アラブノルマンディ様式に魅かれて・・・後編 とうとうパラティーナ礼拝堂へ / 編

2017/01/03 - 2017/01/06

文明の十字路 パレルモ市内の後編です

　　　　☆…━…━…━★…━…━…━☆

シチリア島へ行きたいけれど 島内移動はハードル高そうだし
できれば碧い海が綺麗な夏に行きたいよねぇ～
でも アラブノルマンディ建築を楽しむ限定「パレルモでのんびり」なら冬でも？

って事で 「シチリア島のパレルモ」を基本にプランニング
最近は「ガラツと雰囲気の変わった場所へ移動した方が 相互が生きる」って案
を重視して 雑多なシチリアから フランスに近い大人の街トリノを付けた。

ここ数年 イタリア内をパラパラと行き（ローマ・ミラノ・ベネチア・フィレンツェ・ジェノヴァ・チンクエテッレ・カプリ・オルビエート・シエナ・・・・）
「イタリアって 場所によって全然違うのね～！？」なんて当たり前のことに感心してたのに（そりゃそうだ！日本だって 美瑛と石垣島じゃあ全然違うっしょ？）今回の パレルモ行きでまた 新たな「新たなイタリアの顔」に出会った気がした。


　　　☆…━…━…━★…━…━…━☆


　12/31　NGO→NRT→FCN　でローマで年越し2泊
★１/２　FCN→PMO　緊張しまくり初LCCのライアンエアーでパレルモへ
　　　　　　 11時ホテル着後 モンレアーレへ 　　パレルモ４泊
　　 http://4travel.jp/travelogue/11210673
★　１/３　パレルモ市内を観光
　　　http://4travel.jp/travelogue/11211326（前編）
　１/４ 雨模様の市内を少し歩いて 11時の列車で チェファルー Cefaru へ
　　　http://4travel.jp/travelogue/11203248
　１/６　お昼の便（ライアンエアー）で　トリノへ2泊
　　　http://4travel.jp/travelogue/11209091
　１/８　TRN→CDG→NRT→NGO（+１）

エリア パレルモ(イタリア)

４泊滞在の後半が雨予報と言う事で 当初の予定とかなり入れ替わり、シチリア観光必須の「大金星 」に行ったのは 滞在３日目でした

やっと来ました パラティーナ礼拝堂の有る ■ ノルマン王宮 ■
今日は火曜日なので、州議会開催のため？礼拝堂以外は見学できませんが メインが見られれば良し♪

２階のここが入口。礼拝室の入口だから間口は狭いけれど、中は・・・

パレルモ最大の見どころ　■ パラティーナ礼拝堂 ■

黄金の輝き、ビザンチン独特の金地ガラスモザイクの異空間
（モザイクに関しては前編を見てね～）

中央に「祝福の神キリスト」の大きな姿がどんと収まっている

中央のキリスト像の下には、優雅に座るマリア像

アラブ・ノルマン様式の礼拝堂で、キリスト教のモザイク芸術としては、世界３大傑作の１つに数えられる（あと２つはイスタンブール、ラヴェンナ）

礼拝堂はノルマン王朝のルジェーロ２世が１１３２年に着工、１１４０年に完成した

１２世紀のパレルモの街がどれほどの繁栄を誇っていたかがわかる

華やかな地中海支配の歴史が産み落とした貴重な財産

ノルマン王家のプライベートチャペルなので 広くは有りませんが 眼が眩むほどの「華やかさ」感は 秀逸です。

私が思う この教会「ならでは」は この光景だと思う
天井のハチの巣のような イスラム幾何学装飾 と キリスト教装飾の混在

イスラム教徒の職人による木製の鍾乳洞造りの天井です

スペイン コルドバのように「後付け」は 有るけれど、創った時からの融合って・・・
シチリア島が辿ってきた歴史の現れですネ

ここにも聖人(？)画像が描かれているのが見えますか？

ビザンチンの職人による内陣の天井と上部の壁の金地モザイクと、床と下部の壁の大理石のコズマティー様式の象牙細工、そしてイスラム教徒の職人による木製の鍾乳洞造りの中央身廊の天井、「３種混合」がここ パラティーナ礼拝堂の見所

自らの美術や建築様式を持っていなかった北欧ノルマン人は、ビザンチンやイスラム教徒の職人達を使い、独自のアラブ・ノルマン様式を作りあげていったのです

１９世紀にここを訪れたモーパッサンはここを「黄金の天界」と絶賛したらしい

ここは「見せ方」を 意識してるな・・・って感じた

今回、モンアーレ大聖堂・チェファルー大聖堂・マルトラーナ教会 と ここパラティーナ礼拝堂と　パレルモに有る４つのビザンチンモザイクを見たが、ここが一番　ライトを使った見せ方演出に長けてるかな？・・って思いました

壁面に「キリストの生涯の物語」が描かれている

柱（脚？）の 模様も個性的ですネ

イスラム幾何学模様の モザイクタイル装飾

この側廊の天井（木製？）も個性的だと思うのです

天井にも聖人画像がくまなく描かれていた。　女性っぽい？

こちらは男性っぽく見えるんだけれど？

いったい この礼拝堂には 何人もの聖人(？)が 描かれているのだろう？？

キリスト生誕物語や旧約聖書の物語が 見事なモザイクで描かれている

王室礼拝堂・・って 利用する人は限られていたわけだから、その少数の為に こんな豪華な礼拝堂を作ってしまった 当時のシチリアの財力は相当たるものですね！？

コズマーティが整然と美しい

興奮冷めやらぬ状態で 外に出て スグ近くの
■ サン・ジョヴァンニ・デッリエレミティ教会 San Giovanni degli Eremiti■

パラティーナ礼拝堂で ハイになった後 他の史跡に入る気になれず 外からぐるぐる徘徊のみ・・・
けれど外観の（サンカタルド同様の）イスラム風の赤いドームと 棕櫚の木・鐘楼のコントラスが美しいと思う。　うん！外観だけも十分 (o^-')b

大作？の後は 街歩きが良いと思うヨ

地中海の要衝として さまざまな異民族に支配され続けてきたシチリア

独特な文化を花開かせてきた

一括りに 「シチリアってイタリアだよ」って言うのが憚られる気がする

アラブノルマンディー様式と言われるように、イスラム文化を取り入れてエキゾティックな世界を広げたシチリア

他文化・他宗教を排除せずに 共存してきた懐の広かったシチリア

とても力強い文化だと思う

マッシモ劇場の横の建物（何だっけ？）が 青空に映える
雨降ったり・・・のお天気だったので 空が面白い・・・・

タクシーが待機してる・・・あ～そう言えば滞在中に 一回もTaxiに乗らなかったな・・・ちょっと構えていたせいも有るけれど 歩けちゃう距離だったもんね・・

パレルモにもこんなヨーロッパ風の「ふつう」の建物風景は 当然（？）有る

あれ？　わんこが お昼寝してるわ・・・

夜の ■ ポリテアーマ劇場 ■ マッシモ劇場より早い１８７４年完成
建物はローマのパンテオンに似た形で、ファザードはパリの凱旋門風

　屋上に４頭立ての２輪馬車ブロンズ像が乗っています

■ サン・ドメニコ教会 San Domenico ■

堂々たる円柱に支えられた三廊式の内部

幼子を抱く アベマリア

実は現地入りしてから知ったのですが、観光要所を巡る無料のミニバスが有ったのです。
写真を撮り損ねましたが、オレンジのミニバスで 小さな車体を生かして路地も通って市内の観光ポイントを１周一時間くらいで廻ってます。本数も多いし誰でも乗れるので利用価値有ると思います。私も 雨の５日に 意味なく１周乗りました。
この　AMAT社が運行してるようで、右下がその時刻などの案内です。車内で 観光場所とリンクした路線図を印刷して持ったらっしゃる方が居たので、バス会社のサイトからプリントできるんでしょうね？出発前に手に入ると便利ですよネ

バス車内から撮った マッシモ劇場前の タバッキ？　いつ見ても閉まっていたな・・・

このゴチャゴチャ感が パレルモらしさかも？

あれ？右手壁に自転車がたくさんぶら下がってません？

車は入れないような路地が続く・・・・

ローマの下町と 雰囲気が似てるかな？

ん？ 寒そう・・・と思ったら だまし絵だ・・・

■ サン・フランチェスコ・ダッシジ教会 San Francesco d'Assisi ■

托鉢修道会の修道士たちが最初にパレルモにやってきたのは、１２１０年代のことでした

教会は１２５５年から１２７７年の間に建築され、１５世紀から１６世紀にかけて何度も増改築が行われました

主祭壇右横にある聖処女マリア礼拝堂、壁面には１８世紀初頭のジャンバッティスタ・ラグーザによるシチリアの諸聖人たちの彫刻　

過剰なまでにデコラティヴで繊細なデザインは、パレルモに現存する装飾の中でも最も貴重なもののひとつです

クーポラだったかしら？　穏やかな天井画です

諸聖人の彫刻壁面の過剰なまでの装飾とは違う 地味な？側廊の柱と天井

木製の船底天井は質素倹約を旨としたフランチェスコ会の教会らしい印象です

外に出たら 日が暮れかかっていました

この「灯りがともり始める」時が好き♪

左の壁のアート ちょっと独特・・・

どんな路地裏にも レストランは多く有ったネ

広場も多い・・・

あら？スゲ傘かぶって 浴衣で踊ってるような影絵だわ・・・
な・わけ ないよネ？　（＾＾ゞ

ふらふらと夜の裏路地を入ってるので ちょっぴり緊張してます・・

ふらっと入った ■ サンタ・アンナ教会 ■

このマリア像は・・・天然の洞窟？　作ったもの？

お土産やさん、バリ猫って世界中のお土産屋さんに居るよネ？

４日目は雨がひどくて あんまり観光できなかったの・・・(>_<)

アフリカ人を多く見かける？「 バッラノの市場 」辺りも歩いていないし・・・
でも「混沌」とした シチリアの雰囲気はそれなりに味わえたかなぁ？

やっぱ 光り輝くパレルモ市内をもう一度見たいな・・・また来ようか？

１月６日　パレルモからトリノへ向かうため空港へ・・・
この日は予報通りに朝から雨や雹まで降って 雪を積んだ車も多く走っていたけれど、パレルモっ子は驚いた様子もなく・・・ここでは珍しくないって事なのネ？

今 旅行記を書いていて 見そびれた物、行きそびれた場所・・・たくさんあって「また行かねば！」って決意がふつふつと・・・（＾＾ゞ
胃腸不調で 美味しいシーフードも 満足いくだけ食べられなかったしネ