2015/09/03 - 2015/09/10
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きよちゃんさん
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3日目の行程
①B&B→A836→Bonar Bridge
②A838→Arkle登山入口のParking
③往復8時間のArkle登山
④行きと同じ道を通ってB&Bへ
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 25万円 - 30万円
- 交通手段
- レンタカー 徒歩
- 航空会社
- KLMオランダ航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
旅行3日目の朝、
ここが4泊するcartomie b&bです。
4泊でなんと£215と格安であるにも関わらず、
快適な部屋といろいろ親切にしてくれるオーナー夫人、
そして朝食はもちろんcooked breakfast。
さらにコンサバトリーからの眺めがほんとにラブリーです。
牧草地が広がり、その向こうにはStruie Hillという小高い丘が見え、
とてものどかな風景です。
-
b&bとこの旅行で活躍するレンタカー。
-
このコンサバトリーで朝食をとります。
コンサバトリーからの景色がとてもきれいでしょう。
和むな〜! -
cartomie b&bの朝食です。
全体的に油の量を控えめにして料理してくれているのがありがたかったです。
私の大好きなblack puddingもあります。
ただこの地域のblack puddingは、オーツの量を多くし、
しかもペッパーの量を少なめにしているらしく、
パサパサしていて私の好みではありませんでした。
やはり今までに食べてきた、ある程度しっとりしていてスパイいーなほうが
好きですね。
朝食を食べ終わったら、今日はここから50マイルほど北西にある
Arkleという山を登ります。
Parkingから頂上まで結構距離があるので、ゆっくり歩けば7時間ほどかかります。
ここで心配事が1つ!
妻はあまり登山は得意ではないのです。というか嫌いです。
彼女が途中でへそを曲げて帰ろうというのではないか、
どのレベルの悪態をつくだろうか、
けんかしないで行けるだろうか、
歩行スピードはかなり遅くなるだろうから、どのくらい時間がかかってしまうだろうか、
結局途中で引き返すことになるのではないだろうか、
などいろいろです。
別行動をとるという選択もあるのですが、やはりせっかくの夫婦いっしょの海外旅行、
それはあまりにも悲しいことですし、お互いそれは望んでいません。
仮に別行動をとったとしても、こんな田舎の村で車の運転できない彼女が、
1日を過ごすことなどできません。それはあまりにも退屈すぎます。
車で移動して、色々な自然と触れ合うことこそがこの地域での旅行の醍醐味なのです。
まあ、それなら最初からこの登山を旅行計画に入れなかったらいいんですが…、
私のわがままで「がんばっていっしょに行こう!」ということになりました。 -
Arkleへ向かう途中にある、Bonar Bridgeという村です。
写真に写っている橋の名前がそのまま村の名称になっています。
川では、トラウトフィッシングをしている人がちょこちょこいました。
釣れているのでしょうか?根気が入りそうですね。 -
Bonar Bridgeから見たDornoch Firth。
Bonar BridgeはDornoch Firthの一番奥にある村です。
この近辺のショップで飲み物とスナック菓子を買って、目的地へと車を進めていきます。
ただ、昨日結構な距離を走ったせいか、ガソリンの量が危なくなってきました。
残念ながら、Bonar Bridgeには開いているガソリンスタンドはありませんでした。
目的地までに通過する村はLairgだけです。
もしそこにガソリンスタンドがなかったら…、ちょっとやばいです。
しかし助かりました。Lairgに到着するとありました。ガソリンスタンドが!
ここで満タンにして、あとはArkleのParkingまでノンストップで行きます。 -
ノンストップで行くと言いつつ、辺りは車を止めたくなるほど雄大な風景が
広がっています。でもいちいち止まって写真を撮っていると、
登山の時間が無くなってしまうし…。
誘惑に駆られつつ車を目的地まで走らせましたが、
とうとう1か所だけ写真を撮ってしまいました。それがここ。
Loch Shinという湖ですが、写真に収めると意外に平凡な景色だったりしますね〜。 -
到着です。
写真に写っている岩山がArkle。高さは手前側が1つ目の頂上で758m、
奥が2つ目の頂上で787mです。
靴を履き替えていざ出発です。
最後まで何事もなく登りきれますように! -
しばらく歩いて、振り返ってParkingを撮りました。
小さいけどわかりますか? -
少しずつArkleが近づいてきますが、まだまだです。
道もしっかりと整備されていて平らなので、妻は今のところ大丈夫そうです。 -
周りの山々のいたるところから勢いよく川が流れてきます。
穏やかなウォーキングですね!気持ちいい!! -
たくさんの小さな川がLoch Stackに向けて流れてくるので、
ところどころに橋が架かっています。
ありがたいですね!なければ大変なことになります。
Arkleもさらに近づいてきました。 -
日本の山と比べるとかなり低いですが、岩山のせいかとても迫力があります。
これを登るのかと思うと、わくわくすると同時に恐ろしくもなってきます。 -
また橋です。本当に周りの山々から川が流れてきます。
-
上の写真の橋から撮った川の様子です。
いやあ、のどかですね〜。 -
最後の橋です。私が風景に見とれて写真を撮っている間に
妻がだいぶ前に行ってしまいました。 -
小さな森が見えてきました。
登山者を歓迎するかのごとく、石の門があります。
どなたかがわざわざ作ったんでしょうか?
ただ残念ながら今のところArkleに向かう登山者とは誰とも会っていません。
Parkingで1人だけ中年の男性と出会ったんですが、その方は違う方向に歩いていきました。
さあ、この森を抜けると徐々に本格的なのぼりになっていきます。
ここで、妻は虫よけネットを頭にかぶり、完全防備です。
旅行前にいろいろインターネットで調べているときに、
この森にはたくさんのmidge(蚊)がいるので注意して!と書かれてあったので、
日本からわざわざ購入して持ってきていたのです。
ところが…、まったくいませんでした。まあ、いないのに越したことはないんですが。 -
森の中にも川が流れていました。
清々しいですね。
midgeがいればこんな風情も台無しですが。 -
森の中をどんどん進んでいきます。
-
後ろを振り返るとLoch Stackのバックに高さ721mのBen Stackがそびえています。
本当はBen Stackの方が少し楽なので、妻の事を考え、こちらの山を登ろうかと思ったのですが、
頂上からの風景が圧倒的にArkleのほうが雄大であったため、やめました。
まあ、これも私のわがままですが。 -
しばらくこの峡谷沿いの登山道を歩いていきますが、
途中でこの登山道を離れて道なき道を頂上に向かって直登します。
地図を見ながらどこから直登するかを探し、目印になる小川を見つけて、
登って行きました。
ところどころに人の歩いた足跡が残っていますが、道はありません。
雨で水を含んだぐじゅぐじゅの地面に気を遣いながら登って行きます。
また、岩山なので地面が土ではないところもあります。
そこは岩で滑るのでとても注意が必要です。
下山の時、わたしは何度か滑ってこけました。靴や服はドロドロです。 -
この山から下りてくる小川が登っていくときの目印です。
基本、この川に沿って歩いていきます。
写真でもわかりますが、道はありません。
このあたりから妻が「無理、無理!」と弱音を吐きだしました。
また、登っていくスピードもめちゃくちゃ遅いので、
本当に頂上まで登れるんだろうかと私に不安が襲い掛かります。
時間がかかりすぎて、頂上に着く前に引き返すということもあり得るからです。
まあ、その前に諦められないように、必死で妻を励ましながら登って行きました。 -
だんだんと岩だらけになってきました。
妻の疲れもかなりピークに近づいてきています。
ちょっと歩いては休憩、が繰り返されるようになってきました。
これは時間的にちょっとまずくなってきました。 -
まだまだ上まで登って行かなければなりません。
写真で写っている頂上らしきものは偽物です。
頂上は写真のさらに奥にあります。
妻には「あの頂上らしきところは頂上ではないけど、
あそこまで行けば斜面がゆるやかになるから、がんばって行こう。
あそこまでいけばもうちょっとやから。」なんていいながら足を進めさせました。
本当はまだ結構あるんですけどね。悪いやつやな〜。 -
それでも後ろを振り返るとだいぶ登ってきた感じがあります。
実は私も普段は全く運動しないので、結構疲労がたまってきています。
それでもこの苦労の後には素晴らしい絶景が待っていると思うと…、
その思いがエネルギーになります。 -
偽物の頂上まで登ると、小さな湖がありました。
この小さな湖の下はものすごい崖になっています。
ちょっと写真では分かりにくいですね。
妻もすごいなあ〜、と言ってました。
まず1つめのご褒美といったところでしょうか。
しかしここは頂上ではないので、もう少し登って行きます。 -
下にLoch an Easain Uaineという湖と、高さ911mのFoinavenが見えてきました。
1つめの頂上はもうすぐです。 -
1つめの頂上付近です。
すごくえぐられた形状の崖です。
実際には写真で感じる以上に急な崖です。
これがまさしく私が見たかった地形なんです。大迫力ですね〜。 -
FoinavenとLoch na Tuadhという湖です。
このFoinavenという山はArkle以上に壮大なのですが、
私の足では1泊キャンプする必要があるかもしれません。
道なき道をGPSや地図を片手に歩いていく、かなりの上級者級の山です。
もちろん山小屋のような宿泊所はありません。 -
1つめの頂上(高さ758m)に到着です。
-
今度は2つ目の本当の頂上を目指して稜線歩きです。
せっかく上ってきたのに、100mほど下ります。
そしてまた100mほど登ります。
ここにきてのアップダウンは堪えます。
ちなみに妻はかなりの疲労困憊状態です。
「私だけ行ってくるからここで待っといて」と言っても、
「1人で待つのはいや」と言うので、この先も一緒にゆっくり行きました。
その先は非常に鋭利な稜線を、強風でバランスを崩されないよう気をつけながら
歩くことになります。 -
ここからだと見上げてみていたBen Stackも逆に見下ろす感じになります。
-
この鋭利に削られた崖の先端の一番高いところが本当の頂上です。
この写真では分かりませんかね。一応かすかに積み上げられた石が見えるんですけど…。 -
Ben Stackのアップです。ちょっとガスっているので、
QuinagやBen More Assintとといった周りの山々が見えません。
残念…。 -
Loch Laxford方面です。このあたりの地形は本当に岩でゴツゴツしています。
ガスっていなければ緑と岩肌の白のコントラストが鮮やかで美しいのですが…。 -
えぐられた崖の正面です。
目の前にはLoch an Easain Uaineがあり、
遠くにはBen Hopeという高さ927mの山が見えます。
ほんと、吸い込まれそうな感覚です。
実は明日はここから見えるBen Hopeを登る予定だったのですが、
妻が「ここは何とか頑張って登ってんから、明日は勘弁して!」と強く主張し、
私もさすがに明日も行くことにしたら鬼やな、と思ったので
諦めることにしました。 -
ここから先はとても危険です。
特にこの写真の手前側にある、岩のゴツゴツしたところが
一番鋭利になっていて危険です。平らな部分がありません。尖がっています。
また、岩と岩の間の隙間に2メートルほどの深さの溝があり、とても危険です。
これは私が旅行前に調べておいた情報なんですが、
実際どうなのか確認するために妻を待たせて、妻が実際歩けるか様子を見に行きました。
そしてとてもじゃないけど、この強風の中、あそこを歩くのは危険すぎると思ったので、
「俺1人で行ってくるわ、写真撮るから往復で30分以上はかかると思うけど」
というと、「こんなところで30分も1人で待てない」と怒り出したので、
あともうちょっとで頂上という所で断念することになりました。
あともう1つの断念の理由としては、ここの時点ですでに夕方の5時を回っていました。
帰りの方が速いとはいえ、ペースはゆっくりだろうから3時間は見積もっていないといけません。
すると、Parkingに到着するのが夜の8時過ぎ。
さらにそこから1時間以上かけてB&Bまで帰ると9時は確実に過ぎる。
レストランがやばい。
ということもあって断念することにしたのです。
それにしても目の前に見えているのに断念しなければならないなんて…、
そこからの景色の雄大さを写真で見ていて知っているので本当に残念です。 -
ということで、これまでとは逆方向に進んでいくことにしました。
写真はParkinngがある方向で、湖はLoch Moreといいます。 -
帰りも行きと同じく100mのアップダウンです。
これがなかなか膝にきます。 -
2時間ほどで峡谷を流れる川沿いの登山道まで帰ってきました。
あと1時間くらいでParkingに到着です。
それにしてもここまで来るのにはかなり悪戦苦闘しました。
なにせ下りですからすべるすべる。何回ずっこけたか。どろどろです。 -
行きにも同じところで撮影したBen Stackです。
山頂部分に霧がかかっています。
後ろを振り返ってArkleを見てみると、同じように帽子をかぶっていました。
ここまでくると登山道を歩いて悪戦苦闘することもなく帰れるはずなのですが、
そうはいきませんでした。
行きには1匹もいなかったmidgeが大量発生しているのです。
もちろん妻は日本から持ってきた虫よけネットをかぶり臨戦態勢に入ります。
わたしもスティックを振りながら歩いて寄せつけないようにしました。
その結果は…、噛まれまくりです。特に妻はひどかった。
ぶつぶつ女になったしまいました。このぶつぶつは日本に帰ってからもしばらく引きませんでした。
やはり蚊ですから夕方になると発生するんですね。災難でした。 -
案の定、B&Bに着いたのは9時を過ぎていました。
そこから昨日行っておいしかったLoyal Hotelに向かったのですが、
やはりレストランはやっていません。Barだけやっていました。
しかしその近くにあるSt.Duthus Hotelの1件だけやっていたので、
なんとか夕食にありつけました。
これは妻が食べたベジタブルリゾットです。
食欲がないから肉、魚はいらないということで頼んだベジタリアンメニューですが、
半分くらいは残していました。
登山の間は終始マイナス発言でしたが、
それでもなんとかほぼ最後まで登ったんですからよく頑張りました。
それにしても私の欲のせいでちょっと酷なことをさせてしまって申し訳なかったなあ、
という罪悪感に駆られてしまいました。
やはり今後は丘を登る程度にしないとな。 -
私はおなかがすいていたので、フィッシュケーキを注文して、
付け合せの野菜、ポテトと、妻の残したリゾットを全部食べました。 -
B&Bに帰ってきました。
これがcartomie B&Bのツインルームです。
なかなか快適な寝心地で、今日もぐっすり眠れそうです。
おやすみなさい。
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この旅行記へのコメント (3)
-
- pedaruさん 2015/10/11 06:11:18
- ドキドキ、ワクワク
- きよちゃんさん はじめまして
Arkie登山、最後まで気を抜けない迫力でじっくり読んでしまいました。
ドキュメンタリー映画のように順に映像は続き、次はどうなるか、今度は大丈夫か、ああ、大変だ、ああ、良かった〜 などと一喜一憂しましたよ。
素直な解説ですが、引きこまれてしまいました。奥様が怒るのも無理がない、と思いますが、きよちゃんさんの気持ちも解ります。pedaruはこれ以上のことが多いので、妻を怒らせることは良くあります。
それにしても、マニアックですねぇ〜 スコットランドを知り尽くしている感じです。高い山の少ないスコットランドですが、道のないような所を歩いてでも、行く価値がありそうです。 木が茂ってなくて、荒涼とした景色ですが、人のいない絶景がたくさんあるのですね。
奥様も頑張りました。きっといい思い出になると思います。
旅行記は始めたばかりのようですが、このスタイルの旅行記、きっとたくさんの読者を惹きつける人気旅行記になると思います。
これからもよろしくお願いします。
pedaru
- きよちゃんさん からの返信 2015/10/11 09:28:13
- RE: ドキドキ、ワクワク
- はじめまして pedaru様、
普段文章を書くことがない私の稚拙な旅行記を読んでいただき、
誠にありがとうございます。
しかもコメントまでいただけるなんて、感激です!
続きの旅行記も書き上げますので、これからもよろしくお願いします。
Arkleの登山のことなんですけど、
旅行に行く前から妻には「私、激しいところ無理やから…」
と言われていたんです。しかし、
「大丈夫、ちょっとしんどいだけやから。ゆっくり行ってあげるし」
と騙すかのように連れて行き、ひどい目に合わせたのを
今でも申し訳なく思っています。
何と帰国してから妻の足の親指の爪がはがれかかっていました。
よっぽど負荷がかかり過ぎたのでしょう。
ホント悪いことしました。
スコットランド以外、海外にはほとんど行ったことないスコットランドおたくの私ですが、
この旅行記を通してスコットランドのことを知ってもらい、
少しでも語り合うことができればなあと思っています。
きよちゃん
-
- pedaruさん 2015/10/11 06:10:42
- ドキドキ、ワクワク
- きよちゃんさん はじめまして
Arkie登山、最後まで気を抜けない迫力でじっくり読んでしまいました。
ドキュメンタリー映画のように順に映像は続き、次はどうなるか、今度は大丈夫か、ああ、大変だ、ああ、良かった〜 などと一喜一憂しましたよ。
素直な解説ですが、引きこまれてしまいました。奥様が怒るのも無理がない、と思いますが、きよちゃんさんの気持ちも解ります。pedaruはこれ以上のことが多いので、妻を怒らせることは良くあります。
それにしても、マニアックですねぇ〜 スコットランドを知り尽くしている感じです。高い山の少ないスコットランドですが、道のないような所を歩いてでも、行く価値がありそうです。 木が茂ってなくて、荒涼とした景色ですが、人のいない絶景がたくさんあるのですね。
奥様も頑張りました。きっといい思い出になると思います。
旅行記は始めたばかりのようですが、このスタイルの旅行記、きっとたくさんの読者を惹きつける人気旅行記になると思います。
これからもよろしくお願いします。
pedaru
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