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シェムリアップは二度目の訪問であった。前回は、アンコール・ワットがメインの観光だったので、今回は「アンコールワット以外」のシェムリアップを見る!というのがテーマだった。また、単なる観光や食道楽に終わらないように、本質的な意味でもっとディープなカンボジアに触れたいと思った。<br /><br />(1)トンレサップ湖<br />シェムリアップの中心地からトゥトゥクを走らせること40分、トンレサップ湖に到着した。「トンレ」とは「川」、「サップ」は「淡水湖」を意味する。この湖の大きさは一言ではいうことができない。なぜなら、この地域には乾季と雨季があり、乾季であれば琵琶湖の約3倍ほどだが、雨季なら琵琶湖の10倍以上の面積になるからだ。<br /><br />ここには、世界最大規模の水上生活者がいる。いくつもの村があり100万人ほど生活している。水の上に高床式の住居、商店、学校、教会、お土産売り場、観光客向けのカフェがあった。人々が、自然と共存する姿を直に見ることができる。<br /><br />(2)カンボジアにおける地雷<br />「自分はこれまで戦争の中で、数多くの地雷を埋めて多くの人を傷つけてきた。これからはそれに対する償いとして、一生かけて地雷撤去をやっていこう」というのは、地雷博物館の創設者アキ・ラ氏のことば。アキ・ラ氏は純粋なカンボジア人である。博物館には、アキラ氏が自分で撤去してきた地雷や不発弾が展示されていた。この博物館を訪ねたあと私は、市内某所にて地雷で手足を奪われた方数名を訪ね、話を聞くことができた。いまもなお、カンボジアの土地には地雷が埋まっている。農作業中に不発弾が掘り起こされ、その地雷が爆発して被害にあった人もいる。また、何の変哲もないただの草むらにうっかり入っていってしまい、地雷の被害にあう子供もいるという。あらためて負の歴史を考えることになった。<br /><br />(3)民家を訪問して食事作り<br />めったにできない経験をしてみたいと思い、現地のNGOのあっせんにより、現地の民家で食事を作り一緒に食べるという経験ができた。今回食べた食事は地元の野菜をふんだんに使い、川魚を使ったもの。写真をみるとあまり衛生的でなく美味しくなさそうに映るかもしれないが、実際に食べてみると相当に美味しいものだった。<br /><br />いくつか気づいたことをまとめてみた。<br /><br />炊事はすべて女性の仕事。食事が出来上がったころ男がやってきて、まずまっ先に食べる。ちなみに、女が炊事をしているとき、男は昼寝をしたりラジオを聞いたりしているだけ。女性だけではなく男性にも家事の分担というのが浸透してきている日本人の私から見ると、不思議な光景であった。<br /><br />家屋についてだが、丈夫な柱を使い組み立てた2階建てのもの。高床式になっているのは雨季に備えているものだろうか。ひととおり、家の中を紹介してもらった。そして、あることに気づく。トイレがない!!<br /><br />私が訪ねた家族は、とにかくみんな無口である。言葉が通じないというのもあるが、笑顔で誰かをニコニコともてなすということはない習慣なのだろう。これは、私とその家族になにかお互いにわだかまりがあったわけでもなんでもない。最初は違和感があったが、そういうことなのである。このような状況を、外部からは閉鎖的というかもしれないが、冷静に考えてみれば「人には笑顔で接しましょう」などという価値観は外部から植え付けられたものであり、私たちはいたって普通だったのである。<br /><br />考えてみれば、ひと昔の前の日本の田舎でも同じではなかったか!妙に、懐かしい気持ちになる場所だった。

カンボジア② シェムリアップ編

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2014/08/10 - 2014/08/20

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はいさい

はいさいさん

シェムリアップは二度目の訪問であった。前回は、アンコール・ワットがメインの観光だったので、今回は「アンコールワット以外」のシェムリアップを見る!というのがテーマだった。また、単なる観光や食道楽に終わらないように、本質的な意味でもっとディープなカンボジアに触れたいと思った。

(1)トンレサップ湖
シェムリアップの中心地からトゥトゥクを走らせること40分、トンレサップ湖に到着した。「トンレ」とは「川」、「サップ」は「淡水湖」を意味する。この湖の大きさは一言ではいうことができない。なぜなら、この地域には乾季と雨季があり、乾季であれば琵琶湖の約3倍ほどだが、雨季なら琵琶湖の10倍以上の面積になるからだ。

ここには、世界最大規模の水上生活者がいる。いくつもの村があり100万人ほど生活している。水の上に高床式の住居、商店、学校、教会、お土産売り場、観光客向けのカフェがあった。人々が、自然と共存する姿を直に見ることができる。

(2)カンボジアにおける地雷
「自分はこれまで戦争の中で、数多くの地雷を埋めて多くの人を傷つけてきた。これからはそれに対する償いとして、一生かけて地雷撤去をやっていこう」というのは、地雷博物館の創設者アキ・ラ氏のことば。アキ・ラ氏は純粋なカンボジア人である。博物館には、アキラ氏が自分で撤去してきた地雷や不発弾が展示されていた。この博物館を訪ねたあと私は、市内某所にて地雷で手足を奪われた方数名を訪ね、話を聞くことができた。いまもなお、カンボジアの土地には地雷が埋まっている。農作業中に不発弾が掘り起こされ、その地雷が爆発して被害にあった人もいる。また、何の変哲もないただの草むらにうっかり入っていってしまい、地雷の被害にあう子供もいるという。あらためて負の歴史を考えることになった。

(3)民家を訪問して食事作り
めったにできない経験をしてみたいと思い、現地のNGOのあっせんにより、現地の民家で食事を作り一緒に食べるという経験ができた。今回食べた食事は地元の野菜をふんだんに使い、川魚を使ったもの。写真をみるとあまり衛生的でなく美味しくなさそうに映るかもしれないが、実際に食べてみると相当に美味しいものだった。

いくつか気づいたことをまとめてみた。

炊事はすべて女性の仕事。食事が出来上がったころ男がやってきて、まずまっ先に食べる。ちなみに、女が炊事をしているとき、男は昼寝をしたりラジオを聞いたりしているだけ。女性だけではなく男性にも家事の分担というのが浸透してきている日本人の私から見ると、不思議な光景であった。

家屋についてだが、丈夫な柱を使い組み立てた2階建てのもの。高床式になっているのは雨季に備えているものだろうか。ひととおり、家の中を紹介してもらった。そして、あることに気づく。トイレがない!!

私が訪ねた家族は、とにかくみんな無口である。言葉が通じないというのもあるが、笑顔で誰かをニコニコともてなすということはない習慣なのだろう。これは、私とその家族になにかお互いにわだかまりがあったわけでもなんでもない。最初は違和感があったが、そういうことなのである。このような状況を、外部からは閉鎖的というかもしれないが、冷静に考えてみれば「人には笑顔で接しましょう」などという価値観は外部から植え付けられたものであり、私たちはいたって普通だったのである。

考えてみれば、ひと昔の前の日本の田舎でも同じではなかったか!妙に、懐かしい気持ちになる場所だった。

旅行の満足度
5.0
観光
5.0
交通手段
飛行機
旅行の手配内容
個別手配

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