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10月15日(木)から10月29日(木)まで、日本人相手の健診の仕事で中国へ行きました。仕事先は北京4日間、天津5日間、天津開発区1日間です。間に休日、移動日があります。7月には同じ会社の仕事で無錫、常州へ行きました。天津開発区があの工場爆発があった所です! 日本での流れ作業の健診と違い、異国の地で頑張っているみなさんに少し時間を取って、医療相談に応じています。外国の諸事情に詳しい私にピッタリの仕事です。<br /><br />中国は正直あまり興味ないので、一度もお金を払って遊びに来たことはありません。しかも、今までの4回くらいは全て上海が中心で、福岡から直行便があり便利でした。初めての首都・北京ですが直行便がなく意外と不便なことに気が付きました。今回はアシアナ航空の便で当然韓国ソウル・インチョン空港経由です。乗り換え時間もあり、6時間近くもかかります。健診会社から前回一緒に仕事をした男性が空港まで迎えに来てくれ、北京空港から北京市内ホテルまで移動します。渋滞もあり1時間近くかかりました。<br /><br />北京のホテルは21世紀飯店で結構立派でした。しかも有難いことに、明日からの仕事の会場は隣接したビルの21世紀医院(病院の意味)で歩いて行けます。<br /><br /><br />【北京、Beijing】<br />仕事はいつものように、朝8時から受付で昼休みを挟み3時過ぎには終わります。ここの昼食はホテルに戻り、そば○○というホテル内日本料理店の弁当です。最後の日だけ選べたので、あっさりしたざるそばにしました。3日目には内モンゴルの受診者が何人かいて、珍しく日本語のできない人も多く、通訳が入りました。一人はその中国語もあまり通じてないらしく、モンゴル語のわかる通訳に交代しました。印象に残ったのは、中国人の2〜3文字の名前(フルネーム)に対して、数人のモンゴル人は漢字で6文字もあることでした。普段は中国人の健診者が混ざっていても、日本企業で働いているので日本語ができる人がほとんどですが。<br /><br />約1週間いましたが、しばらくは10月の北京にしては予想外に暖かくベストのみで過ごせました。最後の方で、天気が下り坂で、かなり寒くなりました。仕事はいつものように3時過ぎには終わるのですが、前回7月と違い暗くなるのが早いのであまりゆっくり観光はできませんでした。それでも、ホテルにいてもすることもないので、毎日ちょっとした観光地へ出かけました。やはり、北京は中国の首都で聞いたことのある地名も多いのです。<br /><br />まずは天安門(Tiananmen)です。地下鉄が便利なのですが、4回乗り換えが必要で、しかもホテルから最寄りの地下鉄駅まで歩いて15分弱かかるので、1時間以上かかりました。さすがに人口2千万人の北京は広く、地下鉄でも時間がかかりました。地下鉄は充実していて20くらいの路線があります。天安門の建物はすぐにわかりました。でも、その前にあるはずの天安門広場(Tiananmen Square)がありません。建物の裏だろうと思って歩いて行くと、反対側にあたる故宮博物院(Gugong, Forbidden City)に出ます。4時までしか入場できないので、予想通り中には入れません。入り口だけでも立派です。地図をよく見てやっと気が付きました。先ほどの大きな道路を挟んで反対側が天安門広場なのです。しかも、後で聞いてわかったのですが、国慶節の臨時のお祝いの大きな花と城のデコレーションが真ん中辺にあり、ばかでかいと思っていた広場が広く感じなかったのです。<br /><br />故宮の入り口の左横には中山(ゾンシャン)公園があります。以前、「中山医院」で日本にもありそうな開業医と勘違いした、孫中山(孫文)病院で中国語の読み方を覚えたのでした。「医院」が「病院」だとはっきり認識したのもその時です。その後、地下鉄2駅程度で移動した王府井(ワンフージン)は銀座のような華やかな一角でしたが、さすがは中国。そのすぐそばに昔ながらの一帯(胡同(フートン)と呼ぶらしい)があり、小サソリの串焼きなどを売っています。しかも、わざと、串に刺した生きて動いているサソリがいます。食べる勇気はありませんでした。<br /><br />同じく世界遺産でもある天壇(Tiantan, Temple of Heaven)にも行きました。中国最大の祭祀建造物だそうですが、やはり4時まででギリギリ間に合わず、中心の祈年殿には入れず外から写真だけを撮りました。公園としても広くて21時まで開いているようですが、照明もほとんどなく、5時半には暗くなり不気味な所を歩いているだけでした。<br /><br />地下鉄が結構時間がかかるので、タクシーに乗って行ったのが白塔である妙応寺です。でも、北京のラッシュはひどく、結局1時間以上かかりました。そこからタクシーですぐ近くの北海(べイハイ)公園(Beihai Park, Imperial garden)へ行きました。ここもかなり広い公園でした。現存する世界最古の皇室庭園らしいです。南入口から入ったので、すぐに北海と言う湖に面した小山にさっき見たのと同じような白塔(white pagoda)が中腹にありました。そこからは、後日行く景山公園頂上の万春亭がより高い所にあり、そこからの眺めが良いのが想像できました。湖を見ながら公園を北口から出ました。すると、道路を挟んだ反対側に湖(前海)沿いにネオンが華やかにレストランや音楽バーが並んでいます。若者の盛り場のようです。もちろん、その中のタイ中華料理レストラン(Lotus Blue)で食事をしました。空芯菜炒め48元、エビチリライス60元、合計108元(1元=20円弱)で美味しかったです。こちらでは、高い方です。<br /><br />結局、翌日景山公園(Jingshan Park, Scenic Hill Park)へ行きましたが、すぐに一番高い万春亭へ上がりました。期待通り南側には故宮博物院が見え、西側には昨日訪れた北海公園の白塔などが湖とともに見渡せます。<br /><br />20日は仕事が休みで、張り切って朝早くから出発して万里の長城(Great Wall of China)へ行くことにしました。地下鉄で積水譚へ行ったまではよかったのですが、意外と877番のバス乗り場(徳勝門)を探すのに手間取りました。わかれば簡単なのですが、徳勝門の名前通り立派な門の上にある建物のすぐ近くでした。八達嶺長城(Badaling Great Wall)行きのバスは快適で実質高速を使う直行便で、約1時間で着きました。しかもたったの12元です。ただ、天気は最悪で朝から曇っていたものの、途中で小雨になり、視野が悪くなりました。PM2.5 以前の話です。10元で買ったカッパは中国らしくやはりぼろでした。本来は紅葉、黄葉できれいな時期のようですが、何せ小雨で楽しめません。本来ならきれいなはずの景色がかすんでいます。<br /><br />入り口で入場料40元と滑車・往復100元を払いました。入口の手前に何故か熊(ツキノワグマ?)がいます。滑車(スライダー)に乗ると、少し上りを歩くのがカットできるようです。イメージ通りの万里の長城が目の前に出てきました。つくづく天気が残念です。しばらく歩いて写真を撮りましたが、視野が悪くいい写真が撮れません。散歩を楽しむような天気でもないので、早目に切り上げることにしました。<br /><br />帰りのバスの前に麺を食べ、クレープに包んだような目玉焼きとソーセージ<br />入りを食べましたが、両方ともいまいちの味でした。どうも個人的には北京の味は口に合いません。気のせいか、上海近郊のほうが安い店でも全般的に美味しかった気がします。<br /><br />山にある万里の長城から市内に戻っても、いつの間にかかなり寒くなっていてダウンジャケットで丁度いい温度です。迷わず、世界遺産である頤和園(Summer Palace, Yiheyuan)へ急ぎます。入場料30元。福岡にもこの名前の中華料理店があり、名前は日本でもあちこちあり有名です。地下鉄・西苑の駅で降り、巨大な公園の東宮門から入ります。入るとすぐに別料金で5元だけ必要な徳和園(Garden of virtue and harmony)があります。しばらく歩くと昆明湖が見えます。しかも、万寿山にある仏香閣が右に見え、見覚えのある絵になる写真が撮れます。時間がないので、万寿山には上らず昆明湖沿いをひたすら歩きました。それでも、広いのでかなり時間がかかります。蘇州(7月に行った)街を抜けると、ようやく北宮門から出ました。<br /><br />しばらく歩くと地下鉄駅・北宮門を見つけ、ギリギリ間に合うので帰る途中の駅にある北京動物園へ立ち寄りました。もちろん目当ては大熊猫、つまりgiant panda です。確かにパンダは可愛いですが、ひたすら餌である竹の葉を食べていました。3匹とも。<br /><br />北京から天津への移動日。12時集合なので、時間があると判断し、朝8時半に出発し地下鉄で市内西南部にある盧溝橋(Lugou, Marco Polo Bridge)へ急ぎました。でも、北京は思ったより広く、3回乗り換えると地下鉄でも1時間以上かかり、それからタクシーに乗り盧溝橋へ行きました。盧溝橋事変で有名な上に綺麗らしいので、どうしてもどんな橋か見たかったのです。入場料20元は安いのでどうでもいいのですが、橋の上にしか入れず、肝心の橋自体の写真は少し斜めからしか撮れませんでした。橋上の獅子の彫刻はそれなりに美しいのですが。<br /><br />問題は帰りです。時間があまりないのに、まずタクシーが拾えずひたすら歩いてバス停に着きます。地下鉄のある北京西駅のバスへ飛び乗りました。車掌がいるので、筆談で話しているとどうも逆方向のようで急いで降りました。反対側のバス停で何番のバスに乗ればいいか調べていたら、うまくタクシーが拾えました。渋滞があるので、来る時の最後の乗換駅・七里庄までにしました。それから地下鉄で一回乗り換えて急ぎましたが、最後の乗換駅に着いた時にはほぼ12時になっていました。1駅だけですが、いつもの金台路(jindailu)駅から歩いて10分以上かかるので、タクシーを選びました。それでも意外と時間がかかりホテルに着いたのは25分遅刻してからでした。途中で、責任者に電話しましたが、申し訳なく反省しました。北京はやはり広く、地下鉄と言えども意外と時間がかかります。<br /><br />12時半に出発して天津のホテル(全李酒店友誼路店)に着いたのは午後3時過ぎでした。全李酒店はチェーンのようで、1週間街歩きをしているうちに市内にもう2軒見つけました。<br /><br /><br />【天津、Tianjin】<br />ここの健診会場は滞在している全李酒店(ホテル)から歩いて5分の所です。大きなビルの中にあるレマホ健診国際センターの一角を使わせてもらっているようです。ただ、ここだけは昼食をみんなで食べる部屋がなく、個室で(私の場合は医療相談室で)食べるので寂しいというか、気分転換になりません。しかも、中途半端な日本式の弁当です。2週間近く続くとさすがに飽きてきます。<br /><br />天津の人口は範囲が広いようで一千万人もいるそうです。早速、初日からタクシー(初乗り9元)で街歩きです。フロントの女性に騙されて(?)、銀河広場へ行きましたが何もなく、よく見ると地下に商店街があります。でも、ほとんどゴーストタウンです。中国はどんどん開発する半面、このようなほとんど廃墟もあるようです。仕方なく、結局予定していた天后宮へ行きます。天后宮とは海の女神を祀った廟だそうです。5時過ぎでもう中には入れません。周辺の古文化街をブラブラしました。名前通りで、古い中国の街並みのようです。向かい側に子牙河があり、暗くなると川沿いにある天津の眼と言われるらしい観覧車が目立ちます。近くにある橋はライオンの象があり、やはり橋の名前は獅子林橋とわかりやすいです。<br /><br />ここ天津は大した観光地はないようで、私の得意な「街歩き」に徹しました。それなりの繁華街やちょっとした名所をブラブラしました。どうせ、毎日3時半くらいから夕方、夜にかけて暇ですから。<br /><br />タクシーが拾いにくいのもあり、歩いて20分以上かけて天津テレビ塔へも行きました。当然ながら、高い塔で遠くからも見えるので場所がわかりやすいからです。こちらにしては高い50元(約千円)を払って展望台へ上がります。予想通り、あまり遠くは霞んで見えませんが、それなりに市内を見渡せオリエンテーションがつきます。<br /><br />津湾広場へ行くと、ビルのど真ん中です。でも、少し歩くと子牙河があり、向かい側に天津駅があります。目の前に解放橋という白い跳ね橋があります。少し離れた所にある次の橋が紅色にライトアップされ綺麗です。どこかで絵葉書を見ました。大沽橋のようです。ホテルではもらえなかったものの、自分でクルーズ船の乗り場で見つけた市内地図によると近くに意式風情区がありそうです。日本語だと伊式風情区です。英語で Italian-style town と書いてあります。気になるので行ってみましたが、予想通りイタリアというよりもヨーロッパ風という程度で、レストランもイタリアも数軒ありますが、ドイツだったり、フランスだったり。所詮、中華風ヨーロッパ料理のようで、値段だけ高く写真でもあまり美味しそうではありません。そのせいか、あまり賑わってもいませんでした。<br /><br />これも結構豪華な北安橋を渡って歩いていると前日歩いた金街へ出ました。それも端から端まで歩いていたら、前日行ったデパート・友誼新天地へ出くわしました。結局、ここのレストランで食べました。<br /><br />古い天津の中心地・天津旧城の中心には鼓楼という建物があります。そこを中心にショッピング通りになっています。どんどん歩くと、大胡同という昔ながらの中国らしい汚い商店街が続きます。タクシーで近くの開放北路へも行ってみましたがただの金融街で立派な造りのビルが続いているだけでした。ただ租界の名残か欧州式の立派な建物ではあります。やや茶色でひときわ立派な建物があり立ち寄るとリッツ・カールトンホテルでした。ちょうどいいのでトイレを借りると期待通り、中国とは思えない綺麗なトイレでした。さすがにトイレットペーパーもあり、紙も便器に入れて流してもよさそうでした。<br /><br />そのまま五大道へも行ってみましたが、ここもそれほどの建物はありません。ただ、その中にある民園体育場にはビックリしました。突然、トラックが4レーンある立派な陸上競技場があるのです。取り囲む建物には結構しゃれたレストランが入っていました。<br /><br />地下鉄駅・営口道には伊勢丹があり、すぐ目の前に天津日航ホテルがあります。その近くには、濱江道という銀座のような近代的な通りがあります。でも、そこは中国、すぐ傍には胡同と呼ばれるかなり汚い街並みがあります。<br /><br />仕事の最後は同じ天津でも天津開発区でかなり離れているようで、ホテルも移動です。チェックインした後、私は暇ですのですぐにタクシーに飛び乗り、地球の歩き方で調べた海河外灘公園へ行きました。予想通り、海岸近くの公園で、時間的にギリギリで海への日没の写真が撮れました。<br /><br />翌日の健診受診者の一人が、この会場も例の工場爆発事故から3km程度で、彼のアパートは2km圏内でガラスの破片等でグチャグチャのようで、写真を見せてくれました。ホテルに仮住まいのようです。日本から家族が来ていて、家にいなかったので難を逃れたようです。<br /><br />最終日は片付けも含め4時過ぎには終わったのですが、何故か車は6時半過ぎにしか出発しないそうです。翌日の帰国のために、北京まで戻る必要があるのですが。不思議に思っていたら、天津ナンバーの車は午後8時までは北京に入れないそうです。つまり、制限しているのです。中国政府も少しは大気汚染を気にしているのです。おかげで寝るだけとはいえ、1週間前と同じホテルへ着いたのは夜9時半過ぎでした。待っている間に、地元の中国人に勧められた百餃園で餃子を食べていて正解でした。但し、大して美味しくはありませんでしたが。しかも、言葉が通じないので、4種類の餃子はともかく、40個も注文してしまいました。しかも、一緒に頼んだスープは安いものの、4人分くらいの分量があります。<br /><br />この帰国前日は日本から悲しい知らせがあり、15歳と高齢だった愛犬アサヒが死んでしまいました。熊本から駆けつけていた三男が夕方看取ったそうです。帰国の時、会社が手配してくれた車は快適で、意外と早く30分程度で北京首都空港へ着きました。帰りもインチョン経由で福岡まで帰りました。<br /><br /><br />【食べ物】<br />私にとって、旅でも生活でも一番大事なのは食べ物です。ですから、食べ物が不味い国には全く興味がありません。<br /><br />中国はその点、微妙な国です。基本的には不味くはない、美味しい食べ物も多いです。でも、油っぽいし水も怪しいので、下痢も多く安心して食べられるかというと少し疑問があります。でも、美味しいという点では、魅力なくはありません。ただ、空気も汚いし、政治的にも自由がなく、お金を払ってまで観光に来ようとは思いません。実際二回ほど、医師としてツアーに同行(仕事)し、一度は日本旅行医学会のプロジェクトで上海の病院視察旅行。全て、交通費等は自分では払っていません。今回と同様、7月にも健診の仕事で来ました。<br /><br />昼食は結構豪華な日本式のお弁当です。こちらの相場で言うと、2倍以上の値段がするお弁当のようで、それが中国人の職員(ナース、通訳などのバイト)へのサービスのようです。ボリュームもたっぷりです。従業員の不満の一番の原因が昼食だと聞いたことがあります。食いしん坊の私には気持ちがよくわかります。食に無頓着なアングロサクソンの国などとは違います。<br /><br />食べ物と言うより飲み物ですが、コーヒーは中国ではまだ新しいようです。若者のオシャレな飲み物感覚でしょうか? その分、値段はむしろ高いのです。アメリカンと呼ばれるブレンドコーヒーでも25元(500円)以上します。でも、おかげでこの中国でさえ、イタリアの illy のコーヒー(エスプレッソなど)が飲めるのは嬉しいです。日本でさえ、最近ようやく普及しだしたのに。<br /><br /><br />【交通費などの物価】<br />物価はまだまだかなり安い印象です。タクシー運賃はかなり安いです。我ながらいいアイデアと思ったのが、場所によってはなかなかタクシーが拾えません。そういう時、適当にたった2元程度のバスに飛び乗り、人が多そうな所で降りてタクシーを拾うことです。数回、この方法で何とかタクシーを拾えました。北京にも天津にも地下鉄があり、2〜6元と異常に安く、うまくバスと地下鉄とタクシーを使い分けると快適です。タクシーは安いのですが、拾いにくいこともあるからです。<br /><br /><br />【不自由さ】<br />前回で分かっていたのですが、中国では全くフェイスブックには繋がりません! これはかなりのストレスです。今回はグーグルメールも最初から繋がりません。また、一部のウェブサイトは中国政府の気にくわないキーワードがあるのか繋がりません。私自身のウェブサイトも一度も中国では開けませんでした。 鬱陶しい国です。<br /><br />地下鉄に乗るのも一応セキュリティ・チェックがあります。でも、これは慣れると警備は形式だけで、そんなに厳密にはやっていません。時々、ペットボトルを調べますが、素通りできることも多いです。<br /><br />クレジットカードもほとんど使えません。7月でわかっていたので、ほとんど諦めていました。これも世界の非常識です。色々な発展途上国にも行きましたが、クレジットカードくらい使えます。でも、中国では例の銀聯カードしか使えないところが多く、実質、ビザもマスターも使えませんでした。しかし、奇跡的に2ヶ所だけ普通のVISAカードが使えました。<br /><br />英語が通じにくいのも困ります。世界55ヶ国以上旅しましたが、英語の通じにくさでは、ワースト3に入ると思います。足マッサージ、レストランはもちろん、ほどほどのホテルでさえ、従業員はほとんど英語がわかりません。<br /><br /><br />【足マッサージ】<br />いつものように、マッサージは安いのでほぼ毎晩行きましたが、足マッサージだけでも88元と前回の無錫、常州よりは高い印象です。北京では場所によっては198元しました。アジアはマッサージが安いので助かります。全身マッサージの方が高いところも多いようです。前回は7月のせいか、どこでもサービスにスイカが出ました。今回は、お茶だけのところも多かったです。みかんが出たところもありました。<br /><br /><br />【大気汚染】<br />不謹慎な私は、どれくらい北京の空気が汚いのか期待(?)していました。もちろん、こんなところに住みたくはありませんが、短期間の滞在なので、どの程度か好奇心があったからです。<br /><br />そのせいか、結論から言うと、思ったほど汚染はひどくない気がしました。確かに一日だけかなり視野が悪く遠くのビルは見えません。PM 2.5 が350だったようです。それでも、タバコの煙と違いむせるようなことはありません。冗談なのか、テレビで誰かが言ってたように、目の前のものが見えないほどひどいわけではありません。ただ、長期的には呼吸器系によくないのは明らかで、こんな所に住みたいとは思いませんが。<br /><br /><br />【トイレ事情】<br />ほとんどは、日本の和式トイレに近いものです。幸い、お釣りがくるようなトイレは見たことありません。一応、水洗トイレです。でも、紙質が悪くつまりやすいようで、大便を拭いた紙は流さずに目の前の大きなごみ箱に入れます。ごく稀に、病院などでは洋式トイレもあります。ところが、一か所ついにすごいトイレに出くわしました。普通、衝立はあるのですが、公共トイレというやつで、何と仕切りなしで便座が3つかけ2列並んでいます。しかも、至近距離です。3人が並んでうんこしていました。壮観です! 私はもよおしていたのですが、引っ込んでしまいました。今回下痢はしませんでしたが、中国では軟便のせいか頻回に大をもよおします。早目、早目に行っておかないとひどい目にあいます。それと、普段はティッシュなんか持たない私ですが、トイレットペーパーはほぼないので、必需品です。デパートのトイレでさえ、紙はありませんでした。<br /><br /><br />【政治情勢】<br />ホテルのテレビでは英語放送のCCTV(中国国営中央放送?)を見ていました。ちょうど習近平がイギリスを訪問のニュースで毎日騒いでいました。少し前、アメリカでは冷たくされ、議会での演説も断られました。その反動なのか、イギリスでの大歓迎を連日放送していました。イギリスでは議会で演説させるし、エリザベス女王以下の皇族も大歓迎。経済面だけで、少なくとも表面上は中国大歓迎! 大英帝国のプライドのかけらも見えません。ちょっと異様な感じでした。日本に対しては南京事件だのあれだけ恨みを持っているのに、イギリスに対しては、アヘン戦争をまるで忘れたような態度です。中国の放送だから一方的なのは当然かもしれません。日本に帰ると、やはりそう単純ではなく、イギリスの中にも、経済面はともかく、人権や民主主義のない中国にこれだけなびいていいのかという批判もあることを知り安心しました。<br /><br /><br /><br />空飛ぶドクター(登録商標)<br />坂本泰樹<br /><br />

中国健診・北京、天津

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2015/10/15 - 2015/10/29

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空飛ぶドクター

空飛ぶドクターさん

10月15日(木)から10月29日(木)まで、日本人相手の健診の仕事で中国へ行きました。仕事先は北京4日間、天津5日間、天津開発区1日間です。間に休日、移動日があります。7月には同じ会社の仕事で無錫、常州へ行きました。天津開発区があの工場爆発があった所です! 日本での流れ作業の健診と違い、異国の地で頑張っているみなさんに少し時間を取って、医療相談に応じています。外国の諸事情に詳しい私にピッタリの仕事です。

中国は正直あまり興味ないので、一度もお金を払って遊びに来たことはありません。しかも、今までの4回くらいは全て上海が中心で、福岡から直行便があり便利でした。初めての首都・北京ですが直行便がなく意外と不便なことに気が付きました。今回はアシアナ航空の便で当然韓国ソウル・インチョン空港経由です。乗り換え時間もあり、6時間近くもかかります。健診会社から前回一緒に仕事をした男性が空港まで迎えに来てくれ、北京空港から北京市内ホテルまで移動します。渋滞もあり1時間近くかかりました。

北京のホテルは21世紀飯店で結構立派でした。しかも有難いことに、明日からの仕事の会場は隣接したビルの21世紀医院(病院の意味)で歩いて行けます。


【北京、Beijing】
仕事はいつものように、朝8時から受付で昼休みを挟み3時過ぎには終わります。ここの昼食はホテルに戻り、そば○○というホテル内日本料理店の弁当です。最後の日だけ選べたので、あっさりしたざるそばにしました。3日目には内モンゴルの受診者が何人かいて、珍しく日本語のできない人も多く、通訳が入りました。一人はその中国語もあまり通じてないらしく、モンゴル語のわかる通訳に交代しました。印象に残ったのは、中国人の2〜3文字の名前(フルネーム)に対して、数人のモンゴル人は漢字で6文字もあることでした。普段は中国人の健診者が混ざっていても、日本企業で働いているので日本語ができる人がほとんどですが。

約1週間いましたが、しばらくは10月の北京にしては予想外に暖かくベストのみで過ごせました。最後の方で、天気が下り坂で、かなり寒くなりました。仕事はいつものように3時過ぎには終わるのですが、前回7月と違い暗くなるのが早いのであまりゆっくり観光はできませんでした。それでも、ホテルにいてもすることもないので、毎日ちょっとした観光地へ出かけました。やはり、北京は中国の首都で聞いたことのある地名も多いのです。

まずは天安門(Tiananmen)です。地下鉄が便利なのですが、4回乗り換えが必要で、しかもホテルから最寄りの地下鉄駅まで歩いて15分弱かかるので、1時間以上かかりました。さすがに人口2千万人の北京は広く、地下鉄でも時間がかかりました。地下鉄は充実していて20くらいの路線があります。天安門の建物はすぐにわかりました。でも、その前にあるはずの天安門広場(Tiananmen Square)がありません。建物の裏だろうと思って歩いて行くと、反対側にあたる故宮博物院(Gugong, Forbidden City)に出ます。4時までしか入場できないので、予想通り中には入れません。入り口だけでも立派です。地図をよく見てやっと気が付きました。先ほどの大きな道路を挟んで反対側が天安門広場なのです。しかも、後で聞いてわかったのですが、国慶節の臨時のお祝いの大きな花と城のデコレーションが真ん中辺にあり、ばかでかいと思っていた広場が広く感じなかったのです。

故宮の入り口の左横には中山(ゾンシャン)公園があります。以前、「中山医院」で日本にもありそうな開業医と勘違いした、孫中山(孫文)病院で中国語の読み方を覚えたのでした。「医院」が「病院」だとはっきり認識したのもその時です。その後、地下鉄2駅程度で移動した王府井(ワンフージン)は銀座のような華やかな一角でしたが、さすがは中国。そのすぐそばに昔ながらの一帯(胡同(フートン)と呼ぶらしい)があり、小サソリの串焼きなどを売っています。しかも、わざと、串に刺した生きて動いているサソリがいます。食べる勇気はありませんでした。

同じく世界遺産でもある天壇(Tiantan, Temple of Heaven)にも行きました。中国最大の祭祀建造物だそうですが、やはり4時まででギリギリ間に合わず、中心の祈年殿には入れず外から写真だけを撮りました。公園としても広くて21時まで開いているようですが、照明もほとんどなく、5時半には暗くなり不気味な所を歩いているだけでした。

地下鉄が結構時間がかかるので、タクシーに乗って行ったのが白塔である妙応寺です。でも、北京のラッシュはひどく、結局1時間以上かかりました。そこからタクシーですぐ近くの北海(べイハイ)公園(Beihai Park, Imperial garden)へ行きました。ここもかなり広い公園でした。現存する世界最古の皇室庭園らしいです。南入口から入ったので、すぐに北海と言う湖に面した小山にさっき見たのと同じような白塔(white pagoda)が中腹にありました。そこからは、後日行く景山公園頂上の万春亭がより高い所にあり、そこからの眺めが良いのが想像できました。湖を見ながら公園を北口から出ました。すると、道路を挟んだ反対側に湖(前海)沿いにネオンが華やかにレストランや音楽バーが並んでいます。若者の盛り場のようです。もちろん、その中のタイ中華料理レストラン(Lotus Blue)で食事をしました。空芯菜炒め48元、エビチリライス60元、合計108元(1元=20円弱)で美味しかったです。こちらでは、高い方です。

結局、翌日景山公園(Jingshan Park, Scenic Hill Park)へ行きましたが、すぐに一番高い万春亭へ上がりました。期待通り南側には故宮博物院が見え、西側には昨日訪れた北海公園の白塔などが湖とともに見渡せます。

20日は仕事が休みで、張り切って朝早くから出発して万里の長城(Great Wall of China)へ行くことにしました。地下鉄で積水譚へ行ったまではよかったのですが、意外と877番のバス乗り場(徳勝門)を探すのに手間取りました。わかれば簡単なのですが、徳勝門の名前通り立派な門の上にある建物のすぐ近くでした。八達嶺長城(Badaling Great Wall)行きのバスは快適で実質高速を使う直行便で、約1時間で着きました。しかもたったの12元です。ただ、天気は最悪で朝から曇っていたものの、途中で小雨になり、視野が悪くなりました。PM2.5 以前の話です。10元で買ったカッパは中国らしくやはりぼろでした。本来は紅葉、黄葉できれいな時期のようですが、何せ小雨で楽しめません。本来ならきれいなはずの景色がかすんでいます。

入り口で入場料40元と滑車・往復100元を払いました。入口の手前に何故か熊(ツキノワグマ?)がいます。滑車(スライダー)に乗ると、少し上りを歩くのがカットできるようです。イメージ通りの万里の長城が目の前に出てきました。つくづく天気が残念です。しばらく歩いて写真を撮りましたが、視野が悪くいい写真が撮れません。散歩を楽しむような天気でもないので、早目に切り上げることにしました。

帰りのバスの前に麺を食べ、クレープに包んだような目玉焼きとソーセージ
入りを食べましたが、両方ともいまいちの味でした。どうも個人的には北京の味は口に合いません。気のせいか、上海近郊のほうが安い店でも全般的に美味しかった気がします。

山にある万里の長城から市内に戻っても、いつの間にかかなり寒くなっていてダウンジャケットで丁度いい温度です。迷わず、世界遺産である頤和園(Summer Palace, Yiheyuan)へ急ぎます。入場料30元。福岡にもこの名前の中華料理店があり、名前は日本でもあちこちあり有名です。地下鉄・西苑の駅で降り、巨大な公園の東宮門から入ります。入るとすぐに別料金で5元だけ必要な徳和園(Garden of virtue and harmony)があります。しばらく歩くと昆明湖が見えます。しかも、万寿山にある仏香閣が右に見え、見覚えのある絵になる写真が撮れます。時間がないので、万寿山には上らず昆明湖沿いをひたすら歩きました。それでも、広いのでかなり時間がかかります。蘇州(7月に行った)街を抜けると、ようやく北宮門から出ました。

しばらく歩くと地下鉄駅・北宮門を見つけ、ギリギリ間に合うので帰る途中の駅にある北京動物園へ立ち寄りました。もちろん目当ては大熊猫、つまりgiant panda です。確かにパンダは可愛いですが、ひたすら餌である竹の葉を食べていました。3匹とも。

北京から天津への移動日。12時集合なので、時間があると判断し、朝8時半に出発し地下鉄で市内西南部にある盧溝橋(Lugou, Marco Polo Bridge)へ急ぎました。でも、北京は思ったより広く、3回乗り換えると地下鉄でも1時間以上かかり、それからタクシーに乗り盧溝橋へ行きました。盧溝橋事変で有名な上に綺麗らしいので、どうしてもどんな橋か見たかったのです。入場料20元は安いのでどうでもいいのですが、橋の上にしか入れず、肝心の橋自体の写真は少し斜めからしか撮れませんでした。橋上の獅子の彫刻はそれなりに美しいのですが。

問題は帰りです。時間があまりないのに、まずタクシーが拾えずひたすら歩いてバス停に着きます。地下鉄のある北京西駅のバスへ飛び乗りました。車掌がいるので、筆談で話しているとどうも逆方向のようで急いで降りました。反対側のバス停で何番のバスに乗ればいいか調べていたら、うまくタクシーが拾えました。渋滞があるので、来る時の最後の乗換駅・七里庄までにしました。それから地下鉄で一回乗り換えて急ぎましたが、最後の乗換駅に着いた時にはほぼ12時になっていました。1駅だけですが、いつもの金台路(jindailu)駅から歩いて10分以上かかるので、タクシーを選びました。それでも意外と時間がかかりホテルに着いたのは25分遅刻してからでした。途中で、責任者に電話しましたが、申し訳なく反省しました。北京はやはり広く、地下鉄と言えども意外と時間がかかります。

12時半に出発して天津のホテル(全李酒店友誼路店)に着いたのは午後3時過ぎでした。全李酒店はチェーンのようで、1週間街歩きをしているうちに市内にもう2軒見つけました。


【天津、Tianjin】
ここの健診会場は滞在している全李酒店(ホテル)から歩いて5分の所です。大きなビルの中にあるレマホ健診国際センターの一角を使わせてもらっているようです。ただ、ここだけは昼食をみんなで食べる部屋がなく、個室で(私の場合は医療相談室で)食べるので寂しいというか、気分転換になりません。しかも、中途半端な日本式の弁当です。2週間近く続くとさすがに飽きてきます。

天津の人口は範囲が広いようで一千万人もいるそうです。早速、初日からタクシー(初乗り9元)で街歩きです。フロントの女性に騙されて(?)、銀河広場へ行きましたが何もなく、よく見ると地下に商店街があります。でも、ほとんどゴーストタウンです。中国はどんどん開発する半面、このようなほとんど廃墟もあるようです。仕方なく、結局予定していた天后宮へ行きます。天后宮とは海の女神を祀った廟だそうです。5時過ぎでもう中には入れません。周辺の古文化街をブラブラしました。名前通りで、古い中国の街並みのようです。向かい側に子牙河があり、暗くなると川沿いにある天津の眼と言われるらしい観覧車が目立ちます。近くにある橋はライオンの象があり、やはり橋の名前は獅子林橋とわかりやすいです。

ここ天津は大した観光地はないようで、私の得意な「街歩き」に徹しました。それなりの繁華街やちょっとした名所をブラブラしました。どうせ、毎日3時半くらいから夕方、夜にかけて暇ですから。

タクシーが拾いにくいのもあり、歩いて20分以上かけて天津テレビ塔へも行きました。当然ながら、高い塔で遠くからも見えるので場所がわかりやすいからです。こちらにしては高い50元(約千円)を払って展望台へ上がります。予想通り、あまり遠くは霞んで見えませんが、それなりに市内を見渡せオリエンテーションがつきます。

津湾広場へ行くと、ビルのど真ん中です。でも、少し歩くと子牙河があり、向かい側に天津駅があります。目の前に解放橋という白い跳ね橋があります。少し離れた所にある次の橋が紅色にライトアップされ綺麗です。どこかで絵葉書を見ました。大沽橋のようです。ホテルではもらえなかったものの、自分でクルーズ船の乗り場で見つけた市内地図によると近くに意式風情区がありそうです。日本語だと伊式風情区です。英語で Italian-style town と書いてあります。気になるので行ってみましたが、予想通りイタリアというよりもヨーロッパ風という程度で、レストランもイタリアも数軒ありますが、ドイツだったり、フランスだったり。所詮、中華風ヨーロッパ料理のようで、値段だけ高く写真でもあまり美味しそうではありません。そのせいか、あまり賑わってもいませんでした。

これも結構豪華な北安橋を渡って歩いていると前日歩いた金街へ出ました。それも端から端まで歩いていたら、前日行ったデパート・友誼新天地へ出くわしました。結局、ここのレストランで食べました。

古い天津の中心地・天津旧城の中心には鼓楼という建物があります。そこを中心にショッピング通りになっています。どんどん歩くと、大胡同という昔ながらの中国らしい汚い商店街が続きます。タクシーで近くの開放北路へも行ってみましたがただの金融街で立派な造りのビルが続いているだけでした。ただ租界の名残か欧州式の立派な建物ではあります。やや茶色でひときわ立派な建物があり立ち寄るとリッツ・カールトンホテルでした。ちょうどいいのでトイレを借りると期待通り、中国とは思えない綺麗なトイレでした。さすがにトイレットペーパーもあり、紙も便器に入れて流してもよさそうでした。

そのまま五大道へも行ってみましたが、ここもそれほどの建物はありません。ただ、その中にある民園体育場にはビックリしました。突然、トラックが4レーンある立派な陸上競技場があるのです。取り囲む建物には結構しゃれたレストランが入っていました。

地下鉄駅・営口道には伊勢丹があり、すぐ目の前に天津日航ホテルがあります。その近くには、濱江道という銀座のような近代的な通りがあります。でも、そこは中国、すぐ傍には胡同と呼ばれるかなり汚い街並みがあります。

仕事の最後は同じ天津でも天津開発区でかなり離れているようで、ホテルも移動です。チェックインした後、私は暇ですのですぐにタクシーに飛び乗り、地球の歩き方で調べた海河外灘公園へ行きました。予想通り、海岸近くの公園で、時間的にギリギリで海への日没の写真が撮れました。

翌日の健診受診者の一人が、この会場も例の工場爆発事故から3km程度で、彼のアパートは2km圏内でガラスの破片等でグチャグチャのようで、写真を見せてくれました。ホテルに仮住まいのようです。日本から家族が来ていて、家にいなかったので難を逃れたようです。

最終日は片付けも含め4時過ぎには終わったのですが、何故か車は6時半過ぎにしか出発しないそうです。翌日の帰国のために、北京まで戻る必要があるのですが。不思議に思っていたら、天津ナンバーの車は午後8時までは北京に入れないそうです。つまり、制限しているのです。中国政府も少しは大気汚染を気にしているのです。おかげで寝るだけとはいえ、1週間前と同じホテルへ着いたのは夜9時半過ぎでした。待っている間に、地元の中国人に勧められた百餃園で餃子を食べていて正解でした。但し、大して美味しくはありませんでしたが。しかも、言葉が通じないので、4種類の餃子はともかく、40個も注文してしまいました。しかも、一緒に頼んだスープは安いものの、4人分くらいの分量があります。

この帰国前日は日本から悲しい知らせがあり、15歳と高齢だった愛犬アサヒが死んでしまいました。熊本から駆けつけていた三男が夕方看取ったそうです。帰国の時、会社が手配してくれた車は快適で、意外と早く30分程度で北京首都空港へ着きました。帰りもインチョン経由で福岡まで帰りました。


【食べ物】
私にとって、旅でも生活でも一番大事なのは食べ物です。ですから、食べ物が不味い国には全く興味がありません。

中国はその点、微妙な国です。基本的には不味くはない、美味しい食べ物も多いです。でも、油っぽいし水も怪しいので、下痢も多く安心して食べられるかというと少し疑問があります。でも、美味しいという点では、魅力なくはありません。ただ、空気も汚いし、政治的にも自由がなく、お金を払ってまで観光に来ようとは思いません。実際二回ほど、医師としてツアーに同行(仕事)し、一度は日本旅行医学会のプロジェクトで上海の病院視察旅行。全て、交通費等は自分では払っていません。今回と同様、7月にも健診の仕事で来ました。

昼食は結構豪華な日本式のお弁当です。こちらの相場で言うと、2倍以上の値段がするお弁当のようで、それが中国人の職員(ナース、通訳などのバイト)へのサービスのようです。ボリュームもたっぷりです。従業員の不満の一番の原因が昼食だと聞いたことがあります。食いしん坊の私には気持ちがよくわかります。食に無頓着なアングロサクソンの国などとは違います。

食べ物と言うより飲み物ですが、コーヒーは中国ではまだ新しいようです。若者のオシャレな飲み物感覚でしょうか? その分、値段はむしろ高いのです。アメリカンと呼ばれるブレンドコーヒーでも25元(500円)以上します。でも、おかげでこの中国でさえ、イタリアの illy のコーヒー(エスプレッソなど)が飲めるのは嬉しいです。日本でさえ、最近ようやく普及しだしたのに。


【交通費などの物価】
物価はまだまだかなり安い印象です。タクシー運賃はかなり安いです。我ながらいいアイデアと思ったのが、場所によってはなかなかタクシーが拾えません。そういう時、適当にたった2元程度のバスに飛び乗り、人が多そうな所で降りてタクシーを拾うことです。数回、この方法で何とかタクシーを拾えました。北京にも天津にも地下鉄があり、2〜6元と異常に安く、うまくバスと地下鉄とタクシーを使い分けると快適です。タクシーは安いのですが、拾いにくいこともあるからです。


【不自由さ】
前回で分かっていたのですが、中国では全くフェイスブックには繋がりません! これはかなりのストレスです。今回はグーグルメールも最初から繋がりません。また、一部のウェブサイトは中国政府の気にくわないキーワードがあるのか繋がりません。私自身のウェブサイトも一度も中国では開けませんでした。 鬱陶しい国です。

地下鉄に乗るのも一応セキュリティ・チェックがあります。でも、これは慣れると警備は形式だけで、そんなに厳密にはやっていません。時々、ペットボトルを調べますが、素通りできることも多いです。

クレジットカードもほとんど使えません。7月でわかっていたので、ほとんど諦めていました。これも世界の非常識です。色々な発展途上国にも行きましたが、クレジットカードくらい使えます。でも、中国では例の銀聯カードしか使えないところが多く、実質、ビザもマスターも使えませんでした。しかし、奇跡的に2ヶ所だけ普通のVISAカードが使えました。

英語が通じにくいのも困ります。世界55ヶ国以上旅しましたが、英語の通じにくさでは、ワースト3に入ると思います。足マッサージ、レストランはもちろん、ほどほどのホテルでさえ、従業員はほとんど英語がわかりません。


【足マッサージ】
いつものように、マッサージは安いのでほぼ毎晩行きましたが、足マッサージだけでも88元と前回の無錫、常州よりは高い印象です。北京では場所によっては198元しました。アジアはマッサージが安いので助かります。全身マッサージの方が高いところも多いようです。前回は7月のせいか、どこでもサービスにスイカが出ました。今回は、お茶だけのところも多かったです。みかんが出たところもありました。


【大気汚染】
不謹慎な私は、どれくらい北京の空気が汚いのか期待(?)していました。もちろん、こんなところに住みたくはありませんが、短期間の滞在なので、どの程度か好奇心があったからです。

そのせいか、結論から言うと、思ったほど汚染はひどくない気がしました。確かに一日だけかなり視野が悪く遠くのビルは見えません。PM 2.5 が350だったようです。それでも、タバコの煙と違いむせるようなことはありません。冗談なのか、テレビで誰かが言ってたように、目の前のものが見えないほどひどいわけではありません。ただ、長期的には呼吸器系によくないのは明らかで、こんな所に住みたいとは思いませんが。


【トイレ事情】
ほとんどは、日本の和式トイレに近いものです。幸い、お釣りがくるようなトイレは見たことありません。一応、水洗トイレです。でも、紙質が悪くつまりやすいようで、大便を拭いた紙は流さずに目の前の大きなごみ箱に入れます。ごく稀に、病院などでは洋式トイレもあります。ところが、一か所ついにすごいトイレに出くわしました。普通、衝立はあるのですが、公共トイレというやつで、何と仕切りなしで便座が3つかけ2列並んでいます。しかも、至近距離です。3人が並んでうんこしていました。壮観です! 私はもよおしていたのですが、引っ込んでしまいました。今回下痢はしませんでしたが、中国では軟便のせいか頻回に大をもよおします。早目、早目に行っておかないとひどい目にあいます。それと、普段はティッシュなんか持たない私ですが、トイレットペーパーはほぼないので、必需品です。デパートのトイレでさえ、紙はありませんでした。


【政治情勢】
ホテルのテレビでは英語放送のCCTV(中国国営中央放送?)を見ていました。ちょうど習近平がイギリスを訪問のニュースで毎日騒いでいました。少し前、アメリカでは冷たくされ、議会での演説も断られました。その反動なのか、イギリスでの大歓迎を連日放送していました。イギリスでは議会で演説させるし、エリザベス女王以下の皇族も大歓迎。経済面だけで、少なくとも表面上は中国大歓迎! 大英帝国のプライドのかけらも見えません。ちょっと異様な感じでした。日本に対しては南京事件だのあれだけ恨みを持っているのに、イギリスに対しては、アヘン戦争をまるで忘れたような態度です。中国の放送だから一方的なのは当然かもしれません。日本に帰ると、やはりそう単純ではなく、イギリスの中にも、経済面はともかく、人権や民主主義のない中国にこれだけなびいていいのかという批判もあることを知り安心しました。



空飛ぶドクター(登録商標)
坂本泰樹

航空会社
アシアナ航空

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  • 健診会場のビル

    健診会場のビル

  • 健診会場入り口

    健診会場入り口

  • 北京の地下鉄駅

    北京の地下鉄駅

  • 天安門とくすんだ太陽

    天安門とくすんだ太陽

  • 天安門

    天安門

  • 中山公園

    中山公園

  • 天安門広場

    天安門広場

  • 王府井

    王府井

  • 胡同(フートン)

    胡同(フートン)

  • 胡同の売り場<br />小サソリ焼きを売っている

    胡同の売り場
    小サソリ焼きを売っている

  • 安食堂の値段表<br />全て13元(250円)程度

    安食堂の値段表
    全て13元(250円)程度

  • 家族経営の安食堂

    家族経営の安食堂

  • チンゲン菜と焼きそば<br />合計400円程度

    チンゲン菜と焼きそば
    合計400円程度

  • ホテルの部屋からの景色<br />割とクリアな日<br />PM 2.5  100 以下

    ホテルの部屋からの景色
    割とクリアな日
    PM 2.5 100 以下

  • 同じホテルの部屋からの景色<br />別の日(最悪の日)<br />PM 2.5   350 !<br />中央左半分のビル群が全く見えない!

    同じホテルの部屋からの景色
    別の日(最悪の日)
    PM 2.5 350 !
    中央左半分のビル群が全く見えない!

  • 職場での昼食弁当<br />かなりボリュームあり

    職場での昼食弁当
    かなりボリュームあり

  • 天壇<br />祈年殿

    天壇
    祈年殿

  • 天壇<br />祈年殿

    天壇
    祈年殿

  • 足マッサージの店

    足マッサージの店

  • 巨大な魚料理<br />本来は人家族用

    巨大な魚料理
    本来は人家族用

  • 白塔<br />妙応寺

    白塔
    妙応寺

  • 北海公園の白塔

    北海公園の白塔

  • 北海公園の白塔<br />登り口

    北海公園の白塔
    登り口

  • 北海公園<br />北海(湖)

    北海公園
    北海(湖)

  • 北海公園<br />白塔からの景色

    北海公園
    白塔からの景色

  • 前海(湖)沿いの若者ストリート

    前海(湖)沿いの若者ストリート

  • 前海(湖)沿いの若者ストリート<br />オシャレなタイ中華料理店

    前海(湖)沿いの若者ストリート
    オシャレなタイ中華料理店

  • タイ中華料理店<br />皿もオシャレ

    タイ中華料理店
    皿もオシャレ

  • 前海(湖)沿いの若者ストリート<br />日本語でたこ焼きと書いてある

    前海(湖)沿いの若者ストリート
    日本語でたこ焼きと書いてある

  • 泌尿器科医としては気になる<br />「男科」?<br />男性科とは言わず、日本ではそのまま<br />「アンドドロジー」科

    泌尿器科医としては気になる
    「男科」?
    男性科とは言わず、日本ではそのまま
    「アンドドロジー」科

  • 景山公園入り口

    景山公園入り口

  • 景山公園<br />万春亭(高台にある)

    景山公園
    万春亭(高台にある)

  • 万春亭からの景色<br />西日も

    万春亭からの景色
    西日も

  • 万春亭からの景色<br />故宮博物館<br />(一番奥が天安門)

    万春亭からの景色
    故宮博物館
    (一番奥が天安門)

  • 万春亭からの景色

    万春亭からの景色

  • クレープ風の料理

    クレープ風の料理

  • 台湾風お好み焼き

    台湾風お好み焼き

  • 万里の長城(八達嶺)<br />奥の入り口(滑車乗り場)

    万里の長城(八達嶺)
    奥の入り口(滑車乗り場)

  • 万里の長城(八達嶺)<br />クマ牧場

    万里の長城(八達嶺)
    クマ牧場

  • 万里の長城(八達嶺)

    万里の長城(八達嶺)

  • 万里の長城(八達嶺)<br />みんな10元(200円)の安カッパを

    万里の長城(八達嶺)
    みんな10元(200円)の安カッパを

  • 万里の長城(八達嶺)<br />残念ながら雨で視野が悪い

    万里の長城(八達嶺)
    残念ながら雨で視野が悪い

  • 万里の長城(八達嶺)へのバス停近くの<br />徳勝門

    万里の長城(八達嶺)へのバス停近くの
    徳勝門

  • 頤和園入り口

    頤和園入り口

  • 頤和園<br />徳和園

    頤和園
    徳和園

  • 頤和園<br />万寿山と昆明湖

    頤和園
    万寿山と昆明湖

  • 頤和園

    頤和園

  • 頤和園<br />仏香閣

    頤和園
    仏香閣

  • 頤和園<br />仏香閣

    頤和園
    仏香閣

  • 頤和園

    頤和園

  • 北京動物園<br />大熊猫<br />(giant panda)

    北京動物園
    大熊猫
    (giant panda)

  • 盧溝橋<br />獅子の彫刻

    盧溝橋
    獅子の彫刻

  • 盧溝橋<br />斜めからの外観

    盧溝橋
    斜めからの外観

  • 天后宮

    天后宮

  • 古文化街

    古文化街

  • 天津<br />獅子林橋<br />天津の眼(観覧車)

    天津
    獅子林橋
    天津の眼(観覧車)

  • レマホ健診センター

    レマホ健診センター

  • 天津健診場の弁当

    天津健診場の弁当

  • 金街

    金街

  • 遠くからも見えるテレビ塔

    遠くからも見えるテレビ塔

  • テレビ塔<br />まぶしくない太陽

    テレビ塔
    まぶしくない太陽

  • テレビ塔

    テレビ塔

  • 天津テレビ塔からの眺め

    天津テレビ塔からの眺め

  • テレビ塔からの眺め<br />夕陽

    テレビ塔からの眺め
    夕陽

  • 解放橋

    解放橋

  • 虹色の大沽橋<br />(絵になる天津駅周辺)

    虹色の大沽橋
    (絵になる天津駅周辺)

  • 鼓楼<br />天津旧城

    鼓楼
    天津旧城

  • リッツ・カールトンホテル<br />開放北路

    リッツ・カールトンホテル
    開放北路

  • 絵になる子牙河沿いのビル群、橋

    絵になる子牙河沿いのビル群、橋

  • 五大道にある民園体育場

    五大道にある民園体育場

  • 巨大な魚料理

    巨大な魚料理

  • 望海楼教堂<br />天津、子牙河近く

    望海楼教堂
    天津、子牙河近く

  • 天津・濱江道<br />西開教堂(カトリック教会)

    天津・濱江道
    西開教堂(カトリック教会)

  • 天津開発区<br />夕陽

    天津開発区
    夕陽

  • 天津開発区<br />海河外灘公園<br />海に沈む夕陽

    天津開発区
    海河外灘公園
    海に沈む夕陽

  • 海河外灘公園<br />まさに沈もうとする夕陽

    海河外灘公園
    まさに沈もうとする夕陽

  • 天津開発区<br />百餃園

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    百餃園

  • 北京首都空港内部

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