2015/02/18 - 2015/02/28
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ヘラヤガラさん
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2006-07年の年末年始以来久し振りのミラノ,フィレンツェ。このときは
せっかくミラノに行くのだから,とにかく1回スカラ座でオペラ鑑賞を経験しておこう
くらいの気持ちだった。しかし,このとき偶然のできごとが今年のスカラ座再訪につながる。
このときわれわれの席の隣に日本人のオペラファン(以後Aさん)が。
幕間のおしゃべりなどから日本に帰ってからもオペラを通しての交流が始まる。
Aさんはその後ミラノで生活をすることとなり,スカラ座の常連ともなったが,
何回目かの一時帰国時に「スカラ座に行こうかな」「チケットならとりますよ」
がきっかけとなり,とんとん拍子にミラノ行きスカラ座鑑賞に話が進んだ。
今回メインの演目が8年前と同じ『アイーダ』というのも何かの縁だったのかも。
前売りチケットこそスカラ座事情でとれなかったのだが,Aさんの
「当日売りに並べば大丈夫」との言葉通り,滞在期間中の3演目すべてを
鑑賞することができた。
Aさんは美術にも明るく,オペラ開始までの時間を私たちに同行の上,
昼間の美術鑑賞を楽しみにしていたわれわれの案内役を引き受けてくれ
ミラノ滞在に至福の時間をもたらしてくれた。
写真は2月21日の『アイーダ』のプログラム。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 3.0
- ホテル
- 3.0
- グルメ
- 3.0
- ショッピング
- 3.0
- 交通
- 3.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 5万円 - 10万円
- 交通手段
- 鉄道 徒歩
- 航空会社
- JAL
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
スカラ座のチケット
今回鑑賞したのは,『ポッペアの戴冠(モンテヴェルディ)』
『アイーダ(ヴェルディ)』『ルーチョ・シッラ(モーツアルト)』の3演目。
スカラ座では当日売りが毎日140枚あり,それを求めてミラノのオペラファンや観光客が並ぶとのこと。何時ごろから並べばいいかとのAさんの情報が
スカラ座の常連らしくきわめて正確なことが後々証明された。
今シーズンから『アイーダ』のような人気演目のチケットは価格が
高く設定されるという,演目別価格を導入した。 -
観客席から舞台を望む。
いかにも貴族の社交場といった雰囲気が残る館内。8年前は
館内カメラ禁止で,すぐチェックが入った。入口にはカメラ禁止マークが
まだ残ってはいたものの,最近カメラがOKとなったとのこと。 -
スカラ座のシャンデリア。
シャンデリアの奥に見える観客席が5,6階
(日本式にみれば6,7階か)の当日売りのある
ギャレリア席。天井桟敷といったほうが分かりやすいかも? -
スカラ座のシート・チャート。
中央の黄色の部分が平土間と呼ばれる席。その外側の4段に
四角く囲んである席がボックス席。いかにも見やすそうだが,
床が真っ平らで前列の二人はよく見えるが,後列の人は
立たないと舞台が見えないというが,18世紀前後の貴族に
なった気分にはなれるかも。ボックス席の外側の馬蹄形に
なっている席がギャレリア(GALLERIA)席の
1階と2階で,席番号が白くなっている部分が当日売りの席。
連日140枚ある。 -
2月18日,『ポッペアの戴冠』の前売りの列,10:15
この看板の下から並ぶ。公演日は13時から並んだ順に名前の登録が
始まる。このとき本人確認のためID(旅行者の場合はパスポート)が必要。
Aさんより『ポッペア』は人気のない公演なので,12時過ぎに並べば
大丈夫といわれたが10時過ぎにスカラ座へ行くと順番は3,4番。
1,2番も日本人。愛知県から音楽研修に来た音大生だった。
なんと8時から並んでいるという。5番目が並んだのは12時過ぎ。
12時過ぎに並べば大丈夫とのAさんの予想がピッタリ。
スカラ座の常連の間では当日売りの列に,あとから来た
一,二人が合流するのは「どうってことはない」と黙認するのが
スカラ座流とのこと。12時半過ぎに現れたAさんはわれわれと
一緒に並ぶ。登録が済むと17時の再チェックまでフリーとなる。 -
チケット購入の整理券
登録を済ませた人が17時直前になると戻って来て再び列をつくる。
われわれと同様に1,2番目の二人にも友達が合流し3人となっていた。
そのため7番目となった元5番目が「オレが5番目だ!」と声高に
まわりに主張し始めたので,1,2番目とわれわれに合流した三人目
(Aさんと音大生の仲間)が五番目の後ろに下がることになり,
スカラ座流が通用しなかった。
あとで聞けばこの五番目は当日売りの常連ではなかったようだ。
17時から登録順に従い,もう一度IDチェックがあり整理券が配られる。
整理券の順に17時半からチケット販売となる。購入窓口でも
IDチェック(3回目)があり,チケットには名前がプリントされる。 -
整理券配布の頃に現れるスカラ座応援団のおじさん。
スカラ座の常連でもあり,チケットに関係する仕事をしていた
こともあり,心からスカラ座を愛しボランティアで当日売りの
列の整理や横入りを注意したりしている。この人が登場して
整理を始めると列が整然となるからたいしたもの。
こういう人たちの助力で運営の一部が成り立っている
というのもおもしろい。この年になっても?困っている
若い女の子がいると,つきっきりで世話をし,顔なじみの
女性がいても相手にしないという,いかにもイタリア男。 -
2月18日の『アイーダ』公演のポスター
Aさんに「連れてきた日本の友達にあげてくれ」,とのメッセージを
つけて上のおじさんからのプレゼント。劇場内にはり出すポスターで
公演日限定品(2日前の18日がプリントされている)。だいたいは
公演終了後にファンがはがして持って帰ってしまうという貴重品。
現れたときには持っていなかったのだが,どこからともなく手にして
戻ってきたところに,長年スカラ座とかかわる男の秘密があるのかも……。 -
『ポッペアの戴冠』のカーテンコール。
初めて鑑賞した演目。古典オペラの演目で,動きが少なく
ドラマ性には欠けるが,能の動きを取り入れた演出とのことで,
白いメーキャップとともに歌手たちの動作から演出の狙いがくみ取れた。 -
『ポッペアの戴冠』の当日限定ポスター。
これは先の常連さんにもらった『アイーダ』とは違う中サイズ版(B4)。
クロークの奥の廊下に1枚だけ残っていたのをAさんが見つけてくれた。
その後関係者出入り口で歌手の出待ちをして,3人からサインをもらった。
歌手たちは待っているファンに対して気さくに接し,サイン,一緒の写真
撮影にこたえ,なかには長々とおしゃべりしてくれる歌手もいるそうだ。 -
2月21日の『アイーダ』の17時前の列。
並ぶ時間は10時半とAさん。11時近くに着いたが,予想通りで
10数番目(最終的には20番目)だった。早く受け付けしたのに
17時の整理券配布に遅れた人がいた。延々と交渉していたが
劇場側は頑として認めず,最後は配布を待っているファンからの
ブーイングで退散した。遅れた人は後ろに並び,空きがあれば入れる,
登録のときに早く並んだメリットは消えるけど。
この日はさすがに人気演目だけあって満員札止めとなった。
スカラ座には立ち見券はない。立ち見している人にも座席はある。
ただし,舞台よりの席では舞台のほとんどが見えないので,
センターのよく見えるところに来て立ち見をする。立ち見は
禁止されていない。立ち見にもいい場所悪い場所がある。 -
『アイーダ』の第2幕終了後のカーテンコール
この簡素な舞台が今回の『アイーダ』の演出。豪華な演出の『アイーダ』を
見慣れた人にはこれが? という感があるかもしれないが,
すばらしい演出で,物語性をおとしめるような部分はまったくなく,
むしろ簡素ななかの豪華さを感じさせるものだった。ミラノの芸術には
古いもののなかに新しさを見いだすというバックボーンがあるそうで,
それがみごとに結実していると感じられた。 -
『アイーダ』終演後のカーテンコール
この日は歌手陣の調子,バランスがよく,ギャレリアの常連
(年間に数十回,同じ演目に何回も来場する)の間での評価も,
今日まで行われた今回の『アイーダ』で最高との評価だった。 -
この日最高の「ブラーボ」が飛んだアムネリス役の
アニータ・ラチヴェリシヴィリ
すばらしいメゾ・ソプラノ。で最初の歌い出しからメゾ・ソプラノ
らしい妖艶さを含んだ声にゾクッと来た。アニータ・ラチヴェリシヴィリは
スペルは「Anita Rachivelishiviri」。
姓で表記したり呼ぶのが一般的だが,このスペルはイタリア語で
発音するのが難しいらしく,常連の間では「アニータ」が通称。 -
終演後は出待ちへ。
取り囲むファンのサインや写真撮影にも気軽に応じる
アニータ・ラチヴェリシヴィリ。 -
ラチヴェリシヴェリにネクタイにサインをしてもらった
「クールね!」といわれた。写真をとるときには
「こうしてとらなきゃダメでしょ」と,ネクタイを
持ち上げてくれた。 -
2/22〜25は,ちょっと足をのばしてフィレンツェでオペラ
スカラ座が休演日にあたったので,フィレンツェに友達を訪ねる。
この友達はフィレンツェ歌劇場のイタリア人のバイオリニスト。
24日に『ポリチーノ(親指トム)』に招待してくれた。
子供向けオペラで,出演者は男役を含めてほとんど少女たち。 -
フィレンツェのゴルドーニ劇場
500席ほどの小劇場だが,劇場の構造はまさにスカラ座の小型版。
もちろん豪華さは何歩もゆずるが,平土間席のほかに2〜5階までの
ボックス席があり,伝統的なオペラ劇場構造とでもいうのだろか。 -
『ルーチョ・シッラ』のチケット購入を待つ行列
6月26日はスカラ座に戻って『ルーチョ・シッラ』へ。
モーツアルトが16歳のときの作品だが,知っている人,
演奏したことがある人はきわめて少なく,日本ではおそらく
公演されたこともないのではと思われるオペラ。私の
オペラ仲間でも演目名を知っているものは少なかった。
フィレンツェ・オペラ座のバイオリン奏者の友達も,
演目名は知っているが演奏したことがないといっていた。
もちろんわれわれにとっても初体験。集合は人気うすとみて
12時。チケット売り出しの17時半になっても席は十分に
残っていた。 -
『ルーチョ・シッラ』
『ルーチョ・シッラ』は出演者が少なく,男性テノール一人と
女性ソプラノ四人だけ。女性四人のうち二人が男装して男役を務める。
残念なことにテノールに予定されていたロランド・ヴィラゾンが
降板してしまった。
ところがソプラノ陣の頑張りで舞台が引き締まり,すばらしい
パフォーマンスだった。多分,トップクラスのソプラノたちでは
なかったのではと思うが,このようなすごいソプラノが
トップクラスの次に控えているというのが,さすがオペラの本場
といったところか。
一曲一曲が長めで,会話的な言葉のキャッチボールは少なく,
一人一人がアリアを歌っているような感じ。内容は出演者が
5人ということでもわかるように理解しやすい。
帰国後にもらったAさんのメールに寄れば,この日の
『ルーチョ・シッラ』はミラノの新聞評で,イタリアの
辛口音楽評論家が褒め称えていた,とのこと。 -
この日最大の「ブラボー」が飛んだソプラノ
モーツアルトの音程の上げ下げを駆使する長い難曲を,
みごとに歌い切り絶賛のブラボーを浴びた。ただ,こんな
ソプラノに対してもただ一人ブーイングをする客がいた。
どこがブーイングだ,何が気に入らないんだと聞いて
みたくなる。まぁ,こんな天邪鬼的なファンがいるのも
スカラ座的かなと思わぬこともなかった。
終わりよければすべてよしで,今回のオペラの旅の
終わりを締めるのにふさわしい公演だった。
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