雲中供養菩薩と宇治抹茶マロンパイ　雅やなぁ

2014/10/15 - 2014/10/17

今日もちょっと早起きです。どちらかというとのんびり旅行で、ホテルを出るのも遅い方だから、早出が続くとツラいわ。
何度も書くけど、17000歩+21000歩歩いた足は、階段を上っても降りても（特に降りた時ね）まともに足がつけないというか、飛び跳ねるみたいな感じになっちゃうのよね。
自分でもおかしくって・・。

平等院のことを調べていて、ボランティアガイドさんのことを知りました。
こちらはなんと二人でお願いしても、ガイドさん一人に付き1000円なんですって。
中尊寺でボランティアガイドさんをお願いした時は、二人だと3000円だったので、その安さにびっくり。
もちろん旅行に行く際は事前にいろいろ調べていくんだけど、ガイドさんがいれば質問もできるしね。

しかもこちらのガイドさん、メールで旅行全般のアドバイスなんかもしてくれるんです。
まぁたまたまこの方がそうだったのかもしれないけど、その親切さにまたまた驚きです。
平成の大修理を終え、10月1日に落成式があった宇治平等院は、鳳凰堂の待ち時間がすごいということで、早めの出発です。

エリア 宇治(京都)

• 旅行の満足度: 4.5

• 同行者: カップル・夫婦
• 交通手段: JRローカル 徒歩

ＪＲ宇治駅を出て、宇治橋通り商店街を進みます。
どおってことない商店街なので、この道でいいのか？とちょっと心配。

進んでいくと・・おぉ〜！宇治川が目の前に！
ここは源氏物語「宇治十帖」の、主な舞台にもなっています。

っていかん、源氏物語は光源氏から匂宮に変わったあたりで、やめてしまったわ。
この紫式部像の前で、ガイドのＳさんと待ち合わせ。

今日のガイドは私たち二人だけだったのですが、Ｓさんのお友達が急遽ご一緒させてほしいとのことで、もちろんそんなのＯＫです。

でっだからというわけじゃないけど、本来鳳凰堂チケットを事前に買うということはしないんだけど、友達のガイドということで私たちの分も事前に購入してくださったとか・・。
そりゃぁ・・ありがたい話だ。
なんせ2時間待ちなんて話を聞いてますからねぇ。

香りの道を歩きながら、稲房安兼で茶だんご購入。

　

帰りにはここを通らないからね。
つやつやとした抹茶色がきれいです。

南門です。意外と簡素です。

秋の花・フジバカマ、源氏物語の第30帖が藤袴ですね。

こんなサイトがありました。
http://www.aozora.gr.jp/cards/000052/files/5045_11024.html
与謝野晶子が訳した源氏物語です。
ってまぁ、私が読んだのも彼女の訳したものなんですけど・・。

有名な「砂ずりの藤」、その花房は地面に届かんばかりの長さを誇るんだとか。
見られなくて残念。

見頃は４月下旬から５月上旬とか、ってホントはここで茶摘みなんかもしてみたかったのよね。

鳳凰堂見学の人たちが、中に入って行きます。

『平等院は関白藤原道長の子頼通が譲り受けた別荘を、永承7年（1052）に仏寺に改め、平等院としました。
末法思想が貴族や僧侶らの心をとらえ、極楽往生を願う浄土信仰が社会の各層に広く流行していました。

平安時代の最高の仏師定朝によって制作された丈六の阿弥陀如来坐像が安置され、華やかさを極めたとされています。（ＨＰより）』

横に長すぎて全景が撮れない。
ってカメラにパノラマ機能があるんだけど、やり方が分からないのよね。

平成の大修理は2012年９月に開始。
1053年の建立当初の姿に近づけるため、屋根瓦を全面的にふき替え。
扉や柱は当時の修理で使ったとみられる「丹土（につち）」と呼ばれる顔料を使って赤く塗装。

屋根の上の青銅製の鳳凰像は金箔（きんぱく）を施し、平安時代の金色に復元されました。

極楽浄土に金の鳳凰、それは夢のような世界だったのかも。

少しだけ色づき始めた木々が美しい。

鳳凰堂の最も大きな特徴は、池の中島に建てられているということ。
「極楽の宝池に浮かぶ宮殿のように、その美しい姿を水面に映しています」とＨＰにもあります。

鳳凰堂見学までにはまだ時間があるので、先に鳳翔館に行きます。
でっ鳳翔館でのＣＧ映像がすごいです。
見たことも想像もできない事柄を、ＣＧ映像は見事にわかりやすく教えてくれます。

鳳凰堂内にある、52体の雲中供養菩薩の復元像なんかもあります。
もちろん、ほんの数体ですが。

この雲中供養菩薩、舞っていてり、楽器を奏でていたりと実に人間的。
雲の上に置かれた蓮華座に座ったり立ったり、でも頭光があり、5躯は比丘影（僧形）、他は菩薩形。

腰をひねったりしたバランス感覚が良く、手足の動きも自由で、もともと日本にある菩薩像とはかなりかけ離れていてます。
西洋ルネッサンス最盛期のボッティチェリの「ヴィーナスの誕生」とか「プリマヴェーラ」に描かれている女神たちのような動きですもの。
あ〜、これだけでも見る価値があるわ。
さらに彩色された復元像があって、コレがとっても素晴らしい。
残念なことに・・　写真は一切だめで・・。

実はこの再現像をみたくてあちこち探していたら・・　ありました！！
　　　http://www.byodoin.or.jp/news/news1011.html
11月22日〜平成23年1月14日までの期間限定で
『来館されたお客様には、３Ｄ彩色復元の静止画を携帯電話から無料でダウンロードしていただくことができます（ＱＲコード読み込み方式）。
参拝記念としてお持ち帰りください。』ですって。

って欲しかったのにぃ〜。

Ｓさんが早めに拝観券を購入してくれたおかげで、ちょうどいい11時30分から鳳凰堂の中を見ることが出来ました。
橋を渡って、中島に浮かぶ鳳凰堂に進みます。

ちなみに鳳凰堂内部は午前9時30分より拝観開始、以後20分毎に1回50名までができます。

修理したての丹土色と金箔がきれいです。


鳳凰堂内部は・・薄暗くて、壁に残ってる色彩も薄れていて、しかも説明を聞いてる間に20分が過ぎてしまい、壁に掛けられた雲中供養菩薩をじっくり見る時間などこれっぽっちもなかったわ。
時間が過ぎると、全員そこから出されちゃうわけで、なんかなぁって感じです。

庭園は極楽浄土をイメージする縮景となり、阿字池の形にも当時の人たちの美意識がうかがえます。

この阿字池の清掃を行った際に、泥の中から椿の種が出てきて、

本来椿は前年度の種しか芽を出さないものなのに、何百年も前の椿が見事に育って・・というのがこの椿。

柵に囲われ大事に保護されてます。

最勝院は平等院塔頭2ヶ寺の1つで、

こちらで御朱印をいただきました。

扇の芝です。

治承4年（1180）5月、平家打倒を掲げた源頼政は宇治で決戦に及び破れ、平等院で辞世の和歌を残し自刃したという地です。

平等院の見学はここで終わり。　
宇治川を渡って・・。

福寿園宇治茶工房へ。

こちらで最初に出されたお茶が、とっても美味しい！！

お茶は２杯目からは違う種類のものが出されるのですが、明らかにお味が違うわけで・・。
「最初のお茶が美味しかったから、それをもう１杯いただけますか？」

あ〜、おばちゃんは何でも言っちゃうのよね。
下の売店で見たら、とってもいいお値段でしたわ。

テーブルについて前を見れば、金色に輝く鳳凰像が・・。

家人は朝霧御前。

温かい茶そば・海老蓮根饅頭　抹茶あんかけ・玉露のおにぎり　煎茶のしぐれ煮添え・香の物。

私は冷たい茶そば。朝食べ過ぎちゃったから・・。

Ｓさんとはここでお別れして、次の目的地へ。
伊藤久右衛門本店で１０月のみ販売の「宇治抹茶マロンパイ」を買いに行きます。

朝はＪＲ宇治駅へ来てしまったのですが、ホントは京阪宇治駅へ行かなきゃいけなかったのよね。
そしたら久右衛門本店は、すぐそばだったから・・。
なんか毎日ＪＲを利用してたから、ついうっかり朝もJR線に乗ってしまったわ。

腹ごなしに歩いていて、この像めっけ。
ヒロイン浮舟と匂宮が、小舟で宇治川に漕ぎ出す有名な情景をモチーフとしています。
なんか雅でよいですねぇ。

久右衛門では予約の電話をしておいたので、取り置きしていただきました。
まぁ、本来は取り置きなんてしないようですが、「今日必ず行くから！！」ということでお願いして・・。

Sさんに「久右衛門の商品、本店に行かなきゃいけないんですって。平等院店に回してくれると助かるんだけど・・。」
なんて話をしたら、彼女も地元ガイドとしてお店に掛け合ってくれたようですが、宇治抹茶マロンパイは、あくまで本店でのみの販売というこのようです。

1個　317円
本店のみでの販売でした。

そりゃここに来て、食べないわけにはいかないでしょう。

でっここからまたJRで帰ります。
宇治橋はわが国最古級の橋です。

私たちは何気なく下流側を歩いてしまったのですが、
『上流側に張り出した「三の間」は、豊臣秀吉が茶の湯に使う水を汲ませたところともいわれ、そこからの眺めは絶景です』
なんてのを後から見つけて・・、とっても残念だわぁ。

なんかなぁ、またやっちまった！って感じです。

歩道にはお茶の花が植えられていました。

今頃花が咲くのね。

さて、宇治駅のそばには、お土産プラザ「宿り木」があります。
買いそびれたお土産を買い足すのもいいけれど、実はここのお茶もとっても美味しいんです。
給茶機のお茶なんて・・なんて決して言えませんのよ。
朝と帰りにご馳走様でした。

ほんとは中村藤吉に寄って、生茶ゼリーも食べたかったんだけど、お腹いっぱいで・・。
でも最近地元デパートに行ったら、なんと藤吉のお店が出店してました。
もちろんさっそく生茶ゼリーお持ち帰りです！

ご覧頂いた皆様、長々とどうもありがとうございました。