2006/02/26 - 2006/02/28
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Dwind_999さん
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かつて半世紀ものあいだ被占領地であったにもかかわらず、台湾の人たちは日本人に優しい。
日本語を話す年老いた人も多く、みな親切にしてくれる。
町を歩けば、どこか懐かしい日本と同じ風景が目の前にある。
約1年前の初訪台の時から、"麗しの島"を鉄道で一周してみたいと思っていた。
流れゆく車窓の景色が、旅物語を夢見る私を待っている。
<旅程>11日間
台中:1泊
阿里山:1泊
台南:1泊
高雄:1泊
花蓮:2泊
九分:1泊
基隆:1泊
台北:2泊
※当時のレート
1元(台湾元)=\3.7
- 同行者
- 一人旅
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
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2月26日(日)10時25分、チャイナエアラインCI-111便が福岡空港を飛び立つ。
2時間ちょっとで台北の中正国際空港(台湾桃園国際空港)に到着。
台北の気温20度、時おり小雨が降るあいにくの天気。
空港で6万円を16,170元に両替。1元=3.7円。
いよいよ台湾一周の始まりだ。
九州を一回り小さくした大きさの、さつまいもの形に似た台湾。
鉄道で左回りに一周します。
初日だけは国光客運のバスで台中まで移動。
バス料金は250元(\925)で、台北から2時間ちょっとで台中駅前に到着。 -
15時前、台中駅前の「富春大飯店」に投宿。
今回の旅の宿はすべて現地調達ですが、一応の目星はつけていました。
ホテルフロントで30分ほど待たされている間、80才過ぎの日本語の出来るおばあちゃんと少し話をしたり、冷たい豆乳を御馳走になったり。
右の女性はここでお手伝いでもしているのか「この子はフィリピンから来たの」とおばあちゃんが言ってました。富春大飯店 ホテル
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3階の一番安い部屋で530元(約2千円)。
エアコンもあったけど、少し肌寒いくらいの気温では使う必要なし。
しかし部屋の中を蚊が飛びまわっていて、電子蚊取りを持ってこなかったことを後悔。 -
台北から南へ約180㎞に位置する、台湾第3の都市台中。
台中駅前からの光景。
左に「富春大飯店」の看板が見えます。 -
台中駅改札口。
昨年の台北のおり、台湾鉄道時刻表(25元=\93)を入手していましたが、若干変更があるようなので列車の時刻を確認に来ました。 -
赤レンガの英国風デザインの台中駅は、日本統治時代の1917年(大正6年)に建てられ、国の史蹟に指定されているそうです。
近くには、車椅子に乗った宝くじ売りのおじちゃんたちがいました。台鉄台中駅 駅
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中正路から見た台中駅。
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中正路脇の歩道に並べられたテーブルで、スナックを飲食する若者たち。
この後、中正路を左に折れ、自由路二段に入って民族路へと進みました。
台湾の都市には名前のついた道路標識があるのでわかりやすい。
自由路と民族路あたりには台中名物「太陽餅」を売っている店が固まっていて、その中で賑わっている店に入ると、店員から「日本人ですか?」を声をかけられ、太陽餅を1個いただいてお茶をご馳走になりました。
異国の地で邪険に扱われてへこんだりすることもありますが、こんなふうに親切にされると嬉しくなって元気が出ます。
そしてその街が好きになります。
他のお勧めの餅を2個(40元)買いました。 -
17時過ぎ、通りを埋めつくした若者たちでいっぱいの「中友商圏」と呼ばれる台中一中街にやってきました。
近くに高校や予備校、大学、百貨店などがあり、若者で賑わうエリアだそうで、カフェやレストラン、露店や屋台、そして若者向けの衣料品やアクセサリーを扱う店なども多い。台中一中街 散歩・街歩き
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店先に色とりどりの餃子やシュウマイが並んでいた店。
「中友商圏」には飲食店も多く、日が暮れかかる頃にはあちこちに屋台が姿を現します。
「一中豪大雛排」という店で揚げたてのフライドチキンを買い、歩きながら食べたけど熱々で舌をヤケドしそうになりました。
名前の通り、特大のフライドチキンが2枚で45元(\167)とかなりのお得感。 -
中山公園(台中公園)を散策した後、中華路夜市に来ました。
道路脇に食べ物や服飾、アクセサリーなどの屋台がずらりと並びます。
この近くの店で夕食にしました。
羊肉蛋炒飯、スープ付きで60元(\222)。
店の中にも車椅子の物売りが入ってきましたが、街では車椅子の宝くじ売りもよく見かけるし、体が不自由でも何がしかの収入を得て少しでも生活の足しにしようとする苦労が見て取れます。中華路夜市 市場
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2月27日(月)、6時前にホテルをチェックアウト。
蚊に悩まされてあまり眠れませんでした。
1階に降りると、あのおばあちゃんが、昨日と同じようにもう椅子に座っています。
毎日4時過ぎには起きるとのことで、おばあちゃんの朝食用だったブドウパンをいただいてホテルを後にしました。
おばあちゃん、ありがとう。
長生きしてください。
台中駅から6時15分発の自強號2051次で嘉義駅へ向かいます。
運賃は225元(\833)。 -
7時35分に嘉義駅に着いて、「阿里山森林鉄道」の切符を買うべく、すぐさま窓口へ行ってみると、「もうない」とそんな意味のことを駅員が言います。
朝一番にやって来たのに、そんなバカな、と思うけど仕方がない。
困ったなぁ、どうしよう、嘉義で1泊しないといけないのか。
気落ちして駅構内をうろうろしていると、そこへすかさず日本語を少し話すおばちゃんがやってきて、「きっぷ、ある」と日本語で言います。
阿里山の宿とセットで切符を手配するとのことで、宿代を最初1800元と吹っかけてきましたが1000元(\3700)で交渉成立。
切符はなぜか半票(子供料金)2枚の400元(\1480)。
何だか訳の分からない変なかたちでの切符購入となりましたが、何とか列車に乗ることができてほんとに良かった。台鉄嘉義駅 (嘉義火車站) 駅
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9時に嘉義駅を出発した列車は東の内陸部へと向かいます。
「阿里山號特快」はディーゼル機関車に、一車両定員25名の小さ目のかわいい客車がついた列車。
この森林鉄道は日本統治時代の1912年(大正元年)に開業し、当初は材木運搬に使われていたが、後に客車も連結されて地元住民や観光客も運ぶようになったそうです。 -
嘉義駅から海抜2216mの阿里山まで標高差2000m、全長71.4㎞を3時間半かけて登る山岳鉄道。
ダージリン・ヒマラヤ鉄道とチリ、アルゼンチン間を走るアンデス山鉄道と並び、世界三大登山鉄道のひとつに数えられているそうです。
特に鉄道ファンというわけではないけど、台湾に来たからには一度は乗ってみたい。
車窓からは、その実が噛みタバコの材料として使われる檳榔(ビンロウ)の木が見えます。 -
車窓からの景色も高度が上がるにつれ、熱帯、亜熱帯、温帯と変化していき、それぞれに違った趣の景観を楽しむことができるとのこと。
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列車は車輪を軋ませながら登っていく。
檜や杉の木が多く見られるようになってきました。
この「阿里山森林鉄道」にはスパイラルやスイッチバックの技術が使われているそうですが、乗り鉄でもない私には何だかよくわかりません。
途中、列車が止まったかと思うと、そのまま後ろへ下り始めたりして、急に後ろ向きに逆行して行くのは乗っていても変な感じ。
走り始めて3時間もすると、温度差により列車内のガラスが曇ったりします。 -
12時半、阿里山駅に到着。
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駅を出る前に、森林レジャー区の入山料150元(\555)を払ってチケットを購入。
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阿里山駅に掲げられていた時刻表。
※2006年当時 -
駅の下にある駐車場から、送迎用のライトバンで宿泊先の「櫻山大飯店」へ移動。
ホテルのデジタル温度計は13度を示していて、やはり肌寒い。
チェックインは14時からなので荷物を預けて昼食に向かいました。
ここが阿里山の中心地で、観光案内所や飲食店、お土産屋、ホテルなどがこの辺りに集中しています。
所々に霧が発生。 -
駐車場の端の、露店風の食べ物屋さんが並んでいる辺りで昼食にしました。
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魯肉飯(40元)と肉の入った麺(50元)をいただきました。
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昼食のあとにホテル(阿里山櫻山大飯店)へ戻りチェックイン。
1泊1000元(\3700)の2階の部屋は独房のように狭く、バスルームもシャワーのみ。
今回の旅で、標高の一番高いところに位置するこのお粗末な部屋は、宿泊料も一番高かったです。 -
14時過ぎにホテルを出て、阿里山森林遊楽区(森林レジャー区)を歩いて回る。
玄天上帝を祀る道教の寺院「受鎮宮」。 -
「受鎮宮」のすぐそばにある阿里山唯一の小学校。
校舎前の運動場には小さな競技トラックがありました。 -
「受鎮宮」の近くには、わさびや茶など阿里山の特産品を売る店が、いくつか並んでいて、行楽に訪れた台湾人たちが買い物を楽しんでいました。
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神木駅へと続く線路。
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杉や檜の木立の間に整備された遊歩道がつづく。
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悲しい伝説がある「姉妹潭」。
こちらは小さい方の池「妹潭」。 -
「三兄弟」と名付けられた、仲良く並ぶ3本の檜。
右手には「姉潭」と呼ばれる少し大きめの池があるが、水が干上がりかけて、せっかくの景観が損なわれていたのは残念。
このあたりには他にも、面白い名前のついた樹木がいくつかありました。 -
巨木群桟道には、樹齢1000年以上の紅檜の巨木がたくさんあります。
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一通りの散策を終え、神木駅から阿里山駅まで列車に乗って戻りました。運賃50元(\185)で所要わずか5分。
明日のご来光見物に行くため、阿里山駅で5時半発の祝山線の切符(片道100元)を購入。
この後、店で買った40元(\148)の缶ビールを持ち込み、露店で豚肉香腸(130元)をつまみながらいただきました。
さらに近くのお土産屋を冷やかしてみたり、何か美味しいものがないか見て回ったりしましたがこれといった食事処が見つからず、便利商店(コンビニ)でパイとゆで卵を買ってホテルに帰り、明日の早起きに備えて20時過ぎに就寝。 -
2月28日(火)、4時起床。
この日は二二八事件を記念した和平紀念日で、台湾の祝日。
暗くて肌寒い中、5時25分に阿里山駅を出発したほぼ満席の列車は約25分で祝山駅に到着。
改札口から階段を上がると広い展望台があり、御来光見物客を当て込んだ店や屋台がもうオープンして待ち構えていました。 -
多くの見物客を前にして、マイク片手に皆を笑わせながら面白可笑しく解説する人がいました。
話の内容はもちろんチンプンカンプンだけど。日の出 (祝山) 山・渓谷
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6時半、そろそろ日の出を迎える頃ですが、残念なことに雲がかかって御来光は拝めそうにありません。
雲の覆い被さっているあたりが玉山(3952m)であろうか。
この玉山は日本統治時代は新高山(明治天皇が命名)と呼ばれ、日米開戦の暗号電文にも使われた、当時の日本で一番高い山だったそうです。 -
寒さ対策もバッチリでやって来た皆さん、ご来光を拝めずがっかりのご様子。
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展望台付近に店を出している屋台。
祝日なので台湾人の見物客も多い。
帰りは歩いて戻るつもりでしたが、100元(\370)の切符を買い、7時出発の列車で阿里山に戻りました。
昨日、往復の切符を買っていれば150元で済んだのだが。 -
8時前にホテルをチェックアウトして、浩立商店前から、朝一番のバスで阿里山を降りることにしました。
自販機で買ったホットコーヒー(25元)を飲みながら、8時半出発のバスを待ちます。
嘉義駅までの運賃は200元(\740)で、約2時間の行程。 -
嘉義駅からは復興號101次(運賃91元)に乗り、北回帰線を通過して南へと下って行きます。
約50分ほどで台南駅に11時40分到着。
台湾第4の都市で熱帯圏に位置する台南、寒くもなく暑くもない、この時期ちょうどいい気候でした。台南駅 駅
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台南駅前。
17世紀のオランダ統治時代には台湾で最初の首都がこの地に置かれ、以来200年以上にわたって政治・経済・文化の中心として栄えてきた台南は史蹟や古刹も多く、古都らしい風情を今に残しているといわれています。 -
台南駅(台南火車站)。
台南駅は日本統治時代の1900年(明治33年)に建設され、その後老朽化にともない1936年(昭和11年)に改築されたそうです。 -
台南駅から民生緑園まで南西へ延びるメインストリートの中山路を歩いていきます。
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民生緑園の少し手前から中山路を右に曲がって民権路二段を進み、ガイドブックにも紹介されている肉粽(ちまき)の専門店「再發號肉粽(再発号)」で昼食にしました。
八週類の具材が入った八宝肉粽(100元=\370)と肉あんかけ(30元=\111)。
肉粽はかなりのボリュームがあり、もち米のもちもちした食感と具だくさんで美味しかったです。再發號 百年肉粽 地元の料理
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昼食の後、民権路から永福路に入った所にある「台興大旅社」に宿を取りました。
「旅社」や「旅館」は中国や台湾では安宿の代名詞みたいなものだそうですが、大旅社とはまたたいそうな。
台南駅の観光案内所でチラシを目にして、その安さでここに決めましたが、単人房(タンレンファン=シングル部屋のこと)で400元(\1480)の、記帳もしなくていい、ちょっと怪しげな雑居ビルのような3階の部屋。
寝るだけなので、ベッドに虫がいなければなんとか我慢できそう。
ひと月前にインドの安宿を経験したばかりなので、私の許容範囲もいくらかは広くなったのかも。 -
14時に宿を出て、永福路を少し北に進むと、左手に「祀典武廟」があったのでちょっと覗いてみました。
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「祀典武廟」は関羽を祀った関帝廟の総本山。
祀典武廟 寺院・教会
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「祀典武廟」のすぐそばにあるのが、台南大媽祖廟ともいわれる「大天后宮」。
海の守護神で万能の女神とされる媽祖(天上聖母)を祀った台湾最古の媽祖廟。 -
特に当てもなく歩いて中正路まで来ると、「度小月」という店があったので軽く腹ごしらえ。
台南名物担仔麺の元祖といわれる有名店だそうです。
肉そぼろとエビ、それに卵を加えて50元(\185)。
苦手のパクチーが入っていたが、まずまずの味。度小月 (担仔面) 地元の料理
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「新光三越台南中山店」をちょっと覗いて、街歩きがてらに、電子蚊取りが売ってないか、あちこち探し回ったけどなかなか見つからない。
ようやくにしてある量販店で「滅飛定時液體電蚊香器」という名の電子蚊取りを発見、即購入。
199元(\736)とちょっと値は張りましたが、蚊に悩まされるよりはましだ。 -
人気のありそうな「Cafe85度C」という店で、35元のイチゴ大福とパイケーキ2個(1
個28元)を買い、さらに全家便利商店(ファミリーマート)でペプシライト缶(18元)を買って、台南公園で池を眺めながらのおやつタイム。
公園の周りをジョギングする人や、何かのテーブルゲームに昂じるおじさんたち、日本の公園で目にするのと同じ夕時の光景がここにもありました。
小用を足しに公園のトイレを借りましたが、コルカタ空港のトイレよりもずっときれいでした。台南公園 広場・公園
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街歩きの途中で見かけた、国民小学校。
校舎の前に立つ椰子の木が、やはり日本とは異なる趣は見せています。 -
18時頃の「新光三越台南新天地」近く。
新光三越百貨店をちょっと見て回った後、ホテルの方へ引き返します。
ホテル近くのセブンイレブンで、夕食用にパン2個(38元)とミネラルウォーター1.5L(28元)を買いましたが、レジ袋は有料で1元(\3)。
このレジ袋はけっこう丈夫で、その後何度も使用しました。
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