2016/06/13 - 2016/06/13
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belleduneさん
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生憎の雨の中、久し振りに八ヶ岳に出掛けました。標高1500mに建つ八ヶ岳高原音楽堂は、吉村順三氏設計に依るものです。東京呉服商に生まれ、東京美術学校(現在の東京芸術大学)で建築を学びました。卒業後、モダニズムをアントニン・レイモンドに師事し、日本建築をレイモンドに伝えたそうです。日本の伝統とモダニズムの融合を図り、数多くの建築物を残しています。彼の設計した建物は、港区にある国際文化会館・前川國男と共同設計(1955)、箱根小涌園(1959年〜1998年)、軽井沢の山荘(吉村山荘)、NCRビル(現在 日本財団ビル、1962年)、京都の俵屋本館増築(1958)と新館(1965)、青山タワービル・タワーホール(1969)、ホテルフジタ京都(1970〜2011、ここには閉館間近に泊まったことがありますが、空いていたのかスイートルームに泊まりました)、嬉野温泉旅館大正屋(1947)など数多くの作品を残しました。
- 旅行の満足度
- 4.5
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ピアニストのスヴェトスラフ・リヒテルや武満徹のアドバイスを受けて、「世界でも通用するような建物を」という通り素晴らしい音楽堂が完成しました。1989年毎日芸術賞、1989年東京クリエイション大賞環境賞を受賞しています。
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屋根は、銅板で段葺きとなっています。外壁は、RC打放。
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入口のエントリーホール天井上部には、採光の三角錐のガラス屋根が付いています。
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音楽堂ホールの上部には、やはり採光の変形菱形のガラス屋根が付いています。
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航空写真で上空から見たいです。
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収容人数が少ないため、以前はこの芝生に寝そべって、扉を開け放ったホールから流れる音楽の調べを聴いていたという光景を目にしました。素敵ですね。
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晴れた日にまたゆっくり来たいものです。敷地は、6500平方m。
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カラマツを使った縁甲板目透し張りの外周りの天井部分
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ロビー部分の天井には採光の吹き抜けがあります。
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ロビー天井
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ロビーの床はチーク材のフローリングで、天井は先程の外周りと同じくカラマツです。
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ロビーから裏手の庭を見ています。
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尾と翼が白く、後は黒い鳥がやって来ました。
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雨だと一層しっとりと落ち着いた感じがしますね。
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いよいよ会場へ入ります。
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開演前なので、許可を得て、写真を撮らせて頂きます。
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この建物は、特に天井に興味があります。
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菱形で立体になっています。
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材木ですが、正面に見える2本のだけが鉄骨材となっています。
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会場の椅子は全て折畳式となっていて、収納時も場所を取らないように考えてあります。座る部分と背凭れが一体の革仕上げで、HPで見るとその収納方法を見ることができます。どこにも金具が使われていませんが、お相撲さんのように体格の良い方が座るとどうでしょうか...主人が関取タイプで、ソファーや椅子には苦労していますので。
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日本人としては、この木材で造られた音楽堂に座るととても落ち着きます。この椅子に座ってみたかったので、今日は嬉しい限りです!
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革の部分を背凭れ方向へ上げて、両サイドの木製部分を背中方向へ折ると一体化された板状になります。これを完成させるためには、試行錯誤があったのでしょう。階段と椅子フェチの私には堪りません。
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結構雨が降っていたので、こういう天候の日も落ち着いていて、クラシックには良いかもしれません。
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照明器具も素敵です。
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ガラス戸の内側に木製扉をレールで、開閉するようになっていました。床のレールに乗せて、一枚ずつ滑らせて行くのでしょう。この扉には仕掛けがあり、3ヵ所で板を上下するのではないかと思います。
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演奏会終了後、中央に行って、採光部分をじっくり観察しました。
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舞台の真後ろ側方向
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音楽ホールの面積は、418平方m。回廊も含んでいます。
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座席は固定式ではないので、ホール中央での演奏時には周囲に椅子を並べます。最大収容人数は、250名とのこと。
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私は後の横に座っていましたが、音響は良かったです。小ホールなので、こじんまり
としていて、こういう木の音楽堂は素晴らしいですね。音響面では、室内楽の演奏を想定して、理論に基づく実験と人間の聴覚による確認を繰り返して、遂に小ホールとして理想的な残響1,6秒を得たということです。良い音だった訳ですね。流石、音楽好きな吉村順三氏ですね。素晴らしい! -
ロビーのガラス越しに見ています。
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カラマツ他、アメリカマツ、ツガが使われています。構造は、大澤構造設計事務所、音響は、ヤマハ音響研究所。施工は、北野建設、設備はダイダンです。
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もう一度外から音楽ホールを覗いてみます。
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次に、奥志賀高原の「森の音楽堂」ヘ行ってみます。小沢征爾氏がプロデュースしたそうです。
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