逆療法 - 暑い日に熱くて辛いものを！

2015/08/03 - 2015/08/03

茹だるような暑さの8月猛暑日。
某国大使館にて所用を済ませた後、「せっかく東京さ出てきたんだから上手ぇもんでも食ってくべ」と大使館から歩を進めます。
当初は高校の後輩が目黒でやっているイタリアンに行こうと画策したもののその日は生憎の定休日。ワイフはパスタで私は蕎麦を希望なので中間をとってラーメンに。

エリア 神田・神保町(東京)

以前どこかのテレビでワイフが見たらしく、気になっていたのが「パクチーラーメン」なるもの。ラーメンも大好きだしパクチーも大好き、おまけに辛いと来たもんだからそりゃ気になります。
テレビでは池袋を紹介していたらしいのですが、立地的に都合のよい神田店へ行く事にします。

神田駅北口を出て、線路の東側を秋葉原方面へ向かう事3分程。
他にも色々と興味をそそる店が立ち並びますが、脇目もくれず目指します。

北口目の前の交差点を含めて二つ目の大通りに出た所で左側に今回の目的地、鬼金棒(キカンボウ)が見えてきます。

正午を20分程回った段階でラーメン側は7名外に、店内にも6名程お待ちになられており、並んでから食べるまで40分掛かりました。
もっとも、座席数が10席ほどなのでまぁ妥当な待ち時間ですね。昼休みのサラリーマンでしたら行列ができているのを確認した段階で諦めるが吉。

カラシビ味噌らー麺、鬼金棒です。
角の店がラーメン、角を曲がってすぐ隣のお店が同つけ麺の店舗。

カラシビのカラは言わずもがな辛さ、シビは山椒の痺れ具合。これらのコンビネーションがまさにこのお店の味を物語っていますね。

限定メニュー、アボカドのカラシビ冷やし麺なるものがアピールされており、アボカド好きとしては惹かれ心揺らぐ私ですが、ここは揺らいではなりません。

店内にはラーメン店おなじみの発券機。色々と気になるメニューが並びますが、ここは初心貫徹、パクチーラーメン。

…ではなく、ワンランク上の『特製カラシビ味噌らー麺』1000円に『パクチー』150円をトッピング。ぶれまくりですが、俺はワンランク上の男を目指すんだと自分でも無理を感じる言い訳をしながらポチッ。
ぶれないワイフは『パクチーカラシビ味噌らー麺』950円。『カラ鬼増し』に惹かれているようでしたが、ぶれないワイフは思い止まります。

麺の固さなんて甘ちゃんが拘る事。カラシビストへの道を極めるには辛さと痺れのベストコンビネーションを追及するそうです。

ワイフも私も辛さには強いと自負しており、辛さは強めのカラ増し。一方山椒は強すぎると舌が麻痺して味が解らなくなる事を恐れつつもカラシビをウリにしている以上少しは残したい気持ちでシビ普通。
なお、カラ増しまでは普通の唐辛子を利用しているようですが、カラ鬼増し(別料金)になるとトリニダード・スコーピオン・ブッチ・テイラーなる世界でもっとも辛い唐辛子(販売当初)を使用しているとか。
ちなみにTSBTの辛さは146万スコヴィル。フリーザ様の戦闘力が53万ですから、半分のパワーも出さなくてもフリーザ様が宇宙のチリとなり惨敗するレベルの辛さ。

店内は結構オシャンティーな内装です。
鬼金棒の名にちなんでか、鬼の土鈴が飾られていたり、金棒が天井から吊るされていたり。全体的には黒系色の店内にはごちゃごちゃして見えない程度のハイセンスな装飾が施されております。
ちなみに店内BGMはそれこそ東北の祭りで聴こえてきそうな和太鼓のドンドコドンドコ。漢だねぇ！と言わしめるチョイスですが、客の3割は女性の様子。アボカドをあしらった限定メニューを開発するのも納得です。

店員さんのお兄さん(おじさん？)も小まめに店の外の状況を確認したり、客の方への対応も笑顔で間違いなく良い人なんだろうなぁと感じさせる人柄。
人気が出ると横柄な態度を取るラーメン屋さんもあるなかで見ていて気持ちが良いですね。

そうこうしている内にラーメンが到着。どうもこの瞬間を業界では着丼と言うようです。

ご覧下さい、このパクチーの量。下にある麺も肉もスープも大部分が隠れてしまうほどの圧倒的存在感。パクチーの爽やかな香りの下に覗く半端ない発汗成分。タイ料理の二大要素が含まれています。もしスープにナムプラーが使われたらほとんどタイ料理になってしまうのではないか…。
どうやら台湾に進出遊ばされているようですが、タイに出店しても人気が出るのでは間違いないでしょう。

ちなみに私がオーダーした『特製カラシビ〜』はチャーシューが増量中。店員さんが切っている時は硬いのかな？と思いきや、とろっとろ！この為だけにも『特製〜』にしたのは正解だったと思います。

ごちそうさまでした。

辛いしシビレるけれども、舌が痛くて何が何だか解らない味は適当なタイプのラーメンとは大違い。
ちゃんとしっかりしたベースとなる味を生かした辛さです。パクチーも大量に入れりゃいいだろ？って訳ではなく辛さで激しく燃焼している口の中に爽やかさをもたらす素晴らしいハーモニー。

でもやっぱり辛くて身体はだいぶ熱を持ったようでした。
外に出たらさっきまでと打って代わって外気が幾分涼しくなったようにすら感じました。
逆療法、ひとまずは成功ですね！