2012/11/25 - 2012/11/25
32位(同エリア183件中)
Keiさん
あわただしいオヤジ一人旅シリーズ。華やかさやおしゃれ感は全くありませんが、イタリアの歴史や素晴らしさを街を歩きながら味わいたい。
4トラの旅行記で最初に投稿したのがベネツィアのトルチェッロ島だったが、それ以降は旅行記を順番に1日目から辿っていく作り方で投稿してきました。
先日撮りためた写真を見ていたら、たまたま2012年に訪れていたポンポーザ修道院を見つけました。すでにクチコミでは載せましたが、(訪れた時期を間違えて紹介)今回改めてポンポーザに訪れた部分を紹介したくなりました。
何故紹介したくなったのかって?・・・
ただでさえ弾丸旅で行きたいところが目白押しなのに、これを見るためだけに長距離移動をしていた無計画なオヤジに呆れてもらう為です
もともとこの時の旅程ではフィレンツェ→ボローニャ基点にして→フェッラーラとラヴェンナ→ミラノを4日で巡るという、オヤジの観光スタイルからすると無茶な旅程でしたが、それはいつものこと。
ポンポーザ修道院の存在は「イタリア古寺巡礼」等の本で知っていましたが、辺鄙な場所にあり車で行く場所だと考えていたのですっかり忘れていました。今回フェッラーラの見どころを探っている時に、修道院にフェッラーラからも行けることがわかり、俄然興味が湧いてきました。
しかも興味が湧いたのがなんと1泊目のフィレンツェでの夜、お友達と食事をしてホテルに戻り、バタンキューッ寸前の状況で翌日行く予定にしていたフェッラーラを何気なく調べていた時でした。
調べていく内に、「ポンポーザに寄ってからフェッラーラ行けばいいじゃん」と思い始めます。オヤジの悪い癖です。思い立つと無性に行きたくなるのを抑えられなくなります。人間は本来理性や自制心が備わっている筈ですが、オヤジはまるで動物です。そういえば会社では「クマさん」などと皆さんが呼んでくださいます。
そうこうしているうちにすっかり酔いも覚めてしまい、「行けばいいじゃん」から「行けると分かったからには行かねばならない」-もうすっかり義務感に変わっていました。
そんなこんなで土壇場で行先を追加したために・・・・・この時の旅行ではフェッラーラ観光をあきらめる結果となりました。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 交通
- 1.0
- 同行者
- 一人旅
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
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今回の旅はフィレンツェINでミラノOUT、日本を深夜便で出発し、パリ経由で朝一フィレンツェに入り、フィレンツェとプラートを観光し、夜は現地に住む日本のお友達と食事。そのままフィレンツェに泊まり、翌日朝ボローニャに移動しホテルで荷物を預かって貰い、また駅に戻ってきました。
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調べもので夜更かししたのでボローニャからの列車では、爆睡です
今回駅名だけの紹介になるフェッラーラ、(説得力ありませんが)いい所ですよ -
位置関係です。
左下がスタートのボローニャ、列車で北に向かって約30分でフェッラーラ、そこから真東にポンポーザ修道院の最寄駅であるコディゴロ駅まで約1時間半
右下はラヴェンナです。
この日は日曜だったためかフェッラーラから列車は走っておらずバス運行でした。
30分位待って駅前のバス停から発車。ボローニャから合計2時間半ほどかかり漸くコディゴロに辿り着きました -
バスの車内での写真です。乗客は半分もいません。まして観光客と思われる乗客など皆無
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ほどなくこんな風景になります
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時折このような町で降りたり乗り込んだり
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左側に陣取ります。
本当は一番前の右の席が見通しがいいんだけど、駅から地元の爺様が陣取っていました、オヤジのライバルです。
見慣れた景色だから興味がないのか、おしゃべりばかりしています。
イタリアではよくありますが、バスの運転手と一番前の席の乗客が喋りまくってウルサイです。 -
左側からの景色です。ポー川の支流が多い地域です
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坂は殆ど無く平地が多い地域です
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この地域はポー川が作るデルタ地帯で肥沃な土地だそうです。
元々ある支流の他にこの地域の名家であるエステ家が支流を整備し大規模な干拓事業なども行ってきました。 -
バスはコディゴロ駅に10時50分頃到着、無人駅でした。
終点で降りた乗客たちは迎えに来た家族の車で行ってしまいます。
一人取り残されたオヤジ・・・日曜でバスがない
このような駅では大抵駅前に個人タクシーの連絡先看板があります。
そこに電話し、ポンポーザ修道院まで行きたいと告げます。
「OK,OK家の用事を済ませてからだから30分で拾いに行くよ」
ホントに30分で来るのか不安です。 -
案の定タクシーがやってきたのは11時50分頃。「電話したジャポネーゼか?チャオ!」悪びれもしない恰幅のいいイタリアオヤジのジョヴァンニ。
「チャオじゃねーよ!」と思いつつ日本代表のオヤジは乗り込みます。
ポンポーザ修道院のホームページでは昼は13時までとなっていましたが、12時で閉まっちゃってたらどうしようなどと、ここまで来て今更考えても仕方のない心配をしつつタクシーで約7~8分、10ユーロだったか。修道院から少し離れた駐車場に到着。時間指定をしてもあまり効果ないイタリアオヤジに「帰りは13時30分頃にもう一度来てくれ。14時のフェッラーラ行きのバスに乗りたいから」と頼み、修道院に向かいました -
修道院までは10分位歩いただろうか
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駐車場から少し歩くと期待を持たせる光景が
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切符売り場から写した修道院の全景です
正式名称Abbazia di Santa Maria, Pomposa
ベネディクト派の修道士たちが7世紀頃に修道院をひらきました
なんか鐘楼だけ妙にデカい -
教会は8世紀から9世紀には完成していたようです。
教会の前にナルテックス(入り口前の広場)が設けられていますが、ここは11世紀前半に後付で作られたようです -
鐘楼は1063年完成。高さは48mもあるロンバルディア様式で窓代わりのアーケードが上の階に行くほど列柱を連ね、幅が太くなっているのが特徴的です。
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風の通りをよくすることで強風による倒壊を防ぐ目的との事です
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教会南側にはキオストロの遺構が残っています。
その向こう側には食堂と集会室があり現在は一部が博物館として公開されています。 -
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ナルテックス正面には煉瓦に縁どられた唐草文様のテラコッタの円窓があり、中は聖樹とグリフォンの透かし彫りも入っていて結構オシャレです
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円窓上には唐草文様の帯が走っていてその上にはライオンやグリフォンの浮彫も施されています
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こちらは色絵がつけられたテラコッタの鉢が埋め込まれ、周りをレンガで太陽の様に縁取っています。
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鉢の中に「ポンポーザ」と描かれています
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十字架も文様で装飾されています
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鐘楼も同じような装飾が施されています
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色絵のついた鉢は、この近辺でマヨルカ焼きが発達していたので、そこで生産されたものと思われますが、当時は高価だったエジプト産の鉢も埋め込まれているようです。見る限り違いはよくわかりませんでした。
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食堂部分にある博物館
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グイド修道院長(右)がラヴェンナ司教に奇跡を起こす場面
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グイドの前のコップは水ですが、ラヴェンナ司教の前のコップはワインになっています。水をワインに変える奇跡の場面だそうです。
いつの世にもマジシャンはいるんですね -
このグイドの時代、ポンポーザ修道院はイタリア全土に所領と系列修道院を持つイタリアきっての修道院だったそうです
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この時代に修道院長のグイドとは別にグイド・モナコ(別名グイド・ダレッツォ)という修道士がいました。彼は音階のドレミファ・・を発明した人物で、アレッツォでは毎年9月に国際合唱コンクールが開催されています。
旅行記でもグイド・モナコは一度紹介しています -
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聖堂の中に入ります
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最初は入口にオネエチャンがいたのですが、オヤジが入った後すぐに誰かに「ちょっと手伝って~」と呼ばれ、どっかに行ってしまいました。
聖堂の中は観光客オヤジ一人。帰るころになって(当時)撮影禁止を知りました。
まあオヤジの一人くらい気にも留めないんですね。 -
この教会は床のモザイクが見事です
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入り口付近の幾何学模様のモザイク
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この辺は12世紀中頃に作られたそうです
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動物や鳥のモザイクも多いです
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聖堂内は「最後の審判」の場面や「聖人伝」のフレスコで埋め尽くされています
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フレスコ画は14世紀のボローニャ派の画家ヴィターレ・ダ・ボローニャ他の作品です。所々剥落していますが、その下にはロマネスク期のフレスコ画があるそうです。
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本来三廊式ですが、側廊が壁で仕切られています。
後代になって重さで倒壊しないように側廊部分に壁を入れて補強しているようです。床以外は改築や修復で創建当時のロマネスクの面影は薄れてしまっています。 -
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地獄に落ちるとこんな目に遭うんですね
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遠くからでもよく見え美しいです。
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もう一度来ることがあるだろうか
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駐車場にジョヴァンニが現れたのは13時30分過ぎ。14時のバスでフェッラーラに戻っても、あまり観光に時間が取れない。ジョヴァンニが「ラヴェンナだったら40分で50ユーロで行ってあげるよ」と上から目線で言うので最初はムカッと来たが、明日1日でラヴェンナを観光するのもなかなかしんどいので、今日これからラヴェンナに行って明日の負担を減らすこととした。
50ユーロが高いかどうかは価値観の問題だが、コディゴロからラヴェンナは電車で3時間半位掛かるので、ラヴェンナでの観光時間を3時間近く買うという観点で考えたら高いと思わなかった。
ジョヴァンニも協力的で飛ばす、飛ばす。(イタリア人皆そうですが)
反対車線走行もなんのその、日本オヤジ焦りまくりで35分でラヴェンナを通り過ぎて、クラッセのサンタ・ポッリナーレ・イン・クラッセ聖堂まで行ってくれた。
フェッラーラの観光は出来なかったが、おかげで翌日のラヴェンナの観光は少し楽になった。
本日も最後までご覧頂きありがとうございました。
次回からは2016年夏の旅行に入っていきます
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この旅行記へのコメント (4)
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- rinnmamaさん 2017/02/08 20:59:32
- 多分行けないわ^^
- keiさん、こんばんは
上の孫のクラスがインフルエンザで学級閉鎖(27人中17人休み・4人以外インフル)
で、先週の金曜日に孫も熱が出てインフル?と覚悟を決めたら、熱が夜のみ38度台・・
おかしい〜と調べてもらったらマイコプラズマ菌の熱で肺炎にはなっていないとか。。
先週から今日まで平日は看病でフラフラ・・
keiさんもインフルエンザにはお気をつけて下さいね。
暇なので、4tを離れてイタリアのプラン二ング始めました。
フェラーラ・ラヴェンナは行きますが、この修道院ね〜〜行きたいな〜と心動きます。
でも、撮影禁止なら行っても残念ですよね!
モザイク良いですね!勿論フレスコ画も良い雰囲気だし・・・
悩みますね!
また、お聞きするかもしれませんが、宜しくお願い致します。
rinnmama
- Keiさん からの返信 2017/02/09 15:45:26
- 難しいですね
- rinnmamaさん、こんにちは
いつもコメントありがとうございます
お孫さんはさぞご心配だったでしょうね。逆に心労でrinnmamaさんの方が体調崩さないか心配です。
rinnmamaさんも お体大事になさってくださいね。
ポンポーザ修道院は・・・車で行くのが普通なので難しいでしょうね
近くにはメーゾラの森といって、自然保護林の公園があるので、例えばヴェネツィアからラヴェンナに向かう途中に公園に寄って、修道院に寄ってラヴェンナに向かう などといったルートが一般的なようです。
モザイクがすばらしいラヴェンナはrinnmamaさんも選択されるだろうなと思っていました。
プランニングで大変だとは存じますが、楽しみでもある筈です。
オヤジはrinnmamaさんのコーズがどうなるのか予想するのも楽しみになってきました。
Kei
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- tadさん 2017/02/06 18:31:20
- すばらしい!
- 塔もフレスコもモザイク床もみんなすばらしい!こういうタクシーの使い方いいですね。スコッチ・ウイスキーの里やボルドーで使ったことがあります。
- Keiさん からの返信 2017/02/06 20:43:28
- 行ってみたかった所でした
- tadさん、コメントありがとうございます
ここは一度は訪れて見たかった所なので、満足度は高かったです。
たまたま行った時はオヤジ以外いませんでしたが、見学料が5ユーロもするので、そこそこの観光地だと思います。駐車場でタクシーを待っていた時にツアーバスでドイツ人御一行様がやってきましたので。
オヤジはタクシーを使うことは少ないのですが、電車やバスで都合の悪い地域は使うこともありますね。行ってしまえばなんとかなる!とはいえ、事前準備の大切さも改めて感じました。
因みにその日の夕食は料理もワインもグレードが下がったのは言うまでもありません。
Kei
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