2015/05/09 - 2015/05/10
89位(同エリア2806件中)
エンリケさん
2015年GWのドイツ・アイルランド旅行8日目。
6日間に及んだアイルランドの旅を終え、ダブリンから成田への乗継地であるドイツ・フランクフルトへ。
欧州における主要なハブ空港のあるフランクフルトには以前にも何度か乗継で訪れているものの、いずれも素通りで、市内観光は今回が初めて。
第二次世界大戦中、米英の爆撃を受け、ほとんどすべてが灰燼に帰したこの街も、今や欧州中央銀行が置かれる欧州統合の中心都市。
神聖ローマ帝国の時代から、皇帝の戴冠式の地に選ばれるなど、国際的に重要な役割を果たしてきたこの街の雰囲気を、短い時間ながらも味わえたトランジットの旅となりました。
<旅程表>
2015年
5月 2日(土) 羽田→ミュンヘン
5月 3日(日) ミュンヘン→ダブリン
5月 4日(月) ダブリン→ゴールウェイ
5月 5日(火) ゴールウェイ→アラン諸島(イニシュモア島)→ゴールウェイ
5月 6日(水) ゴールウェイ→アーウィーの洞窟→モハーの断崖→ドゥーラン
→ダンゴーラ城→ゴールウェイ→ダブリン
5月 7日(木) ダブリン→キルケニー→ウィックロウ峠→グレンダーロッホ
→ダブリン
5月 8日(金) ダブリン
○5月 9日(土) ダブリン→フランクフルト・アム・マイン→
○5月10日(日) →成田
- 旅行の満足度
- 3.5
- 観光
- 3.5
- 交通
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 20万円 - 25万円
- 交通手段
- 鉄道 徒歩 飛行機
- 航空会社
- ルフトハンザドイツ航空 ANA
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
5月9日(土)
早朝5時50分、アイルランドの首都ダブリンを発ったルフトハンザLH983便は、空の中を一路、ドイツ・フランクフルトへ。 -
ルフトハンザの機内サービスはやっぱり瓶ビール。
朝からたまりませんな・・・。
アル中の日本人と思われていなければよいですが(笑)。 -
8時50分、機体は定刻通りフランクフルト・マイン国際空港に着(時差+1時間)。
成田への便の出発時間が13時40分と、乗継時間が5時間あったため、市内観光をすることに。
・・・とその前に、アイルランドで現金化できなかったユーロ建てのトラベラーズチェックをTravelexに提示したところ、ここでは交換できるとのこと。
昔買ったトラベラーズチェックが紙切れにならずに済んでほっとしましたが、100ユーロの交換でコミッションを10ユーロ(約1,400円)もとられてしまいました・・・。
これなら帰国してから日本円に交換した方がトクだったかな?
そんなこんなでSバーン(近郊電車)に乗り、9時30分、空港から11分ほど(早い!)でフランクフルト中央駅(Hauptbahnhof)に到着(4.55ユーロ=約640円)。
空港から市内は近くて便利なのですが、自動券売機はクレジットカードを差し込んでも拒否されてしまって使えない・・・フランクフルトはドイツが誇る国際金融都市なのにイマイチ。フランクフルト中央駅 駅
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フランクフルト中央駅は日曜の朝のためか、それほど混んでいませんでしたが、周囲にいる人々の顔を見渡すと、ヒゲの濃い浅黒い肌の男性や、ヒジャブを身に付けた女性も何人かいて、イスラム系の方々が目立つ感じ。
このとき(2015年5月)は、まだシリアからドイツへの難民の大量流入が騒ぎになる前でしたが、現在(2016年2月)はドイツの街で見かけるイスラム系の方々の割合がさらに増えているのでしょうかね・・・。
さて、トランジット観光の方は、あまり時間もないので、フランクフルトで唯一旧市街が残るレーマー広場へ向かって、駅前のカイザー(皇帝)通りを歩いて行きます。
・・・この時のフランクフルトの天候は曇りでしたが、アイルランドに比べてだいぶ暖かく、上着を羽織って街を歩いていると、少し汗ばむほどです。 -
駅前から伸びるメインストリート、カイザー通りは、日曜の朝ということもあって車や人の通りがほとんどなく静か。
きれいに並んだ街路樹の向こうには、クラシックなファサードを備えた落ち着いた色の建物群が。
そしてそのまた向こうには、超高層ビルの建ち並ぶ現代的な街並みが。
なかなかヨーロッパでは見かけない景観ですよね。カイザー通り 散歩・街歩き
-
クラシックな建物の並ぶ通りを抜けると、目の前には超高層ビル群がもろに目の中に入ってきます。
フランクフルトは第二次世界大戦中、米英の爆撃により、そのほとんどが焼失した街・・・。
戦後、我が国と同様、古い景観に気を遣うことなく経済発展を続けた結果、このような街並みが形成されるに至ったのでしょうね。 -
そんな中にも、クラシックなスタイルの格調高い建物はいくつかあります。
こちらは欧州中央銀行の裏手にある最高級ホテル“シュタイゲンベルガー・フランクフルター・ホーフ”(Steigenberger Frankfurter Hof)。
超高層ビル群の中にあって一際目を引くイタリア・ルネッサンス様式の建物で、各国の首脳やアーティストなど、世界のVIPが宿泊したとか。
わたしのような者には非常に場違いな感のある建物で、警備員に不審者と思われたりしないか、かなり緊張しながら撮影した一枚です(笑)。シュタイゲンベルガー アイコン フランクフルター ホフ ホテル
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のんびりと歩き続けて10時、ドイツっぽいおとぎの国のような外観の建物が建ち並ぶ旧市街に入ってきました。
このあたりの建物は赤砂岩造りなのか、非常に重厚な雰囲気です。 -
こちらのRatskellerという建物、おそらく戦後復興されたものでしょうが、ファサードがとても美しく、歴史ある建物のように見えてしまいますね。
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Ratskellerの前の通りには2階建てのバスも走っていて、先ほどの厳めしい超高層ビルが建ち並ぶ通りとは打って変わって、同じ街とは思えないほど古風でオシャレな雰囲気。
この通りを広場のあるところで右に曲がると・・・。 -
木骨組の伝統的な建物に囲まれた、中世以来の景観をよく残す広場、レーマー広場(レーマーベルク)にやってきました。
朝10時とは言え、さすがにここはドイツ内外からの観光客が多いですね。レーマー広場 広場・公園
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広場の一角にある、こちらの3軒並んだ階段状の破風(シュトゥーフェン・ギーベル)が特徴的な建物が、“ラートハウス”(Rathaus)と呼ばれる旧市庁舎。
パステル調の目に優しい色のファサードがかわいらしいですね。 -
この3軒つながったラートハウスの中央にあるのが、この広場の名前の由来ともなった、“ツム・レーマー”(ローマ人館)という屋号の商人の家。
現在見えるラートハウスは、かつては別々の商人の家であったのを、1405年に市が買い取り、内部をつなげてひとつの建物としたもの。
この建物の2階には、“カイザーザール”(Kaisersaal、皇帝広間)と呼ばれる大広間があり、フランクフルトで執り行われる神聖ローマ帝国皇帝の戴冠式の際には、領邦内の王侯を招いた式後の祝宴が盛大に行われていたそうです。
ちなみにフランクフルト市自体は、名目的には神聖ローマ帝国皇帝直属ながらも、バイエルン公国やマインツ大司教領など帝国内の各諸侯と同様、皇帝への貢納や軍役の義務のない、ほぼ独立国のような“帝国自由都市”。
このフランクフルト市が独立を保っていられたのは、あの“金印勅書”を発布した皇帝カール4世により帝国自由都市の地位を認められた1372年から、ずっと時代が下って1866年、普墺戦争でオーストリア側についた敗戦処理としてプロイセン王国に併合されるまでのこと。
市民が主体の都市としての歴史の長さ、プライドの高さは、日本の都市とは比べ物にならないものがあるのでしょうね。 -
ラートハウスに掲げられている“Weinverkauf”(ワインセールス)と書かれた看板には、赤地に白い鷲のフランクフルト市の紋章が。
2階のカイザーザールは見学可だそうで、せっかくだから入ってみようと思いましたが、この日は何かイベントでもあるのか、入口の扉が閉められたままで、結局入場できませんでした・・・。 -
仕方ないので再びレーマー広場の方に目を向けます。
広場の中央には天秤を掲げた正義の女神像が。
その周りには、いつの間に集結したのか、たくさんの中国人団体客。
経済成長を成し遂げた中国人は、かつての日本人がそうだったように、今や団体旅行真っ盛りですね。 -
レーマー広場の一角からは細い道が伸びており、その先には巨大な尖塔が。
神聖ローマ帝国皇帝の選挙や戴冠式が行われていたことから通称“カイザードーム”(Kaiserdom、皇帝大聖堂)と呼ばれる、“聖バルトロメウス大聖堂”です。
この大聖堂、かつてフランク王国から分裂した東フランク王国(843-911年)の都がフランクフルトに置かれていた時代からこの場所にあったそうですが、現在のゴシック風の建物に改築されたのは13世紀から15世紀にかけて。
中でも、高さ95mにもなるこの特徴的な尖塔は1415年に建築が始まり、完成したのは、オーストリア(ハプスブルク家)主導の神聖ローマ帝国が崩壊し、プロイセン(ホーエンツォレルン家)主導の新たなドイツ帝国が誕生した後の1877年とのこと。
本当に、ヨーロッパの大聖堂建築というのは、気が遠くなるくらい長い年月をかけて建てられるものなのですね。
この大聖堂やケルン大聖堂(1248年着工、1880年完成)など、ドイツの大聖堂に比べれば、バルセロナのサグラダファミリアの建築工事の進捗(1882年着工、2026年完成?)なんて、まだまだ早い方ですね。
【2026年のサグラダファミリアの完成予想図】
https://www.youtube.com/watch?v=RcDmloG3tXU
(これを見る限り、サグラダファミリアの2026年完成はちょっと無理かも・・・。)聖バルトロメウス大聖堂 寺院・教会
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聖バルトロメウス大聖堂の周辺は工事中で、近寄りがたい雰囲気だったので、こちらも入場をとりやめます。
うーむ、せっかくのトランジット観光なのに、入場できる施設がない・・・。
そんな中見つけたのが、先ほどの通りにあったRatskellerの道路を挟んで向かい側に位置する“パウルス教会”(Paulskirche)。
1789年から1833年にかけて建てられた、円形の本堂に角型の塔屋のついた赤砂岩造りのプロテスタント教会で、塔の部分にある入口から中に入ってみると・・・。パウロ教会 寺院・教会
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内部は教会とは言い難い、ホールのようになっていて、中心部にある円柱には、何やら人間をデフォルメしたような風刺画のような絵が。
このパウルス教会、実は1848年2月にフランスで勃発した“2月革命”(労働者を中心とする勢力が王政を打倒し共和政が成立した革命)の余波を受けて、ヨーロッパ中に伝播した自由主義、民族主義を掲げる運動の舞台になった歴史的スポット。
1848年5月から1849年3月にかけて、このパウルス教会にドイツ連邦を構成する各領邦国・自由都市の代表者が集まって、“憲法制定ドイツ国民議会”が開かれ、“憲法制定を通じた自由主義的なドイツ統一”が議論されました。
しかし、最終的に採択された自由主義的な憲法は、上からの強権的なドイツ統一を目指すプロイセン王によって拒否され、ドイツ統一の運動は一時頓挫します。
この暗い印象の絵は、自由主義が敗北し、戦争の時代へと移っていく、そんな当時の時代の雰囲気を描いたものなのでしょうかね・・・。 -
異様な展示にちょっと暗くなったパウルス教会を出ると、はや10時30分。
空港までの所要時間を考えると、これ以上観光を続けると後で慌てることになりそうだったので、このあたりでレーマー広場周辺の観光を切り上げ、フランクフルト中央駅に戻ることにします。 -
レーマー広場から中央駅の方に向かうと、すぐに“マインハッタン”(マイン川沿いのマンハッタン)と揶揄(?)される超高層ビル街が見えてきます。
フランクフルトはまさに、“かつての帝国自由都市として、誇りある歴史を持つ大観光都市”という面と、“世界経済を牽引する、これからも発展を続ける国際金融都市”という面の、二面性を合わせ持つ魅力ある都市ですね。 -
そして欧州中央銀行前には、2002年に導入された欧州統一通貨、ユーロのモニュメントが。
何年か前には4トラベルのトラベラーのみなさんの間でもよく見かけた1枚ですが、現在ではギリシャの債務問題やドイツの独り勝ち問題など、問題山積みの通貨・・・。
将来、これが負の遺産にならなければよいですが・・・。ユーロタワー 建造物
-
10時50分、フランクフルト中央駅が近づいてきました。
晴れ間も見えてきて、気候も暖かくて絶好だというのに、これで今回の観光もおしまいか・・・。
アイルランドであれだけヨーロッパの旅は最後だとか言っておきながら、最後はちょっと寂しくなりましたね。 -
アイルランドで“ヨーロッパの旅は最後”と思い詰めてしまったのは、雨が多いのと、英国にさんざん痛めつけられてきた歴史から来る、アイルランド特有の暗さによるものなのかな?
成長を続ける活発なアジア経済に比べて、最近のヨーロッパ経済は停滞していて元気がないというのもありますが(それは我が国も同じ)・・・。
ともかく、結局ユーロも使い切れずに余ってしまったし、次回のアジアの旅の後にでも、ヨーロッパへの旅をし続けるか、また考えてみたいと思います。 -
その後はやたらと小便臭いフランクフルト中央駅の地下からSバーンに乗り(自動券売機ではやはりカードは使えず)、フランクフルト・マイン国際空港へ。
そして13時40分発の全日空NH6002便(機体はルフトハンザ)で成田へ。フランクフルト国際空港 (FRA) 空港
-
これで、9日間に及んだ2015年GWのドイツ・アイルランドの旅が終わりました。
前年のフランス、アルザス・ロレーヌ地方の旅と同じく、ワンパターンな欧州の旅に途中で飽きてしまったような感じになり、テンション下降気味の旅行記となってしまいましたが、何とか最後まで書き上げることができました。
次はアジアかまた別の地域に行って、自分の幅を広げないとな・・・。
最近は何だか旅が修行化してきましたね(笑)。
それではまた、別の旅でお会いしましょう。
(ドイツ・アイルランド旅行〜終わり)
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この旅行記へのコメント (2)
-
- 川岸 町子さん 2016/02/29 20:48:25
- 旅の終わり
- エンリケさん、おばんでした!
そしてお疲れ様でしたp(^-^)q
最後まで中身の濃い旅行記、二度繰り返し拝見!
ほんのトランジットでも、
しっかり歴史をご理解され、伝えて下さるので、こちらは初めて知る事がいっぱいです。
私はフランクフルトへは行ったことないので、金融経済都市の顔と旧市街の趣のある可愛らしい顔を見せて頂きました。
赤砂岩の建物、堂々としていますね。
三角屋根のロマンチック街道っぽい愛らしさも、ひかれます(^-^)
一番さすが〜とうなった(笑)所は、フランクフルトの大聖堂やケルンの大聖堂と、サグラダファミリアの進捗 のお話です!
そんな比較で、視点を変えて眺めると、旅がますます楽しくて、濃くなりますね‼
エンリケさんに、ガイドをして頂きたいですよー(笑)
GWの旅、伝えて下さり、ありがとうございました(^-^)
え〜と、引き続きですが...例の...(笑)
町子
- エンリケさん からの返信 2016/03/01 23:20:59
- 時空の旅。
- 川岸 町子さん
こんばんは。ドイツ・アイルランド旅行記、最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
しかも、二度も繰り返して読んでいただいて。
昔から西洋史が大好きだったので、本を読んだりして学んだ歴史的事件を思い浮かべながらその場所を歩くと、単に東洋から西洋へ、横軸の旅をしているだけでなく、現在から過去へ、時空という縦軸の旅をしている気分にもなれるものですね。
> 三角屋根のロマンチック街道っぽい愛らしさも、ひかれます(^-^)
ドイツと言えば木骨組のかわいらしい建物ですよね。
いかめしい超高層ビル群の中にあるのは、札幌市の時計台のようでもありますよね。
さすが景観を大事にするヨーロッパの国だけあって、あれほどまではビルが間近に迫っていませんが・・・。
> 一番さすが〜とうなった(笑)所は、フランクフルトの大聖堂やケルンの大聖堂と、サグラダファミリアの進捗 のお話です!
わたしもこの旅行記を作成しているときに2026年完成と知りましたが、あと10年で中央部にあれほど高い塔を建てるのは、まあ無理でしょうね(笑)。
> GWの旅、伝えて下さり、ありがとうございました(^-^)
> え〜と、引き続きですが...例の...(笑)
次はいよいよあの国に行きましょうかね。
またまた長い旅行記になりそうです。
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