2015/09/05 - 2015/09/06
657位(同エリア1095件中)
m-aさん
ずっと泊まってみたかった高野山の宿坊。ただ、遠いんですよね・・・。交通費だけでもかかるんですよね・・・。
と思いながら数年。わが社の社員旅行は、選択肢から自由にプランを選べるもので、そのひとつに一泊プランを発見!交通費も時間もかかるけど、宿代だけはかからないので行ってきました。
写経、阿字観、朝のお勤め…、仏教文化はオツなものです。
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私は夜行バスが大好きなんです。仕事を頑張ったその足で旅立ち、起きたら着いてるのはサイコーです。今回のバスはリクライニングが深く、夜間の照明もいい感じで、快適に寝れました。
惜しむらくは、朝になっても前の席の人がずっとリクライニングしてて、起きて朝ご飯を食べることができなかったこと。 -
8:00前になんばに着きました。南海難波駅から電車に乗ります。
すごく賑わっている駅で、「まさかこの人たちみんな高野山?!」と恐れおののきましたが、関空へ行き来する観光客だったようです。 -
橋本駅にて、先に奈良経由で来て前泊していた、同行者Hさんと落ち合います。
さらに、極楽橋でロープウェイに乗り換え。あの赤い橋が極楽橋。
帰り、極楽橋の駅でかなりの時間で待ち合わせがあったので、橋を見物しに行きたかったのですが、途中下車の融通はきかせてもらえませんでした。残念・・・。 -
10:00、高野山に着きました!
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ロープウェイの駅からは、バスで15分ほどかけて寺社のエリアに入っていきます。
この石塔から先が、昔の女人禁制エリアです。手前の建物が女人堂。世が世なら我々は、この女人堂で足止めだったわけです。 -
ここが、今夜お世話になる宿坊の熊谷寺。奥の院入り口からすぐでした。とりあえず荷物だけ置かせてもらい、散策へGO!
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仏具とか筆とか、仏教の町ならではのお店が並んでいます。ランチのお店を探して歩きます!
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歩いてて目にとまった刈萱堂。とりあえず入ってみました。
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同行者Hさんの御朱印集めのために入ったようなものでしたが、お坊さんのおしゃべりが面白く、中をじっくり見ることに。
「石童丸の話が展示してある」と聞きました。石童丸、昔どこかで話を聞いたことがある…、なんだったっけ、と思いつつ。 -
精巧な彫刻画で、絵本のように石童丸の話が描かれます。
正妻と側室の見えないドロドロに恐れをなして高野山に逃げ込んだ父親と、父を探す中で母親も亡くし、父子と名乗らないまま刈萱堂で師弟となった石童丸。
見ているうちに思い出しました。
そしてお堂の売店で、見覚えのある石童丸の絵本も売っていました。きっと祖母か誰かが私の小さい頃にお土産に買ってきてくれたのでしょう。が、絵本にして子どもに読ませるような話か???私もよくこんなの読んでいたものです。 -
ランチはこちらへ。Hさんが何かで見て、気になっていたという梵恩舎。11:00過ぎに入店した時はまだ1〜2組くらいしかいなかったのに、12:00過ぎると行列でした。
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店内の揺り椅子でゆったりくつろぐHさん。ここの空間は仏教な感じはないですね。むしろとてもインターナショナル。
高野山、やけにフランス人が多い気がするけどどうしてなんでしょう? -
メニューはネパールカレーとデザートの豆腐のチーズケーキでした。
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続いて胡麻豆腐屋さんに向かいます。住宅地の中にある濱田屋。かなりひっきりなしにお客さんが入ってました。
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お土産用も買えますが、店内でも頂けます。味はしょうゆと黒蜜からチョイスできます。
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お腹が膨れたので、本日のメイン奥の院へ。バスも通っていたけど1時間に1本くらいなので、20〜30分くらい歩いちゃいました。
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入ってさっそく、伊達家とか前田家とかそうそうたる戦国大名家の墓が!
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私が一番立派なお墓だと思ったのがこちら。薩摩島津家。見上げんばかりの台座に大きな墓石がいくつも。
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Hさんが一番立派だと思ったのはこちら。山口毛利家。ずらっと並んだ大きな墓石が圧巻。
さすがは薩長。明治の立役者のお家柄なだけあります。 -
これは明智光秀の墓。墓石の丸い部分がひび割れて欠けています。直しても直しても割れてしまうのだとか。殺された信長の恨み?
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こういう、会社名で立てられたお墓もけっこうありました。創業一族だけのお墓なら立派なものだけど、社員も絡む話だったらお墓にまで会社を持ち込まれるのは嫌だなあ、と思ってしまったゆとり前夜世代。
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信州諏訪家の墓。
他にも戦国を勝ち抜けなかった名門家が、かなり大きな墓を持っています。名門は名門なんだ、と思えてくる光景です。 -
ここまで大々的なお墓を見てきたのですから、豊臣家の墓にはそれはそれは期待が高まります。
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あれっ?広いには広いけど、ぽつーん・・・って感じ。まあ、豊臣は一代限りのお家柄だったしね。
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さらに織田信長の墓。ちっちゃっ!まあ、地方の守護代が一代でのし上がったお家柄だしね。あと、高野山を攻撃したり圧力をかけたりしたのも×だったかな。
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では徳川は?というと、次男の結城秀康は墓石どころかこんな石廟にまつられていました。
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家康と秀忠は、別の場所に絢爛な霊廟が建てられており、完全に別格扱いでした。
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水向け地蔵。どの仏像も水でつやつやです。
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御廟橋。ここから先は弘法大師の御廟への霊域で写真が撮れません。
一般の参内者が、お経を唱えている姿があちこちにあり、歴史は好きだけど宗教心ゼロの私には、日本でもこんな信仰の姿があるんだなあ、と思ってなかなかカルチャーショックでした。 -
迫ってくる歴史と信心の大きさに、けっこうお疲れモード。休憩所でお茶を頂きます。茶釜から汲む方式がオツな感じ。
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宿坊に戻りました。広い部屋でふとんも敷いてもらえて、民宿以上・旅館以下くらいな感じです。障子を開ければ、お庭にすぐに出られます。明日は朝6:30から朝の勤行だそうです。
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夕食は精進料理。優しい味でおいしいです。ちょっと力は出ない感じですが・・・。
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こちらは朝食の精進料理。朝にはさっぱりヘルシーでちょうど良いです。
がんも、美味しかったなー。 -
夕食後は写経タイムです。薄く書いてある字の上からなぞる方式。
Hさんがさらさらっと30分もしないで書き上げるのに対し、2時間近くかかってしまったわたくし・・・。
墨の色もなかなか思うように出ないし、筆を入れるときの方角、小さな点を打つときの集中度合い、払いで力を抜くタイミングなどなど、一つ一つ考えて反省していたら、なかなか進まないのです。
幸いにして私語禁止だったので、Hさんはあきらめて先に引き上げてくれましたが、私語OKだったら非難轟々だったでしょう・・・。
すごく集中できて邪念の入る余地のない、良い時間になりました。 -
翌朝。6:30からの朝の勤行を終え、護摩行を終え、精進料理の朝食を頂いて、8:00前には行動開始です。
護摩行、写真OKだったのにカメラを持っていかなかったのが残念無念。外国人観光客はかなりがっちり撮ってました。フォトジェニックだったもんね・・・。
街を歩けば、お土産物のお菓子屋さんが仕込みをしています。お茶つきの試食もいただきました。 -
まずは霊宝館へ。
孔雀明王とか、弘法大師の書跡とか、曼荼羅とか、教科書で見てがんばって覚えたような作品がたくさんあります。 -
売店でみつけたこの手ぬぐい。不動明王のシルエットを生かしたモダンなデザイン。秀逸!
買ったけど、素敵すぎて使えないです。
写真は根本大塔の不動明王。ちょっと関係ないけど、不動明王つながりで。 -
根本大塔へ向かいます。
金剛峰寺でなく、こっちのほうが真言宗の聖地なんですよね。きれいに修復されすぎててピンとこないけど・・・。 -
そして金剛峰寺。1,200年の伝統を持つお寺。ここに来たかったんです!
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意外に新しい部分が多い建物でした。
ここは大きな法要が行われるときの広間。お茶とお菓子をふるまっていただけます。
1200年。文化財ではなく、使われ続けている大寺院とはこういうものなのかもしれません。 -
阿字観体験をさせていたただきました。外はけっこうな雨。瞑想にはもってこいです。
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阿字観体験をしたお部屋はこちらです。
「あー」と声を出しながら、呼吸と意識を整える感じ?ヨガに通じるものがありますね。 -
この台所も重要文化財。釜一個で七斗のご飯が炊けるとか。約700人分てとこでしょうか。しかも現役で使われているとか。
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よくあることですが、最後のところで方向性のあわないHさんと私。
ゆっくりランチしてお土産を選びたいHさんと、食事なしでいいから名所を見尽くしたい私。
ここは分かれて、駅で待ち合わせることにしました。
私は家康廟や女人堂へ。Hさんはランチしたり麩饅頭を買ったり。
おかげさまで、麩饅頭のお相伴にあずかりました。ありがとう! -
高野山駅に戻ってきました。
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二階から見る風景が幻想的。降ったりやんだりだった雨を降らせていたのは、この立ち上る雲だったようです。山奥につくられた仏教都市であることを実感する光景でした。
ここから新幹線の新大阪駅まで約2時間半。そして新幹線で2時間。
やっぱり遠かったなあ。
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