2016/09/12 - 2016/09/12
54位(同エリア81件中)
つきじさん
7日間の北海道旅行の目的の一つが、美深町仁宇布にあるトロッコ王国です。
かって日本一の赤字線と言われた旧国鉄美幸線の廃線跡の一部を、エンジン付きのトロッコで走ることができるというものです。しかも、往復10キロというかなりの距離を、運転免許証保持者は自分で運転することができるそうで、これはたまりませんね。
実際に、非常に不便な場所にあるにもかかわらず、年々訪問客が増えているそうです。
場所は、JR宗谷本線の美深駅から20キロちょっと、車で40分ほどの距離です。美深駅からトロッコ王国のある仁宇布まで美深町営のでデマンドバスが一日5往復運行(日曜日は運休)していますが、時間を有効に使うなら、やはり車が便利です。
そんなわけで、名寄でレンタカーを借りて向かうことにします。
- 旅行の満足度
- 4.5
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名寄駅から国道40号線を北上しますが、名寄美深間は自動車専用道路として国道40号線のバイパス名寄美深道路を快適に走ることができます。名寄ICで降り道道49号美深雄武線に入ります。きちんと整備された道路ですが、ほとんど対向車とはすれ違いません。
道道に入り20分ほど走ったでしょうか、右手に高広パーキングがあり、左手にトロッコ王国の幟が何本もはためいている場所があります。ここがトロッコの折り返し地点のようです。 -
トロッコ王国の入口まで5kmの案内があります。
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道路を挟んだ反対側に小さなパーキング、高広パーキングがあります。
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高広パーキングから、生い茂った深い木々の間から流れ落ちる二筋の滝が望めます。
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車を進めると、道路の左手すぐ側を線路が通っています。美幸線の廃線跡ですね。なかなかいい雰囲気じゃないですか。ここをトロッコで走れるようです。いやがうえにも期待が高まります。
線路の脇にはトロッコ王国の案内見えます。 -
間もなく、信号がある交差点(道道に入って初めて信号だったと思います。)を左折するとすぐそこがトロッコ王国です。
かっての美幸線の終着である仁宇布駅跡がそのまま王国になっているようです。 -
こちらの古い駅舎を模した建物が王国の入国管理事務所で、こちらでトロッコ利用料を支払います。
自分で運転する場合、自動車免許証が必要で。見せようとしたら、今車を運転して来られたので(当然お持ちでしょうから)結構ですと言われてしまいました。 -
トロッコ王国の「入国旅券」も一緒に発行してくれます。
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簡単な食事を取れる食堂が王国敷地内にあります。
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「チーズ工房羊飼い」の建物も見えます。
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近くにはボロボロの583系が保存されていました。
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恐らくホームがあったと思われる場所にトロッコが並んでいます。
出発時間は随時ではなく、1時間毎です。線路は単線で、途中に交換場所もないので、順次出発するトロッコがすべて帰ってきてから、次の時間帯の乗客と交代するわけです。
年々利用客が増えているそうで、今年の最大待ち時間は5時間だったか、6時間だったか、TDLやUSJも真っ青なほど混んでいたようです。 -
乗車前に王国の職員の方から簡単な説明を受けます。今日、この時間帯は私一人、他のトロッコに気兼ねなく思い切り運転できる、ヤッター。
トロッコは、車と同じでアクセルとブレーキが右側足元に並んでいます。さあ、出発。
遊園地の線路じゃなく、かって本物の国鉄の列車が走っていた線路ですからね。本物感が半端ではありません。 -
出発してしばらくは視界のいい場所を走ります。
トロッコのディーゼル音と、線路から直に伝わってくる振動が体全体を心地よくさせてくれます。 -
小さな踏切をいくつも横切ります。列車と違い基本は線路側が一時停止だそうですが、いずれも見通しのいい踏切で、滅多に人が通ることもないということで、左右を確認して走行してくださいとの注意を受けました。
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小さいながらも、川を渡る橋もいくつかあります。最高速度は20キロくらいだと思いますが、柵も何もありませんので、スリル満点です。王国職員の方に落っこちないように注意してくださいと言われましたが、そう言われてもねえ。
でも、根室本線の橋梁も大雨で崩れ落ちたくらいだから、安全運転することにします。 -
しばらく走ると、側を走る道路が見えなくなり、線路は木立に囲まれた中に入っていきます。いい雰囲気です。
ちょっとひんやりした乾いた風も気持ちよく体を流れていきます。この日は、晴天で気温も高かったのですが、夏でも上着、春秋ならウインドブレーカーやジャンパーなどは必須かと思います。 -
15分ほど走ると、折り返し地点が見えてきました。車で来るときに側を通った場所です。
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かっては、転車台があったそうですが、今は180度カーブする線形に変更され、王国の職員がポイント切り替えをすることによって、自走で転回することができます。複数のトロッコが走る場合、最後のトロッコが到着するまで、みんなポイントの手前で待機するそうです。そりゃそうだ、そうしないと正面衝突しますからね。
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同じ線路を出発地点向けて帰りますが、同じ線路なのに、行きと帰りでは景色が違って見えます。不思議なものです。
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ところどころ並行する道路が見えますが、たまにトラックが通るくらいで、車はあまり走ってません。
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復路も半分近くまでやってきたころ、なんとなくアクセルを踏んでもスピードが上がらないことに気づきました。上がりこう配のせいかなとも思ったのですが、そのうちにエンジン音はするものの、車輪が回らなくなってしまいました。
トロッコから降りて見てみると、なんとチェーンが外れているではないですが。これじゃあ、車輪が回るはずがない。トロッコには王国の緊急連絡先が書いてあったのですが、王国の職員の方から運転中にスマホを落とした方もいるので気を付けてくださいと言われていたので、スマホは車に置いてきちゃいました。どうしよう。 -
運悪く止まった場所は道路が見えない木立の中。仕方なく線路に降りてトロッコを押すことにします。
こういうとき、線路上のトロッコが私のだけというのはよかったのかどうか。 -
10分くらい汗だくになってトロッコを押して、ようやく道路が見える場所までやってきました。
トロッコを線路上に止めて、土手を駆け上がり道路に出ます。が、なかなか車が通らない。
ようやく親切なトラックの運転手さんが止まってくれて、王国入口まで乗せてもらいます。 -
王国で職員の方に事情を説明し、職員の方が現場へ急行、ほどなくしてトロッコがエンジン音を響かせて出発地点へ帰ってきました。
それにしても、王国の方々は恐縮しきりで、ぜひもう一回乗ってくれと頼まれたのですが、十分に楽しめたので、丁重にお断りしました。
でも、こんなアクシデントはありましたが、本当に楽かったです。そうそう度々来れる場所ではないのですが、また行きますからね。絶対!
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