカの王蟲みたい。
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○○と煙は高い所に上る?数百年の歴史的建造物が並ぶカーシャーンの街を少しでも高い所から俯瞰してみたい。
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上から見た街並み
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降りるのちょっと大変だった。
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夕陽に映える邸宅ホテル
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この2階部分全てが泊まったお部屋。
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ホテルのカフェが居心地良さそうだったので、イランの美味しいスイーツがあるかも知れないと思って入ってみた。
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ピスタチオのケーキ
さりげなくバラの花びらが振りかけてある。 -
今まで移動も多かったし ホテルの中でゆっくりしてみた。明日は赤い村アブヤーネへの車をアレンジしていただいた。
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アブヤーネ村に向けてカーシャーンを離れる前に、近郊の世界遺産のペルシャ庭園「フィーンガーデン」に寄り道。
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周囲がカラカラに乾いた土漠なだけに、透き通ったせせらぎと木々の緑のありがたさが印象的。
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ここはサファヴィー朝最盛期のアッバース1世(在位1588~1629年)によって造られた庭園。
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小学校新1年生の校外授業。ペルシャ語(国語)のお勉強中。
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続いては課題を与えられてのお絵描き
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天井のモザイクが水面に反射した日光に照らされて上品に輝いていた。
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こちらは女の子のグループ
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フィーンガーデンでは地元の子供達の可愛さのあまり、かなり長居をしてしまった。運転手さん「一体何をしてるんだろう?」と不思議に思ってたことだろう。
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アブヤーネ村に向けて乾いた大地を進む。
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ずいぶん高そうな山が近くに迫ってきた。
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テヘランからカーシャーンを経てイスファハーンへと続く幹線道路から西に逸れて、山の中へ入って行く。
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標高も上がり、少し気温も下がったようで、周りの木々が黄色く色づいていた。
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入村料を払って間もなくアブヤーネ村だ。
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アブヤーネ村の入り口
とても綺麗な並木道だったので、一度車を止めてもらった。 -
この村はゾロアスター教徒が外部社会からあまり影響を受けずに独自の習慣を残しているそうだ。女性は花柄の布で頭を覆い、男性は幅の広い黒いパンツを履いている。でも若い人たちは皆町に出てしまうそうで、日向ぼっこしているお年寄りばかり。
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家並みは魅力があるが、あまりに閑散としていて生活文化を垣間見たり、地元の人たちの伝統料理を楽しんだりする期待はちょっと叶いそうにない。
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住人の方々が村を訪れる観光客にどうゆう感情を持っているかは分からないが、イランの他の地域とは全く異なり無愛想なお婆さんが多かったのがちょっと残念だった。その中でこのお婆さんだけはにっこりしてくれた。
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運転手さんが村全体を見渡せる絶景スポットに連れて行ってくれると言う。
小川が流れ 落ち葉を踏みしめながら歩くと何だか懐かしい里山のようだ。 -
ずいぶん歩いてきた。ここから村を振り返っても綺麗だが目の前の丘に登るともっと視界が開けそうだ。
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丘の上からの絶景
赤茶色の家が絵画のように並んでいる。 -
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あちこちに可愛らしい秋の野花が。
これはカモミールだろうか?近くには自然のラベンダーも咲いていた。 -
江戸末期に食用・観賞用に日本にももたらされ帰化したというチコリー(キクニガナ)も咲いていた。確かこの辺りが原産地。
チコリーは爽健美茶にも含まれている。 -
カーシャーン市内に戻ってから、バザールまで歩いて行ってみた。
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イランのシュークリーム、レベル高い!
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こんなお菓子屋さんだけど、おじいちゃんがお店番していたりしてギャップが微笑ましい。
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乾燥した土地なのに、どこでどうやってこんな立派な野菜を育てているのか不思議だ。
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19世紀に建てられて今も健在の歴史あるバザールの内部。イランで最も魅力的なバザール建築の一つと言われるだけあって、映画の中に迷い込んだような感じ。
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夜食にピザ。イランはパンが美味しいのできっとピザも美味しいはず!という期待を裏切らないクオリティー。
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ホテルの庭になっていた真っ赤なザクロ
シラーズ、ペルセポリス、ヤズド、イスファハーン、そしてカーシャーンとアブヤーネ。10日間に渡って地方を周って来てこれからテヘランに戻る。
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この旅行記へのコメント (3)
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- mistralさん 2017/08/10 20:13:42
- バラの香り。
- 鹿野さん
ご無沙汰しておりました。
トルコのブルサ訪問の折にはたくさんのアドバイスを
いただき、ありがとうございました。
久しぶりに鹿野さんのお名前を見つけ
イランの旅行記にお邪魔致しました。
カーシャーン、素晴らしい地のようですね。
バラの香りはあまりお好きではなかった鹿野さんが
この地のバラにはノックアウトされ!
それ程に素晴らしい香りなんですね〜
紅茶に添えられたいくつかのバラから
今にも香りたってくるようです。
ローズウォーター、使ってみたいですね。
ピスタチオのケーキも美味しそう!
安全に旅ができるとのコメントから
いつの日か、と思ってしまいました。
mistral
- 鹿野健太郎さん からの返信 2017/08/12 01:44:07
- Re: バラの香り。
- mistral さん
お久しぶりです。イランの旅行記をお読みいただき有難うございます。(日本を含んで欧米中心の)マスメディアが作り出すイランのイメージと実際の姿には、あまりに大きな違いがありました。治安も良く、人々も知的で穏やか、悠久の誇り高き文化遺産に恵まれた本当に素敵な所でした。アメリカのご機嫌を伺って、日本人がこの国の人々ともっと自由に交流できない政治の現状はとても残念だなと感じました。うすうすそんな事を考えていたので、旅行者として自分の足でイランを歩いて少しでも多くの人たちにその素晴らしさをお伝えしようと決めました。たくさんの旅行者が訪れる国にならば、イランの隣国(イラク、シリア、アフガニスタン)のように国ごと破壊し尽くされてしまう事も世論の力で防げるかなと思ったんです。
カーシャーンは実は最後に旅程に付け加えたんですよ。本当はカスピ海側の山あいの村を訪れようと考えたのですが、荷物も大きいし車で往復10時間ですから今回は無理はやめようと…。結果このカーシャーンを見逃さずに済んで正解でした。
イランへのご旅行、涼しい季節(特に果物の美味しい)秋はおすすめですよ!
- mistralさん からの返信 2017/08/12 11:40:50
- RE: Re: バラの香り。
- 鹿野さん
イランに対する思いをお知らせくださいまして
ありがとうございました。
本当にそうですね。
長い歴史をもった国々がみるも無残な姿に破壊されていくのを
見るのは忍びないことです。
鹿野さんのイランの旅行記を少しでも多くの人が訪問し
さらに、その輪が広がり
多くの人がイラン大好き!となることによって
(それはイランにとどまらないことですが)
イランの、地球規模での平和に繋がっていけば良いですね。
mistral
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