Solitary Journey ［1602］ 古くから伝わる民俗芸能♪中国山地は花田植えラッシュです！＜2015大土山田楽大花田植＞広島県安芸高田市

2015/06/07 - 2015/06/07

■古くから伝わる民俗芸能♪　中国山地は花田植ラッシュです！

▼歴史や文化　～ひろしま文化大百科より
　広島県を地形的に大きく区分すると、中国山地・瀬戸内沿岸・島嶼部の三つに分けられます。
　中国山地は、北側を標高1000～1300ｍの山々が連なる脊梁山地で区切られ、南側は標高300～450ｍの台地上にある北広島町・明神峠、安芸高田市上根峠、世羅台地、府中市上下町を結ぶ分水嶺の北側地域を指します。
　この地域は海抜約100～1300ｍで、中国地方最大の流域面積をもつ江の川が多くの支流を集めて流れ、変化に富んだ地形をつくっています。
　この地域に人々が住み始めるのは、約３万年前のことです。以後、人々は自然と闘い、農耕をはじめ、各種産業と関わりを持ちながら、歴史や文化をつくってきました。

▼２０１５大土山（おおづちやま）田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　田楽大花田植の場所はＪＲ吉田口駅前徒歩５分のところで青空市場なども行われます。
　森と湖の美しい地元大土山の名を団名としています。小原地域に残された大花田植で農村のハレの行事でした。
　戦後は休眠状態でしたが、次第に様式化され、現在は年１回６月の第１日曜日に実演会を行い伝承しています。
　古老から聞いた話では、豪農が小作の人達に田植えの終わりの行事として慰労を兼ねて行ったものでご馳走と振舞い酒で楽しい１日だったそうです。
　代掻き（稲の苗を植えられる状態にすること）には数十頭の牛が田圃に入るので先頭の牛を操る人は村で一番の牛使いでなければ続く牛が混乱したものだそうです。
　代掻きにはいろいろな名前のついた技があったそうですが、「鶴の巣篭もり」というのは究極の技で村で一人か二人しか出来ない至難の代掻きだったそうです。今は機械化されてみることは出来ません。 安芸高田市ＨＰより

▼田に関わる文化　～ひろしま文化大百科より
　中国山地の水稲耕作は古く、北広島町横路遺跡や三次市高蜂遺跡などの出土遺物から、弥生時代前期の段階から開始されています。
　初期の水田は氾濫などの被害を受けにくい低湿地や、水の管理のしやすい谷水田が選ばれました。
　しかし、中世以降は土木技術も進展し、河川堤防やため池建設により、大規模な水田経営が行われるようになりました。
　稲作は四季の移り変わりの中で、田植え、草取り、虫送り、収穫などの作業を経る。
　この間、神々に豊穣を祈り、そして、感謝するための伝統的な行事も合わせて行われました。 県北地方には、数多くの伝統行事・祭りが継承されてきています。
　田植行事は、豊作祈願の芸能で地域により、「供養田植」「花田植」「はやし田」「田楽」の名称で県北各地に伝えられています。
　庄原市や神石高原町の「供養田植」は中世に起源をもち、神仏混淆の祭式によって牛馬の供養とその安全を願う大山神社の信仰に基づくものです。
　一方、芸北地方の「はやし田」「花田植」は神事田植と仕事田植えが融合したものや大地主の勢力誇示のために実施されてきました。
　現在では、田植えも機械化され、町興しのイベントとして開催されることが多いようです。

【手記】
　先週日曜日に行われた“原田はやし田”“中北の大花田植”に引きつづき、やはり安芸高田市で行われた花田植え（大土山田楽）を見物してきました。

　これで今年は安芸高田市の花田植え３か所と安芸太田町の花田植え１か所、北広島町の花田植え２か所、計６か所を見物したことになります。
　“ 新庄のはやし田① ”　　http://4travel.jp/travelogue/11010372
　“ 新庄のはやし田② ”　　http://4travel.jp/travelogue/11010375
　“ 殿賀田楽花田植 ”　　http://4travel.jp/travelogue/11012813
　“ 原東大花田植 ”　　http://4travel.jp/travelogue/11013080
　“ 原田はやし田 ”　　http://4travel.jp/travelogue/11017926
　“ 中北の大花田植 ”　　http://4travel.jp/travelogue/11017983
　６月第一日曜日、“大土山田楽花田植え”はあのユネスコの無形文化遺産にも登録されている“壬生の花田植”と同じ日に行なわれています。

　来週の６／１４（日）は三次市の高杉町で‘神杉大田植’が行われますので、それにも見物へ行こうかと…＾＾;　毎週日曜日が休みになったもんでヒマなんですネー。（昨年と同じ文章、手抜きですダ　∠＾皿＾；）

エリア 安芸高田(広島)

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: 自家用車

◆向原花しょうぶ園／安芸高田市向原町坂
　大花田植え見物へ行く途中に立ち寄った向原花ショウブ園↓のつづきです。
　http://4travel.jp/travelogue/11020358

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　先週日曜日に行われた“原田はやし田”“中北の大花田植”に引きつづき、やはり安芸高田市で行われた花田植え・大土山田楽を見物してきました。

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　これで今年は安芸高田市の花田植え３か所と安芸太田町の花田植え１か所、北広島町の花田植え２か所、計６か所を見物したことになります。

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　スタンバイ中の花牛（飾り牛）

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　ちょっと早くに到着したので、昼飯をば・・・。

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　素うど〜ん！　３５０円也。

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　広島県を地形的に大きく区分すると、中国山地・瀬戸内沿岸・島嶼部の三つに分けられます。
　

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　中国山地は、北側を標高1000〜1300ｍの山々が連なる脊梁山地で区切られ、南側は標高300〜450ｍの台地上にある北広島町・明神峠、安芸高田市上根峠、世羅台地、府中市上下町を結ぶ分水嶺の北側地域を指します。
　

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　この地域は海抜約100〜1300ｍで、中国地方最大の流域面積をもつ江の川が多くの支流を集めて流れ、変化に富んだ地形をつくっています。
　

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　この地域に人々が住み始めるのは、約３万年前のことです。以後、人々は自然と闘い、農耕をはじめ、各種産業と関わりを持ちながら、歴史や文化をつくってきました。

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　マウンテンバイクと早乙女さん

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　きれいな外人さんです。

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　出番を待つ早乙女さんたち　こっち向いてえ〜

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　川で遊ぶ子どもたち　子どもはこうでなきゃ…

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　花牛（飾り牛）が田圃へ入っていきます。
　大土山田楽大花田植の場所はＪＲ吉田口駅前徒歩５分のところで青空市場なども行われます。
　

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　森と湖の美しい地元大土山の名を団名としています。

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　練習中〜♪　小原地域に残された大花田植で農村のハレの行事です。
　

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　戦後は休眠状態でしたが、次第に様式化され、現在は年１回６月の第１日曜日に実演会を行い伝承しています。
　

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　古老から聞いた話では、豪農が小作の人達に田植えの終わりの行事として慰労を兼ねて行ったものでご馳走と振舞い酒で楽しい１日だったそうです。
　

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　代掻き・・・稲の苗を植えられる状態にすること。
　牛に馬鍬（まぐわ）をひかせて行ないます。泥をはねながら田んぼの中を進んで行きます。　

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　代掻きには数十頭の牛が田圃に入るので先頭の牛を操る人は村で一番の牛使いでなければ続く牛が混乱したものだそうです。
　

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　代掻きにはいろいろな名前のついた技があったそうです。「鶴の巣篭もり」というのは究極の技で村で一人か二人しか出来ない至難の代掻きだったそうです。今は機械化されてみることは出来ません。

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　賑やかになってきました。囃子方の入場です。

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　つづいて紺の単(ひとえ)に赤だすき、菅笠(すげがさ)をつけた‘早乙女’さんの入場です。

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　畦道を歩いて花田植えが行われている田圃の裏側へ周って撮影。ちょっと遠い。
　早乙女さんが苗の小分け作業をしているようです。

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　赤い首玉をまとい、背に豪華な飾り鞍をかけた牛が代掻きに始まり、早乙女が一列に並んで早苗を植えていきます。

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
・田に関わる文化　〜ひろしま文化大百科より
　中国山地の水稲耕作は古く、北広島町横路遺跡や三次市高蜂遺跡などの出土遺物から、弥生時代前期の段階から開始されています。
　

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　初期の水田は氾濫などの被害を受けにくい低湿地や、水の管理のしやすい谷水田が選ばれました。
　

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　しかし、中世以降は土木技術も進展し、河川堤防やため池建設により、大規模な水田経営が行われるようになりました。
　

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　稲作は四季の移り変わりの中で、田植え、草取り、虫送り、収穫などの作業を経る。
　

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　この間、神々に豊穣を祈り、そして、感謝するための伝統的な行事も合わせて行われました。

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　県北地方には、数多くの伝統行事・祭りが継承されてきています。
　

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　田植行事は、豊作祈願の芸能で地域により、「供養田植」「花田植」「はやし田」「田楽」の名称で県北各地に伝えられています。
　

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　庄原市や神石高原町の「供養田植」は中世に起源をもち、神仏混淆の祭式によって牛馬の供養とその安全を願う大山神社の信仰に基づくものです。
　

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　一方、芸北地方の「はやし田」「花田植」は神事田植と仕事田植えが融合したものや大地主の勢力誇示のために実施されてきました。
　

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　現在では、田植えも機械化され、町興しのイベントとして開催されることが多いようです。

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　ささら竹を持ったさんばいの指揮による大太鼓・小太鼓・手打ちかね・笛等の一斎のはやしをバックに、絣（かすり）の着物姿の早乙女が田植えをおこないます。

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　ささら竹を持ったサンバイ（田植の音頭役で、サンバイ竹というササラのようなものを持つ）

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　手打ち鉦

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　手打ち鉦

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　田植歌を歌う早乙女さん

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　早乙女たちの後方では、大太鼓、小太鼓、鉦などの楽器の奏者がにぎやかに囃したてます。

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　苗を丁寧に植える早乙女さん

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　苗を丁寧に植える早乙女さん

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　管笠を付けた早乙女さん

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　手持ち望遠で捉えています。

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　なんかいい絵ですネ☆

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　おーっ！　バチが飛んでいる〜。

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　笛

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　田植時に、声を掛けあい楽器で囃したてながら苗を植える芸能は、中世に描かれた絵画資料などにもみられ、田楽系芸能の変遷過程を知る上で重要な伝承です。

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　リズミカルな笛や太鼓の音

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　田植え綱

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　早乙女さんによる田植　横一列となり、後ろ下がりで苗を植えていきます。

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　早乙女さんによる田植

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　囃子方が向かい合って、馬の毛の飾りがついたバチを相手に投げ渡します。

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　サンバイ

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　囃子方は、バチを空に投げ上げたり、上半身をくねって場を盛り上げます。

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　囃子方　バチには馬の毛の飾りがついています。（高価なのでナイロン製が多いとか）

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　苗を持つ早乙女さん

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　暑い中、皆さんご苦労様です。

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　役目を終えた花牛・・・この牛たちは日常の農業には使われていませんが、田に入ることや人・楽の音に慣れる訓練をされているそうです。 　

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　役目を終えた花牛と牛使いのおじさんです。笑顔がいい！

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　日差しも強くなく、良い天気でした。
　安芸高田市は、２００４年３月に高田郡６町が合併して誕生しました。

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　毛利氏を中心とした歴史的資源や、神楽・花田植に代表される郷土芸能など、地域特有の文化を継承しています。

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　また、サンフレッチェ広島や湧永製薬ハンドボールチームなど競技スポーツの拠点となっています。
　縄文あいす…前に食べたことがありますが、味の良し悪しはよくわかりません。ﾊﾊ･･

▼２０１５大土山田楽大花田植／広島県安芸高田市甲田
　さあ〜てと・・かしわ餅買って退散です。以上、２０１５大土山田楽大花田植でした。

　　　ＴＨＥ　ＥＮＤ．　　それでは、また〜。