2017/04/05 - 2017/04/07
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Weiwojingさん
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名古屋は3度目の訪問である。東京と京都は何十回と往復しているが、どういう訳か名古屋は素通りすることが多く、じゅっくりと滞在して見て回るということはなかった。しかし、今回名古屋で友人と会う機会があり、それならば充分時間を取り、市内を見て回るのもいいのではないかと思った。
前回は名古屋城を訪れたので、今回は徳川美術館や徳川園を始め、有松、文化の道、さらに足を延ばして犬山城と明治村等を訪ねてみたいと考えた。ただ、何分2泊3日の旅なので限られた時間でどれだけたくさん見学できるかは分からなかったので、少し絞ることにした。
先ずは、旧東海道の面影が残る有松へ行くことにした。有松については前から訪れてみたいと思っていたところで、夜行バスで東京新宿から名古屋駅に着いて、そこそこ朝食をとり、すぐ出かけてみた。
- 旅行の満足度
- 5.0
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4月4日東京新宿にあるバスタから夜行バスで名古屋へ向かった。夜行バスの利用はあまりなかったので多少疲れたが、出費を抑えるために今回は利用してみた。
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名古屋駅に着き、駅構内で先ずは朝食をとった。名古屋名物きしめんとシラスご飯を食べた。
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名古屋鉄道(名鉄)で有松へ向かった。急行で20分ほどである。有松は旧東海道の宿場町だったところで、1608年(慶長13)に鳴海宿と池鯛鮒宿の間に尾張藩によて開かれた。
駅から旧東海道の街並みがある地区へ歩き始めると、ある民家の屋根に珍しいものを見つけた。それはかごを持った古老の姿をした雛人形が何体も屋根の上に置かれていたことである。 -
それらは「花咲か爺」をイメージしたものであろうか。
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こんな若者の姿もある。これらの人形は「福よせ雛プロジェクト」なるイベントで、家庭でもう飾ることがなくなって不要になった雛人形を持ち寄り、「福よせ雛」として桜の開花に合わせて展示紹介しているそうである。
この「福よせ雛プロジェクト」は名古屋で始まり、今年で7回目で、日本の各地に広まっている取り組みである。
* 「福よせ雛プロジェクト」についてもっと詳しくは、こちらへ。
↓ ↓ ↓
http://www.shakaibunka.jp -
江戸時代の有松を描いた歌川広重の東海道五十三次の版画がある。鳴海の宿の名が書かれているが、有松を描いたものである。
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有松の街並みは2016年に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定され、美しい街並みを見ることが出来る。観光客らしき人は全然おらず、落ちついた街並みを堪能することが出来た。
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有松は「有松絞り」で財を成した商家が多くあり、今でもその遺産を継続していて、そのため残念ながらそうした商家の内部を見ることは出来なかった。
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建物の壁際にあるこの丸い輪は何かと思えば、馬をつなぐ輪である。何百年も前の道具や器具がそのまま残されている。
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碑もさることながら背後の「チョンナ掛け板塀」にも注目していただきたい。
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大変立派な蔵である。このような蔵があちこちに見ることが出来た。
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訪れた日はどういう訳かほとんどの商店は閉まっていて、店の中をのぞいたり、買い物をしたりすることが出来なかった。特に、この雑貨屋には入ってみたかったが、残念ながら閉まっていた。
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ガラス越しに店の様子が見て取れたが、ほとんど昭和期のものと思われるものばかりで、何だかこうしたものを見ていると40~50年前にタイムスリップしたような感じである。
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マンホールもこの町を象徴するような有松絞りのデザインで、興味を覚えた。
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有松には歴史的な町並みと共に、伝統産業の「有松絞り」が継承されている。街を歩いていると、有松絞りを扱う店が何軒もあり、このような暖簾がどの家にもぶら下げられている。
有松絞りは東海道を往来する旅人の土産物として絞り染めが考案され、その後、街の発展と共に有松絞りが全国的に知られるようになった。 -
有松・鳴海絞り会館に寄ってみた。中では有松絞りの実演や商品が販売されている。ちょうどアメリカの駐日ケネデイ前大使が2015年12月18日ここを訪れた際の写真が紹介されていた。
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かっての東海道を示す道標が建ち、道しるべの役割をしている。
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民家の片隅に昔の井戸らしきものが残されていた。
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全く人の姿がなく、これは平日のためかと思ったが、地元の人に聞くと、いつもこのようだそうである。
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建物の2階部分が大変低いが、これは江戸期の特徴だある。明治、昭和となるに従い、もっと高くなっていく。
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旅人が使う菅笠、草鞋、弁当箱などが民家の軒下にぶる下げれていて、昔の旅人の必需品だったものばかりである。
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街のあちこちにこのような祠があり、小さな地蔵が安置されている。きれいに手入れされていて、地元の人がいつも掃除されているようである。
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さらにこのような地蔵像も隠れるようにして置かれていた。気が付かずに通リ過ぎるところであった。
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数キロにわたって続く立派な街並みである。江戸時代のままだ。
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服部良也家住宅。1895年(明治28)に建造された絞商(いげ一)の主屋で、塗籠造りが特徴となっている。
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2階には「虫籠窓」があり、まるでその名の通リ虫籠の形をした窓が見られる。この虫籠窓の格子に金属製の丸棒が入っていて、これが明治以降の建物の特徴である。
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屋根の上に「鍾馗」の像が置かれている民家がある。
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「卯建」のある小塚家住宅。
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ラムネだなんてずいぶん前に流行った清涼飲水だが、ここでは現役のようだ(もちろん現在どこででも飲むことが出来るが)。
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山車を収納する大きな建物がある。毎年10月第一日曜日に「有松山車祭』が開催され、からくり人形を乗せた山車が旧東海道を曳き回されるそうだ。
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江戸期に建造された母屋を始め、14代将軍家茂がが訪れたとされる茶室「裁松庵」や明治期から大正期にかけて整備された倉庫群、洋間、書院座敷、門、塀などが残され、当時の豪商の姿を見ることが出来る。
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明治期に造られたガス灯が武田家住宅にあり、当時として大変珍しいものであったのだろう。
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この民家は今はカフェとして使われているようだが、残念ながらこの日は開らいていなかった。軒先に何か吊るしてあるが、何だろうか。
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吊るしてあるのはこのようなものだ。
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商家の屋根に見られる鬼瓦が見事である。
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「祇園寺」という寺があり、少々見させていただいた。
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寺の境内には桜がまだ満開とはいかなかったが、きれいに咲いていた。
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祗園寺の境内には数多くの仏像が安置されている。
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「有松天満社」という神社が祗園寺の先にあり、小高い丘の上にあって歩くと少々きっかったが行ってみた。
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神社の入り口近くに小さな社がある。
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何やらおかしなものがあるが、これは鷽(うそ)を表すものだそうだ。菅原道真公に関わる言い伝えがある。
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趣のあるカフェとベイカリーの店があった。左側がカフェで、中央奥がべカリーショップである。カフェは閉まっていたが、べカり―ショップは開いていて、パンやクッキー等置いてあった。
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お昼に近づいたので、どこかで昼食をと思っていると、道路から一段外れたところに古民家を利用したレストランがあった。
この店の名前は「庄九郎」といい、ライブラリー カフェ & バルを謳ったレストランで、街の古めかしい雰囲気とぴったりと合った店である。 -
古民家レストランの裏側の方にも回ってみた。ここは約170年前に建てられた茶室「中中居(しんしんきょ)」を改造したものである。
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中に入ると、和のしつらえの中に洋風のテーブルや椅子が置かれていて、なかなか見事である。
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大きな有松絞りの布が壁に掲げられている。
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先ずはハマグリのスープからスタートした。
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注文したのは「庄九郎ランチ」で、四季の素材を用いたオリジナル料理だそうである。
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最後にデザートとコーヒーが出た。趣のある古民家で食べる和食は分量も多すぎず、少なすぎず、ちょうどよい具合いであった。
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テーブルの上に置かれた一輪の花が何とも言えず素晴らしい。
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町はずれに「有松一里塚」を示す道標が立っている。ここはもう有松の街道筋の西端になる。すぐ側を名古屋第三環状自動車道と国道302号が走り、現代と過去の遺産が出会う接点となっている。
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この旅行記へのコメント (4)
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- 旅遊de美食散歩さん 2017/04/17 14:41:00
- 行ってみたい!
- こんにちは。旅遊de道楽です。有松、初めて知りました!蔵大好き!卯建も虫籠窓もとっても惹かれます♪参考にさせていただいて、是非訪れてみたいです!!
- Weiwojingさん からの返信 2017/04/17 18:42:01
- RE: 行ってみたい!
- こんにちは。ご訪問ありがとうございます。
有松はあまり知られていないですが、旧東海道の宿場町としてよく保存され、訪れる価値があると思います。観光客はあまり見られず、落ち着いた雰囲気が気にいりました。是非訪れてみてください。
私もこの有松には数年前まで全然知りませんでした。ところが、4travelである方がこの街をレポートしているのを見て、興味を覚え、一度訪れてみたいと考えていました。
日本にはまだ知られていないところがたくさんありますね。私も昔の宿場町や街道を訪ねてみたいです。
ありがとうございました。
Tamegai
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- まむーとさん 2017/04/10 13:55:18
- 40番目
- tamegaiさん、こんにちは!
3月末にセブへ訪問しました。
暑いのが、心配でしたが暑くなく、ちょうどよい心地でした。
フィリピンは魅力的ですね!
ところで、40番目有松の事は知りませんでした。とても素敵ですね。
地元の方、行政の思いが伝わってきます。
私の所はプラス10です。
街道は趣がありステキですね。
- Weiwojingさん からの返信 2017/04/10 18:47:55
- RE: 40番目
- まむーとさん、こんにちは!
「有松旅行記」にご訪問並びにご投票をいただき、ありがとうございます。3月にセブ島に行かれると前に聞いていましたので、どのような旅行だったのか、大いに興味がありました。充分楽しまれたようですね。いずれ旅行記で見ることが出来るのを楽しみにしています。
旧東海道の有松は大変魅力的なところです。時間が止まってしまったような佇まいで、大いに気に入りました。ただ、観光客向けの施設はあまりありませんので、物足りなさを感じる人もいるかもしれませんね。
今回ここを訪ねた時は本当に観光で来ている人はほとんど見ませんでした。中国人のグループを一組見かけただけです。滋賀県にこのようなところはありますか。長浜などどうでしょうか。
これからもあちこちの古街道を歩いてみたいですね。
ありがとうございました。
Tamegai
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