2016/08/21 - 2016/08/21
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びしゃりんさん
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古いお寺を訪ねて、現代的な仏像や絵に出逢うと感動する。
播州清水寺の十二神将しかり、法住寺の不動明王の絵しかりである。
そして、當麻寺宗胤院(そにいん)も、私にとって、まさに温故知新だった。
宗胤院の宮下住職の絵、書は秀逸であり、その作風は柔らかさの中に、凛としたものを感じる。(わたしのような者が住職の作品について語ること事態おこがましいが)
宗胤院を訪ねると、宮下住職は、私を座敷まであげてくださり、質問に丁重に答えてくださった。
お顔は柔和であるが、仏道の修行をなさったせいか、言葉には、さすがに鋭いものかあり、色々、教えられることが多かった。
そういう意味では、宮下住職というより、先生と呼ぶのが妥当なのだろうと思う。
そんな、先生との会話などに触れながら、この旅行記を記したいと思う。
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當麻寺に来て、真っ先に宗胤院を訪ねた。
既に、門前に先生の書が掲げられてる。 -
自己に勝つもの彼こそ最上の戦士なり。
この言葉は、原始仏典「法句教」にある言葉で、他人に勝つことばかり考えていては、人間は成長しない。
まず、自分はどうか?自分の立ち位置をしっかりと見極めよ。
という意味か。
いきなり、己を顧みる言葉に出会う。 -
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この世で一番美しいのは、あなたの笑顔なのかも
うーん、今後、笑おう。 -
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庭には半跏思惟像。如意輪観音様かな?
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いきなり「こんにちは」と訪ねると、宮下先生が玄関に出てこられた。
私は「先生の作品をネットで見て感銘をうけたのですが、見せて頂いてよろしいか」と伺うと、先生は「ネットですか?」と笑顔で答え、どうぞと座敷に上げて下さった。
写真も構わないよということなので、作品を撮らせて貰った。 -
私の一番お気に入りの絵と書。
人の命は一呼吸の間にあり。
どういう意味ですかと尋ねると「一瞬、一瞬を懸命に生きる」との大意を教えて下さった。
その後、書や襖絵を紹介して下さった。 -
酒が好きなのかな?
今度、来るときは、白鶴の吟醸ぐらいは持って来ようと。 -
上杉謙信は、川中島の戦いで「俺に一刀両断されたら、貴様は一体どうするのだ」「死」をどう受け止めるのか、武田信玄に問いかけた。
それに対して、信玄は、禅の言葉である「紅炉上一点の雪」と答えた。
真っ赤におきた炭火の上に、どこからともなく、一点の雪が降るが、雪は一瞬にして消え、跡形もなくなる。
振り下ろす刃の下でも、生もなく死もない、すなわち、生への一かけらの執着もなく、死への微塵の恐怖もない、死ぬもよし、生きるもよし、と無心に鉄扇をもって受け止めた。
「紅爐上一點雪」の大意。
天龍寺の開祖、夢窓国師は、元々、天台宗であったが、師の臨終の醜態を見て、禅に転じたとのことである。
死に臨んで醜態をさらすことなく、無心にいられるように禅を始めようかと「紅爐上一點雪」を見ながら考えていた。 -
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展覧会の後始末で少し荷物が残っていたが、襖絵を撮らせて頂いた。
日本画は何回も塗るが、水墨画は一筆で描くとの画法の違いを教えて下さった。
木が素晴らしい。 -
居間に戻って、先生と一時間程お話する機会を得た。
そんな中でも印象に残った話は、
嫌な事を言われた事は聞き流すことですよ。
聞き流すということは、言われた言葉は口に出さないこと。
口に出すことは、その嫌な言葉を呼び戻しているということで、本当の意味での聞き流すではないんです。
難しいことですが、それも修行の一つです。
なるほど、簡単なことに思うが、実は難しい事だと感じ入った。
そして、書についても、色々教わった。 -
先生が書いた「信」の字
解体すると、人偏は人という意味。口の上に針がある。針は入れ墨に使っていた道具でもある。
従って、大意は、自分の言った言葉に、誤りがあれば入れ墨の刑罰を受ける。となる
即ち、人を欺かないということで、信になる。 -
そして、先生に宗胤院の御朱印と絵をお願いした。
絵については、面前で一筆で、さっと描いて下さった。
好きな言葉を入れますよと言って下さったので「春風を斬る」をお願いした。
「春風を斬る」は無学祖元の禅語である。 -
無学祖元は、中国で元が起こった頃の禅僧で、元の兵隊が寺に乗り込んで、祖元を剣で殺そうとした。
その時、祖元は「喜び得たり、人空にして法も亦空なるを。珍重す、大元三尺の剣、電光影裡に春風を斬る」と元の兵に言った。
既に空の境地に至った者に生死は関係ない。私を斬るその大切な剣は春風を斬るようなものだ。ということである。
そういう境地に至りたいものだと思って「春風を斬る」という言葉を大事にしている。 -
丁度、昼を過ぎたので、先生にお礼を言って宗胤院を辞した。
昼飯に門前の釜飯たま屋に入ろうと思ったが、改装中で休業中。
たま屋の前の蕎麦屋薬庵に入った。 -
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古民家が改装されたのだろう。
店内の雰囲気は非常に落ち着く。 -
蕎麦は、せいろそばの山かけを注文した。
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蕎麦の味ととろろがマッチして美味しかった
蕎麦湯にとろみがあり、これも美味しく頂いた。
蕎麦を食べながら、温故知新の寺を思い出していた。 -
播州清水寺の十二神将。
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法住寺の不動明王。
お寺をまわっていて、このような作品に出会うと、堪らなく感動する。
古き仏像も良いが、現代アート的な仏像や絵も、寺院に根付いて欲しい。
そして、思った。
再び、宗胤院を訪れて、宮下先生作品に触れて感動し、また、先生に仏道を教えて頂こうと。
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