2016/06/15 - 2016/06/15
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ソウルの旅人さん
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六甲連山の東端にある甲山周辺は良く整備されていますが、未だ自然が十分残っており、歴史的にも興味深い遺跡があることになっています。梅雨の晴れ間に巡って来ました。
そして、何故、甲山と関係が想像出来ない仁顕王妃(インニョンワンフ)が突然出てくるのか?
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 自家用車
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【甲山の紹介】
阪神間のうち、西宮・芦屋・神戸は六甲山が大阪湾に迫っており、平地が少なく東西に細長い狭い区域です。
写真は大阪湾から見た六甲山系ですが、見ての通り緩やかな連山をなしており、どこが山頂(ピーク)かも分かりづらく、有名な摩耶山でも見つけることは至難です。写真では右端ですが、東の端にお椀型のもっこり盛り上がった山だけが印象的に認められます。これが今回訪問する『甲山』です。 -
西宮市内から見える甲山ですが、南面の姿になります。
標高309.2mの低い山ですが、なんとなく存在感があります。 -
直下にある北山用水からの甲山です。西面からです。
北側に張り出して丸いお椀型になっていません。 -
甲山の南斜面には兵庫県が作った「甲山森林公園」があります。
83ヘクタールもある広大な敷地です。 -
公園内は縦横に遊歩道が設けられていますが、今日は軽く登山気分を味わえる軽登山道に行ってみます。
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軽登山道の入口
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このような山道です。
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道の真ん中も端も掘り返されていますが、猪が掘った跡です。
本日は残念ながら姿を見せませんでしたが、頻繁に出会います。危害を加えられる様なことはなく、お友達です。 -
深山幽谷とまでは言えませんが、谷川のせせらぎが聞こえてくる心地よい場所もあります。
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かなり深い森の雰囲気もあり、森林浴してる・・、そんな感じでしょうか。この時期は必ず鶯が啼いており、ホーホケキョ・トウキョウトッキョキョカキョを何時も聴くことが出来ます。
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登山道の休憩所からの甲山です。南面になります。
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休憩場所の先端からの甲山。
左山腹にまとまった建造物が見えます。神呪寺です。 -
これから甲山に登り、神呪寺にお参りする事になっています。
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軽登山道から一般周遊道にでてきました。ここまで約30分強でしょうか。
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森林公園だけに森林だけは豊富ですが、このような色がある花は殆どありません。この紫陽花もこの近辺に少しだけです。桜・梅・紅葉などもほんの少しあるだけで、色彩豊かとは言えません。
案外知られていませんが、六甲山は紫陽花の山と言われるくらい、自然の紫陽花が多くみられます。 -
森林公園のメインストリートです。
展望台があり、甲山を借景に彫刻の路が延びる設計はそこそこ面白いでしょう。ほぼ東面です。 -
展望台から見えていた、彫刻の路に下りてきました。
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噴水があります。本日は節水の為か、水が噴き出していません。
“さかさ甲山”です。イマイチか! -
彫刻の路の最奥にある「愛の女神」像です。
甲山にマッチしていますか。 -
女神に逢った後、公園を抜けて甲山周遊歩道に向かいます。
甲山の東面から北面を巡る一種の遊歩道ですが、この道に自然が濃く残っています。 -
この当たりは湿原になっています。
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このように柵があり、立ち入り出来ません。
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一ヶ所だけ観察園として公開されています。
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観察園の中に咲いていた花菖蒲。この季節にほんの少し咲きます。
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花菖蒲の蕾。湿原といっても特記するほではありませんが、紫色は印象深い点景でした。
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湿原から少し奥にはいると、このような水溜まりのような池があります。この池がモリアオガエルの繁殖場所です。中央の枝に白い塊がぶら下がっているのがわかりますか?これは6月8日に撮った写真です。
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この池の横に立てられています。
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同じくこの池の畔に立てられている説明書ですが、6月前半だけに産卵が見られます。偶然ですが、6月8日にこの産卵を見つけたので、15日にも行くことにしたのです。
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6月8日の拡大写真です。こんな形でぶら下がっています。
15日にはどうなっているのでしょうか?
オタマジャクシは生まれているのでしょうか・・・・・。 -
こんな形になっていました。
8日にあった抱卵は中央奥です。色が変り小さくなっており、既に孵化しているようです。そして新しく二つの卵が生み出されていました。手前と左奥の白い塊です。 -
8日に見た卵の15日の拡大写真です。
孵化しています。オタマジャクシは池の中に落ちたか? -
15日に新しく見つけた卵です。真っ新なようで、ほん少し前に産卵したと思われる姿です。
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左奥に見られた卵です。これも新しく見えます。
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池の奥側からのアングル。
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水面を凝視してオタマジャクシをさがしたが、見つからない。
10分近くも睨んでいたら、池中央にかすかな動きがある。よく見ると極小の黒い動くものがありました。間違いなくオタマジャクシです。中央付近だけに多数の小さな“動き”が見えるも、池の周辺には寄ってこない。 -
何が写っているのか判らないが、池の中央水面です。写真にはうつりませんでした。
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モリアオガエルは絶滅危惧種として保護されており、無事に生まれて、健やかに生育して欲しいものです。これは池の周囲の環境ですが、卵は人為的には大事に保護されています。
7月・8月に来た時には元気な姿をみたいものです。 -
モリアオガエルの池から少し戻ると甲山自然の家があり、この家の横に甲山に登る登山道入口があります。
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山頂への標識。
それに従い山頂を目指します。 -
登山道。
六甲山も甲山も主に花崗岩でできています。御影石と言われるように固いはずですが、この当たりは手で触るだけでボロボロと剥がれてきます。調べると「マサ化」と言う劣化でした。 -
登山道の途中に立派な塚があります。誰のお墓でしょうか?
驚くなかれ、[頼朝の塚]と書いてある。
神呪寺は頼朝が援助して復興したことになっているが、それにしても頼朝の墓がここにあるとはどう考えても不自然でしょう。 -
有名人の墓が日本全国に複数ある事例は多いですが、日本人の墓に対する感覚を教えてくれる塚です。
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最後の頂上への登り。
手摺りまでついて、整備されているが、直登の登りで、きつかった。 -
甲山の頂上。
「広っぱ」といった感じで、あまり頂上らしくなく、2等三角点石柱があるだけです。 -
回りは樹木が生い茂っており、視界0、展望はなしです。
頂上中央に5メートル程の展望台を作れば、360度大パノラマが期待できる立地なのに、どうして作らないのでしょうか。
5年ぶりの頂上ですが、1分も居らずに退散でした。 -
神呪寺への降り口です。これは楽な道です。
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10分も歩けば神呪寺が見えてきます。
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本堂です。
特別に何かがあるわけではありませんが、甲山大師またはお大師さまと呼ばれて広範囲に信仰を集め、人気があります。 -
神呪寺で一番素晴らしいのは展望台です。本日は曇り空の為、はっきり見えないですが、大阪市内を挟んで生駒連峰が一望です。
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大阪湾を含んで和泉山地もよく見えます。
お正月の初日の出見物のメッカです。東方になる生駒山地からオレンジ色の太陽が昇ってくると大観衆が歓声を上げます。元旦の早朝が一年で一番混み合います。 -
参道の階段を上からみています。
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階段を下までおりると山門です。今日は上から降りてきましたが、本来はここから登ってお参りするわけです。
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山門のすぐ上の左右に何やらお寺らしくない石像が左右に立っています。
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このような石像ですが、これは何か?
何処かで見たことがある。 -
左側の石像です。
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右側の石像です。
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この写真は2年前に行った朝鮮王朝歴代の墳墓の一つである「西五陵」の敬陵です。
王陵を守護するために石製の虎・羊・馬・武人・文人などが立てられています。 -
同じく敬陵の墳丘周辺です。
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神呪寺にある石像は明らかに墳墓の文人の像と同種のものです。
庭石的装飾品として置いてあるようにみえます。日本国内で作ったものか、植民地時代に持ち込んだものかは判りません。
しかし、王陵かそれに準じる墳墓の守護神を寺院の正面玄関に置く仏教者の精神とはどういうものなでしょうか? -
ところで、ここからが本日のハイライトです。
2年前に行った西五陵にある明陵です。と言っても誰の墓かは判らないでしょうが、この人です。
右:仁顕王妃陵(インニョンワンフ)
左:粛宗陵 (スクチョン)
朝鮮王朝史に興味が無くても、インニョンワンフと言えば、トンイで見た
から知ってる人も多いでしょう。歴代王妃で抜群の人気を誇ります。その陵墓に行っただけなら普通の観光ですが、通常はこのように墳丘のすぐ側まで行く事は出来ません。今回は特別に許可されてここまで上がってこれたのです。インニョンワンフの息吹までを感じてきました。 -
西五陵の弘陵です。標準の王陵はこんな形態です。
鳥居のような門が紅前門。参道の葺石があり、奥に見えるの建物は丁字閣と呼ばれ、ここから陵墓を拝むことになります。それより内側には入れません。もちろん文人石像の横まで行く事などは、出来ません。 -
仁顕王妃の墳墓です。かなりきつい坂を登り切って陵本体に辿り着いたところです。繰り返しますが、普通に観光に行って、ここまで登って来ることなど絶対に出来ません。よって、一般観光客がこのアングルで写真をとることは不可能なのです。
登り切って仁顕王妃の墳丘の横に立った時の興奮はいまでも思い出します。 -
粛宗の墳墓です。仁顕王妃と並んで、葬られています。
粛宗は4人と正式な結婚をしており、この少し横に2人の王妃の単独墓があります。
そして、あと一人の墓はどこにあるのか? -
左:仁顕王妃 右:粛宗
墳墓の中央上部から下方です。見えている屋根は丁字閣のものです。
繰り返しますが、2度とは行けない場所です。
朝鮮王朝ドラマファンにはこの写真の貴重度を判ってもらえるでしょう。 -
先ほど文人石像の例として掲載した敬陵は誰の陵墓だと思いますか?
昭恵王后陵と説明書には記されていますが、これでは意味不明でしょう。
そうなんです。あの仁粋大妃(インステビ)です。恐る恐る近づいていったのですが、仁粋大妃に睨まれている気持ちがしました。 -
もう一度載せておきます。
興味の無い方にとっては、なんてことは無いでしょうが、朝鮮史を少しでも
知っている方にとっては、仁粋大妃の墳丘には一度は近づきたいと思うでしょう。 -
最後にもう一枚あります。
粛宗の王妃のもう一人のお墓です。仁粋大妃の墳墓に較べて貧相に見えませんか。参道もなく、丁字閣もなく、陵内の遊歩道の脇にあるので、特に許可を得なくてもこの墓は墳丘に近づくことが出来ます。
説明書には「大嬪墓」も書かれています。
あの例の誰もが知っている「チャンヒビン」のお墓です。
韓国人のサービス精神には脱帽です。別の場所にあったチャンヒビンの墓を仁顕王妃の墓がある西五陵に移設し、かつインニョンワンフの墓とは遠く離れた場所に設営し、またなんの関係もないが超有名人である仁粋大妃の横に持ってくる・・・。
テレビドラマに応じて墓まで動くチャンヒビンは何を思っているのでしょうか。
以上が2年前の超貴重?な写真です。 -
神呪寺周辺には参拝する人々へのこのような道標が沢山あります。
徒歩でお参りする人々への案内板ですが、神呪寺まで登って来る道は難渋だったようです。 -
右:西宮、左:仁川と書かれています。右へ行けば西宮へ、左へ行けば仁川に行くとの表示です。私の帰る道は西宮方面ですから、右方向にむかいました。
蛇足ですが、ほんとにくだらない蛇足ですが、仁川はインチョンではありません。『にがわ』です。
インチョン空港に早く行きたいのですが、秋になりそうです。
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この旅行記へのコメント (1)
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- 熟年ドラゴンさん 2016/06/18 21:22:38
- 気づくのが遅れました。
- イイネ三番目になりました。
甲山、低いけれど結構登り甲斐ありますよね。
山頂は周りの木が伸びて眺望ないのが残念ですね。
そうか、トンイでしたか。仁顕王妃と言われてもピンときませんでした。
チャン・ヒビンの息子が景宗でトンイの息子が英祖、その孫がイ・サンですね。
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