2014/06/05 - 2014/06/10
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Zebraさん
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中国での国際会議が、この数年で急激に増えた。
中国主催の会議はノーベル賞研究者の講演を冠に、海外の招待講演も増やす。
「○○の論文内容を解説してほしい」と招待講演を依頼されれば、
新しい研究結果はなくても時間があえば出かけるし、ノーベル賞研究者の講演も聞きたいし。
……うまい具合にノセられている気もする。
ツアーも学会のアレンジで、とてもリベラルな感じのツアーガイドがついてくれた。
この旅行記の「 」は、彼の発言&説明だ。
―――会議メインなので旅程は略すが、街めぐりを旅行記に残しておく―――
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- ホテル
- 4.5
- グルメ
- 4.0
- 航空会社
- ANA
-
飛行機で北京から重慶に移動したら、人々の動きが違っていた。
のんびりしているというか、だらだら並んでいても、割り込む人も少ない。
おまけに学会スタッフが空港までお迎えに来てくれていて、至れり尽くせり。
宿泊した重慶のホテル、Grand Metropark Chingqong Hotel は5つ星のようだ。さすが5つ星できれいですが by Zebraさんグランド メトロパーク ホテル 重慶 ホテル
-
アメニティもグレードの高そうなのが充実している。
ちょっと雰囲気がヒルトン系のホテルに似てるのかな、と、思う。
英語を話さないスタッフが多いことを除けば、この上なく快適で、
会議場に車で10分というのは、本来の学会ホテルとしては遠いと思うけれど、
その分、毎日シャトルバスがお迎えに来る。 -
春から夏にかけての重慶は雨が多いそうで、
朝、雨が降っていたらホテルのスタッフが傘を貸してくれた。
ホテル名は入っているが、便利だ。 -
朝食はウェスタンタイプと、重慶らしい辛い料理と、両方準備されていて、
ビュッフェスタイルなので好きに選べる。
ミーゴレン?って感じの焼うどんは、朝食にはヘビーだが美味しい。
この平麺、イカとブロッコリのクリーム煮にも―――
つまりは意外なところに混ぜられているが、癖がないせいかどれにでも合う。 -
エクスカーションで、少人数ずつに分かれて重慶市内観光をした。
童顔のツアーガイド、チャーリーは、マンダリン語と聞き取りやすい英語を話す。
中国の愛称は最後の字を二回読むので、中国名がダーニンの彼はニンニンなんだそうだ。
「へ〜 パンダみたい(笑)」
そんなわけで、真っ先に行ったのは、Chongqing Zooこと重慶動物園。
パンダは上野にもいるし、連中、眠ってるばかりで動かないし、と、思っていたが……パンダがっ by Zebraさん重慶動物園 テーマパーク・動物園・水族館・植物園
-
あ★ パンダ起きてる〜 動いてる〜 笹食べてる〜
動物園にはパンダが8匹いて、ラッキーならば赤ちゃんパンダが見れると聞いていた。
とはいえパンダは二匹子供を産んでも、母乳が十分ないので一匹を殺してしまう。
親子でパンダが遊ぶ姿はとてもかわいいけれど、
二匹生まれた時は動物園で急いで離さないと、大変なんだそうだ。 -
赤ちゃんパンダ発見★
パンダを繁殖させるのは難しくて、年2、3日の発情期タイミングに合わせるため、
1匹のママパンダに、数匹の雄を用意しておくそうな。
それから、ずっと食べ続けているのは、「笹の葉はあまり栄養がないからね」
「少し、イタリア人を見習えよ」 というフランス人の発言に、みんな爆笑。 -
動物園は街のど真ん中にあって、大きな池があって、
鳥がたくさんいたり、スワンボートがあったり、とちょうど上野動物園のようだが、
竹の林の間を歩く感じは、中国っぽさ満載だ。
雨というか霧というか、PM2.5 と片づけるには、幻想的だなあ…… -
どんどん霧が深くなる。
「普通ツアーは博物館にいくんだけど、月曜日で博物館はお休みだから、
Three Gorges (三渓) MuseumではなくHuguang Guild Hall (湖広会館)に行こう」
と、童顔のチャーリーが提案する。屋内観光の方が、我々も歓迎だ。 -
「禹王宮は神社や寺みたいに見えるけど、神社でも寺でもない。
チャイナタウンみたいに、同じ地方出身の人たちが、集まって住む所なんだ」
「知ってる? 紀元前2000年に、選挙や話し合いでKINGを選んだんだよ。
Emperorは親が皇帝なら皇帝になれるけど、Kingは一番仕事のできる人がなる」 -
「壁で囲まれて、真ん中に中庭がある。塀に囲まれた小さな村みたいな感じかな。
今日みたいなひどい雨や霧の出ている日でも、どうっていうことはない。
建物は繋がっているから、祭壇にも、裁判所にも、銀行(?)にも行ける」
「この石の四角いのは、防火水槽だ。昔の家は木製だからね、火事は怖い。
防火水槽に屋根から水を落として常に水を貯めて、溢れれば川に流れ落ちる。
この辺は温かくて水が凍らないから、防火水槽も石なんだ」 -
「ここは昔のスターバックスだ。だれでもお茶を飲めるようになってる。
風が通って涼しい作りになってるし、正面が舞台で、お芝居やお祭りが見られる。
それから偉い人の椅子の背もたれには大理石が嵌めてあって、寄りかかると涼しい。
きっと当時はとても文化的な生活をしてたんだろうな」 -
昔からあったというおもちゃを購入。30元。
Pipiboy(和訳するなら小便小僧)は、空気の膨張を利用していて、
そんなことよりクレヨンしんちゃんに激似だ(笑) -
我々は辛い物が苦手だったので、ガイドブックに出ている火鍋を食すことはなかったが、
「そうそう、重慶に流れる川のうち、長江は濁ってて茶色、嘉陵江はきれいな緑色だから、
二本の川が重慶で合流するところでも、色が分かれてる。
重慶火鍋が鍋を区切って二色にしているのはそれを模してるんだ。
工業廃水で汚れちゃってたからね。
変な色の火鍋は嫌だろ、きれいに戻ってくれて良かった」
(写真は重慶火鍋を見たくて、デンマーク人と一緒に検索したもの) -
最後に案内されたのは、Ciqikou Ancient Town (磁器口)という古い街並み。
今は土産物屋や、テイクアウトの軽食屋がひしめく場所だ。
チャーリーが言うには、
「ローレックスやシルクだとは思えないほど安かったら、お買い得なんじゃなくて、
ローレックスじゃない、シルクじゃない、と、思ってください」
明快過ぎて笑えた。
写真はこの日に撮影したものではなく、学会で送ってくれたよく晴れた日のもの。街並みを見るだけで、買い物をしなくても by Zebraさん磁器口 旧市街・古い町並み
-
どしゃ降りだったので、私とデンマーク女性、イタリア女性、オーストリア男性の4人は、
「買い物はいいや」 と、コーヒー休憩をした。
磁器口入り口から階段を上がって左の珈琲館は、30元(高っ)でドリップ珈琲が飲める。
何よりも洋式のトイレがきちんとあるので、ほっとする。
観光地なんだなあ、という気はするが、
本来は外国人向けではなく、中国からくる中国人が多いんだそうだ。 -
バルコニーに出ていたオーストリア人が、「下でお餅を作っているよ」、というので覗いてみる。
左の写真の真ん中へんに、石臼に杵を突っ込んで休んでいるお兄さんがいる。
MOON Cakeと聞いていた満月型のお菓子(おまんじゅう)を作っていたようだ。 -
少し目を上げれば、扉のない窓がある。
屋根の上には剥がれ落ちそうな瓦が張り付いているのが見える。
一本横の道に入って写真を撮っていたフランス人は、
斜面に張り付く石畳を老人がぽつぽつと行き来していて、
表通りよりずっといい、と、写真を見せてくれた。
古い重慶の街並みが残っているのは、ここだけだ、と、チャーリーが言う。
フランス人が「他は水害で流れちゃったのかな?」と、問うと、
「いや……あの。日本人がツアーにいる時には言わないんだけど、
他はゼロ戦に空爆されて、なくなっちゃったんだ。いや、昔のことだよ」
なるほど。
実は動物園の時も、女性が多いから言いたくないんだけど、と、前置きしてから、
パンダが二匹産むと赤ちゃんの片方を殺してしまう話をしていた。
学会がアレンジしてくれたツアーは飛び切り高級で、
だからチャーリーも高給取りのツアーガイドなのだと思う。
ベビーフェイスでおやじギャグ乱発でも、客層を見てとても気を使っている。 -
重慶のホテルのテレビは、CNNもNHKも入った。
でもポーランド人の話によると、wifiで聞いてる同時中継と一分くらいずれるんだそうだ。
CNNが真っ暗になったり、NHKがこんなテロップだけで無言になったり、
スカイプは使えるけどツイッターはダメだったり。youtubeは半数、ニコ動は全滅。
まだまだ中国は、そういう国だ。
「重慶は自動車工場が多かったので空気は悪いけれど、今はずいぶんましになったし
坂道が多くて自転車がいないから、道がゆったりしているし、
比較的清掃が行き届いていて、(中国の他の都市に比べれば)きれいな街」
……なんだそうだ。
確かに、他の中国の街に比べると、ずっときれいな街だ。
「大学が17もあって、みんな学歴が高い。暴力沙汰はなく、夜歩きしても安心。
犯罪といえばITがらみのWhite Crimeばかりで、たまに銀行がやられるくらい」
夜遅く歩いてる人も多かった。物騒な雰囲気はどこにもなかった。
でも、ものの価格も当てにならなくて、同じものが、2倍3倍で取引されたりする。
………空港からホテルまで、25元の人も100元の人もいたね。
………ホテルもネット予約は100$なのに、学会経由は240$。もっと払った人もいる。
そのことに対して、注意喚起してくれるのも、また地元重慶の人なのだけど。
自国を自慢する傾向の強い中国人の中で、
彼らは重慶の歴史が好きで、重慶の歴史が誇りのようだ。 -
チャーリーはカメラを預かっては私たちの写真を撮ってくれたけど、
そういえば彼の入った写真がない。
これは渋滞を撮影していた時の一枚。彼の姿はこれだけだ。
ツアーが終わって、オーストリア人がツアーバスを降りる時、
「僕は彼にチップを払おうと思う、中国でチップは不要だって聞いたけどね」
みんな同意して、少しずつ、細かいお金をあわせて渡した。
チャーリーは「また重慶に来てください」、と、満面の笑みで手を振っていた。
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この旅行記へのコメント (2)
-
- rinnmamaさん 2015/01/30 14:21:15
- 国際会議・・・
- Zebraさん、こんにちは
いつもありがとうございます。
国際会議・・・ってテレビで聞く・見るものでしたが、Zebraさんに
お会いできましたので、身近に感じれます^^
やはり、丁重な接待?があるんですね。
ツアーガイドもお客様次第なんですね〜
通常、お客はガイドの資質も知らないわけですから、運も左右する?と
思っていましたが、料金設定も左右するんですね!
日本のツアーでも有名ツア・コンの方は、びっくりするお値段ですものね。
それなりの配慮・おもてなしが期待できるわけですね^^
中国の景色には憧れますが・・・なぜか憧れ以上になりません。
そう、テレビ画面が物語っているような・・・。
インフルエンザ・ノロなどで、孫の学校では学級閉鎖です。
どうぞ、お気をつけてくださいませ。
rinnmama
- Zebraさん からの返信 2015/01/30 18:19:28
- RE: 国際会議・・・
- rinnmamaさん、こんにちは。
コメントをありがとうございます。
私もこういう国際会議は非常に珍しいです。
私の分野の場合、国際会議の招待講演であっても、
中国以外の国では、なかなかないと思います。
ツアーガイドがついたエクスカーションも、珍しいです。
米国での国際会議は「観光は各自勝手にしてね」ですし、
ヨーロッパでは、全員参加でスポンサー企業がついて、
歴史建造物(市庁舎&市長挨拶付)や
研究機関などへの訪問がほとんどです。
間違っても土産物屋への誘導などはありません(笑)
いつもは(北京の国際会議の時のように)中国の友人
――中国人でありながら欧米や日本暮らしが長い――が
一緒なので、真の中国は見えにくいのかもしれないです。
これが中国の国際会議の形なのか疑問もありますが、
少なくともいいガイドさんだったな、と思います。
旅行だとなかなかその街の事はわからないけれど
学会出張はもっと見えにくいです。
あ、でも、地元のはずなのに、
東京タワーもスカイツリーも上ってないなあ。
Zebra
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