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<br />2015年1月3日(土)神戸1 − 日本の豊かさを感じる道と運転マナー<br /><br />有馬から神戸まで、阪神高速のトンネルが開通して、都心まで30分余りの近さになった。<br />「ずっとトンネルだから、少々の雪でも大丈夫ですよ」<br />宿の方の案内にも、自信が感じられる。<br /><br />今日は初めてこの道を通る。<br />いつも西宮北ICから有馬温泉に行く途中、ビックリするほど大きな陸橋をくぐる。<br />私は長年土木構造物の設計に携わってきたが、現役時代には考えられなかった大規模なものだ。<br /><br />今日はその橋を通るかもしれない。<br />すると、これまでになかった新しい道路設計に出会えるかもしれない。<br />そう考えると、神戸までの道のりが何だかワクワク感じられる。<br /><br />この道を走ってみると、思ったより車が多かった。<br />運転しながら考える。<br /><br />「日本は豊かになったものだ」<br />「だが橋やトンネルを造るための資金は、国民から借りたものだ」<br />「この大借金の返済は、子供や孫の人生にどう関わるのだろうか」<br /><br />「それにも増して、このような公共資産は時とともに朽ち衰える」<br />「その莫大な維持費は国の将来にどう関わるのだろうか」<br /><br />スイスやオーストリーの山岳地帯の高速道路を、運転したことがある。<br />やはり、カーブとトンネルの連続だった。<br /><br />日本との差は、当時のヨーロッパ山岳地帯に比べ、運転が穏やかなことである。<br />阪神地区の運転は、神戸地震以降、次第に穏やかになって来た。<br />私の住む千里は、かつて感心した1960年代のロンドンを思わせる、行儀のいい運転マナーに近い。<br /><br />オーストリーでは、トンネル内の制限速度が、明かりより速い場合があり、危惧を感じた。<br />案じたとおり、それからしばらくして、トンネル内で大衝突事故があったと記憶している。<br /><br /><br />海を控えた神戸の空は、明るかった。<br />今晩は、思い出の多いオリエンタル・ホテルに泊まる予定。<br /><br />震災の復旧が成り、整然と整った神戸の市街を過ぎ、ホテルの地下駐車場へ。<br />地下と言っても出入り口が地下であるが、立体駐車場である。<br /><br />この「オリエンタル・ホテル」は、1870年(明治3年)からやっていると言うから、日本有数の由緒あるホテルである。<br />しかし名前は続いているが、何回もオーナーが代わり、場所や建物が代わり、大きな変革を繰り返している。<br /><br />とくに、第二次大戦と阪神淡路大震災で二度焼け、それぞれ15年ほどのホテル休業期間がある。<br />現在のものも、2010年に高級ホテルとして復活したものだ。<br /><br />日本の玄関口として恥ずかしくない、国を代表するホテルを目指そうとする経営方針は変わっていない。<br /><br />私はそのサービスレベルの高さを楽しみにしていたが、従業員たちの前向きな姿は期待以上のものだった。<br /><br /><br />実は私は1938年(昭和13年)ころ、このホテルに通ったことがある。<br />当時周辺はもっと人通りがあり、賑やかだったと記憶する。<br />外国航路の旅客船の出入りがあったからだろう。<br /><br />ホテルには、アメリカ帰りの小母が滞在していた。<br />1906年(明治39年)、夢を求めてアメリカに渡った母方の伯父伯母夫妻は、日本人排斥の逆風に耐えながら30余年を過ごした。<br /><br />だが、ますます強くなる排日の動きに夢を失い、同時に夫婦そろって胃ガンを患い、帰国を決意した。<br /><br />神戸に戻って来たとき、小父は船中で亡くなっており、小母だけだった。<br />小母はしばらくして大阪の専門病院に入院し、間もなく最後となった。<br /><br />この時私に知らされたのは、私がこの家のあとを継ぐ約束だったことである。<br />しかし翌年兄が亡くなって、私が片瀬家を継ぐことになり、この話はなくなる。<br /><br /><br />オリエンタル・ホテルは町の中心にあって便利が良く、三回も散歩を楽しんだ。<br />ホテルにある寿司屋「神戸(かんべ)」は、種の新鮮さはもちろん、話が面白く、とても楽しかった。<br /><br />2015.1.17片瀬貴文記<br />

2015年1月3日(土)神戸1 − 有馬から神戸まで30分のワクワク運転

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2015/01/03 - 2015/01/04

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ソフィ

ソフィさん


2015年1月3日(土)神戸1 − 日本の豊かさを感じる道と運転マナー

有馬から神戸まで、阪神高速のトンネルが開通して、都心まで30分余りの近さになった。
「ずっとトンネルだから、少々の雪でも大丈夫ですよ」
宿の方の案内にも、自信が感じられる。

今日は初めてこの道を通る。
いつも西宮北ICから有馬温泉に行く途中、ビックリするほど大きな陸橋をくぐる。
私は長年土木構造物の設計に携わってきたが、現役時代には考えられなかった大規模なものだ。

今日はその橋を通るかもしれない。
すると、これまでになかった新しい道路設計に出会えるかもしれない。
そう考えると、神戸までの道のりが何だかワクワク感じられる。

この道を走ってみると、思ったより車が多かった。
運転しながら考える。

「日本は豊かになったものだ」
「だが橋やトンネルを造るための資金は、国民から借りたものだ」
「この大借金の返済は、子供や孫の人生にどう関わるのだろうか」

「それにも増して、このような公共資産は時とともに朽ち衰える」
「その莫大な維持費は国の将来にどう関わるのだろうか」

スイスやオーストリーの山岳地帯の高速道路を、運転したことがある。
やはり、カーブとトンネルの連続だった。

日本との差は、当時のヨーロッパ山岳地帯に比べ、運転が穏やかなことである。
阪神地区の運転は、神戸地震以降、次第に穏やかになって来た。
私の住む千里は、かつて感心した1960年代のロンドンを思わせる、行儀のいい運転マナーに近い。

オーストリーでは、トンネル内の制限速度が、明かりより速い場合があり、危惧を感じた。
案じたとおり、それからしばらくして、トンネル内で大衝突事故があったと記憶している。


海を控えた神戸の空は、明るかった。
今晩は、思い出の多いオリエンタル・ホテルに泊まる予定。

震災の復旧が成り、整然と整った神戸の市街を過ぎ、ホテルの地下駐車場へ。
地下と言っても出入り口が地下であるが、立体駐車場である。

この「オリエンタル・ホテル」は、1870年(明治3年)からやっていると言うから、日本有数の由緒あるホテルである。
しかし名前は続いているが、何回もオーナーが代わり、場所や建物が代わり、大きな変革を繰り返している。

とくに、第二次大戦と阪神淡路大震災で二度焼け、それぞれ15年ほどのホテル休業期間がある。
現在のものも、2010年に高級ホテルとして復活したものだ。

日本の玄関口として恥ずかしくない、国を代表するホテルを目指そうとする経営方針は変わっていない。

私はそのサービスレベルの高さを楽しみにしていたが、従業員たちの前向きな姿は期待以上のものだった。


実は私は1938年(昭和13年)ころ、このホテルに通ったことがある。
当時周辺はもっと人通りがあり、賑やかだったと記憶する。
外国航路の旅客船の出入りがあったからだろう。

ホテルには、アメリカ帰りの小母が滞在していた。
1906年(明治39年)、夢を求めてアメリカに渡った母方の伯父伯母夫妻は、日本人排斥の逆風に耐えながら30余年を過ごした。

だが、ますます強くなる排日の動きに夢を失い、同時に夫婦そろって胃ガンを患い、帰国を決意した。

神戸に戻って来たとき、小父は船中で亡くなっており、小母だけだった。
小母はしばらくして大阪の専門病院に入院し、間もなく最後となった。

この時私に知らされたのは、私がこの家のあとを継ぐ約束だったことである。
しかし翌年兄が亡くなって、私が片瀬家を継ぐことになり、この話はなくなる。


オリエンタル・ホテルは町の中心にあって便利が良く、三回も散歩を楽しんだ。
ホテルにある寿司屋「神戸(かんべ)」は、種の新鮮さはもちろん、話が面白く、とても楽しかった。

2015.1.17片瀬貴文記

旅行の満足度
5.0
観光
4.5
ホテル
5.0
グルメ
5.0
  • 神戸の花壇は美しい

    神戸の花壇は美しい

  • 昼食に入った<br />ビルレストラン<br />「ミュンヘン」では<br />十分にエキゾチックな雰囲気を味わった

    昼食に入った
    ビルレストラン
    「ミュンヘン」では
    十分にエキゾチックな雰囲気を味わった

  • 特製「白ビール」<br />ドイツ旅行を思い出す<br />

    特製「白ビール」
    ドイツ旅行を思い出す

  • ホテル客室からの夜景

    ホテル客室からの夜景

  • ホテル脇の<br />エキゾチックな通路

    ホテル脇の
    エキゾチックな通路

  • センスにあふれた<br />ブティック

    センスにあふれた
    ブティック

  • 南京街の入口

    南京街の入口

  • 神戸市の<br />消火栓

    神戸市の
    消火栓

  • 南京町の街路灯

    南京町の街路灯

  • 南京町<br />長安門

    南京町
    長安門

  • 南京町の<br />裏小路

    南京町の
    裏小路

  • 南京町の広場

    南京町の広場

  • 南京町

    南京町

  • 南京町では<br />鎧戸や壁に絵を描く<br />コンクールをやっているようだ

    南京町では
    鎧戸や壁に絵を描く
    コンクールをやっているようだ

  • 旧居留民街寸景

    旧居留民街寸景

  • 港<br />遠望


    遠望

  • ホテルの廊下にて

    ホテルの廊下にて

  • 教会

    教会

  • 散歩姿

    散歩姿

  • 大震災の思い出を残している<br />鼓動の煉瓦

    大震災の思い出を残している
    鼓動の煉瓦

  • 街のフラワーボックス

    街のフラワーボックス

  • ルミナリエを記念する<br />汚水ふた

    ルミナリエを記念する
    汚水ふた

  • 津波の<br />退避ガイド

    津波の
    退避ガイド

  • いつの間にか<br />神戸には<br />地下鉄が発達している

    いつの間にか
    神戸には
    地下鉄が発達している

  • 地下鉄<br />新長田駅前

    地下鉄
    新長田駅前

  • 大震災に生まれた赤ちゃんの手形<br />地下鉄の壁面を飾る

    大震災に生まれた赤ちゃんの手形
    地下鉄の壁面を飾る

  • 地下鉄の壁面飾り

    地下鉄の壁面飾り

  • 元町商店街

    元町商店街

  • 南京街

    南京街

  • 商店街の道の真ん中を飾る<br />歩道ステンドグラス

    商店街の道の真ん中を飾る
    歩道ステンドグラス

  • ホテル最上階よりの<br />港風景

    ホテル最上階よりの
    港風景

  • すし屋「神戸」

    すし屋「神戸」

  • ホテル最上階<br />展望廊下<br />赤暖簾はすし屋「神戸」

    ホテル最上階
    展望廊下
    赤暖簾はすし屋「神戸」

  • すし屋前からの<br />みなと展望

    すし屋前からの
    みなと展望

  • 海に反射する<br />光が美しい

    イチオシ

    海に反射する
    光が美しい

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