白さもなじんできた塗り立て姫路城

2015/10/30 - 2015/11/01

平成の大修理で塗り直された漆喰の異様な白さで驚嘆されていた姫路城。漆喰はカビのためにだんだん黒ずんできてしまうものらしいです。今回の修理では漆喰に防かび剤処理が施されているそうです。今回、神戸のついでに姫路城も観て参りました。。ここも２０年以上前に来たとき以来の訪問。漆喰の白さもだいぶ落ち着いてきたようです。修理後の城は大変観光客が多いそうで、天守閣まで１時間待ち、連休などは４時間待ちのときもあるとか。今回も日曜日でしたので、途中、待ち時間はかなりありましたが、天候も薄曇りで気温も心地よいくらいでしたので、待っているときもまわりの城の景色などを眺めて楽しく過ごせました。

天守閣までの経路は敵を迷わせるための工夫で相当ややこしくなっているのは承知していましたが、あらためてその徹底ぶりに驚きます。安土城や秀吉の大阪城などのように、壮大かつ美麗な装飾内装の天守閣が現れた時代に続いて造られた現存最大の天守閣は美しく複雑な外観ですが、華美な装飾はほとんどみられず。建物の中も実用的なもの。関ヶ原と大阪城の戦いの間の時期に徳川の意を受けた池田輝政が、西国大名と大阪城の間にくさびを打つ拠点として大改装をうけた城。到達するのが大変な天守閣は普段の行政、あるいは住居としては不便極まりなく、平和時にはほとんど役に立たないでしょう。
それもこれもこの城が、果たすべき役割を明確にあらわしているのでしょう。それは西国の敵対勢力が兵を挙げたときに一日、一刻でも敵の兵力を釘付けにして関東の兵力の到来を待つこと。関ヶ原のときに鳥井元忠のこもった伏見城や、最後は降伏したものの西軍の大部隊を引きつけ、関ヶ原に間に合わないようにさせた大津城のような役割。姫路城の天守閣は飾りではなく、最後の一兵まで戦い粘り抜くための拠点として造られているが故の考え抜かれた機能美なのだと思いました。

エリア 姫路(兵庫)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.5
• ホテル: 4.0
• グルメ: 3.5
• 交通: 4.0

• 同行者: カップル・夫婦
• 一人あたり費用: 5万円 - 10万円
• 交通手段: タクシー ANAグループ スカイマーク JRローカル 私鉄 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

神戸２泊目の朝食、行く時間が遅いとすこし品数が減っている。
一泊目はいずれアップの予定（笑）

ホテルクラウンパレス神戸 宿・ホテル

お天気はまずまずです。

ホテルクラウンパレス神戸 宿・ホテル

チェックアウトして荷物はホテルに預けて出かけます。

新快速の一本前の快速に乗りましたが、加古川行き。あれ、姫路より手前かあ。
と思ったものの時すでに遅し、途中で新快速にらくらくと抜かれていきます。

垂水駅から海神社、まあ新快速じゃあ気がつきませんね。

海神社 寺・神社・教会

快速電車の車内、日曜昼間でもそれなりに乗ってますね。

加古川を渡ります。

加古川の向こうの人まにあわへんね。

姫路駅に着きました。姫路城が案内板に

姫路駅 駅

姫路の駅前、整備されて大通りがきれいになりましたね。正面に堂々と姫路城の天守閣。大通りの建物の高さもそろえられているようで、なかなか風格のある町並みです。
前に来たときはこんなだったかなあ。

通りの並木の間から白い天守閣が見えます。

城の周辺には城下町風に観光施設が整備されていました。もともと武家屋敷が並んでた地域のよう。

姫路の町自体がすでに城の総構えの中なのですが現状お城と認識されるのはここから。

お堀には和船の観光も

姫路城 (姫路公園) 名所・史跡

三の丸から堂々とした天守閣を見上げます。銀杏の黄葉が東京より早い。天守周囲の木が以前に比べて刈られて見通しがよくなってます。

三の丸のイチョウがすでに黄色くなっていました。

ひとり千円の入場料、好古園と共通なら1040円なので、そっちにしたけど、結局好古園に行く時間がなかった。まあいいか。
有料区域にはいってすぐの菱の門。巨大です。

門越しに天守閣。この景観がすでに江戸時代。

菱の門を通ると池のある広い場所。ここから撮られた写真もよく見ます。

暴れん坊将軍の背景になって有名な将軍坂。厚い白壁には矢狭間や、鉄砲狭間がいろんな形でモダンアートのように並んでいます。

これだけの城の石垣を造るためには石集めに苦労したようで、ここには灯籠の基盤の石らしいものが。

これですね。

狭間から見下ろす。黒澤明の影武者で武田信玄を狙撃した場所のロケに使われてました。

人が増えてきて、行列になってきます。

ここでつづらおれ。

狭い門に殺到する観光客。簡単には近づけない。

頭のぶつかりそうな門の低さ。明らかに人を歓迎する設備じゃありません。

冬桜が中庭に咲いていて、とげとげしい城の景色に文字通り花を添えています。

近づけば近づくほど、ややこしい道のり。小さい門がいくつも連なります。

天守閣への入口に近づく道は一旦、下り坂になっています。これも敵を惑わす工夫。案内や人が並んでいなければまんまとだまされそう。

建物への入口も狭い階段

ここからは土足禁。自分の靴は、ビニール袋に入れて持って行きます。

小天守との間の空間

天守の中。道場のような張り詰めた空気の空間。

狭い急な階段を昇る。

窓から外が見えるようになってきました。

上がつかえているとしばらく滞留させられますが、まあ焦らずに。かなり混雑に手慣れていたのか、空きすぎず、混みすぎずの人数でコントロールされてます。

天井には火災報知器とスプリンクラーが配置されてます。目立たないように

どんどん昇りますが、途中、４階と２階で時間が無ければ離脱できるようになっています。

いよいよ天守の一番上に。西の丸までの城の景色は壮観ですね。町並みもそれほど高層建築がないので、市街地が広がっているとはいえ、江戸時代の景観が十分思い描けます。

重なり合う瓦屋根も姫路ならでは。天守閣の屋根は白漆喰が塗り立て。

大手門から姫路駅の方向。

姫路城には明治維新以後、陸軍が駐留していたので、第二次世界大戦の空襲を受けました。天守閣に落ちた焼夷弾がたまたま不発弾だったために焼失を免れました。戦のための究極の城は結局、大きな戦の場とはならずに今日に至ります。
神様がその美しさを惜しんだのでしょうか。

天守閣からおりてきて１時間ちょっとでしょうか。

石垣には古墳の石棺も利用されている。

場内にミカンの木
ビタミンは籠城には欠かせない？

ぐるりとまわって菱の門に戻ってきました。

三の丸の広場では菊花展

まあ、こうしてみるとやっぱりかなり白い。以前の写真をみるとだいぶ薄汚れて見えました。

小田原城の本丸にあった小さい動物園は長寿の象が亡くなるのを待って廃止されてしまいましたが、姫路のほうはご盛況のようです。こちらは城のはずれにあるから文化財関連のしばりがきつくないのでしょう。

大通りから一本細道に入ったベーカリーのイートインで昼食。店で売っているパンもそのまま食べられます。

ベーカリー燈 グルメ・レストラン

カウンターとテーブルがいくつか。かなり賑わってます。お昼はだいぶまわっていましたが、観光客多いし。

ハンバーガーはちょっと時間がかかりますが、その分おいしいです。

ベーカリー燈 グルメ・レストラン

姫路駅から帰路に

帰りは新快速に乗ってあっという間に神戸でした。

ホテルで荷物をもらって

三宮からポートライナー

三宮駅 駅

神戸空港は小さいですが、飲食は意外と充実しています。

神戸空港 (マリンエア) 空港

たこ焼きとおそばのお店。
おろしそばと

たこぼん グルメ・レストラン

きつねそば（呼び方が関西風じゃないが、空港だからか）で軽く夕食
窓からは空港が一望。ちょうど乗るスカイマークの飛行機が着陸してくるのも見られました。

空港の待合もこじんまり。帰りはスカイマークのB737です。持ち込みの手荷物の大きさが小さいので、行きは持ち込んだキャリーは預けました。
窓側の客から順番に搭乗させるオペレーションは合理的。夕方はちょうど各地からの便が到着するので、ずいぶんと賑わってました。

羽田に到着。JAL中心の第一ターミナルの端っこ。それでもブリッジ接続なので助かります。手荷物も通常程度のものは無料だし、毛布も無料だし、飲食はないけど、スカイマークも悪くないですね。

広い羽田は延々と歩く。

無事到着しましたが、車は第二ターミナルよりの駐車場。地下の通路をまた歩きます。