2015/01/17 - 2015/01/18
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セゴビアから11km東にある La Granja de San Ildefonso ラ グランハ デ サン イルデフォンソ。
この地域は中世の頃からカスティージャ王たちに狩猟場として好まれ、エンリケ3世(イサベル女王の祖父)は、近くの Valsain(バルサイン)村に夏の離宮を建てました。その離宮は現在、完全な廃墟となっています。15世紀、エンリケ4世(イサベル女王の異母兄)はこの地に礼拝堂と救貧院の建設を命じ、聖イルデフォンソに捧げます。イサベル女王は、この礼拝堂と救貧院に農場(グランハ)も加えて、セゴビアのジェロニモス修道会に寄付しました。
これが、La Granja de San Ildefonso ラ グランハ デ サン イルデフォンソという、町の長い名前の由来となっています。
バルサインの離宮は、ハプスブルグ家フェリペ2世の時代まで利用されますが、1682年に火災で半壊してしまいます。
1700年に王位に付いた、ブルボン家の初代スペイン王フェリペ5世もこの地を気に入り、土地を買い取り、祖父フランス王ルイ14世の建てたヴェルサイユ宮殿を真似て、1721年に王宮の建設を命じます。フェリペ2世がエル エスコリアル修道院を建てて晩年そこに住んだように、フェリペ5世も息子ルイス1世に譲位した後、ラ グランハ宮殿に隠退しますが、ルイス1世は即位1年も経たずに病死してしまい、フェリペ5世が再び王位に付きます。王のお気に入りの宮殿のあるラ グランハはこうして、臣下や宮廷が移り重要な政治の中心地となりました。
1746年に世を去ったフェリペ5世と、2番目の妃イサベル デ ファルネシオはラ グランハ宮殿の礼拝堂に埋葬されています。エル エスコリアルの代々のハプスブルグ家の王のパンテオンではなく、自分が愛したラ グランハに骨を埋めたいというフェリペ5世の希望でした。
Palacio Real de La Granja de San Ildefonso ラ グランハ宮殿の見所は、その広大な庭園です。18世紀ヨーロッパの庭園設計の良い見本例とされています。彫刻と噴水が至る所にあり、庭園の一番奥、グアダラーマ山脈の北丘陵前面にある人口湖から引く水で、純粋に重力と水圧だけで噴水を稼働させます。給水設備も数多くの彫刻も、18世紀当時のものがそのまま残っています。
宮殿内には、素晴らしいタピストリー博物館があります。
建物内部は写真撮影不可なので、写真は庭園のものばかりになりますが、この素敵なブルボン家の宮殿をご紹介しましょう。
http://www.patrimonionacional.es/real-sitio/palacios/6252
セゴビアから La Sepulvedana社がラ グランハ行きバスを運行しています。
https://www.lasepulvedana.es/pdf-la-sepulvedana/Nuevos%20Horarios%20La%20Granja.pdf
表紙の写真: 夫撮影
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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宮殿の前にはジャイアント セコイアの大木が何本も植わっています。
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植木は綺麗に刈られています。
球状の、円柱状の、様々な形の植木のどれも手入れが行き届いていました。 -
この中央の建物が礼拝堂部分 Real Colegiata de la Santisima Trinidad
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フェリペ5世と妃サベル デ ファルネシオ(カルロス3世の母)の墓はこの中にあります。
礼拝堂に入るには、王宮のチケット(9ユーロ)が必要です。
王家の礼拝堂らしい、華やかな内部です。 -
庭園に入るには、右の方へ・・・
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この門から入ります。通常は、庭園のみなら無料です。
夏季の噴水ショーや夜のライトアップ見学には、入場料をとります。 (夫撮影) -
ラ グランハの町よりも大きな庭園。図の右に行くほど高地になります。そこにある人口湖から、庭園あちこちにある噴水に水が引かれています。
過去に何度か来ているのですが、奥の方にある迷路と人口湖までは足を伸ばしたことがなかったので、今回の目的はそれ。 -
イチオシ
宮殿の南翼部
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冬の庭園は初めてです。 (夫撮影)
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広い! 頑張るぞー
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ブルボン王朝の紋章のフルール ド リス。
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宮殿の中央から見える「滝の噴水」 Fuente de la Cascada
大理石の段々になっています。 -
1918年に大火災に遭ったものの、天井のフレスコ画などは結構残りました。
上階は王の住まいとしての様子を再現し、家具、絵画、シャンデリアなど華やかです。グランハ宮殿 城・宮殿
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宮殿前に並ぶ彫刻。
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ひとつひとつ見ていくと面白い。
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奥まで見えない・・・ (夫撮影)
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(夫撮影)
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水路も整備されています。
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イチオシ
Fuente de la Carrera de Caballos 「競走馬の噴水」
水が凍ってる! (夫撮影) -
ネプチューン (夫撮影)
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イチオシ
(夫撮影)
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花瓶や壺の彫刻も色々。
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アポロとミネルヴァ (夫撮影)
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奥に行くほど、雪が残っています。 (夫撮影)
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「アンドロメダの噴水」
ギリシャ神話:アンドロメダは母カシオペアがその美貌が神に勝ると豪語したことから、怒った神々によって怪物の生け贄とさせられようとして、波の打ち寄せる岩に鎖で縛りつけられた。そこを、通りかかったペルセウスがアンドロメダを救出した。 -
迷路 Laberinto に着きました。「鹿が入らないように、扉は閉めてください」と書かれています。
この辺りに生息するノロジカが、庭園にも出没するのでしょうか。 -
先に入った夫が消えた!
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でも、植木が枯れている今は、向こうがスケスケ。あっ、通り抜けられる柵が開いている。
ズルしちゃおう。 -
夫が「シーーッ」っとジェスチャーする。と思ったら、タッタッターとまた消えた!
この雉を追って行きました。 (夫撮影) -
雉の足跡。 (夫撮影)
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そんなことしてたら、どっちから来たか分からなくなったじゃない!
心配しないしない。 「出口を探すにはこの中を覗きなさい」と。 -
覗くと・・・ (夫撮影)
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だけど、どっちよ〜? (夫撮影)
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なんとか迷路から脱出しました。
雑木林の合間を野生動物が通らないかな〜 -
イチオシ
そして、人口湖「海 El Mar」に出ました。
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向こう岸の建物は養魚場です。
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この手前のが水の栓だと思います。 現在でも、夏にこの貯水湖から水を放出し、庭園内の水管を通って噴水を稼働させます。ポンプなどの近代的なシステムは一切利用せず、重力と水圧だけでかなり派手に水が吹き上がる噴水もあります。20年ほど前に数度、その噴水ショーに来たことがありますが、近くにいるとびしょ濡れになります。
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見事に凍っています。夫が大きな石を拾ってきて投げましたが、ゴンッと氷に食い込んだだけで、ひびも入りませんでした。
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あらぁ〜 可愛い♪ 雪だるま天使!
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この山々の向こう側はマドリード州です。 (夫撮影)
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こっち側の水門は開いていて、水を盛大に放出していました。結構ギリギリまで貯水湖に溜まっていますもんね。
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水路にかかっていた「ため息の橋 Puente de los Suspiros」
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春には、これらの蝶が見られるようです。
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宮殿の方へ、緩やかな坂道を下りていきます。途中、四角い貯水池がありました。
(夫撮影) -
噴水がこれでもか、ってほどあります。
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Fuente de las Tazas (夫撮影)
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何の動物の足跡だろう〜?
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8本の道が交差するこの広場は、その名も Plaza de las Ocho Calles 「8本道のプラサ」
広場は8つの彫刻に囲まれています。 -
これは、ローマ神話の戦と農耕の神マールス。
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大地の女神シベーレス (夫撮影)
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ミネルヴァ
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イチオシ
Fuente de Los Dragones ドラゴンの噴水
後30分で庭園はクローズします。この寒い中、取り残されないように出なくては! -
わずかに夕日を浴びる宮殿。
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庭園と宮殿周辺のボミ箱はバスケット型。洒落ています。
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雪の庭園を2時間も散策しました。面白かったです。
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宮殿内は翌朝見学しました。
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内部見学の際、最初に通るタピストリー博物館は素晴らしいです。イサベル1世、フアナ(イサベルの娘)、マルガリタ(イサベルの息子フアンの妃)のコレクションだった、フランドル製の立派なタピストリーが展示されています。15-16世紀のタピストリーが、保存よく綺麗に残っていて驚きます。
セゴビアから足を伸ばして見にくる価値はあります。
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