ラーマ９世崩御・・・国王の平癒を祈っていたタイの人々

2016/10/12 - 2016/10/13

すで報道等でご存じのことと思いますが，チャクリー朝タイの国王ラーマ９世陛下が崩御されました。

今年８８歳のご高齢にして在位７０周年でした。在位の長いことで有名な英国のエリザベス２世を６年上回り世界最長でした。陛下がタイ国民にどれだけ敬愛されていたかということはタイにしばらく滞在していれば（日本人なら）誰でもお分かりですよね。

ご高齢のため，最近はご健康に関して心配なニュースを目にすることも多くなっていました。私は，昭和天皇のお加減が思わしくなかった時期，バブル絶頂の世相とは裏腹に暗く重苦しい雰囲気が日本社会に流れていたことを思い出していました。

先日，シリラート病院で療養中の陛下の平癒を願ってたくさんのタイ国民が同病院で祈りを捧げているという報道を聞き，私も影ながらお祈りして参りました。そのときの様子を短くご報告します。

エリア バンコク(タイ)

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 鉄道 船 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

国王陛下が入院されていたバンコクのシリラート病院。

日本人旅行者の間では「死体博物館」という名前のほうが有名ですが，国王が入院することからも分かるとおりタイ第一の病院です。通称死体博物館はシリラート病院の広大な敷地内にある一施設です。

解剖学博物館 博物館・美術館・ギャラリー

チャオプラヤ川の西岸にありますのでバンコク中心部から行く場合はチャオプラヤエクスプレスが早いと思います。シリラート病院はロッファイという船着場で下船します。料金は14THBで乗船時間は２０分程度です。

サートーン（ＢＴＳサパーンタクシン駅の先にある船着場）から上りのボートに乗って，現在はサートーン＝オリエンテン（Ｎ１）＝シープラヤー（Ｎ３）＝マリン・デパートメント（Ｎ４）＝ラーチャウォン（Ｎ５）＝パククロンタラート（Ｎ６／１）＝ター・ティアン（Ｎ８）＝ター・チャーン（Ｎ９）＝ワンラン（プランノック）（Ｎ１０？）＝ロッファイ（Ｎ１１）と停まっているようでした。

船着場の工事のためか，停船地はよく変わります。

人々がピンク色の服（前回陛下が入院して快復し退院された際にピンク色の上着をお召しだったことから陛下の健康快復のシンボルカラーとされているようです）や黄色の服（ご存じのとおり陛下の御誕生日にちなんだ王室のシンボルカラーです）を着て病院に集まっていきます。

広い病院の敷地の一角に陛下の石像がある中庭があります。人々はそこに集まっています。

献花台と香炉が備えられ，ボランティアの人がお線香を配布しています。

祈る人々。

祈る人々。

祈る人々。ただ一心に。

プレスも来ています。

お祈りを妨げないように撮影も遠慮がちです。

若い人も一生懸命に祈っていました。

祈り終わった後もたくさんの人々がその場に留まって読経を続けていました。

特にこの３０年で素晴らしい発展を遂げたタイ王国。ラーマ９世陛下は崩御されましたが，この国の今後のさらなる発展を確信して心安らかでいらっしゃったのではないでしょうか。

最後になりましたが，皇室とも大変縁が深いといわれるタイ王室の弥栄（いやさか）をお祈りする次第です。

この旅行記へのコメント （2）

• Salaamさん 2016/10/16 06:35:46

  哀しみに包まれた日

  はじめまして。
  プミポン国王陛下の崩御された際の様子を現地で目の当たりにされたのですね。
  タイに親族がおり、タイとは個人的にも少なからずの縁がある身。今回の崩御の報は身を引き裂かれる思い。
  辛い時期ではありますが、タイ国民の皆様の心が安らかであられますよう、お祈りする日々です。
  現地の様子が解り大変ありがたく存じます。
  
  引き続き現地の滞在、お気を付けて下さいませ。
  
  Salaam
  

  グラウチョさん からの返信 2016/10/16 11:09:55

  RE: 哀しみに包まれた日

  はじめまして。
  
  Salaamさま，コメントをありがとうございます。
  
  昨日帰国致しました。これを機に改めてラーマ９世陛下のご事績などを文献等で読み返してみたいと考えています。
  
  在日タイ大使館での弔問の様子を興味深く拝読しました。ありがとうございました。