2016/06/24 - 2016/07/04
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アメリカ中西部の11州をめぐる旅行記です。いつもはレンタカーによる周遊ドライブとなるのですが,今回は10日間のアメリカ国内で,長距離電車(Amtrak)4回,長距離バス(Greyhound)6回,国内飛行機(American Airlines)5回,市内電車(ライトレール)8回,市内バス5回,などを乗り継いでの周遊旅行となりました。
第6編はウィスコンシン州ミルウォーキーを発って以降,再びAmtrakでミシガン州アナーバーに向かうまでの間,イリノイ州シカゴに滞在した時の内容です。シカゴ・ユニオン駅に降り立った時には少し肌寒い曇り空だったのが,次第に太陽が顔を出してくれました。6年前にシカゴに来た時には行けなかったシカゴ美術館(The Art Institute of Chicago)と大都会シカゴの”Lループ”に乗ったことが強く印象に残りました。
各編の構成は
第1編:テキサス州 ダラス
第2編:オクラホマ州 オクラホマシティ
第3編:カンザス州 ウィチタ
第4編:ミネソタ州 ミネアポリス
第5編:ウィスコンシン州 ミルウォーキー
第6編:イリノイ州 シカゴ
第7編:ミシガン州 アナーバー
第8編:インディアナ州 インディアナポリス
第9編:オハイオ州 シンシナティ
第10編:ケンタッキー州 ルイビル
第11編:ミズーリ州 セントルイス
第12編:テキサス州ダラス・フォートワース空港から帰国へ
となります。
以上でアメリカの訪れた州の総数は44となりました。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 鉄道 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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Amtrak"Hiawatha Service”に乗って約1時間半,定刻の9:45にシカゴ・ユニオン駅プラットホームに到着した。
シカゴ(Chicago)イリノイ州(Illinois)は2010年に訪れているので,新たな訪問州にカウントできないが,今回の旅行では第6番目の州となる(トランジットは別にして) -
6年前に来た記憶が甦る
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やはり6年ぶりに使う手荷物ロッカー,再び戻ってくる16:30までの約5時間は身軽になれる。前回同様に親切な担当職員の方が常駐していてくれた
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シカゴ・ユニオン駅をスタートした時は少し肌寒いどんより曇り空だった
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シカゴで最初に訪れた先は,グレイハウンドのシカゴ・バスステーションだ。前日のミルウォーキーのホテルで予約したチケットをプリントアウトしなければならないからだ。
ところがこれが難物でスムーズにいかない。言葉の問題もあったが,本人確認のための予約PINとZIPコードの問題だったのだ。不自由な英語を駆使しながらも写真下の右端の女性職員が必死で応対してくれた。ややもすれば不親切といわれるグレイハウンドの窓口なのだが,このときの対応ぶりはホントに頭の下がるものだった(2枚連結) -
ようやくグレイハウンドのバスチケットを手に,今度は6年前に見たシカゴ中心街をループするRail(”L”)Systemに乗るために市内電車(CTA:Chicago Transit Authority)を目指す
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Rail(”L”)SystemのMap
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中心街へ進むと見えてきたRail(”L”)System
"L"はelevated(高架)の略なので地階から見上げるかたちとなる,ループの曲がり角はほぼ直角なのだから驚く(2枚連結) -
LaSalle/Van Buren 駅から乗車,4路線がこの駅を走っているが,方向感覚がわからない
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自販機でVentraカードを購入,事前の調べでは初乗り$2.25となっていたが,結局$3.00を支払ってカードを購入した。ちなみにこの高架ホームは木製なのだ(2枚連結)
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(接触タイプでない挿入タイプの)改札を通り抜けて
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木製の高架ホームへ出る。駅間の距離が非常に短く隣駅で電車が発車したのが見えるのだ。JRの山手線ぐらいの間隔で電車は頻繁に来る
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さすがに歴史を感じさせるというか,古いというか,電車内の様子
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車窓から眺めるシカゴの中心地
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あの直角に近い曲がり角を電車は進む
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念願のシカゴ美術館(The Art Institute of Chicago)に来た
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当日の入場券,料金(Addmission)は$25,残念ながら日本語のヘッドフォンガイドはなかった(2枚連結)
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2階に印象派を代表する画家たちの作品が一堂に集められている
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見逃せない作品(その1)
スーラ(Georges Seurat)の「グランド・ジャット島の日曜日の午後」
この名画が点描でできていることを間近で確認できたことに感激(2枚連結) -
見逃せない作品(その2)
カイユボット(Gustave Caillebotte)の「パリの通り,雨 」 -
印象派ではないが,見逃せない作品(その3)
グラント・ウッド(Grant Wood)の「アメリカンゴシック」 -
クールベ(Gustave Courbet)の作品
上:"Portrait of Gabrielle Borreau"
下:"The Rock of Hautepierre"
(2枚連結) -
ドガ(Edgar Degas)の作品
左上:"Portrait after a Costume Ball"
左下:黄色いダンサー "Yellow Dancers - In the Wings-"
右:舞台のバレエダンサー "Ballet Dancer On Stage"
(3枚連結) -
上左:フォラン(Jean-Louis Forain)の ”Tightrope Worker”
上右:カザン(Jean-Charles Cazin)の "Theocritus"
下左:ボンヴァン(François Bonvin)の "The Maid"
下右:デュプレ(Jules Dupre)の ”Barks Fleeing the Storm”
(4枚連結) -
コロー(Jean-Baptiste Camille Corot)の作品
上:”Souvenir of the Environs of Lake Nemi”
下:”Bathing Nymphs and Child”
(2枚連結) -
ファンゴッホの寝室 "The Bedroom"
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ゴッホ(Vincent Willem van Gogh)の作品群
上左:自画像 "Self-Portrait"
上右:"The Drinkers"
下左:"The Poet's Garden"
下右:ルーラン夫人ゆりかごを揺らす女 "Madame Roulin Rocking the Cradle"
(4枚連結) -
ゴッホ作品を親子連れが鑑賞している
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ゴーギャン(Paul Gauguin)の作品 ”Why Are You Angry?”
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ゴーギャンの作品「テハマナの祖先」など(2枚連結)
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ゴーギャンの作品 ”Arlesiennes (Mistral)”
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セザンヌ(Paul Cézanne)の作品 「黄色いひじかけ椅子のセザンヌ夫人」 "Madam Cézanne in a Yellow Chair”
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セザンヌ(Paul Cézanne)の作品群
上右:掛け布,水差しと果物かご ”Curtain,Pitcher,and a Fruit Bowl”
下左:リンゴの籠のある静物 ”The Basket of Apples”
下右:センザンヌが展示されているコーナー
(4枚連結) -
ロートレック(Henri de Lautrec)の作品 「ムーラン・ルージュにて」 ”Au the Moulin Rouge”
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ロートレックの作品
上:バレエダンサー "Ballet Dancers"
下:シンプソンのチェーン "The Simpson Chain"
(2枚連結) -
ひとりの女性がロートレックの「バレエダンサー」を静かに鑑賞する
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モネ(Claude Monet)の作品 「睡蓮」 "Water Lilies"
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モネの作品群
上左:"Water Lily Pond "
下右:"On the Bank of the Seine, Bennecourt"
(4枚連結) -
モネの作品群
"Waterloo Bridge, Sunlight Effect" など
(2枚連結) -
モネの作品
"Stack of Wheat(Thaw,Sunset)" -
モネの作品群を静かに鑑賞する人たち
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ルノアール(Pierre-Auguste Renoir)作品 「テラスにて」 "On the Terrace"
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ルノアールの作品群
上右:湖のほとり "Near the Lake"
下左:ピアノを弾く女性 "Woman at the Piano"
下右:縫い物をする若い女 "Young Woman Sewing"
(4枚連結) -
館内の雰囲気,カイユボット「パリの通り,雨 」の前で
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モリゾ(Berthe Morisot)の作品 "Woman at Her Toilette"
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バスティーダ (Joaquin-Sorolla-y-Bastida)の作品 "Two Sisters,Valencia"
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エルグレコ(El Greco)の作品
上:"The Feast in the House of Simon"
下:"Saint Francis Kneeling in Meditation"
(2枚連結) -
ありがたいことに美術館のなかに資料に目を通したり,コーヒーを飲んで一息つくことができるカフェコーナーがある
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その後に見学した現代アートの展示棟
上左:Georgia O'Keeffeの ”Cow's Skull:Red,White and Blue”
上右:”Self-Portrait”と題された作品,美術館のパンフにも飾られていた
下左:”Liz#3[Early Colored Liz]”と題された作品
下右:David Hockneyの ”American Collectors”
(4枚連結) -
こうしたギョッとする作品に事欠かない
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ドレスの背後の壁には一見するとわからないが,安眠している白人と縛り首の黒人の小さなイラストで埋め尽くされている
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カフェからの眺め,
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シカゴ美術館のなかの展示作品をカメラで撮影することは許されているのだと思っていた。しかし一部の作品は撮影NGのものがある。例えばこのグラント・ウッド(Grant Wood)の”Parson Weems' Fable”はカメラマークに×印があって,NO PHOTOGRAPHとある。うっかり撮影してしまい注意を受けてしまった (合成連結)
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約3時間強の滞在の後,美術館の外へ出ると曇り空だったのが,いつの間にか晴れ間がのぞくようになった
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天候も良くなったので,シカゴの名物を時間まで見て歩こうと思う。
正式名称マリーナ・シティ(Marina City)だが,とうもろこしの形に見えることからコーンタワーとかCorncob (トウモロコシの穂軸)といった愛称で呼ばれる特徴あるビル。二層構造で上は住居,下は駐車場になっている -
運河を観光フェリーが気持ち良さそうに行き交う(Chicago Riverwalkからの眺め)
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不動産王と呼ばれ,目下共和党大統領候補のトランプのビル”Trump International Hotel & Tower"
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North State Streetに面したThe Chicago Theatre
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ミレニアム公園内にあるCloud Gate,彫刻家アニッシュ・カプーア(Anish Kapoor)の作
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そして Crown Fountain,ジャウメ・プレンサ(Jaume Plensa)の作
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フラミンゴ(Flamingo)と呼ばれる真っ赤なオブジェ,カルダー(Calder)の 作
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アメリカで2番目に高いWillis Tower,最上階のSkydeckに行ってみようかとも思ったが,残された時間が30分足らず, ここまでくればAmtrakのユニオン駅は目と鼻の先だが,慎重を期して早めにユニオン駅に行くことにした
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ユニオン駅に戻ってきた。勝手知ったるユニオン駅かと思ったら,地下街が続くので方向感覚がおかしい。やっとの思いでロッカーから手荷物を取り出し,Amtrakの”Wolverine”に乗車すべくホームへ急いだ(やはり早めに来てよかった)
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16:30の発車なのだが,例によってホームへはスムーズに誘導されない。椅子に座っていたら,チケットを確認して16:15ぐらいから優先的に乗車させてくれた。印字してある"Senior"が利いたみたいだった
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およそ半日だけだったが,大都会シカゴの街並みと美術館を見ることができた。午前中の重く垂れこめた雲もいつの間にか消え,明るい日差しと青い空が戻ってきた。明日のミシガン州(Michigan)も期待できそうだ
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この旅行記へのコメント (2)
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- hanapapaさん 2018/07/26 19:19:23
- はじめまして
- cozy_nさん
はじめまして。hanapapaと申します。
アメリカ中西部11州の旅シリーズ楽しく読ませていただいています。
レンタカーを使わず公共交通機関だけを利用しての旅すごいですね。また各地をポイントを押さえて効率的に廻られている様子、相当事前に下調べをされていることと感心しています。
私も昔、中西部に3年ほど住んでいたので懐かしいところがいろいろ出てくるのも楽しみです。
今後も楽しい旅行記の投稿を期待していますので宜しくお願いします。
hanapapa
- cozy_nさん からの返信 2018/07/26 21:26:25
- Re: はじめまして
- hanapapaさん,はじめまして。
拙い旅行記「アメリカ中西部11州の旅」シリーズをご覧頂き誠にありがとうございます。さらに「いいね」も頂戴し重ねてお礼申し上げます。
もう2年前になりますが,このアメリカ旅行は同行者の賛同が得られなかったことから初の単独旅行となりました。公共交通機関を利用した理由も単独でレンタカー利用する元気がなかったからに他なりません。自由度は少なくならざるを得ませんでしたが,予想以上に印象深い旅行となりました。
確かに事前調査は入念に行いましたが,インターネット時代の現下,大概のことがネットで調べることができました。マップによる地図や街並み,路線図,ホテルの所在など自宅のパソコンを前に事前演習に十分役立ちました。たぶんネット時代でなければこうした旅行は計画しなかった(できなかった)と思います。
駆け足で巡るアメリカ旅行ですので,実際に生活された方には皮相的な部分が多いかと存じますが,本旅行シリーズが少しでもhanapapaさんの歓心を呼ぶようなものであればと願っています。今後ともよろしくお願いいたします。
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