![まさかのフェルメール(に帰属)から始まった西洋美術館訪問。<br />後編はまるで「モネの個展」のような部屋からスタート。<br /><br /><br />国立西洋美術館(前編・フェルメールの衝撃)も<br />よろしければごらんください。↓<br /><br />http://4travel.jp/travelogue/11035036](https://cdn.4travel.jp/img/thumbnails/imk/travelogue_album/11/03/56/650x_11035691.jpg?updated_at=1439078130)
2015/07/23 - 2015/07/23
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Minty Pinkさん
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まさかのフェルメール(に帰属)から始まった西洋美術館訪問。
後編はまるで「モネの個展」のような部屋からスタート。
国立西洋美術館(前編・フェルメールの衝撃)も
よろしければごらんください。↓
http://4travel.jp/travelogue/11035036
- 旅行の満足度
- 5.0
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「19世紀の絵画」という部屋の続きですが、こちらはまるでモネの個展。
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入ってすぐ左手の壁にはこちら。
クロード・モネ《黄色いアイリス》1914-1917年頃
すらりとしたアイリスに縦長のカンバスが似合う。
公式ページの作品解説「障壁画を思わせる縦長の大画面は日本趣味を感じさせ、上昇する線がうねるように重なって空間を曖昧にしつつ華麗な効果を生み出している。」
なるほどねえ。 -
近づくと、アイリスだかなんだか。
モネ、70代の作品。睡蓮の大作にとりかかっていたころ。 -
クロード・モネ《しゃくやくの花園》1887年
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公式ページには、特に詳しい解説はなし。
1887年というと、旅をくり返していたころ。
47歳。 -
これは、どこの誰の庭に咲いていた花々なのか。
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好きな連作。
クロード・モネ《セーヌ河の朝》1898年 58歳。
朝霧がたつセーヌを描いたものが多いようだが、「雨が降っているセーヌの朝」をどこかで見たような気がしていた。とても好きだと思ったのだ。ここで、これに会った時「あ!これだったか?」と思ったが、そうかな? これ、雨降っている?もっとじゃんじゃん降ってなかったっけ…。
ネット上にはこの作品を《セーヌ河の朝、雨》と紹介しているものもあるけれど。他に雨のセーヌが見あたらないし…。 -
公式ページの作品解説:
夏の朝、霧のたちこめるジヴェルニー付近のセーヌ河の風景を描いている。…柳が水面に垂れ、草むらが波に洗われ、変転する自然の姿が、モネの立ち騒ぐ筆触の中から生まれ出てくる。
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左の壁にはこのように並んでいました。
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クロード・モネ《ヴェトゥイユ》1902年 62歳。
ヴェトゥイユには38歳で移り住んでいる。
公式の作品解説には、「ヴェトゥイユはパリの北西に位置するセーヌ河に面した小さな町で、アルジャントゥイユとともにモネが好んで訪れた所である」とありますが、ヴェトゥイユってつらい思い出の地じゃないのか。 -
公式作品解説より
「今も残る12世紀の小さな教会を持つこの町を対岸から望んだ15点ほどの連作中の一点であり、客観的な風景の描写から離れて、水面に映った光景という実体のないものに向けられる画家の関心を示している。」
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隣はこちら。
クロード・モネ《波立つプールヴィルの海》1897年 57歳
故郷ノルマンディ地方の海と空の風景。 -
公式作品解説では「浜辺の漁師小屋から描かれたこの作品において用いられた手法は、彼の他の多くの風景画と異なり、リズミカルな粗い筆触の交錯であり、塗りは非常に薄い」と。
リズミカルな粗い筆触の交錯? このぐるぐるはなかなか衝撃的…。 -
「モネの晩年の作品に見られる自由な手法、本来の印象主義の筆触の系列からかなり隔たった手法が、すでにここに予告されていると見ることもできよう。」
とのことです。 -
クロード・モネ《チャーリング・クロス橋、ロンドン》1902年 62歳
1899年の秋、家族とロンドンに滞在。テムズ河の連作に着手したとのことなので、その中の作品か。
同じ年の《ウォータールー橋、ロンドン》というのも所蔵しているはずだが、今回は見かけず。 -
このもくもくは、列車。チャリングクロス橋は鉄道橋。
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良く見えないけど、これはきっとビッグベン(エリザベスタワー)。
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左下にサイン。
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右手の壁の作品をご紹介。
クロード・モネ《雪のアルジャントゥイユ》1875年 35歳
パリから鉄道で僅かの距離にあったセーヌ河沿いの町アルジャントゥイユ。
モネは、妻カミーユ、生まれたばかりの長男ジャンと共に1871年から78年までこの地に滞在。 -
まだ整備されて間もない新市街のサン=ドニ大通りと鉄道の駅舎。
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クロード・モネ《ラ・ロシュ=ギュイヨンの道》1880年 40歳
1878年の冬、モネはアルジャントゥイユから、更にセーヌを下った寒村、ヴェトゥイユへ引っ越し。
80年代に入るとともに、この作品のように、画面は次第に明るい雰囲気をとり戻し始める。(公式作品解説より) -
青みをおびた地面の色。光をとらえるモネの眼。
ここらへんにイーゼル立てて、反対側のヴェトゥイユへ向かう道も描いている。 -
ラ・ロシュ=ギィヨンて、ルノワールも一時期住んでたそうな。
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クロード・モネ《舟遊び》1887年 47歳
ジヴェルニーの屋敷に近いエプト川に小舟を浮かべて遊ぶシュザンヌとブランシュ。
大胆に小舟を半分に断ち切った構図は浮世絵の影響とか。
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シュザンヌ? ブランシュ?
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水に映った姿はこのように表現。
さて、この
隣の2枚は寄託作品で写真不可。
クロード・モネ《エプト河の釣人たち》1887年
クロード・モネ《柳》1897−1898年頃 -
そして、最も奥に展示されているのは
クロード・モネ《睡蓮》1916年 76歳
ずっと昔、これを初めて見たときは「これがモネの睡蓮?なんだか暗いなあ。あまり好きじゃない」と思った。
今は、多分そのころよりも、一番ではないけど好き。
そう言えば、オランジュリーで一番好きな睡蓮は、一番暗い色のだ。 -
左下のあたり。サインも見える。
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本物の花がどんなだったか見てみたい。
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上部、左端の方。
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モネの個展ルームを出て、階段を下りる。
1階に19世紀の絵画の続き。 -
入ってすぐの右側の壁に、「視線くぎ付けオーラ」全開のこちら。
ダンテ・ガブリエル・ロセッティ《愛の杯》
ラファエル前派です。 -
入ってすぐ左の壁にはこちら
モロー《牢獄のサロメ》1873-76年頃
サロメ、と言えばそりゃもう、「洗礼者ヨハネの首をお盆にのせてるような怖い絵」なのですけれども…。
これはちょっとひと味違って、サロメちゃんが儚げで、全体にきれいな感じ。 -
でもやっぱり怖いです。左端には斬首の場面。サロメが見ているのはこれからお望みの物がのせられるお盆。
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ピエール・ビュヴィス・ド・シャバンヌ《貧しき漁夫》1887-1892年頃
静かな祈りの風景。背景のジグザグも、効果を狙ってのこと。
オルセーにある1881年制作の同名作品の別バージョン。
こちらの作品の方が、構図が整っていていいと思う。 -
入って真正面の壁。
一番大きいのが…。 -
こちら。ちょっと照明が映りこんでしまいました。
ポール・シニャック《サン=トロペの港》1901−1902年
スーラが亡くなった後の作品。
作品解説「鄙びた南仏の漁港にすぎなかったサン=トロペの魅力に出会う。毎年のように夏をこの地で過ごし、滞在10年目の祈念にと港の全景を描いたのが本作品」 -
左下の人々。
筆触が大きくなり、フォービズムにつながっていく。 -
空は水色とピンクなんですねえ。
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ピエール=オーギュスト・ルノワール《ばらをつけた女》1910年頃 69歳
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1900年あたりから、薔薇が登場するようになる。
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手元。
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そして、薔薇そのもの。
ピエール=オーギュスト・ルノワール《ばら》
制作年代が書いていない。なぜかしらん。 -
このピンクの色合いといったら。
オーギュスト・ルノワールという種類の薔薇もあるようだが、こんな色じゃない。 -
順路通りに進んで最後の展示室。20世紀の絵画。
ラウル・デュフィ《モーツァルト》1943年 -
とても楽しそうな雰囲気が好き。
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ジャン・デュビュッフェ《美しい尾の牝牛》1954年
公式解説「《美しい尾の牝牛》は、絵具そのものの生み出すマティエールの可能性を極限まで引き出したものだが、彼はさらに絵具に土を混ぜることによって絵画と自然との断層を埋めようとし、さらには木の葉や蝶の羽根を画面に貼りつめて、自然を一層象徴的に表わしている。後者は一種のコラージュだが、デュビュッフェ自身はこれをアッサンブラージュと呼んだ。」
うーむ。「子どもの落書きみたいでかわいい〜」なんて思って撮ったのだが。 -
見る人が見れば一発でわかるミロ。
ジョアン・ミロ《絵画》1953年 -
これがまた、こんなに大きいのですよ。
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パブロ・ピカソ《男と女》1969年
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ピカソ88歳。この人のモデルも奥さんとか恋人かなあ…。
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十分堪能いたしました。もう一度、《聖プラクセディス》に会ってから美術館をあとに。
常設展いいですね。
展示替えもあるでしょうから、また見に来たいな。
モネの《ポプラ並木》とか。 -
遅くなりましたがお昼にしましょう。
スターバックス、相変わらずにぎわっていますが平日なので外まで行列ということもなく、席はありました。 -
カフェラテとアボカドのサンドイッチ。
ごちそうさまでした。
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