美しき空の下には、愉しき夢。～ブータン王国・パロからさよなら

2016/06/12 - 2016/06/22

１０日間ほど私は愉しい夢をみていたのだと思う。
これ以上ないというぐらいに、私は夢の中で笑い転げた。笑い皺というのが本当にあるのであれば、私は皺くちゃババアへの道をまっしぐらに突っ走ったはずだ。

いつか夢から醒めなければならないのを知りながら、私の目は今も固く閉ざしたままである。虚脱の海を彷徨いながら、ブータンの空を見上げ、心地良い風を感じ、腕白な子供たちの愛くるしい顔を瞼の裏に浮かべようとしてる。色褪せていく記憶を少しでも繋ぎ止めるために。こんなにも人とタイミングにツキまくることはないだろう。二度と同じ旅はできないと分かっているからこそ、軽い気持ちで戻れない国になってしまった。そこに若干の心の憂いがある。

カディンチェ、素敵な素敵な愛嬌たっぷりの国、ブータン。
ブータンで出会ったひとたちが私を例え忘れたとしても、私は彼らを忘れない。

エリア パロ(ブータン)

高台からパロ国際空港の全景を望めるポイント。

「タイミングがいい、ちょうど飛び立つよ！」とキンちゃん。

本当だ♪ツイてるぞ。

ここが明日のファイナルデスティネーションだと言われたら、現実を突きつけられてがくっと来てしまったが。

テイクオフ！

あぁ、ついに明日出発か・・・

ここからのアングルが一番いいんだ、と半ば無理やり撮影を命じられた茶柱。そうかなぁ。

ついに最後のゾン訪問です。
このゾンでは日本人の団体さんとすれ違いました。パロはやっぱり観光客が多い。

最後のゾンかと思うとやっぱり名残惜しいね。

最後のキンレイスタイル。見納めです。

キンレイ「景色を撮らないよね。人と犬しか撮ってない」
茶「景色は一枚撮ればどれも大体同じでしょう」
キンレイ「犬も一枚で十分だと思うんだけど」
茶「犬にはいろいろ表情がある。」
キンレイ「うーん・・・」

これまでゾンに連れていってどれだけグルリンポチェーの説明をしても、建物でも仏像でもなく、ゾンにいる猫や犬たちにしか結局カメラを向けない私をみて、「ここでも犬かい！」と彼なりにがっくりきていたのかも知れないと思うと可笑しい。

そして私たちは町に解き放たれた。最終日なので買い物のためだけにパロに寄った感じ。何時間ぐらい待てばいい？と聞かれたので、どれぐらいかかるか分からないから、今日は適当にタクシーを拾って帰るよ、と言うと、ちょっと驚いた表情をされた。

生地屋さん。

生地の香りを嗅ぎながら寝ると落ち着くんだにゃん。

新しいキラを仕立てるのかな。

カウベル。

おや・・・美智子様がマグカップになっちゃってる。

目が寄ってますにゃん。

あるお土産屋さんのドアベルがユニークであった。アイディア賞だな。

象とサルのモチーフ、なかなか良いかも。

そうだ、キンちゃんたちへのお礼のギフトを探さねば。テンジンさんが健康志向なのでフルーツしか思い浮かばず、市場へ。

スイカの味見をさせてもらった。味見なのに、巨大！
甘かったのでフルーツはスイカにした。
テンジンさんはスイカ＋お茶、キンレイはスイカ＋ウィスキーの組み合わせで決定。

貯金箱・・・？

このアイスは美味しかった♪

ラヤ族の民族衣装。この帽子を買うかどうか迷って、結局買わなかったこがね丸。このてっぺんの棒が避雷針みたいだ。

ここでも中国人の観光客が増えてるんだね。

疲れたのでカフェで一休み。
さて、タクシーを拾って帰ろうと外へ出て歩き始めると、手を振ってくるひとがいる。よく見ると、テンジンさん。え？とびっくりしていると、その横でニタニタしている男が。あれ、キンレイ。狐につままれたようになった私達。カフェで待っていてくれたらしいが、カフェの前を私達が１０往復ぐらいしていくのを見た、と苦笑いされた。

「４時間・・・ね」とキンレイ。

感謝。合掌。

ホテルに戻り、最後のドツォ。石焼き風呂は準備に３時間ぐらいかかるので、前もって予約しておかないといけない。

ムーディーなお風呂に女二人で入るたまらぬ楽しさ♪　３０分という時間制限があるのをまったく知らず、二人で「いやぁ気持ちがいいのなんの、良い湯じゃ」と優に１時間は浸かっていた。

最後の晩餐はブータンビールを飲みかわしつつ、尽きることのない思い出話に笑いが止まらず、ふたりで大盛り上がり。

ＤＲＵＫ１１０００のほうが美味しいよ。まだ全然飲めたけど、翌日があまりに早すぎるスタートだったのでほどほどにしておいた。

何て去りがたい国なんだ。飛行機に乗ることを心が激しく抵抗している。

前日宿題として渡された旅行代理店のアンケート用紙を空港でキンちゃんに手渡した。「クレームが多すぎて２枚目が必要だったよ」というと、いつものようにニヤリとした。茶柱流、「最高に愉しかった、ありがとう」の気持ちは多分、伝わってる（と思う）。

空港待合室。

はぁ・・・溜息しか出てこない。

残金。殆ど使い切った。見事だ、よくやった、自分♪

ブータンとの別れを惜しみつつテイクオフしたかったので、珍しく二人とも窓際の席にしてもらいました。

あっという間にテイクオフ。

前日に行ったゾンが下に見える。
ありがとう、ブータン。

こがね丸は読書に入った。

しかしだ、大人な時間を過ごしていたこがね丸の隣りにはよりによって、超元気なリトルモンスターが参上！こりゃ見るからに危険信号点滅。茶柱は熊に会ったときの要領で即死んだフリ。

私の横のインド人は常識ある人たちだったので、このように「大人しくしていなさい」と手で制していた。まったく聞いちゃいないが。

最初は高らかなこがね丸の笑い声が聞こえてきていたが、次第に笑いがなくなっていき、堪忍したのかこがね丸主催折り紙教室が始まった。後ろから写真を撮ってることは内緒にしておいたので、この写真をみて、「ねえさん撮ってたの！」と驚くに違いない。ウシシシ。そうです、撮ってたんです。

いやぁ、大変そうだ。こちらに飛び火しないように声をひそめて後ろの座席でひっそりと暮そうと固く誓ったワタクシ。

お母さん、こがね丸にベビーシッターを丸投げしてまさかの就寝！こりゃ酷すぎるハナシだ。こがね丸に同情を禁じ得ない。

千羽鶴でも折るつもりかい？というぐらい、鶴が見る見る増えてゆく。微笑ましいの域を出て、空恐ろしい域に達している。

結局シンガポールまでの５時間弱、こがね丸はマンツーマンでこの子の相手をした。完全に気に入られてしまったようだ。

大変にお疲れさまでございました。
次回は一緒に死んだフリしましょう。　(≧ω≦。)プププ

オマケ。飛んで2019年10月。友人がブータン7日間ヨガ三昧の旅から戻ってきた。ガイドが触発されて逆立ちをしたらしいがゴを着ていることを忘れていたらしく、こんな結果に。ブータンらしい微笑ましい一枚に思わず吹いた。小学校だったら、この日を境にアダ名はそのまんま、トランクスになってしまうのだろう。

お土産に買って来て貰ったブータンハニー。4年ぶりに食べるブータハニー。嬉しいな。

この旅行記へのコメント （2）

• エレガンスパッカ→さん 2016/09/02 06:07:50

  読破したわ〜

  タツコさん。
  ご機嫌よう。☆*:.｡. o(≧▽≦)o .｡.:*☆
  
  わたしも８月ブータン行ってきたわぁ。帰ってからタツコちゃんの日記読もうと思って読んだけど、かぶってる写真が多くて笑ったわ。
  
  10日間かぁ。うらやましい。
  途中 あった日本人で
  シンガポールに住んでる友達に勧められてきた。ゆう女子がいて
  茶柱さん？て聞いてしまいましたわ。
  
  でもタツコさんのゆうとおり
  また行きたいとこですよね。
  次はご一緒したいわ 笑

  茶柱タツ子さん からの返信 2016/09/02 13:42:48

  RE: 読破したわ〜　＜カディンチェ〜

  エレガンスさん、ゴキゲンヨウ〜 (*^▽^*)
  
  エレガンスさんがブータンに行く予定が入っているんじゃないかと、なんかそんな予感がしてましたのよ。オホホホホ。女の勘？ブータンから帰ってきたときに、人によっては判決が真っ二つに分かれる国だなぁ、とぼんやり思っていて、トラベラーの中でここを楽しめるのは誰かね？と思ったときに、エレガンスさんだと思ってしまった私。不足の事態にも適度な毒を吐きながら？臨機応変に対応、どんなガイドがきても手玉にとって？最終的に笑って戻ってくるのは・・・と考えると。笑
  
  ＞かぶってる写真が多くて笑ったわ。
  
  まさか、阿部サダオ尼？お土産？大バカモノ僧侶？
  
  ＞シンガポールに住んでる友達に勧められてきた。ゆう女子がいて茶柱さん？て聞いてしまいましたわ。
  
  まさかのまさかだったりして。会う人ごとに「チャンスは8月31日まで！」と言っていたけれど、友達少ないんでたぶん違うな。笑
  
  明日は私にブータンを勧めてくれたひとに会います。ささやかなブータン愛好会。そこにエレガンスさんがふらっと現れても、違和感なさそう。笑
  
  
  茶